ペルソナ4

ペルソナ4

TVゲーム「ペルソナ4」のコミカライズ作品。ペルソナという特殊能力を持った少年少女たちが、片田舎の稲羽市に発生した殺人事件の真相を暴いていく青春ジュブナイル。「電撃黒マ王」VOLUME5とVOLUME6に掲載後、「電撃マ王」2009年3月号から連載中の作品。原作はアトラス。

正式名称
ペルソナ4
ふりがな
ぺるそなふぉー
原作者
アトラス
作者
ジャンル
異能力・超能力
関連商品
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概要・あらすじ

親の事情で稲羽市に引っ越すことになった瀬多総司は、マヨナカテレビという都市伝説の存在を知る。都市伝説を確かめるべく、新しくできた友人の花村陽介里中千枝と共にマヨナカテレビを見ると、そこには小西早紀という学校の先輩が映っていた。その後、早紀は死んでしまう。彼女の死には謎が多く、3人は特別捜査隊として、早紀を含めた一連の怪奇連続殺人事件の核心へと迫っていく。

そして真実を探すために早紀の死と関連があるテレビの中に入り、次々とマヨナカテレビに写った人々を救い出していく。

登場人物・キャラクター

瀬多 総司 (せた そうじ)

八十神高等学校の2年生の男子。特別捜査隊の頼れるリーダー。ちょっと天然ボケなところはあるが、皆を引っ張っていく求心力を持つ。小西尚紀からは「菩薩のよう」と評され、とても逆らえないと畏怖されている。花村陽介とはお互いを相棒だと考えており、とても仲が良い。「ワイルド」の能力によりペルソナの付け替えが可能。 初期ペルソナはイザナギ。

花村 陽介 (はなむら ようすけ)

八十神高等学校の2年生の男子。ジュネスの店長の息子で、特別捜査隊の名付け親でもある。元々都会っ子で、ジュネスができる頃に転校してきたため、瀬多総司には親近感を抱いている。総司とはお互いを良き相棒だと思っており、とても仲が良い。ペルソナはジライヤ。

里中 千枝 (さとなか ちえ)

八十神高等学校の2年生の女子。元気いっぱいでカンフー映画が大好き。口より先に蹴りが出るところがあり、主に花村陽介が被害を被っている。最初にテレビの中の世界に入り、テレビの中の世界を知ったメンバーの一人。天城雪子のことを自分のお姫様だと思っている節があり、彼女を守らなくてはいけないと強く思っている。 ペルソナはトモエ。

天城 雪子 (あまぎ ゆきこ)

八十神高等学校の2年生の女子。天城旅館の次期女将。八十神高等学校の男子生徒にとって憧れの存在で、彼女に告白してOKを貰うことが「天城越え」と呼ばれるほど、非常に高いハードルとして知られている。ちなみに天城雪子の理想の王子様像は里中千枝。ツボに入ると爆笑スイッチが入って笑いが止まらなくなる。ペルソナはコノハナサクヤ。

巽 完二 (たつみ かんじ)

八十神高等学校の1年生の男子。天城旅館にお土産用の布地を卸している呉服屋の息子。不良として知られており、家の前の暴走族がうるさいという理由だけで、その暴走族を一人で潰したことがある。一方で根は優しく、手先が器用で手芸を得意とする。ペルソナはタケミカヅチ。

久慈川 りせ (くじかわ りせ)

アイドル「りせちー」として活躍中の少女。アイドルを休業して、八十神高等学校1年生として転入してきた。祖母の営む「マル久豆腐店」を手伝っている。テンションが高く、多くの人を魅了する雰囲気を表の顔としているが、裏ではそんな偽りの自分を嫌っている。ペルソナはヒミコ。

クマ

テレビの中にいた存在だが、シャドウとは異なる。元々の格好はデフォルメされたクマの着ぐるみのようだったが、着ぐるみを脱ぐと見た目は美少年。女の子を見るとすぐに口説きたがる女好き。その出自から自分の存在に違和感を持ち、たびたび自問自答している。ペルソナはキントキドウジ。

白鐘 直斗 (しろがね なおと)

一見少年のような私立探偵の少女。自分のことを女性だとは思いたくない一心で、男装をしている。怪奇連続殺人事件解決のため、八十神高等学校へ転入してくる。少年のように装っているが、スタイル抜群のグラマラスな体型で、他の女子からは羨ましがられている。しかし、本人は女性らしい体と幼い心にコンプレックスを抱いている。ペルソナはスクナヒコナ。

堂島 遼太郎 (どうじま りょうたろう)

刑事で、瀬多総司を居候として迎え入れた母方の叔父。妻とは死別している。心優しい人物だが、総司が怪奇連続殺人事件に関わっているのではないかと、心配と疑念を抱いている。娘の堂島菜々子のことは大事に思っているが、ぶっきらぼうなため、それが上手く伝わっていない。

堂島 菜々子 (どうじま ななこ)

