華和家の四姉妹

華和家の四姉妹

放蕩な父親の影響か、男性関係がうまくいかない華和家の四姉妹。父親の不倫と母親の死で家族はいったんばらばらになるが、三女の桜子の婚約を巡る騒動でまた絆を取り戻していく。柴門ふみの手による恋愛ファミリー漫画。

正式名称
華和家の四姉妹
ふりがな
はなわけのよんしまい
作者
ジャンル
不倫
 
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概要・あらすじ

フリーで事業を転々とする華和大悟は、成人した4人の娘を持つ父親。30年以上前に駆け落ち状態で結婚した妻の幸子には浮気しないと誓ったが、実はその後も手あたり次第に女性と関係を持ち続ける女たらしだった。いっぽう娘の藤子、竹美、桜子、うめはいずれもパートナーに恵まれない。二度の離婚歴と3人の子を抱える二女の竹美を中心に、四姉妹はそれぞれの恋に奮闘する日々が続く。

そんなある日、大悟は許してもらえるとたかをくくって幸子にそれまでの浮気を告白。だがどんなに疑わしくても大悟を信じて生きてきた幸子は、人生への冒涜と受け止める。それからほどなく、幸子は事故で急死してしまう。姉妹たちも大悟に幻滅してその下を離れ、和気あいあいとしていた華和家は散り散りになった。

その後、三女の桜子がフリーカメラマンの益子正三郎と婚約。だが病的な女たらしの益子はすぐ藤子と関係を持った上、桜子に内緒で竹美に猛アタックする。一連の事態を知った大悟は激怒するが、益子の本性は善良な人間で、桜子を本当に愛していると見抜く。

そして自分自身の教訓から、最後まで桜子を騙し通せとアドバイスした。いっぽう桜子も真相を察するが、それでも益子が自分にだけ特別な感情を抱いていることを確信。そして益子との入籍を決心する。

登場人物・キャラクター

華和 竹美 (はなわ たけみ)

男は寄ってくるが、幸せは逃げていく華和家の二女。30歳。20歳でデキ婚、23歳で離婚、半年後に再婚してさらに2児を授かるが、30歳でまた離婚した。その後は派遣社員やパートとして働くように。母親似で四姉妹のなかでは一番の美貌の持ち主である。経歴は派手だが意外に身持ちが固く、関係した男性の数は少ない。 最初の夫は軽薄なヤンキー風、2度目はITベンチャーの開発部部長だった山根。山根は再婚を経て事業を成功させ、子供を引き取った竹美に多額の養育費を送ってくる。最終回で子供たちとともにハワイへ発つ。

華和 桜子 (はなわ さくらこ)

自分探し&オトコ探しに夢中な華和家の三女。28歳。事務機メーカーに勤務する。父親への反発からエリートを高望みするが、相手が見つからない。2つ上の竹美を幼いころからライバル視してきた。母の幸子の死後、イケメンでフリーカメラマンの益子正三郎にプロポーズされ婚約。やがて益子が無類の女たらしだと判明するが、桜子は自分だけへの思いを信じて入籍を決めた。

華和 藤子 (はなわ ふじこ)

負けず嫌いな性格をしたキャリアウーマンの華和家の長女。32歳。父親を憎んでおり、甘ったれた男が嫌い。総合かつらメーカー、アデリイブイチャーでPRマネージャー、後に宣伝広報室次長を務める。二ツ橋大学から一流商社に就職したものの、男社会に幻滅して転職した。宣伝広報室室長で妻子持ちの秋元と不倫していたが、秋元の転勤で自然消滅。 しかし6年ぶりに本社へ戻った秋元と再会して、自分の思いが本気だったことを確信する。後に秋元が妻との関係など家庭の問題を清算し、改めてつき合い始めることになった。大悟がクモ膜下出血で倒れたのを機に、会社を辞めて自宅でペット用品の事業を興す。

華和 うめ (はなわ うめ)

恋愛下手な文科系女子で華和家の四女。21歳。猫足芸術大学演劇学科の2年生である。女優を目指して演技を勉強中。女たらしの父親への反感から、女性と縁がなさそうな男を選ぶ傾向がある。がさつなクリエータータイプの同級生、吉安コージに片思いしていた。

華和 大悟 (はなわ だいご)

50代半ばを過ぎてもモテ続ける女たらし。イベント企画、出版プロデュースなど事業を次々に起こしては失敗を繰り返してきた。1973年、旧家の令嬢だった東堂幸子と駆け落ち状態で結婚。その際ほかの女性に指1本触れないと誓ったが、実際は手あたり次第に肉体関係を持ちまくっていた。真相を知った幸子に離婚を要求され、サインした離婚届が東堂家に渡る。 妻の死後はそれまで慕ってくれていた四人の娘からも見放されてしまう。だが三女の桜子の婚約を巡る騒動で、次第に父娘の信頼を取り戻していく。益子正三郎が桜子以外の娘と関係を持ったことを知り、激怒のあまりクモ膜下出血で倒れる。命は取り留めたが右半身にまひが残り、長女の藤子が同居して介護することに。

