デュエル・マスターズFE

デュエル・マスターズFE

松本しげのぶの代表作である「デュエル・マスターズ」シリーズの第2作目。前作『デュエル・マスターズ』から続く不亞家による野望の阻止と、記憶を失い洗脳された白凰の救出を目指して切札勝舞が世界各国を駆け巡る。「月刊コロコロコミック」2005年4月号から2008年6月号にかけて掲載された作品。テクニカルアドバイザーは3巻までは前作と同じく中村聡、4巻からは新たに真木孝一郎が代わって担当している。

正式名称
デュエル・マスターズFE
ふりがな
でゅえる ますたーずふぁいてぃんぐえっじ
作者
ジャンル
カードゲーム
関連商品
Amazon 楽天

作品が描かれた背景

「世界大会編」はその呼び名に反して、予選時点で大会が中止される結末を迎えるが、コミックス第12巻の最終話の後に、本来なら連載が予定されていた本戦のトーナメント表が掲載されている。そこには本編で描かれることがなかった、G不亞ザキラAが血を分けた兄弟だったという設定が描かれている。また「スペイン編」以降登場の機会がなかった黒城凶死郎も、ザキラとデュエルするトーナメントが組まれており、物語の各所にそこへ向けた伏線がいくつも見受けられる。しかし世界大会の中止が作中で発表されて以降、これらの伏線は回収されていない。

作品構成

物語は3部構成となっている。第1巻から第7巻の「スペイン編」と「エジプト編」では、不亞家のデュエリストに狙われる各国のデュエルマスターを、切札勝舞が守り戦っていく姿が描かれる。その後は舞台を日本へと戻し、集結した不亞家、そして不亞ザキラと決着をつける「世界大会編」となっている。

あらすじ

スペイン編(第1巻~第4巻)

前作「デュエル・マスターズ」の最終話から1か月後。不亞ザキラに敗れた切札勝舞は、自らの無力さを実感し、スペインでの修業を決意する。渡西後、勝舞は死んだと聞かされていた父親の切札勝利に再会。だが詳細も知らされないまま修業の場へと放り込まれ、因縁の相手である黒城凶死郎デュエルすることになる。その頃、不亞家でトップランクに位置するRS、さらに洗脳されWとなった白凰が、スペインのデュエルマスターであるエスメラルダを狙って迫っていた。

エジプト編(第4巻~第7巻)

スペインから脱出した切札勝舞たちは大波に飲まれ、エジプトに漂着することになる。仲間と離れ離れになった勝舞だったが、そこでジェドホルスという孤児の少年たちに出会い、ともに楽園と呼ばれる場所に招待される。しかしそこは不亞家のデュエリストであるTが作った、デュエルマスターを炙り出すための非情な場所だった。

世界大会編(第7巻~第12巻)

エジプトで再会したDr.ルートの助けによって、切札勝舞たちは日本へ戻ることになった。彼らは救出した3人のデュエルマスターたちを伴い、D・Mバトルアリーナ世界大会に出場することになる。不亞家のデュエリスト全26人も集結するなか、予選大会が開始。しかしその頃、Wにはある異変が起こっていた。

特殊設定

デュエル・マスターズカード」は、通常の人間同士でデュエルするには問題はないが、真のデュエリスト同士のデュエルに限り、カードゲーム自体に殺傷能力が備わっている。これにより、シールドの破片による周辺の破壊、クリーチャーや効果の実体・実現化、さらにはゲーム決着時の殺害や器物損壊などが起こり得る。

外伝

本作『デュエル・マスターズFE』の外伝作品として、『デュエル・マスターズFE外伝』がある。内容は本作の前提となる不亞ザキラ切札勝利の出会いのエピソードや、不亞幽グレート・バケツマンが各国のデュエルマスターを捜し歩くエピソードなどで、物語はすべて本編『デュエル・マスターズFE』へと繋がるもの。この作品は「別冊コロコロコミック」に連載されたシリーズだが、『デュエル・マスターズFE』のコミックス各巻末に掲載されている一部のエピソード以外は、雑誌以外の媒体には未収録のままとなっている。

