東京ミュウミュウ あ・ら・もーど

東京ミュウミュウ あ・ら・もーど

征海未亜の『東京ミュウミュウ』の続編。エイリアンが去り、残党を倒す日々を送る「東京ミュウミュウ」たち。新たに「東京ミュウミュウ」として目覚めた白雪ベリーも加わり、新たな敵と戦う6人の変身バトルラブロマンス。「なかよし」2003年4月号から2004年2月号にかけて連載された。原案は講談社。

正式名称
東京ミュウミュウ あ・ら・もーど
ふりがな
とうきょうみゅうみゅう あ ら もーど
作者
ジャンル
スーパーヒーロー
レーベル
KCデラックス(講談社)
巻数
既刊9巻
関連商品
Amazon 楽天

世界観

美少女たちの変身バトルと恋愛が題材。前作『東京ミュウミュウ』の主人公である桃宮いちごに加え、本作『東京ミュウミュウ あ・ら・もーど』からの新キャラクターである白雪ベリーが、もう一人の主人公として登場。6人となった「東京ミュウミュウ」が新たな敵「聖薔薇騎士団」と戦う姿が描かれる。

作品構成

本作『東京ミュウミュウ あ・ら・もーど』は大きく分けて2部構成となっている。第1部は、一般市民として暮らしていた白雪ベリーが、不慮の事故により「ミュウベリー」となり、「聖薔薇騎士団」に襲われて戦いを決意し、戦士として自覚を持つまでが描かれる。第2部では日本を離れていた桃宮いちごが帰国し、6人となった「東京ミュウミュウ」が「聖薔薇騎士団」と戦う内容となっている。

あらすじ

白雪ベリーは、受験に成功し、代官山学園に通うことになった12歳。幼なじみの目黒侑のストレートすぎる愛情表現に悩まされつつも、幸せな日々を送っていた。そんなある日、「カフェ ミュウミュウ」に来店したベリーは誤って開店前の店に入ったことで事故に遭い、「東京ミュウミュウ」の新メンバー・ミュウベリーとして目覚めてしまう。他のメンバーとは違い、2種類の絶滅危惧動物の遺伝子を注入された特別な存在であるベリーは、新メンバーのリーダーとして、新たな敵「聖薔薇騎士団」と戦うことになる。

スピンオフ

スピンオフシリーズとして『東京ミュウミュウ アナザーストーリー プチみゅうみゅう』がある。前作『東京ミュウミュウ』に続き「なかよし」の増刊号に掲載されたこのシリーズは、本作『東京ミュウミュウ あ・ら・も~ど』とは別のパラレルワールドを舞台に、「みゅうみゅう幼稚園」に通う園児となった白雪ベリーたちの物語が描かれる。

関連商品

関連商品として、プレイステーション用ゲームソフト「東京ミュウミュウ 登場新ミュウミュウ! みんないっしょにご奉仕するにゃん」が、2002年12月にウィンキーから発売された。前作『東京ミュウミュウ』と本作『東京ミュウミュウ あ・ら・もーど』のスピンオフシリーズである『東京ミュウミュウ アナザーストーリー ぷちみゅうみゅう』には、本作のオリジナルキャラクターである赤井りんごも登場する。

登場人物・キャラクター

白雪 ベリー (しらゆき べりー)

「ミュウベリー」に変身する、代官山学園に通う中学1年生の女子生徒。前髪を目の上で切り、腰のあたりまで伸ばしたブロンドのストレートロングヘアをしている。「元気がいちばん☆」がモットーの明るい性格で、猛勉強の結果、代官山学園に進学した努力家。偶然知り合った白金稜を追って「カフェ ミュウミュウ」に来店した際、事故によりアマミノクロウサギとアンデスヤマネコの2種類の遺伝子の適合者となり、「ミュウベリー」に変身できるようになってしまう。 そのため、「東京ミュウミュウ」の6人目のメンバーとして招かれ、共に戦うことになる。「ミュウベリー」以外の「東京ミュウミュウ」たちには、2種類の遺伝子の適合者はいないため、特別な存在であり、新メンバーながらにリーダーを務めることとなる。 祖父がフランス人白雪ベリーはクオーターなため、日本人離れした容姿をしており、特技もフランス語。

桃宮 いちご (ももみや いちご)

