魔少年ビーティー

魔少年ビーティー

大胆不敵な少年・ビーティーが、奇妙な事件に関わっていく各話完結型の作品。副題は「COOL SHOCK B.T.」。連載時はエピソードによって「少年PIC・A・RESQUE ROMAN(ピカレスクロマン)」のキャッチコピーが付けられることもあった。なお、連載となる以前に描かれた、同タイトルの読切短編も存在する。

正式名称
魔少年ビーティー
ふりがな
ましょうねんびーてぃー
作者
ジャンル
推理・ミステリー
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概要・あらすじ

ごく平凡な少年である麦刈公一と、彼の通う学園に転校してきたビーティーは、サマーキャンプでのある出来事をきっかけに親しくなる。麦刈公一は、気高い精神を持つ一方で、罪悪感が著しく欠落しているビーティーのことを「魔少年」と恐れながらも、行動を共にすることとなる。

登場人物・キャラクター

ビーティー

本名や素性は一切明かされていない謎の少年。頭脳明晰でプライドが高く、他人からの命令を嫌う性格。自分にとっての正義や価値観を貫き、そのためなら法律や一般的な倫理基準から逸脱する行為にも躊躇がない。化石をはじめとする珍品のコレクションが趣味。また「ケイパー」という犯罪行為を意味する言葉を好んで使い、自らコレクションのために窃盗に及ぶこともある。 ただし直接的な暴力は使わず、得意とする手品やトリックと、会話での心理戦を併せて敵となる人物を陥れる。自信家で独善的だが、麦刈公一のように、親友と認めた者のためには自らの身に危険が及ぶことも厭わない面もある。

麦刈 公一 (むぎかり こういち)

主人公のビーティーと親友となる少年。また、各エピソードの語り手の役割も果たす。家族構成は父母と飼い犬のタロー。本人はごく平凡な少年だが正義感は強く、いじめっ子の黒山に標的とされたビーティーを、ただひとり暴力からかばったことから彼に信用される。その後も様々な事件にビーティーと共に遭遇し、最終エピソードでは自身の家庭を「乗っ取り屋」の一家に不法占拠されるトラブルに見舞われた。

おばあちゃん

ビーティーの祖母。作中に名前は登場しない。屋敷にはビーティーも見知らぬ人の出入りも多く、ときにはある組織から犯罪の証拠探しの相談を受けるなど、素性は謎に包まれた老婆。また、ビーティーの犯罪行為を咎めるどころか、彼がデパートから化石を盗み出した際には成功したことを「さすが」と褒め称えている。

タロー

『魔少年ビーティー』に登場する犬のキャラクター。麦刈公一の飼い犬。ビーティーにもよく懐いている。「ストロベリージャム」や「アップルジュース」など、食べ物の名前で命令に従うように訓練されており、かつ信用できる人間にのみ従う利口な犬。そのためビーティーとの賭けにイカサマで勝利して新たな飼い主となったマナブの命令は聞かず、そのために虐待を受ける。

黒山 (くろやま)

「サマーキャンプ事件の巻」に登場する典型的ないじめっ子。転校生のビーティーの態度がナマイキという理由で一方的に暴力をふるうが、それが原因で手痛い報いを受けることとなる。

赤川 (あかがわ)

「サマーキャンプ事件の巻」に登場。黒山と共にビーティーに暴力を働く。しかし、彼自身も黒山による支配を受けている。その微妙な関係をビーティーに利用され、黒山を襲撃するように誘導される。

伊達 (だて)

「イタズラ死体事件の巻」に登場。ビーティーの先輩で、剣道部の主将。成績優秀でハンサム、ユーモアのセンスもあり皆の信頼も得ているという人物。しかし演劇部に入ったビーティーを侮辱したうえ、ビーティーが思いを寄せる兵堂天妃子に馴れ馴れしい態度を見せたために、ある計略のターゲットにされ、利己的な本性を暴露される。

二の森 (にのもり)

「イタズラ死体事件の巻」に登場。伊達の同級生で、彼と同じく剣道部の部員。試合中のある出来事で伊達に因縁をつけるなど、彼に対して反感を抱いている。そのため、ビーティーの誘いに乗り、伊達を陥れるために死体の役を演じるが、誤って本当に頭を打ってしまう。

兵堂 天妃子 (ひょうどう あいこ)

「イタズラ死体事件の巻」に登場。ビーティーが憧れを抱く上級生。伊達と懇意にしている。

所長 (しょちょう)

「おじさんX事件の巻」に登場。ビーティーと麦刈公一がサイクリングに向かった別荘地で出会った怪人物。ナチスの将校のような軍服に身を包み、強制捕虜収容所の所長になりきる。普段は犬や猫を狩っていたが、ビーティーたちを「敵国のスパイ」としてターゲットにし、次々と理不尽な暴行を加える。 しかしビーティーに逆襲され、気絶させられたうえに有り金をすべて奪われてしまう。

曹長 (そうちょう)

「おじさんX事件の巻」に登場。所長の言いなりに動く、大柄な軍服の男。腕力が強く、ビーティーを走行中の自動車に投げ入れるが、その状況をビーティーの機転によって利用されて撃退される。麦刈公一に対しては性的な興味を持つなど、若干の少年愛の傾向を示す。

西湖 (さいこ)

「恐竜化石泥棒事件の巻」に登場。ビーティーが化石を盗むために侵入したデパートのガードマン。職務の範疇を超えた暴力を行使する大男。さらに、突然自分がデパートの支配者だと言い始めたり、脈絡のない言動が目立つ。しかし上司であるデパートの支店長には頭が上がらない。

マナブ

「そばかすの不気味少年事件の巻」に登場。麦刈公一の家庭を不法に占拠する家族の末っ子。麦刈家のガレージで意図的に車に当たって家に上がり込み、被害者の立場を笠に着て高圧的な態度をとる。そのうえで家族を呼び寄せ、さらなる不当な要求をエスカレートさせた。ビーティーにイカサマのギャンブルで一度は勝利する狡猾な少年だが、自分の家族が搬送される救急車の前に誘導され、「然るべき報い」を受ける。

集団・組織

マナブの家族

『魔少年ビーティー』の登場人物たち。「そばかすの不気味少年事件の巻」に登場。麦刈公一の家庭を不法に占拠する一家。マナブの父母と祖父、兄と姉で構成される。被害者を装って一般の家庭に乗り込み、飲食や金銭などを要求。さらにその家の名義で借金をするなどして、次々と善良な家庭を破滅させて生活している。ビーティーが刺身に混入させた抗酒剤をフグの毒と信じ込み、苦しみ抜いた末に救急車で搬送される結果となる。

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