関連作品

本作『デュエル・マスターズFE』の続編として『デュエル・マスターズSX』があり、切札勝舞を主人公としたシリーズの完結編となっている。他にコミックスとして刊行されている作品として、「コロコロコミック」連載時に別冊付録として描き下ろされた『デュエル・マスターズ大長編』などがある。松本しげのぶの手がける「デュエル・マスターズカード」のプレイヤーを主人公とした別作品としては、『新星輝デュエル・マスターズフラッシュ』や『D・M覇王伝 ガチ!!』などのシリーズもある。

関連商品

カードゲーム「デュエル・マスターズカード」

タカラトミーのカードゲーム。作者である松本しげのぶも開発会議から参加した。他のカードゲームに見られるプレイヤー自身のライフは存在せず、プレイヤーを守る5枚のシールドを破壊し合い、直接相手にアタックできた者がゲームに勝利する。初心者でも購入直後から遊べる構築済みデッキや、漫画の登場人物が所持している物を模したキャラクターデッキなども発売された。「デュエル・マスターズカード」に関しては、その世界観を独自にコミカライズした作品やティーチングコミック、またカードゲームのプレイ時に使用する玩具やデッキケース、スリーブなども発売されている。

メディアミックス

TVアニメ

本作『デュエル・マスターズFE』を原作とした『デュエル・マスターズクロス』および『デュエル・マスターズクロスショック』が、テレビ東京系列「おはスタ」内の5分間アニメとしてTVアニメ化されている。 切札勝舞役を小林由美子、角古れく太役を今井由香、白凰役を皆川純子、不亞ザキラを安元洋貴が演じた。TVアニメ版オリジナルキャラクターが多数登場し、原作となった漫画版とは少々内容が異なる。

登場人物・キャラクター

切札 勝舞 (きりふだ しょうぶ)

カードゲームを愛する12歳の少年。素早く相手に攻撃を仕掛けられる速攻デッキを好んで使用する。火文明のカードの守護者一族。前作『デュエル・マスターズ』では、親友である白凰を不亞家によって誘拐され、その救出を目指して旅をしたが、不亞ザキラに敗北した。現在は自身の無力さを自覚し、修業を重ねながら世界中に散らばるデュエルマスターと合流を目指している。 真のデュエリストの1人。

角古 れく太 (かどこ れくた)

切札勝舞の幼なじみで12歳の少年。体が小さくデュエルも弱いが、勝舞にも負けないカードの知識を持っている。ギャグ要員として顔芸を披露することが多い。勝舞の修行や旅に付き添い、カード知識を用いて助言したり、軽率な行動へのストッパー役を担ったりして勝舞を手助けする。スペインに旅立つ勝舞にも付き添い、エジプトでは勝舞がデッキを作る時間稼ぎの役を買って出た。

NAC (なっく)

アジア最強のデュエリストとして名を馳せる24歳の青年。3年前、切札勝利とともにデュエル修行の旅に出た際、デュエルマスターであるトーイと出会い、スペインで開催されたD・M世界大会の場で、不亞ザキラによるデュエリストの虐殺現場、そして敗北した勝利の姿を目撃している。デュエルマスターを探し、単身南極をさまよっている。 真のデュエリストの1人。

切札 勝利 (きりふだ しょうり)

切札勝舞の父親。世界最強とも言われる伝説のデュエリスト。NACとともに世界を行脚してデュエル修行の旅に出ていた。火文明のカードの守護者一族の現当主。不亞ザキラに敗北し、生死不明とされていたが、スペインにて勝舞と再会。Gによって、デュエルをすると命を削られるという呪いをかけられている。 ゼウスとともに、スペインのデュエルマスターであるエスメラルダを守るため力を尽くす。真のデュエリストの1人。

黒城 凶死郎 (こくじょう きょうしろう)

切札勝舞が切札勝利、NAC以外で初めて負けた15歳の少年。全身黒ずくめで非常に長い黒髪が特徴。年齢に不釣り合いな冷酷さや、周囲を見下したような態度を見せる。墓地を利用して手勢を増やし、相手のカードを排除するといった、相手の行動を妨害するような戦略デッキを好んで使用する。普段は寡黙に振る舞っているものの、デュエル中は気分が高揚し、叫んだり高笑いをすることも多い。 幼少期にスペインでストリートチルドレンとして生活していたところを、闇文明の守護者一族によって保護された。不亞ザキラの策略により一族の全員を亡くしている。スペインで勝舞と再会した後は、カードを求めて南極のデュエルマスターを探す。真のデュエリストの1人。

