花咲くいろは HOME SWEET HOME

花咲くいろは HOME SWEET HOME

2011年にP.A.WORKSの設立10周年記念アニメーション作品として制作・放映されたオリジナル作品、その劇場版。舞台である石川県の劇場では先行して上映が行われた。祖母の経営する旅館で働く女子高生・松前緒花が、ある日見つけた古い業務日誌から若かりし頃の母の姿を知り、それを通じて自分自身と家族を見つめていく姿を描く。

正式名称
花咲くいろは HOME SWEET HOME
ふりがな
はなさくいろは ほーむ すいーと ほーむ
原作者
制作
P.A.WORKS
監督
安藤 真裕
ジャンル
青春
関連商品
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概要

祖母・四十万スイの営む温泉旅館「喜翆荘」での仲居生活にも慣れ、松前緒花は一人前の振る舞いを見せるようになっていた。そんなある日、クラスメイトでライバル旅館「福屋」の一人娘でもある和倉結名が女将修行のために喜翆荘へやってくる。

緒花は彼女の面倒を託されるものの、その自由奔放な行動に振る舞わされ、一人で後始末をする羽目に。しかしその最中、ダンボールの中から創業時からの従業員である富樫蓮二が長年書き溜めた業務日誌の山を発見する。

そこにはただただ自由奔放だと思っていた母、松前皐月の若かりし頃の姿が綴られていた。

登場人物・キャラクター

松前 緒花 (まつまえ おはな)

大きな声と天然パーマが特徴的な、16歳の少女。性格は天真爛漫で前向きだが、少し無神経なところが玉に瑕。東京で母親の松前皐月とともに暮らしていたが、ある日突然夜逃げするために離れ離れとなることを伝えられ、祖母の四十万スイが女将を務める石川県の温泉旅館「喜翆荘」へと身を寄せ働き始めることとなる。 種村孝一という幼馴染がおり、東京を離れる前に告白を受けて入るものの、返事は引き伸ばしたままになっている。 目標へ向け頑張る、という意味合いの造語「ぼんぼる」が口癖。ある日、助川電六が長年付け続けてきた業務日誌を偶然目にし、自由奔放だと思っていた母の過去を知ることになる。

種村 孝一 (たねむら こういち)

松前緒花の東京時代の友達で、幼馴染。都会的で優しい性格をしており、夜逃げ直前の緒花へと告白をしているものの、未だはっきりした返事をもらえていない。

助川 電六 (すけがわ でんろく)

温泉旅館「喜翆荘」で営繕を務める、壮年の男性。業務日誌の作成も担当している。喜翆荘開業時から残っている唯一の従業員であり、女将の四十万スイとは長い付き合い。

富樫 蓮二 (とがし れんじ)

温泉旅館「喜翆荘」の板長を務める男性。角刈りがトレードマークの、寡黙で渋い凄腕料理人。一方でプレッシャーには非常に弱く、また色恋沙汰にも免疫がない。「北陸で一番スカジャンが似合う男」を自負している。

押水 菜子 (おしみず なこ)

温泉旅館「喜翆荘」でアルバイトとして働く、泳ぐことが大好きな17歳の少女。しっかりもので仕事も真面目にこなすが、人前では極度に引っ込み思案であり、そんな自分を変えるべく仲居の仕事を始めた。 松前緒花とは教育係を任せられたこともあり仲が良く、ふいに毒づくことがあるほどに緒花のことを理解している。家では忙しい両親に代わって多くの弟妹の世話や家事をこなす、頼れるお姉ちゃん。特に妹の押水麻奈に懐かれており、母親の代わりに遠足に付いていくことを約束している。

四十万 縁 (しじま えにし)

温泉旅館「喜翆荘」の番頭を務める男性で、四十万スイの息子。松前緒花にとっては叔父にあたる。人柄がよく母思いで、旅館を流行らせるべく日々懸命に業務に取り組んでいるが、空回りしてしまうことが多い。 姉である松前皐月には幼少の頃から散々に振り回されており、自由に生きつつも出来の良い姿にコンプレックスを抱いている。川尻崇子は元々大学の後輩であり、現在では新婚の夫婦。

鶴来 民子 (つるぎ みんこ)

