ライン

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10年間仕事に身も心も捧げて成功したデキる女と、住所不定で携帯電話も持っていない謎多き年下男。ゆっくりと歩み寄りながら、心地よい関係(ライン)を作っていく2人の物語。「Kiss」に1997年から2003年まで連載された作品。

正式名称
ライン
ふりがな
らいん
作者
ジャンル
その他恋愛・ラブコメ
 
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概要・あらすじ

天然素材のシンプルシックな服を売るブティック「RITSUKO」の経営者、佐倉リツコ。彼女はある日、手作りの帽子をかぶっていた女性に声をかけたことで、作り手の現役大学生でもある河野邦彦と出会う。住所不定で電話もなく、連絡するには直接訪ねていくしかない邦彦と、まずは「恋人を前提としたお付き合い」を始めるリツコ。

共有する時間と空間が少しずつ増えていき、2人をつなぐ人の輪も次第に広がっていく。その過程でリツコと元夫との意外な絆に邦彦が動揺したことを知ったリツコは、「甘々キャンペーン」を実施して2人の仲がより深まる。芦屋のセレクトショップオープンに燃えるリツコを邦彦が家族ぐるみで応援したり、それぞれに背負ってきたもの、変わっていくものはあるけれど、2人はゆっくりと互いの生活を寄り添わせていく。

登場人物・キャラクター

佐倉 リツコ (さくら りつこ)

ブティック「RITSUKO」を経営するデキる女。会社の同期でもあった夫の相沢貞輝と離婚した後、退職してブティックを立ち上げた。それ以後の10年間は、身も心も仕事に捧げていた。河野邦彦と出会ってからは、プライベートも充実していく。

河野 邦彦 (こうの くにひこ)

帽子作りと彫金が特技の大学生の男性。佐倉リツコが通っているカフェでウェイターとしてアルバイトしている。友達に帽子をプレゼントしたところ、リツコがそれを見て気に入ったことがきっかけで出会い、交際を始めることになる。

相沢 貞輝 (あいざわ さだき)

佐倉リツコの元夫。自身の浮気性が原因でリツコと離婚に至った。現在も仕事上の付き合いは続いており、ぶつかりつつもお互いに頼りにしている。リツコが病気で倒れた時には、河野邦彦よりも先に駆けつけて世話をした。

ハナ

ブティック「RITSUKO」のスタッフの女性。前に勤めていた会社で、自分の希望ではない部署に配属され腐っていたところを佐倉リツコに拾われた経緯があり、彼女を慕っている。リツコが新規店舗をオープンすることをきっかけに店長補佐に昇進して、やたらと張り切っている。洋服が大好きで、給料の半分をブティック「RITSUKO」の服に費やしている。

ユキ

ハナの友達で同業者の女性。店が休みの時には2人で飲んだくれている。ハナと一緒に、モテた時に報告し合う「モテ部」、モテ報告をサイトの掲示板で公開する「WE部」、ベランダでサラダ菜を栽培する「植え部」、毎日の体重と食事を記録してダイエットを励まし合う「飢え部」などの部活動を行っている。佐倉リツコを勧誘する。

カンコ

佐倉リツコの元同僚で友達の女性。今は子育てのため仕事を休んでいるが、現役の頃は個人で月に1000万円を売り上げる優秀な販売員だった。繁忙期にはリツコの店を手伝ってくれる。夫が鉄道マニア。

三須 (みす)

インポート・バイヤー兼芦屋に開店予定のセレクトショップディレクターの男性。ショップ経営には不慣れで、なにかと佐倉リツコを頼りにしている。帰国子女だが、繊細な性格で押しが弱い。英語、フランス語、イタリア語、中国語が話せるマルチリンガル。バツイチ。

金子 (かねこ)

佐倉リツコの元上司で、相沢貞輝と三須の現上司の男性。リツコとは勤めていた頃から衝突しがちで相性が悪く、顔を合わせるとやや険悪な雰囲気になる。芦屋に開くセレクトショップで雇われ店長をやってほしいとリツコに依頼するが、提示した契約料が安すぎると一度は断られてしまう。

野口 (のぐち)

河野邦彦の大学及びバイトの先輩。邦彦を自分の部屋に居候させている。大雑把でワイルドな性格で、ケンカっぱやい。特技は荷物の詰まったリュックを投げる、通称「リュック当て」。彼女の秀千代には尻に敷かれている。

秀千代 (ひでちよ)

野口の彼女。河野邦彦と組んでバッグをフリーマーケットに出品している。お金儲けが好き。「野蛮人」と呼ばれる野口をコントロールできるしっかり者。野口との付き合いは長く、近々両親に紹介する予定だが、フラフラ落ち着かない野口に頭を悩ませている。

真希 (まき)

河野邦彦の女友達。邦彦の帽子をフリマショップで独占販売しており、広告塔でもある。帽子をかぶって歩いていた時に佐倉リツコが声をかけ、リツコと邦彦が出会うきっかけになった。リツコとの初デートに臨む邦彦を「貧乏学生だけど清潔な小僧」に大改造した。

弓江 (ゆみえ)

佐倉リツコが姉のように慕うハウスキーパー。家事をまったくしないリツコに代わり、家の面倒を一手に引き受けている。リツコが若いころからずっと付き合いがあり、昔は悪さをするリツコによく説教をしていた。

美有 (みゆ)

ミス・キャンパスの美女。イベントサークルでパーティを主催していたが、4回生になって引退したのを機に彼氏に別れを切り出す。かつて河野邦彦と週末を2回一緒に過ごした後で、週明けに彼氏を紹介するという行動をとった。今も邦彦を好きだと告げる。

小野 (おの)

美有の彼氏。同じ大学のイベントサークルに所属しており、一方的に別れを切り出されて暴力を振るう。原因を河野邦彦だと思い込み、因縁をつけてくるが、からんでいたところに野口の必殺「リュック当て」をかまされる。

山岸 (やまぎし)

河野邦彦のバイトの先輩。夏休みの帰省時、ペットの黒猫「トム」の世話を頼む代わりに、自分の部屋を邦彦に貸している。トムが予想外に野口になついてしまい、ショックを受ける。猫バカで「黒猫連盟」に加盟している。

吉田 (よしだ)

河野邦彦の大学の同級生でバイト仲間の男性。アパートの隣人でもあり、邦彦と野口と共に「どくだみ荘3人組」と呼ばれている。野口とも仲が良く、お調子者で悪だくみには常に参加する。おばあちゃん子でアスパラ好き。ジーンズマニアでもある。

みちよ

河野邦彦のバイト仲間の女性。二股をかけられて別れた元彼の松浦に貸した10万円と合鍵の回収を野口に頼む。

松浦 (まつうら)

みちよの元彼。みちよと同棲していたが、二股をかけて別れた。みちよから10万円を借りている。アロハシャツ&ジーンズマニア。

森本 (もりもと)

河野邦彦の彫金教室の先輩。元モデルで彫金師でもある。現在はパリからアクセサリーを輸入する会社を経営している。ゲイで邦彦がお気に入り。

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