トーイ

南太平洋の名もない島に住むデュエルマスター。7歳の少年。島にやって来た不亞ザキラとデュエルするが、師でもある切札勝利を殺害したと聞かされて動揺し敗北。囚われの身となる。4歳だった3年前、修行の旅の最中の勝利とNACに見出された。4歳当初は他人を傷つける力に怯えていたが、勝利とのデュエルによって恐怖を克服し、前回のD・M世界大会に参加。 ここでザキラによるデュエリストの虐殺現場に遭遇する。当時はデュエルマスターになっていなかったため、ザキラに追われることもなく、勝利とザキラのデュエル結果を目にする前に、NACによって逃がされた。殺意や憎悪を感じる力があり、ヤエサルの暗殺を誰よりも早く感知した。 真のデュエリストの1人。

エスメラルダ

スペインのデュエルマスター。車椅子に乗った少女。3年前までは読書とデュエルが好きなだけのごく普通の少女だった。空から落ちてきたDMの証を受け止めたため、デュエルマスターとなった。しかしそのおかげで、住んでいた町を不亞家に焼かれ、エスメラルダを匿った両親も殺され、自身も両足を失うこととなった。 殺される間際に切札勝利に助けられ、彼には深く感謝している。普段はゼウスの居城に匿われており、眼鏡をかけた不細工な女を演じている。実際は凛々しい美しさを持つ。真のデュエリストの1人。

ホルス

エジプトのデュエルマスター。孤児ばかりが暮らす村に住む6歳の少年。非常に気が弱く、泣き虫。普段は親友であるジェドの陰に隠れるようにして行動している。他人に対する思いやりの心を持ち、時に穏やかに反発することもある。「デュエル・マスターズカード」に触れたこともなかったが、天帝Tのデュエルマスター選別の場で初めてカードに触れ、突如デュエルマスターとして覚醒した。 真のデュエリストの1人。

サザンクロス

南極のデュエルマスターで、白熊。「最強の闇使い」と呼ばれた、本来の南極のデュエルマスターに小熊の頃から育てられ、XとYに追い詰められた飼い主からDMの証を託された。飼い主だったデュエルマスターの自宅を黒城凶死郎の拠点として提供し、飼い主の仇を討つべく、黒城に付き従うようになる。真のデュエリストの1匹。

ウマ・カーン (うまかーん)

インドのデュエルマスター。常にカレーを食しダジャレを常用する少年。D・M世界大会を中断させた不亞ザキラと切札勝舞のデュエルの最中、Dr.ルートのもとを訪れた。ザキラに奪われた3体の神のカードが、デュエルマスタークラスの実力者でしか使えないことを根拠に、勝舞の勝利を予言する。真のデュエリストの1人。

ジョージ

日本のデュエルマスター。前作『デュエル・マスター』から切札勝舞の仲間であり、ともにDr.ルートに師事するダンディな3歳男児。着ぐるみのカバーオール姿を卒業してスーツ姿となっている。また、もみあげの長いオールバックの髪形、割れた顎など、再会した勝舞が気付かないほど外見が変化している。3年前の横須賀に捨てられており、偶然通りがかったキャサリンによって拾われ、守られながら育った。 不亞家に追い詰められたことにより、おしゃぶりに仕込まれていたDMの証を飲み込み、生後10か月で覚醒した。真のデュエリストの1人。

ピクシー

アメリカのデュエルマスター。豪邸に住んでいる少年。軟派な性格で、デュエルマスターを探してニューヨークを彷徨っていた不亞幽と出会い、初対面でパーティーに誘った。額に指をかざした相手と繋がりのある人間の記憶を読み取る力があり、幽が知らないはずの不亞ザキラの行動を読み取ってみせた。真のデュエリストの1人。

ヤエサル

先代のデュエルマスターであり、かつて不亞家を従えていた人物。3年前のD・M世界大会の時点で102歳と高齢で、Dr.ルートからは絶対安静を言い渡されていた。不亞ザキラが幼少の頃から直接デュエルを教えていたこともあり、ザキラを全面的に信頼していた。切札勝利をデュエルマスターの後継者に選んでいた。 勝利の言葉に感銘を受け、DMの証を7つに分けて世界中の子どもたちに託した。また、ヤエサルにはゴブリンも仕えていることが確認できる。真のデュエリストの1人。