「ミュウイチゴ」に変身する、中学2年生の女子生徒。前髪を目の上で切り、ピンク色のボブヘアをツーサイドアップにしている。明るく元気で前向きな、正義感の強い性格。半年前にエイリアンが去った後、恋人の青山雅也と渡英。4ヵ月ほど「東京ミュウミュウ」の活動を休止していた。イリオモテヤマネコの遺伝子を注入されており、以前はその能力を活かして戦っていた。 しかし現在は力のほとんどを失っており、3分間しか戦うことができない。3分を超過すると完全に猫の姿に変身してしまい、以降は誰かとキスをしないと、元の姿に戻ることができなくなる。

目黒 侑 (めぐろ たすく)

白雪ベリーの幼なじみの少年。ベリーの隣家に住む12歳で、公立中学校に通っている。前髪を左寄りの位置で分け、肩につかないほどの長めの髪に、頭頂部から一房飛び出した「アホ毛」が特徴。明るく心優しい性格で、「ベリー第一主義」を自称するほどベリーが大好き。ベリーとは兄妹のような関係で非常に親しいが、ややスキンシップ過剰なところがあり、毎日のようにベリーに抱き着いては彼女を困らせている。 幼い頃ベリーの母親が亡くなった際にベリーと交わした約束から、彼女を想いつつ、あくまで幼なじみとして接することを決めている。そのため一見ベリーにべったりなようで、非常に彼女を尊重している。父親を亡くしており、母子家庭。

白金 稜 (しろがね りょう)

「東京ミュウミュウ」たちの司令官的存在を務める少年。前髪を真ん中で分けて両サイドに流した金髪をしている。エイリアンが去った後も、地球に残ったキメラアニマを倒すため、アジトである「カフェ ミュウミュウ」で実験を重ねていた。偶然来店した白雪ベリーが、事故によりアマミノクロウサギとアンデスヤマネコの2種類の遺伝子に適合したため、「ミュウベリー」として迎えることになる。 事故とはいえ、ベリーを「東京ミュウミュウ」にしてしまったことに責任を感じており、目黒侑には「ベリーに何かあった場合は、自分を殺してもかまわない」と伝えている。

藍沢 みんと (あいざわ みんと)

「ミュウミント」に変身する、中学2年生の女子生徒。前髪を目の高さで切り、肩につかない長さのウェーブがかったブルーのボブヘアにカチューシャをつけている。以前はお団子ヘアだったが、白雪ベリーのサポートのために代官山学園に転入してからは、現在の髪型になった。裕福な家のお嬢様で、丁寧なお嬢様口調で話す。歯に衣着せぬ高飛車な性格だが、本質的には世話焼きで、桃宮いちごのことを、非常を大切に想っている。 そのため、能力が消えかけて無理の利かなくなったいちごのことを非常に心配している。藤原ざくろを「お姉さま」と呼び慕っており、以前に比べ親しくなった様子。

碧川 れたす (みどりかわ れたす)

「ミュウレタス」に変身する女子生徒。前髪を真ん中で分けて、胸のあたりまで伸ばした髪を細い三つ編みにしている。やや気弱でおっちょこちょいなところがあるが心優しく、精神的にタフ。生真面目な性格ゆえに心配性なところがある。以前は奥村大学付属中学校に通っていたが、藍沢みんと同様、白雪ベリーのサポートのために代官山学園に転入した。 普段は眼鏡をかけているが、変身時は視力が上がるため必要なくなる。

黄 歩鈴 (ふぉん ぷりん)

「ミュウプリン」に変身する少女。前髪を目の上で切り、肩につかない長さのオレンジ色のボブヘアを4本の細い三つ編みにしている。語尾に「~のだ」と付けて話す独特の口調と、中華風の服装が特徴。無邪気だが、お金が大好きなしっかり者。大家族の長女として、家を空けている父親の代わりに兄弟の面倒を見ている。藍沢みんと、碧川れたす同様、白雪ベリーのサポートのために代官山学園に転入した。 楽しんで戦う動物的なタイプで、捕らえた敵で遊んでいることもある。

藤原 ざくろ (ふじわら ざくろ)

「ミュウザクロ」に変身する、モデルとして活躍する少女。前髪を眉上で切り、胸のあたりまで伸ばした紫色のストレートロングヘアをしている。以前は他の名門校に通っていたが、藍沢みんと、碧川れたす、黄歩鈴同様、白雪ベリーのサポートのために代官山学園に転入した。クールで一匹狼的な性格のため、以前は自分を慕うみんとにそっけなく振る舞っていたが、最近はまんざらでもない様子。

青山 雅也 (あおやま まさや)