堂島遼太郎の娘。母親を亡くして一人で家事をこなしているが、料理ができないため、いつも出来合いのものを食べている。瀬多総司のことを「お兄ちゃん」と呼んで慕っており、特別捜査隊のメンバーにも可愛がられている。

小西 早紀 (こにし さき)

小西酒店の娘。ジュネスでアルバイトをしていた。怪奇連続殺人事件の2人目の被害者で、テレビの中に入れられて死亡した。誰とでも仲良くできる明るい性格で、花村陽介が憧れていた。しかし、彼女のシャドウによって、小西早紀は陽介のことを快く思ってなかったことが発覚する。

諸岡 金四郎 (もろおか きんしろう)

瀬多総司たちのクラスの担任。出っ歯が特徴の男性。生徒に嫌みなことを言うことで有名で、生徒には人気がない。怪奇連続殺人事件の被害者の一人で、怪奇連続殺人事件の模倣犯である久保美津雄によって殺された。

久保 美津雄 (くぼ みつお)

八十神高等学校の生徒。怪奇連続殺人事件の模倣犯として、諸岡金四郎を殺した男性。天城雪子のことが好きだったが、彼女に断られた。日頃の鬱憤をはらすために、誰でもいいという理由で金四郎を殺した。彼自身はテレビの中の世界そのものについては、あまりよく知らない。

生田目 太郎 (なまため たろう)

怪奇連続殺人事件の一連の犯人の男性。元市議会議員秘書で、今は実家の配送業をしている。テレビの中に入ることはできないが、瀬多総司と同じく、テレビの中の舞台に人を入れることができる力を持つ。テレビの中に人を入れることが良いことだと信じている。

足立 透 (あだち とおる)

堂島遼太郎の部下で、刑事の男性。気さくな人物で、遼太郎に秘密で瀬多総司らに事件のことを教えてくれる。よく遼太郎と飲むことがあり、その際には酔い潰れた遼太郎を家までつれて帰ってきてくれる。以前は都会に住んでおり、田舎の稲羽市を退屈だと思っている。

小西 尚紀 (こにし なおき)

小西早紀の弟。早紀が殺されてから、八十稲羽商店街の人々の好奇や憐憫の目にさらされ、憂鬱な日々を送っていた。しかし、花村陽介に話しかけられ、早紀の死を心から悼んでいる存在があることを知る。自分が何もできていないことや、心が強い陽介にかなわないことを認識している。

イザナギ

瀬多総司のペルソナ。雷属性の攻撃と物理攻撃に長け、さまざまな場面で活躍する攻防一体のペルソナ。イザナギだけは、自分の影として現れることなく、ベルベットルームに招かれた総司が自然に手に入れたペルソナである。長い刀を持ち、学ランをまとったような格好をしている。

ジライヤ

花村陽介のペルソナ。風属性の攻撃に長け、先陣を切っていくのが役目だが打たれ弱く、陽介と共にすぐに目を回してしまうことが多い。頭が赤く、首に尖った輪をつけていて、陽介の描くヒーロー像を投影した姿をしている。

トモエ

里中千枝のペルソナ。物理攻撃と氷属性の攻撃に長け、千枝の自慢の蹴りと同じような物理攻撃を行う。千枝と同時攻撃を行う場面も多く見られる。女性の武者のような格好をしており、長槍を持っている。

コノハナサクヤ

天城雪子のペルソナ。炎攻撃と回復に長け、炎で敵を一掃することもある。鉄扇でペルソナのカードを切った瞬間に現れる。羽根を持った女性の姿で、炎を出す時は羽根を大きく振るう。

タケミカヅチ

巽完二のペルソナ。物理攻撃と雷属性の攻撃に長けているが、物理攻撃ではトモエ、雷攻撃ではイザナギに負けるため、少々影が薄い。大柄な体躯で、雷の形をした物体を持っている。

ヒミコ

久慈川りせのペルソナ。サポート役で、後衛として敵の解析を行う。戦うことは一切できないため、いつも瀬多総司らに守られている。長いワンピースを着た女性のような外見で、頭がレーダーのようになっている。

キントキドウジ

クマのペルソナ。自分の影などないと思っていたクマだったが、何者かに操られたクマの影を倒す際に現れ、クマのペルソナとなった。氷属性に長けている。特徴は大きなお腹をした丸いフォルム。

スクナヒコナ

白鐘直斗のペルソナ。物理攻撃は得意ではなく、魔法攻撃を主体とする。幼さと女性であることを認めてできたペルソナで、小さい妖精のような羽根を持ち、手にドリルのようなものを付けている。

イゴール

ベルベットルームの主の老人。鼻が長く、ぎょろりとした目が特徴。ベルベットルームの主として、ここを訪れる瀬多総司を真実へと導き、タロットを用いて未来のことを占うこともある。常にマーガレットを傍に置いている。

マーガレット

イゴールの傍に仕える女性。ふんわりとした巻き毛で、言葉が辛辣。普段はベルベットルームにいるが、八十神高等学校の文化祭の際には、「マギーの占いの館」と称して占い師に扮し、瀬多総司と会っていた。