不亞 ザキラ (ふあ ざきら)

不亞幽の兄。不亞家を取り仕切る当主として絶対的な立場にある青年。腰下まである長い銀髪で、側頭部は鳥の翼のように左右に広がった髪型となっている。デュエルマスターの捕獲とDMの証の取得、そして全デュエリストの抹殺を企んでいる。かつてヤエサルに仕えていたが、その反面デュエリスト全員を心の底から憎んでいる。 ゼウスが不亞家を取り仕切っていた13歳の頃までは名前がなく、「No.1」と呼ばれていた。真のデュエリストの1人。

R (りっち)

不亞家のデュエリストの青年。実力者として君臨するアフターRの1人。髪が前方に長い特徴的な髪形をしている。恋人であるSとフランスに住んでおり、エスメラルダのいるゼウスの居城までは、サイドカー付きのバイクで乗りつけた。Sとともにヤエサルに面会に行った際に、不亞ザキラから不亞家に勧誘される。 その際、デュエル以外で死なない体を手に入れる代わりに、Sへの愛を捨てる契約を交わした。真のデュエリストの1人。

S (しずか)

不亞家のデュエリストの女性。実力者として君臨するアフターRの1人。プリンセスラインのドレスとツインテールが特徴。3年前に起こった不亞ザキラによるデュエリストの虐殺を目にし、弱いデュエリストしか残っていないことに絶望して心を閉ざした。Rとともにヤエサルに面会に行った際に、ザキラから不亞家に勧誘され、その際、デュエル以外で死なない体を手に入れる代わりに、Rへの愛を捨てる契約を交わした。 真のデュエリストの1人。

T (とと)

不亞家のデュエリストの男性。実力者として君臨するアフターRの1人。年齢不詳で、天才を自称する非常に独裁的な性格。エジプトに住んでおり、孤児を集めるために楽園と呼ばれる施設まで作った。動物の着ぐるみのようなロボットたちに身の回りの世話をさせている。真のデュエリストの1人。

V (ばべる)

不亞家のデュエリストの少年。実力者として君臨するアフターRの1人。常に「ロデム」という巨大な虎型のロボの背に乗っている。初対面のWと、どちらが多くデュエルマスターを殺すか賭ける。昼でも夜のように暗い死の世界で育ったことにより、生き抜くために闇眼という特殊能力を手に入れている。不亞ザキラへの忠誠心は固く、自らの死も厭わない。 真のデュエリストの1人。

白凰 (はくおう)

不亞家のデュエリストの少年。実力者として君臨するアフターRの1人。もともとは切札勝舞たちの仲間だったが、前作『デュエル・マスターズ』で不亞ザキラに記憶を抜き取られ、幼児退行してしまった。さらにGによる再教育によって、本来の穏やかで優しい人柄とはまったく違う、乱暴で残虐な性格となった。また、目の前にいる人間はすべて殺害しなければならない、という呪いをかけられている。 本来ならば、光文明のカードの守護者一族の当主の座にある人物。真のデュエリストの1人。

X (きさなどぅ)

不亞家のデュエリストの女性。実力者として君臨するアフターRの1人。サザンクロスの飼い主だった南極のデュエルマスターを殺害し、DMの証を持つサザンクロスの捕獲、抹殺を命じられた任務で、Yへの指令役を担う。真のデュエリストの1人。

Y (いえすまん)

不亞家のデュエリスト。実力者として君臨するアフターRの1人。基本的に「YES」としか発言せず、常に重々しい鎧に身を包んでいるため性別、年齢ともに不詳。しかし白凰家に伝わる究極奥義、完全決闘を編み出した人物とされている。真のデュエリストの1人。

A (あっしゅ)

不亞家のデュエリストの少年。不亞家の中では最弱に位置する。げっ歯類のような前歯と、上に向かって大きく曲がった前髪が特徴。組織の中でも特に不亞ザキラのことを慕っており、ザキラの危機には涙ながらに飛び出した。真のデュエリストの1人。

G (げどー)

