快傑アイアン

快傑アイアン

祖父である山手博士を探す盲目の幼女ルミ共に、日本中を旅する少年ハヤテ。アイアン星の戦士であった彼が、凶悪な宇宙人から地球を守る為アイアン星の巨大な戦士の姿になって戦う、望月三起也唯一の変身ヒーロー漫画。

正式名称
快傑アイアン
ふりがな
かいけつあいあん
作者
ジャンル
スーパーヒーロー
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概要・あらすじ

ハヤテは、地球よりも遥かに文明の進んだアイアン星で戦士として生まれながら、自分の星にはない人情に惹かれて地球で暮らしていく事を決めた。しかし、そのあまりに強大な力を危険視した全能の神ロゴスによって腕を鎖で縛られ、普段は少年の姿となり、人間と同じ能力しか発揮できなくなっていた。生き別れたただ一人の肉親である祖父の山手博士を探す盲目の幼女ルミのために、一緒に北海道から九州まで旅を続ける道中で、ハヤテは宇宙人の侵略が本格化し、地球に危機に迫っていることを知る。

その時ハヤテの封印が解かれ、時間制限つきで元の巨大な戦士の姿へと変身できるようになり、彼は愛する地球の平和の為に命を懸けて戦うことを決意する。

登場人物・キャラクター

ハヤテ

地球よりも遥かに文明の進んだアイアン星の戦士。卵から生まれるとすぐに電子頭脳が職業を決定し、それぞれ専用の管に通されて一人前の姿へと成長する為、自分達にはなかった人情に魅せられ地球で暮らしていく事を決める。山を崩し谷も姿を変えるほどの強大な力を有する事から、全能の神ロゴスが地球平和以外にその力を使わないように普段は腕を鎖で縛られ、地球人と同じ能力と成長で10歳の少年の姿となって力を封印されている。 機械の腕が取り付けられたジャケットを与えられ、縛られた上から着て生活をしている。盲目の幼女ルミの祖父を探す為に、二人で日本中を旅している。地球が他の星から侵略された時、神に訴え鎖を解き放たれる事で巨大なアイアン星の戦士の姿へと変身する。 戦士は2つの長い孔雀の羽の様な飾りの鉄仮面を被り、腰の短剣は武器として使う他に、柄の部分に付いた輪が徐々に欠けて地球上での活動限界を示す。生命の源であるエアロ光線を浴び続けないと力を発揮できない為、母星から反射した太陽や月の光が届かない雨や闇夜の中では、10分間しか戦う事ができない。

ロゴス

全能の神。悪の道に手を染める者に罰を与える役目を担う。ハヤテが地球で暮らす間、その強大な力を封じ込める為に鎖で腕を縛り、地球人と同じ能力と成長にして10歳の少年の姿に変え、代わりに生活に困らない程度に動く機械の腕が付いたジャケットを与えた。神としてハヤテを見守り続け、呼びかけると上空に姿を現すが、アイアン星を勝手に飛び出して地球に行ったハヤテに戦士として星に帰るように諭している。 その姿は常に光に包まれシルエットでしか描かれていないが、手には翼を広げた鷲の飾りが付いた杖を持っている。地球が他の星から侵略を受けた時にハヤテが訴えると、鎖を解き放ち巨大な戦士の姿へと変身させる。

宇宙人 (うちゅうじん)

謎の惑星から食料を求めて地球を侵略に来た敵。先に送り込んだ者達が50mの大ムカデや馬など自在に姿を変えながら人間の目を欺いて汽車や自動車を襲い続け、消失させて体内に取り込む事で金属を集めながら円盤の発着所を作る準備を進めていく。片言で地球人の言葉も話し、金で神代組のギャングを雇い秘密を知った者を始末させる。 元々は一つ目で全身を毛に覆われ、腹部の巨大な口と両肘にミイラのような顔が付いた恐ろしい姿をしていた。牙には猛毒があり、口の部分から身体が裏返り、棘が突き出た巨大な玉となって相手を攻撃する。衣服と同じステンドグラスのような物体を罠として地面の上に置き、上を通った者を呑み込んで捕らえる。自衛隊機の攻撃も、円盤から竜巻を発生させて相手の舵を奪い、捕らえた所を高温で焼きつくすR火器という武器で圧倒した。

