トランシルヴァニア・アップル

トランシルヴァニア・アップル

イギリスの美人三姉妹が、彼女たちの相続する宝石を狙うオーストリアの貴族の美しい青年と出会い、事件に巻き込まれていくサイコサスペンス。

正式名称
トランシルヴァニア・アップル
ふりがな
とらんしるゔぁにあ あっぷる
作者
ジャンル
サスペンス
レーベル
花とゆめコミックス(白泉社)
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概要・あらすじ

イギリスの大資産家の娘ティラ・コリンズは2人の姉と暮らしている。亡くなった父親は、ティラが18歳になった時、一番美しい者に家宝のブラッドルビーを贈ると遺言していた。ある日、三姉妹はオーストリアの大貴族の青年と出会う。彼はブラッド・ルビーに興味を持ち、彼女たちを自分の城へ誘う。彼の目に適った者をブラッド・ルビーの継承者にしようと決めた三姉妹は、彼の城へ向かうのだった。

登場人物・キャラクター

ティラ・コリンズ (てぃらこりんず)

大資産家であるコリンズ家の三女で黒髪をボブカットにした美女。17歳。スペイン人でフラメンコダンサーだった母とウォルト・コリンズとの間に生まれた。母は彼女を出産した後に亡くなっている。従兄弟のフェン・コリンズにほのかな恋心を抱いているが、彼に嫌われていると思い込み、半ば諦めかけている。 意地っ張りな性格をしている。

フェン・コリンズ (ふぇんこりんず)

ウォルト・コリンズの兄弟の息子でティラ・コリンズとは幼なじみ。見事な金髪の青年。彼の父は洋蘭園経営者で、その洋蘭園にはよくティラが遊びにきていた。ティラにほのかな恋心を抱いているが、財産目当てだと思われるのが嫌で、そっけない態度をとっている。優しく親しみやすい人物。

シェリー・コリンズ (しぇりーこりんず)

大資産家であるコリンズ家の長女でウェーブのかかったロングヘアの美女。マッキントン大学に通う20歳。学生だが学業を修める気配はない。イギリス人でクラブ歌手だった母とウォルト・コリンズとの間に生まれた。母は1年で父と離婚し、現在行方不明。派手好きでいつもとりまきの男性を侍らせている。

ビクトリア・コリンズ (びくとりあこりんず)

大資産家であるコリンズ家の次女でストレートロングヘアの美女。18歳。ケンブリッジ大学の学生だが、現在は休学中。イギリス人の没落貴族だった母とウォルト・コリンズとの間に生まれた。母は2年目に父と離婚し、現在はスコットランドに在住。ティラたち三姉妹の中では一番の切れ者。

ウォルト・コリンズ (うぉるとこりんず)

ティラ・コリンズ、シェリー・コリンズ、ビクトリア・コリンズの父親。一代で英国有数の資産家になったが、5年前の48歳の時に事故で亡くなる。生前はかなりの数の女性と浮き名を流した。残された娘たちを彼なりに心配し、ティラたち三姉妹に遺言をのこしていた。

エリー・バートン (えりーばーとん)

ティラ・コリンズたち三姉妹の友人でウェーブのかかったセミロングの髪型の女性。ティラたちの従兄弟フェン・コリンズのことが気になっている。彼女の家で開かれたパーティで、ティラたち三姉妹をマクシミリアン・ヨハネス・フォン・シュタインベルクに引き会わせた。

マクシミリアン・ヨハネス・フォン・シュタインベルク (まくしみりあんよはねすふぉんしゅたいんべるく)

短い黒髪で氷のような美貌を持つミステリアスな青年。オーストリアの旧公爵家出身。物腰は柔らかく、ダンスも上手い。ティラ・コリンズたち三姉妹の相続する宝石ブラッド・ルビーに興味を持つ。現在はドイツの城で暮らしている。

シュルツ

シュタインベルク家に仕える執事で高齢で威圧感のある女性。マクシミリアン・ヨハネス・フォン・シュタインベルクが幼い頃から彼の側に仕え、彼に大貴族の末裔としての教育をした。マクシミリアンの命令には絶対服従で、平民を見下しているふしがある。

フランツ

シュタインベルク家に仕える使用人の少年。家出してミュンヘンで途方に暮れていたところをマクシミリアン・ヨハネス・フォン・シュタインベルクに拾われた。素直で人見知りしない性格の持ち主。

ロレンツ

大資産家であるコリンズ家の執事。高齢で温和なやせ型の紳士。喧嘩の絶えないティラ・コリンズたち三姉妹の様子をハラハラしながら見守っている。

集団・組織

シュタインベルク家 (しゅたいんべるくけ)

『トランシルヴァニア・アップル』に登場するマクシミリアン・ヨハネス・フォン・シュタインベルクが生まれた貴族の家系。元はヨーロッパにいくつも城を持つ大貴族だった。ハプスブルク家とハンガリーのトランシルヴァニアに住んでいた大貴族を先祖に持つ。シュタインベルク家の人間には金髪が多いが、マクシミリアンにはハンガリーの大貴族の血が濃く現れ、黒髪になっている。

その他キーワード

ブラッド・ルビー (ぶらっどるびー)

『トランシルヴァニア・アップル』に登場する、ティラ・コリンズの父ウォルト・コリンズが生前に購入した宝石。美しい大粒のルビーで、ペンダント型になっている。遺産相続の日が来るまで弁護士に預けられる予定だったが、ティラたちが相続者を決めるゲームのために持ち出した。もともとはシュタインベルク家の家宝だったが5代ほど前の時代に盗まれていたものだった。

遺言 (ゆいごん)

『トランシルヴァニア・アップル』に登場する大資産家のウォルト・コリンズが残した遺言。「財産はティラが18歳の時等分に分ける、それまで三人はコリンズ本宅に同居すること、コリンズ家の家宝ブラッド・ルビーはその折一番美しい者に贈るものとする」と書かれていた。ティラ・コリンズたち三姉妹はこの遺言に従い、現在同居しながら相続の日を待っている。

書誌情報

トランシルヴァニア・アップル 白泉社〈花とゆめコミックス〉

(1983-10-19発行、 978-4592116981)

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