不亞家のデュエリストの男性。Wの教育係。常に黒いローブと、目と口元だけ出した尖った被り物を身に着けている。上品な口調に反し、性格は下劣かつ下品。Wに再教育を施すとともに、呪いもかけている。また、切札勝利に呪いをかけた張本人。幼少時の切札勝舞に敗北し大怪我を負ったために現在の姿となり、のちに白凰の母を殺害した。 真のデュエリストの1人。

J牧師 (じぇいそんぼくし)

不亞家のデュエリストの男性。ゼウスが「ガルド」(現在の不亞家)を率いていた頃から所属していた。前作『デュエル・マスターズ』では、白凰の誘拐と不亞幽の殺害命令を受けていたが失敗している。その名誉挽回のためにRとSに先駆けて切札勝舞とエスメラルダの命を狙い、Kとともにスペインに先行する。 真のデュエリストの1人。

K (きるみー)

不亞家のデュエリストの女性。ゼウスが「ガルド」(現在の不亞家)を率いていた頃から所属していた。前作『デュエル・マスターズ』では、白凰の誘拐と不亞幽の殺害命令を受けていたが失敗している。その名誉挽回のためにRとSに先駆けて切札勝舞とエスメラルダの命を狙い、J牧師とともにスペインに先行する。 真のデュエリストの1人。

L (らぶ)

不亞家のデュエリスト。長い白髪に着流し姿で、キセルをくわえている。ゼウスが「ガルド」(現在の不亞家)を率いていた頃から所属していた。3年前のD・M世界大会では、不亞ザキラによるデュエリストの虐殺の前に、ヤエサルの殺害を予定していた。しかし、トーイによる殺意の感知と切札勝利によって失敗に終わった。 真のデュエリストの1人。

Dr.M (どくたーまんそん)

不亞家のデュエリストの男性。背が低く、頭部を機械化した老人。常に杖をついている。かつて左腕を失った不亞ザキラの義手を作成したことをはじめ、負傷した不亞家のメンバーを、培養ポッドや改造によって治療したりする医師。真のデュエリストの1人。

太田Q (おおたきゅー)

不亞家のデュエリストの男性。不亞ザキラ親衛隊の隊長を務める。長身だが球体のように太った体格。常にザキラの近くに仕え、Pとともにデュエルマスター探索用のレーダーや、不亞家が移動するUFOの操縦役を担っている。真のデュエリストの1人。

P (ぱーふぇくと)

不亞家のデュエリスト。「不亞家の執事」を自称しているが、年齢、性別ともに不詳。自分より格上の称号を持つ者には、絶対服従の姿勢を取る。常に不亞ザキラの近くに仕え、太田Qとともにデュエルマスター探索用のレーダーや、不亞家が移動するUFOの操縦を担っている。真のデュエリストの1人。

ゼウス

年齢不詳の男性。常に甲冑と兜、マントをまとっている。かつてはヤエサルの側近であり、かつ「ガルド」(現在の不亞家)の最強の称号である「Z」だった。しかし不亞ザキラの反乱の際に、部下だったKLらに見限られ、敗北ののちに追放された。現在はスペインに渡り、エスメラルダを匿っている。真のデュエリストの1人。

ロボット

ゼウスの居城でエスメラルダのいる王室までの扉を守るロボット。全部で1000体いて、そのすべての頭脳が繋がっているうえに、自動学習機能が搭載されている。一度デュエルするごとに、そのパターンをすべてのロボットが学習していき、デッキ内容も把握される。そのため、1000体を破るには、自分の能力の限界を越えなければならないとされる。

(おさ)

豊かな長い白髪の老人。4年前、スペインでストリートチルドレンをしていた黒城凶死郎を、死神城に保護した。闇文明のカードに使用されているエンブレムを思わせる仮面、ボロボロの白いローブを、常に身に着けている。闇文明カードの守護者一族の当主で、黒城にデュエルを教えた人物。

キメラ

闇文明カードの守護者一族の1人。4年前、スペインでストリートチルドレンをしていた黒城凶死郎を、死神城に保護した。長い黒髪と赤いターバンにマント、黒のワンピースが特徴的な若い女性。長と同じく、闇文明カードに使用されているエンブレムを思わせる仮面を、常に身に着けている。保護されたばかりの黒城凶死郎に、一族や長の境遇を語った。