桃宮いちごの恋人。前髪を目が隠れそうなほど伸ばした黒髪ストレートヘアをしている。頭脳明晰、容姿端麗、スポーツ万能で、穏やかで落ち着いた性格の持ち主。また、環境問題に強い関心を持ち、地球を保護する活動を行っている。そのためエイリアンが去った後、いちごとともにイギリスのロンドンへ留学を決める。エイリアンたちとの戦いで得た力がわずかに残っており、2人でロンドンにいる時期に地球に新たな危機が迫っていることを察知し、いちごに日本へ戻るよう勧める。 能力が減少しているいちごに対しては、「いちごにできることは必ずある」と応援している。

赤坂 圭一郎 (あかさか けいいちろう)

喫茶店「カフェ ミュウミュウ」のマスターを務める若い男性。白金稜の仲間。前髪を真ん中で分け、腰のあたりまで伸ばしたストレートロングヘアをひとつに結んでいる。物腰の柔らかい紳士的な性格で、常に稜のそばでサポートしている。「カフェ ミュウミュウ」ではウェイターをとしても働いており、白雪ベリーたち従業員に指示を出している。

神宮寺 桜子 (じんぐうじ さくらこ)

代官山学園に通う中学1年生の女子生徒。白雪ベリーの友人。前髪を真ん中で分け、腰のあたりまで伸ばしたロングウェーブヘアをしている。丁寧な口調で話す。生粋のお嬢様で、父親からヘリコプター通学を勧められるほどのお金持ち。代官山学院に潜入したロイヤルハイネスの手により操られ、ベリーを襲うようになってしまう。

薫子 (かおるこ)

代官山学園に通う中学1年生の女子生徒。白雪ベリーの友人。前髪を目の高さで切り揃え、肩につかない長さの切り揃えたボブヘアをしている。学校ではベリーと神宮寺桜子と3人で親しくしており、桜子の話に驚かないほどのお嬢様。桜子同様、代官山学院に潜入したロイヤルハイネスの手により操られ、ベリーを襲うようになってしまう。

ウチャ

白金稜が開発した新型ペットロボット。果物の苺の身体に、うさぎの耳と鳥の羽、小さな手足が生えた姿をしている。事故によりアマミノクロウサギとアンデスヤマネコの遺伝子が注入されてしまった白雪ベリーの容態を見守るべく、稜がベリーに内緒で付き添わせたのをきっかけにベリーと知り合い、相棒として共に戦うことになる。可愛らしい容姿に反しべらんめえ口調で話す気の強い性格。 ベリーには「ウチャ」と名付けられた。

ロイヤルハイネス

聖薔薇騎士団の一員。17歳の少年。前髪を目の高さで切ったストレートヘアで、眼鏡をかけている。17歳にして海外の大学を卒業し、ノーベル賞候補になったほどの秀才。その経歴を活かして「秋月友禅」と名乗り、特別講師として白雪ベリーたちの通う代官山学園に潜入する。普段は穏やかで落ち着いた雰囲気だが、非常に怒りっぽく、一度怒りだすと別人のように手が付けられなくなる。

ハッピーチャイルド

聖薔薇騎士団の一員の少年。前髪を左寄りの位置で分け、ふんわりとしたボブヘアをした中性的な容姿をしている。残忍な性格で、音を用いた攻撃で「東京ミュウミュウ」たちを混乱させ苦しめる。さらにある作戦では、サブリミナル効果を用いて民衆を扇動していく。

ブルーバユー

聖薔薇騎士団の一員の少年。前髪を目の高さで切り、明るい色の髪を外にはねさせている。「肉体派」を自称している。スイート ジュリエットと共に大東京スタジアムを襲い、「東京ミュウミュウ」たちの活躍をテレビ中継させ、故意に彼女たちの人気を上げることにより、ある作戦を進めていく。

スイート ジュリエット

聖薔薇騎士団の一員の少年。前髪を目の高さで切り、肩につかない長さのボブヘアをしている。演技の達人で、ブルーバユー曰く「天才俳優」だが、スイート ジュリエット自身は「天才」と呼ばれることを嫌がっている。ブルーバユーと共に大東京スタジアムを襲い、女装し、TVの女性キャスター「桜霞乙女」を名乗って現れる。故意に「東京ミュウミュウ」の活躍をテレビ中継し、彼女たちの人気を上げることにより、ある作戦を進めていく。 あまり自分たちの計画に関心はないのか、作戦の意図を理解しないまま参加しているところがある。