華和 幸子 (はなわ さちこ)

元旧家東堂家の令嬢。退屈な上流階級での結婚に絶望しており、ワイルドな幼なじみの華和大悟に憧れていた。親に背いて大悟と結婚した後、30年近く勘当状態となる。大悟の浮気は娘たちや他人の目には公然の事実だったが、幸子だけはかたくなにその潔白を信じ続けていた。しかし大悟本人から浮気を告白され、離婚を突きつけた後、ようやく東堂家と和解を果たす。 その祝いとして世界一周旅行をプレゼントされたが、イタリア滞在中のバス事故がもとで他界した。死後、大悟の告白に対する葛藤を書き綴った日記がパソコンから見つかる。

山根 (やまね)

ITべンチャーの開発部部長。アルバイトの華和竹美と意気投合し、1999年にバツイチ子持ちの竹美と結婚した。2人の子供を授かるが、山根が竹美の浮気を疑い、夫婦仲が悪化。2004年に離婚する。ITバブル崩壊で経営は苦しかったが、翻訳ソフトの開発に成功して巨富を得る。 離婚後は竹美とのわだかまりも消え、養育費などで惜しみなく支援する。

竹内 ハルミ (たけうち はるみ)

華和藤子が働くアデリイブイチャーが吸収合併した九州ヨーモー堂の高卒社員。藤子と同じ宣伝広報室次長のポストに就く。小学生の息子を持つシングルマザー。叩き上げの有能な社員だが、高卒、九州ヨーモー堂出身という経歴にコンプレックスを抱いていた。無神経な藤子の発言にたびたび傷つけられ、職場で対立するように。 藤子は仕事では負けていないが、ハルミに子供がいることに女性としての敗北感を味わう。

小島 キヨミ (こじま きよみ)

家事代行サービス社長。エクルート社のイベント事業部にいた頃にフリーランスの企画屋、華和大悟と知り合い、6回情事を重ねた。華和幸子が東堂家の誘いで世界一周旅行に発った際、華和家の四姉妹が小島キヨミの会社に家事代行を依頼する。小島はそれが大悟名義だったのを見つけて関心を持ち、家政婦に扮して華和家を訪問。 そのまま幸子の死と日記の発見に立ち会うことに。一連の経緯を見届けた小島は、大悟の幸子への愛が本物だと確信し、姉妹に父親を許すよう諭す。

秋元 (あきもと)

華和藤子が勤めるアデリイブイチャーの元宣伝広報室室長。九州支店長を経て、6年後に海外事業推進部部長として本社に戻った。妻がカードローンで7000万円の借金を作り、高校生の娘も家出の末に妊娠するなど、家庭が崩壊している。宣伝広報室室長時代、新人だった華和藤子と不倫関係を持った。 本社復帰後はヨーロッパで合弁会社設立の話をまとめ、ヨーロッパ支局長に抜擢される。後に父親が死んだことで1億円の遺産が入り、借金と妻との婚姻関係を清算。その手続きで一時帰国した際、藤子に自分とつき合ってほしいと告白する。

岬 レイナ (みさき れいな)

華和藤子が勤めるアデリイブイチャーの社員。レースクイーンをしていた時、社長がサーキットでスカウトしたとされる。社長は入社2年のレイナを宣伝広報室次長に昇格させ、ついでに人事の建前から入社10年の華和藤子も同じポストに引き上げた。後にレイナが退社し、後任に竹内ハルミが抜擢され、室長が2人いる状態が続くことに。

郡山 翔太 (こおりやま しょうた)

華和藤子が勤めるアデリイブイチャーの社員。藤子の部下にあたる。面食いの藤子は清潔感あふれるイケメンの翔太をつい意識してしまう。だが華和竹美は藤子の惚れっぽさをたしなめ、口論となる。実際は竹美が忠告した通り、翔太は女上司の前でだけゴマをすっていたことがのちに明らかになった。

八馬 (はちうま)

華和桜子が勤める事務機メーカーの営業マン。3年前に妻と死別し、1人残された愛娘のため料理教室に通う。桜子の理想のタイプで、八馬もまんざらではなかったが、娘が新しいお母さんはいらないと言って2人の関係にブレーキをかけた。やがて、娘を連れて実家の鹿児島へ転居し、関係は実らないまま終わる。

石神 ゆかり (いしがみ ゆかり)

華和うめが通う猫足芸術大学の準ミス。うめが想いを寄せる吉安コージの彼女で、コージに車での送り迎えを命じるなど高飛車な女王様風に振る舞う。だが、中学校までは太っていて外見は冴えなかった。コージは幼稚園からの幼なじみで、つき合い始めて長い。大学に入って浮気するようになり、コージとの関係も不安定に。 だがうめに気持ちが移りかけたコージが、ゆかりに別れ話を持ちかけると、別れたくないと半狂乱で取り乱した。それを見たうめは、コージを好きな自分が好きなだけだったと悟る。

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