キュースマン

前作『デュエル・マスターズ』で切札勝舞を守って死んだヤカンマンの息子。父親と同じく、ボロボロのマントと急須を身に着けている。勝舞、エスメラルダを守るために、ともにエジプトに赴く。Tの楽園では、エスメラルダとともに地下室に潜伏。崩れるピラミッドから、孤児の子どもたちを助けるべく奮闘した。

ジェド

エジプトの孤児ばかりが暮らす村に住む少年。ホルスの親友であり、孤児たちのリーダー的存在。楽園に入るため、切札勝舞から「デュエル・マスターズカード」を盗むよう、手下の孤児たちに指示した。結果として勝舞にカードを返したが、ホルスとともに楽園に入り、のちに日本に渡る。

クレオバトラー

クレオパトラを思わせる頭部、ムカデの体を持つロボット。Tが雑用に使っている、動物の着ぐるみのようなロボットの中に入っていた。楽園で、ホルスのデュエルマスター覚醒に共鳴したエスメラルダを感知し、角古れく太とデュエルする。

ペペ

ターザンの少年。デュエルマスターを探し、不亞幽とグレート・バケツマンが、南米を旅していた際に発見した。人懐っこく、デュエリストはみんな家族という、博愛的な信条を持っている。3年前、家族とともに村人のほとんどを、不亞ザキラに殺害されている。真のデュエリストの1人。

黄昏 ミミ (たそがれ みみ)

魅力的な13歳の少女。スレンダーながら非常に凹凸のくっきりした体型。切札勝舞とは、Dr.ルートの弟子として一緒に修行した仲間。本来は白凰率いるジュニアデュエリスト集団「白い騎士団」の幹部であり、白凰に憧れと恋心を抱いている。また、天地龍牙とは同じ中学に通っている。真のデュエリストの1人。

天地 龍牙 (あまち りょうが)

男子中学生。黄昏ミミと同じ中学に通う、土佐弁で話す。Dr.ルートの一番弟子だが、3年前に飛び出し、最近になって再び師事するようになった。背中には可愛らしいクリーチャーなどの刺青が彫ってある。富豪の息子で、リムジンで移動することもある。

グレート・バケツマン (ぐれーとばけつまん)

年齢不詳の男性。ボロボロのマントに、穴が開いた古いバケツをかぶっている。不亞幽の恋人であり、彼女が傷つけられたり言い寄られたりすると激昂する。前作『デュエル・マスターズ』では、最強のデュエリストだったが、今作ではデュエルマスターを探し、幽とともに世界各国を旅している。真のデュエリストの1人。

不亞 幽 (ふあ ゆう)

不亞ザキラの幼い妹。内気で心優しい性格。グレート・バケツマンの恋人。Dr.ルートのところに身を寄せながら、現在はデュエルマスターを探し、バケツマンとともに世界各国を旅している。真のデュエリストの1人。

難波 金太郎 (なんば きんたろう)

背が低くふくよかな体形で、大阪弁で話す少年。切札勝舞とは友人で、D・M世界大会予選の開始早々に、勝舞とデュエルすることとなる。本来は白凰率いるジュニアデュエリスト集団「白い騎士団」に所属している。

慟哭のベルベル (どうこくのべるべる)

D・M世界大会予選でWと対戦した青年。イギリスで「黒バラ騎士団」に所属していたが、3年前のD・M世界大会に出場した際に、不亞ザキラによるデュエリストの虐殺に遭い、仲間たちを失った。不亞家を憎み、復讐の機会を窺っている。

白凰の母 (はくおうのはは)

白凰の母親。光文明のカードの守護者一族。たおやかな雰囲気の清楚な女性だが、誇り高く、命の危機に際しても、凛とした態度で守護者としての使命を全うしようとした。カードの強奪を狙って乗り込んできたGと白凰とのデュエルを見守り、敗北した白凰を庇って死亡した。

ゴブリン

白凰家の執事を務める老年の男性たち。剃髪して眉もなく、尖った耳を持っている。正式な名称や各自の本名は不明。他の文明カードの守護者一族を毛嫌いしており、カードが狙われている、と忠告した切札勝利の言葉にも耳を貸さなかった。

Dr.ルート (どくたーるーと)

切札勝舞たちのデュエルの師匠。名医であり、さまざまなメカを発明する科学者でもある。エジプトでは小型メカを使い、ジェドに助言をした。医者として多くの悲しみを見てきたがゆえに、人を殺めるデュエルはしないと誓っている。真のデュエリストの1人。