ルミ

盲目でまだ幼い少女。生き別れたたった一人の肉親である祖父を探して、ハヤテと一緒に北海道から九州まで旅を続けている。祖父の手掛かりは一枚の写真だけ。ハヤテが人間に自分の寝ている姿を見られたくない事から外で睡眠を取り、3か月の間ほとんど家のベッドで寝た事が無いとこぼした。 ハヤテの正体は知らないが、毎晩寝る前に話をせがみ、ネタに尽きたハヤテは宇宙の面白い話として、自分が生まれたアイアン星の話を聞かせている。その話を聞きながら、あまりの熱の入り方に、まるで自分の話をしているようだと感じた。

山手博士 (やまてはかせ)

宇宙人の研究をしているルミの祖父。九州の牧場を歩いている時に巨大な金属板を発見し、汽車の行方不明事件や大ムカデの目撃情報と関連付けて地球を狙う準備を進める宇宙人の存在に気付いて、署長に相談をに持ちかけた。牧場に大ムカデが出現したという連絡が入ると攻撃に備えて自衛隊の出動を要請をしたが、牧場に向かう途中で大ムカデの襲撃に遭い大怪我を負ってしまう。 救出された村に宇宙人達がやってきて次々と村人を焼いて食べる姿を目撃するが、あまりの恐ろしさに熱による幻と思ってしまった。追いかけられながら化学肥料の中に逃げ込んだ際に宇宙人が恐れて手を出さなかった事から、宇宙人の弱点を探ろうとする。

井上 (いのうえ)

宇宙人が変身した50mの大ムカデを山崎トンネルで最初に目撃した、クズ拾いをしている老人。目撃事件は新聞記事になり、説得に応じず見間違いだと認めようとしなかった為、大ムカデの存在を隠したい神代組のギャング達の手に掛かり殺されてしまう。

青江 (あおえ)

ヘリコプターで上空を飛んでいた時に、トンネルを通過するはずの貨物列車が消えた事に気付いた自衛隊少佐。不審に思いトンネルに近付いた所を、突然現れた大ムカデの襲撃に遭い、ヘリコプターが大破してしまう。その後、ハヤテとルミが休んでいた牧場の納屋に逃げ込むと、後を追って神代組がやって来た。

草田 (くさた)

牧場主。従業員とトラックに乗っていた時に雨の中を歩くハヤテとルミを見つけ、2人に食事と寝る場所を与えた。牧場に大ムカデが現れハヤテからそれが宇宙人の変身した姿である事を聞かされると、新聞で読んだ井上老人の話を思い出し、その話を署長に相談する。

署長 (しょちょう)

原市警察署の署長。山手博士と牧場主の草田から宇宙人襲撃の話を持ちかけられる。どちらの話もにわかに信じられなかったものの、草田とは小学生時代からの友人で実直な人柄を知っていた為、部下にも告げずに単独で調査を行う。手先となった神代組を捕らえる為に競馬場へ向かうが、厩舎は宇宙人達の隠れ家だった。 たまたまルミが落とした写真を拾い、ハヤテに探している相手は山手博士である事を教え、一緒に捜索に出る。

セールン星人 (せーるんせいじん)

移民として地球人の姿で暮らしている別の星の宇宙人。自分達の惑星が爆発して20数名だけが逃げ延びて、5年ほど前から村に住みつくようになった。植物人間で、生命の源となる肥料を隠れて飲み続けていた。正体を見せれば研究材料にされたり、追い立てられる心配があるので秘密にしているが、地球人とは友好的に暮らしていきたいと願っている。

集団・組織

神代組 (じんだいぐみ)

『快傑アイアン』に登場する集団。暴力団の一員で3人組のギャング。宇宙人の正体を知りながら金で雇われ、目撃者を次々と始末していく。ボスはサングラスを掛け、先兵としてコンタクトを取っていた宇宙人からは地球人の中でも特別扱いを受けていた為、署長に捕まったり、あとから円盤でやってきた何も知らない宇宙人に食べられそうになった所を助けてもらっている。

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