我はその名も知らざりき

我はその名も知らざりき

佐藤史生による「七生子シリーズ」4作目。主人公である女子高生加賀見七生子は、進路に悩んでいた。母に勧められ、希望校のひとつであるW大学の助教授である諸井淳に受験勉強を教えてもらうことになる。七生子は諸井に強い恋愛感情を抱くが、諸井は七生子を拒絶する。諸井への愛と類への愛がどう違うのかを確認するために類の元へ行き、再度諸井の家に向かった七生子は、ソファで抱き合う葉と諸井を見つける。

正式名称
我はその名も知らざりき
ふりがな
われはそのなもしらざりき
作者
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概要・あらすじ

主人公である女子高生加賀見七生子は、父の勧めに従い、地元であるW大学を受験するか、自分の希望である東京の美大を受験するか、進路に悩んでいた。父や母の勧めもあり、W大学の助教授である諸井淳に受験勉強を教えてもらうことになり、諸井の家に赴いた七生子は、そこで強いデジャヴュを感じる。諸井と会話をし、彼に危うさを感じる七生子だが、同時に好意も覚える。

会話をするうち、七生子は諸井に恋愛感情にも似た強い衝動を抱くが、諸井は七生子門馬公春の娘であることから興味を抱いたことを告白し、最終的に七生子を拒絶する。己の抱いた感情が何かを確認するために類の元へ行き、再度諸井の家に向かった七生子は、ソファで抱き合うと諸井を見つける。

登場人物・キャラクター

加賀見 七生子 (かがみ なおこ)

県内でも有数の名門桐門高校に通う女子高生。学業優秀でクラスメイトにも信頼が厚い。美術教師である荘村類とつきあっているが、絵に関する縁が深く、強い恋愛感情は抱いていない。進学を控え、父の希望である県内の国立大学を受験するか、自身の希望である東京の美術大学を受験するか迷っている。

荘村 類 (しょうむら るい)

桐門高校の美術教師で、加賀見七生子の恋人でもある。七生子のことを愛しているが、彼女の意志を尊重し、距離を保ってきた。画廊の共同経営者であるおじから、教師をやめ、戻ってくるよう言われている。

諸井 淳 (もろい じゅん)

加賀見七生子の父・加賀見彬彦の親戚筋の人間。七生子の志望校のひとつである国立W大学の助教授。七生子のおじである門馬公春の友人であり、七生子の出生の秘密についても知っていた。知的だが常にアルコールの臭いを漂わせている、退廃的な一面のある人物。門馬公春のことを愛していた。

加賀見 刀美 (かがみ とみ)

加賀見七生子の母。心身ともにはかなげな印象の美人だったが、七生子曰く、「おきゃんな二十歳娘のように高っ調子」で、特に父に対して陽気にふるまう。過去、行儀見習いとして門馬家で生活していた。

門馬 公春 (もんま きみはる)

加賀見七生子のおじにあたる人物。家を出奔した後、パリで画家として生活していたが、精神を病み、自殺している。諸井淳とは同級生であり、友人だった。

(よう)

諸井淳が受験勉強を見ている教え子のひとり。一ノ倉高校に通う男子高校生。唇を舐める癖がある。

杜男 (もりお)

諸井淳が受験勉強を見ている教え子のひとり。一ノ倉高校に通う男子高校生。

関連

七生子シリーズ (なおこしりーず)

主人公である女子高生が出会う様々な形の愛を通じ、思春期から大人への成長を描いた漫画。 関連ページ:七生子シリーズ

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