キャサリン

ジョージを拾い、生後10か月まで育てた養母。当時24歳の女性で、捨てられていたジョージを保護した。ジョージが光る球体としてDMの証を手にしていたため、彼を狙う不亞家からの逃亡生活に身を投じていた。重傷を負い、Dr.ルートの治療を受ける。

集団・組織

不亞家 (ふあけ)

不亞ザキラを当主としたデュエリスト集団。全員が真のデュエリスト。ザキラと不亞幽以外のメンバーには血縁関係がない。各人がアルファベット26文字に対応した称号を持ち、Zに近くなるにつれ、その実力が上がっていく。真のデュエルで敗北したり、または不亞家に入る際に交わした契約を違反しない限り、死ぬことはない。 またR以上の称号を持つ者は「アフターR」と呼ばれ、組織の中でも一目置かれている。かつてはデュエルマスターを警護するための組織、「ガルド」だった。そのため、切札勝舞たち以外のモブキャラクターたちからは、「ガルド」と呼ばれることも多く、ザキラも自称する場合がある。

アフターR (あふたーれぼりゅーしょん)

不亞家の中でもR以上の称号を持つデュエリストたちの総称。デュエルマスターを狩るために存在し、普段は各々好きな場所で悠々自適に過ごしている。有事の際には、不亞ザキラからの命令に従って即座に行動を起こす。またその実力の高さゆえか、弱い人間には仲間であろうとも容赦しない者が多い。

闇文明の守護者一族 (やみぶんめいのしゅごしゃいちぞく)

闇文明のカードを守る一族。闇文明は、「デュエル・マスターズカード」を構成する5つの文明の1つ。4年前、スペインでストリートチルドレンをしていた黒城凶死郎を保護し、デュエルを教えた。全員が、闇文明カードに使用されているエンブレムを思わせる仮面を、常に身に着けて素顔を隠している。長以外は黒い服を身に着けている。

白い騎士団 (しろいきしだん)

白凰の率いる、ジュニアデュエリスト最強のチーム。黄昏ミミのほか、幹部数名によって現在も活動を継続している。デュエリストの平和を守る者として誇りを持ち、D・M世界大会では不亞家に立ち向かう。前作『デュエル・マスターズ』の初期、「デュエルの神殿編」の時点で4万人が在籍している。

場所

ゼウスの居城 (ぜうすのきょじょう)

スペインに渡った切札勝舞が修業した場所。黒城凶死郎の修行の場でもあり、エスメラルダ、切札勝利の療養地と隠れ家も兼ねている。海辺の絶壁に建つ巨大な石造りの城。中には1000体のロボットがおり、監視カメラや電子ロックされる門など、かなりの部分がデジタル化されている。

死神城 (しにがみじょう)

4年前、スペインのサグラダファミリア近くに建っていた巨大な城。闇文明の守護者一族が人目を忍んで住んでおり、周辺の住人は恐れて人が寄り付かない。黒城凶死郎がリンゴを盗んだ際の逃亡先として逃げ込んだ。城の中には闇文明のカード「悪魔神ドルバロム」の巨大な像があり、その前の祭壇にカードが供えられている。

楽園 (ぱらだいす)

巨大なピラミッド型の建造物。エジプトでTがデュエルマスターを発見するために作り上げた。「デュエル・マスターズカード」を所持できる者だけが招かれるとされ、そのためにジェドは切札勝舞からカードを盗んだ。入った者には衣食住が保証されるが、デュエルマスターでないと判断された者は、地下で永久に働かされる。

D・M世界大会 (でゅえるますたーずせかいたいかい)

「デュエル・マスターズカード」を用いたデュエルで頂点を決める世界規模の大会。この大会の優勝者が、次のデュエルマスターを継ぐとされている。3年前の大会では切札勝利がその座に最も近く、ヤエサルにも後継者として期待されていた。今回の大会予選では、参加者全員に特殊なバッジを配布したうえで、各自バラバラに目的地に向かこととなった。 バッジの所有者同士が出会った時には、デュエルすることが義務付けられている。

IZU・八島 (いずえいとあいらんど)

東京湾に浮かぶとされる、数字の形をした8つの島。今回のD・M世界大会の本戦の舞台となる場所。予選開始の場所からどんな交通手段を用いてもよく、IZU・八島の各島に辿り着いたデュエリストの中から、各島1名が選抜されてトーナメントを争う。