公爵 (でゅーく)

聖薔薇騎士団の一員の男。前髪を真ん中で分けて額を全開にし、胸のあたりまで伸ばしたストレートヘアをポニーテールにしている。ある時突如ロイヤルハイネス、ハッピーチャイルド、ブルーバユー、スイート ジュリエットの前に現れ、彼らの孤独を見抜くことで仲間に引き入れる。現在の退屈な世界を破壊し、自分たちの理想郷(シャングリラ)を作ることで世の中に革命を起こそうとしている。 そのためには「東京ミュウミュウ」を排除するべきと考えている。人々の感情を操り、「東京ミュウミュウ」たちこそが人類の敵だと思い込ませて、社会的に追い出そうとしている。さらに目黒侑の白雪ベリーへの想いを見抜き、利用しようと目論む。

白雪ベリーの父親 (しらゆきべりーのちちおや)

白雪ベリーの父親。前髪を目の上で切り、肩につかない長さのボブヘアをツーサイドアップにしている。容姿に加え、穏やかな雰囲気も相まって女性のように見える。妻を亡くして以来ベリーと2人暮らししており、家事も得意。非常に丁寧な口調で話し、娘のベリーのことも「さん」付けで呼ぶ。

集団・組織

東京ミュウミュウ (とうきょうみゅうみゅう)

白雪ベリー、桃宮いちご、藍沢みんと、碧川れたす、黄歩鈴、藤原ざくろの6名が、変身した姿の総称。白金稜が注入したレッド・データ・アニマルの遺伝子により、それぞれ違う絶滅危惧動物に変身する能力を有している。エイリアンとの戦いにより周知のものとなっており、半ば芸能人のような存在。 「東京ミュウミュウ」に加入前のベリーも知っていたほどの知名度がある。そこに目をつけた聖薔薇騎士団は、「東京ミュウミュウ」たちの人気を利用した、ある作戦に出る。

エイリアン

かつて地球を自分たちのものとする目的で現れた侵略者たち。地球を自分たちの住める環境に変えるべく、環境汚染を進行させ、地球の生物を絶滅させる計画を行っていた。「東京ミュウミュウ」たちの活躍により現在は地球を去ったが、兵器として用いていた「キメラアニマ」の残党は現在も地球に残っており、白雪ベリー加入前の「東京ミュウミュウ」たちは、主にこの「キメラアニマ」の駆除を行っていた。

聖薔薇騎士団 (せんとろーずくるせいだーず)

退屈な世界を破壊し、自分たちの理想郷(シャングリラ)に作り変えるべく暗躍する集団のこと。リーダー的存在の公爵と、ロイヤルハイネス、ハッピーチャイルド、ブルーバユー、スイート ジュリエットの5名で構成されている。公爵以外の4人は生まれながらにして超能力を有する特別な存在だったが、その力ゆえに周囲となじめず、孤独な日々を送っていた。 そして捨てられるように同じ学園に集められたことで出会い、4人で学園の爆破を企てるようになる。しかし計画中突如現れた公爵に、「孤独な自分たちの存在を誰かに知ってほしい」という本心を見抜かれた結果、本人は公爵に心酔。公爵にすべてを捧げ、公爵の望む通りに活動するようになった。

場所

カフェ ミュウミュウ

白金稜と赤坂圭一郎が、研究のためアジトとして利用している施設。表向きはオープンしたばかりの喫茶店。情報収集のため、白雪ベリー以外の「東京ミュウミュウ」のメンバーがウェイトレスとしてアルバイトをしている。加入後のベリーと、ベリーの秘密を知る目黒侑も一緒に働くことになり、さらに賑やかになる。藍沢みんと、碧川れたす、黄歩鈴、藤原ざくろの4名は労働力としては非常に頼りなかったため、桃宮いちごはベリーと侑の加入を喜んでいる。

クレジット

原案

講談社

前作

東京ミュウミュウ (とうきょうみゅうみゅう)

突如「東京ミュウミュウ」として地球を守ることになった桃宮いちごが、4人の仲間と共に戦う変身バトルラブロマンス。「なかよし」2000年9月号から2003年2月号にかけて連載された征海未亜の代表作で、続編... 関連ページ:東京ミュウミュウ

関連

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書誌情報

東京ミュウミュウ 新装版 あ・ら・もーど 9巻 講談社〈KCデラックス〉

第8巻

(2022-07-13発行、 978-4065284551)

第9巻

(2022-07-13発行、 978-4065284568)

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