集団・組織

特別捜査隊 (とくべつそうさたい)

怪奇連続殺人事件の真実を追求する組織で、花村陽介が名付けた。リーダーは瀬多総司が務め、参謀役として陽介がいる。当初は総司と陽介の2人だけだったが、里中千枝、天城雪子、巽完二、久慈川りせ、クマ、白鐘直斗と、各々がペルソナに目覚めていくに従ってメンバーが増えていった。

場所

稲羽市 (いなばし)

片田舎にある古い町。瀬多総司たちの通う八十神高等学校や八十稲羽商店街がある。最近、大型スーパーのチェーン店・ジュネスがこの市にも進出してきたため、八十稲羽商店街は少し寂れてしまった。自然がいっぱいで空気がおいしい、と都会から来た総司は語っている。

八十神高等学校 (やそがみこうとうがっこう)

瀬多総司たちの通う高校。総司や花村陽介がいるクラスは諸岡金四郎が担任をしている。田舎にある高校のため敷地は広めで、屋上も解放されている。屋上は、特別捜査隊のメンバーたちがお昼を取る場所として使われている。

八十稲羽商店街 (やそいなばしょうてんがい)

稲羽市の古い商店街。ジュネスのせいで寂れてしまった。総菜屋や豆腐屋、古い呉服店などがあり、伝統を感じさせる。瀬多総司と花村陽介は、たびたび総菜屋で買い食いをしていることがある。

ジュネス

大型スーパーのチェーン店。最近稲羽市に進出してきた。花村陽介の父親が店長を務めている。ジュネスができたため、八十稲羽商店街は急激に寂れ、「ジュネスのせいで商店街が潰れる」と悪口を叩く人も多い。堂島菜々子はジュネスのCMソングが大好き。

テレビの中 (てれびのなか)

マヨナカテレビに映る、シャドウたちが闊歩する世界。霧が出ると共にシャドウが強くなり、瀬多総司たちの前に立ちはだかる。テレビの画面から中に入ることができる。どんなテレビからでもテレビの中の世界に入ることは可能だが、総司たち特別捜査隊はジュネスの大型テレビからテレビの中の世界に入っている。

ベルベットルーム

イゴールとマーガレットがいる場所。瀬多総司が訪れる。イゴールの手によって総司の持つ「ワイルド」のカードの特性を活かし、さまざまなペルソナに切り替える手伝いをしてくれる。内装は豪華なリムジンのようなデザイン。

イベント・出来事

怪奇連続殺人事件 (かいきれんぞくさつじんじけん)

稲羽市での連続殺人事件。山野真由美を皮切りに起こった。小西早紀など何人もがテレビの中の世界に入れられ、その結果、自分の影と向き合うことができずに死んでいった。その後、テレビ内で死亡した姿を反映し、現実世界ではアンテナに引っかかるなど奇妙な姿で見つかるため、怪奇連続殺人事件として取り扱われた。

その他キーワード

メガネ

クマのお手製のメガネ。これをかけると、霧が濃いテレビの世界が良く見えるようになる。特別捜査隊のメンバーは皆、クマからこのメガネを貰い、テレビの中の世界でかけている。クマのこだわりから、メガネのフレームは一人一人の外見に合わせてコーディネイトされている。

ペルソナ

人々が持つ自分のもうひとつの姿で、自分の影が昇華したもの。自分の影と向き合い、それを受け入れることで、自在に操れるようになる。特別捜査隊のメンバーは全員ペルソナを所持している。唯一、瀬多総司だけが自分の影と向き合うといった経緯もなしに、ペルソナを手に入れている。

シャドウ

人の悪い感情が基になってできた化け物のこと。テレビの中の世界に現れる。瀬多総司たちを見ると襲いかかってくる。花村陽介ら特別捜査隊のメンバーに現れた自分の影もシャドウの一種。広義ではクマもシャドウに含まれるが、クマ自身は認めていない。

自分の影 (じぶんのかげ)

シャドウとして現れる自分の黒い一面を持ったもののこと。特別捜査隊のみならず、テレビの中の世界に入れられた面々はこの自分の影と対峙しなければならず、それを自分の一部として受け入れることができて初めてペルソナとして扱えるようになる。受け入れることができないと、シャドウ化して攻撃され、最悪の場合は死に至る。

マヨナカテレビ

稲羽市の都市伝説。雨の夜の午前0時に、一人で何もついていないテレビを覗くと、自分ではない別の人間が映っているという。実はこれはテレビの世界が映し出されたもので、特別捜査隊はこれを用いてテレビの中の世界に落とされた人々を発見している。

(きり)

稲羽市を襲う濃い霧のこと。霧が深くなるとシャドウが活発化するため、テレビの世界にいる人はこの時に殺されて、マヨナカテレビに鮮明に映る。そのため、特別捜査隊のメンバーは、霧が深くなる前にテレビの中に突入し、ここに入れられた人を救出している。

クレジット

原作

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