その他キーワード

デュエル・マスターズカード (でゅえるますたーずかーど)

5つの文明から構成される究極のカード。登場当初は真のデュエリスト以外使えない危険なカードとされていた。しかし、普通の人間が使用する場合には、危険を伴わないことが判明し、以降は市販もされ、一般の大会も開催されるようになる。真のデュエリストにとっては生死の危険もあるため、各文明のカードを邪悪な意志から守る守護者一族が存在する。 また実際に販売されているカードでもある。

デュエル

「デュエル・マスターズカード」で対戦することを指す言葉。漢字で「決闘」と表記されることも多い。また、このカードゲームプレイヤーたちのことは「デュエリスト」と称され、こちらも漢字で「決闘者」と表記されることが多い。

真のデュエリスト (しんのでゅえりすと)

「デュエル・マスターズカード」に認められたデュエリストの総称。デッキを持つ手、もしくはカードにかざした手が光るのが特徴。真のデュエリストとなるには、デュエルの実力はもちろんのこと、カードを理解し、カードに対して真摯な思いでプレイングすることが必要とされる。

真のデュエル (しんのでゅえる)

真のデュエリスト同士で行われるデュエル。シールドやクリーチャーの具現化、シールドの破片や攻撃による殺傷が起こる。白凰の母親は、このデュエルによって敗北した白凰を庇ったために死亡し、白凰自身の体にも深い傷が残っている。

デュエルマスター

デュエルを極めた者。本来は1人しか存在しないが、ヤエサルが7つに分け、世界中にばら撒いた。そのため、現在はエスメラルダをはじめとする7人のデュエルマスターが存在する。DMの証を所持するか、または体内に宿しており、互いに共鳴する。

DMの証 (でゅえるますたーのあかし)

デュエルマスターのみが所持できるもの。オパール型の宝石や、完全な球体として存在するほか、デュエルマスターの体内に宿っていることも多い。当代のデュエルマスターの任意で他人に譲ることもできるが、DMの証そのものがデュエルマスターを選ぶこともある。またDMの証が放つ光は奇跡を起こすともされる。

守護者一族 (しゅごしゃいちぞく)

「デュエル・マスターズカード」を構成する5つの文明それぞれを、邪悪な意志から守る使命を負った一族。火文明は切札勝利と切札勝舞のいる切札家、光文明は白凰のいる白凰家、闇文明はかつて黒城凶死郎を保護した闇文明の守護者一族が、これにあたると判明している。残り2つの文明の守護者は判明していない。

神のカード (かみのかーど)

「デュエル・マスターズカード」の中でも圧倒的な能力、パワーを持つカード。最低でも2枚のカードから構成され、構成するすべてのカードが揃わないと、神のカードの真価は発揮されない。またこのカードが発動した際に放たれる光は、邪悪な意志を持つ者には不快に感じられ、その身を焼くこともある。

覚醒 (かくせい)

「デュエル・マスターズカード」が膨大なエネルギーを放つようになった状態。カードを覚醒させることができるデュエリストは非常に稀。しかし、デュエルマスタークラスのデュエリストになると、デュエルという過程を経ることなく、瞬時にカードを覚醒させることができる。覚醒したカードは発光し、互いに共鳴する。また不亞家のデュエリストは、このカードに触れることができない。

完全決闘 (ぱーふぇくとでゅえる)

白凰家に伝わる最終奥義。デュエルの際に展開される5枚のシールドを、1枚も割られることなく勝利することを指す。絶対に負けられないデュエルで、白凰が宣言する。しかし不亞ザキラいわく、これを編み出したのはYとされている。

闇眼 (やみまなこ)

Vの持つ特殊能力。Vは不亞家のトップランクデュエリストであるアフターRの1人。Vの生まれ育った国が、昼でも夜のように暗い死の世界だったため、そこで生き抜くため、すべてを見抜くことのできる能力が培われた。闇眼発動時は、眼球の白目部分と黒目部分の色素が逆転する。またこの能力はデュエル相手の手札を透かし見るだけでなく、岩山の中に潜む人間を見つけることもできる。

クレジット

テクニカルアドバイザー

中村聡 , 真木孝一郎

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