温泉旅館「喜翆荘」に住み込みで働く、板前見習いの17歳の少女。不器用かつ口下手で厳しい言動が目立つものの、根は真面目で純情。松前緒花とは性格的に合わない部分が多く、当初は事ある毎に「死ね」と罵倒していたものの、諭されたことをキッカケに「ほんとにびっくりするほど論外」略して「ホビロン」という言葉を口癖にするようになる。 学校では男子から「民子姫」と呼ばれ人気を得ているものの興味はなく、喜翆荘で自らへの教育係を務める宮岸徹に対し一途に恋愛感情を抱いている。

四十万 スイ (しじま すい)

温泉旅館「喜翆荘」の女将を務める、壮年の女性。松前緒花の祖母であるが、実娘・松前皐月とは勘当状態であり、緒花のことも特別視はしない。夫と若くして死別したことから、長らく女手一つで「喜翆荘」を切り盛りしてきた。 そのため非常に厳格な性格であるが、その中にも溢れ出る優しさや凛とした強さで、全ての従業員から尊敬を集めている。

次郎丸 太郎 (じろうまる たろう)

「喜翆荘」に長期に渡って逗留している、売れない小説家。極度のに身を置き官能小説を書くことで挽回を図ったものの、いまだ宿泊料を払ったこともない。絶望の果てに一度は自殺未遂に走るが、押水菜子の手により救出。 以降は「喜翆荘」の従業員となり、積み重なった宿泊料を返済しつつ、執筆活動を続ける。

松前 綾人 (まつまえ あやと)

松前緒花の父親で、カメラマン。緒花が生まれてすぐに亡くなっている。撮影のために石川県を訪れた際、「喜翆荘」の娘の高校生・皐月と出会い、交流を持つようになる。その後、追いかけるように東京へとやってきた皐月と交際、結婚した。

宮岸 徹 (みやぎし とおる)

温泉旅館「喜翆荘」で板前を務める、23歳の男性。言動は少し粗暴だが料理への情熱に溢れており、仕事にも厳しい。松前緒花たちのことを気さくにからかうことも多いが、真面目ゆえに空気が読めない部分があり、同じ板場で働く鶴来民子からの明らかな好意にも中々気づかなかった。

輪島 巴 (わじま ともえ)

温泉旅館「喜翆荘」の仲居頭である28歳の女性。面倒見が良く、明るい性格もあって松前緒花たちからも慕われている。噂好きであり、また三十路を目前にしての焦りから結婚等の話題に敏感。

松前 皐月 (まつまえ さつき)

東京でフリーライターとして働いている、松前緒花の母親。温泉旅館「喜翆荘」の女将である四十万スイの実娘だが、現在は絶縁状態。高校生の頃、宿泊客であった「カメラマン」・「松前綾人」に恋をし、彼とともに仕事の出来る物書きを目指して上京。 「綾人」とは後に結婚したものの、緒花を出産してすぐに死別している。母であることより女であることを選ぶ自由奔放な性格で、日頃から緒花に一切の家事を任せていた挙句、借金を背負った彼氏とともに夜逃げをしてしまっている。 ライターとしては有能であり、出版社からすれば便利で厄介な存在。

川尻 崇子 (かわじり たかこ)

四十万縁が雇った「喜翆荘」の経営コンサルタント。縁の大学の後輩にあたり、現在では新婚関係にある。「日本一、1960年代のプレタポルテが似合う女」を自負しており、温泉旅館には馴染まないレトロ調な格好で常にキメている。

和倉 結名 (わくら ゆいな)

「喜翆荘」のライバル旅館「福屋」の一人娘で、松前緒花のクラスメイトでもある16歳の少女。おっちょこちょいでほんわか明るい、天然系な性格のお嬢様で、学校の男子からは「結名姫」と呼ばれる人気者。 日替わりで日本各地の方言を会話に盛り込んでいる。旅館の仕事に対しての興味はなかったものの、現在では将来立派な女将となることを決意。喜翆荘へと女将修行に訪れ、マイペースな振る舞いで周囲を翻弄していく。

クレジット

原作

P.A.WORKS

キャラクター原案

岸田メル

監督

脚本

総作画監督

関口可奈味

音楽

浜口史郎

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