光とともに… ~自閉症児を抱えて

光とともに… ~自閉症児を抱えて

普通の主婦東 幸子と夫東 雅人の間に生まれた東 光は生まれつき自閉症という障害を持っていた。わが子の障害に戸惑い、周囲の無理解に苦悩しつつも、息子の障害と向き合い、理解者の助けを借りながら奮闘する家族の物語。作者の戸部けいこの急逝により、連載は終了。最終巻は、ファンの希望と作者の思いをくみ、後半、ネームの状態の原稿を載せ発刊された。

正式名称
光とともに… ~自閉症児を抱えて
ふりがな
ひかりとともに じへいしょうじをかかえて
作者
ジャンル
ヒューマンドラマ
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概要・あらすじ

職場恋愛でごく普通に結婚し、出産した東幸子。しかし、我が子東 光は自閉症だった。大変な育児に追われ、夫東 雅人の協力も得られず、姑には嫌味を言われ、苦しむ幸子。しかし、頼もしいカウンセラーや、同じ障害を持つ母親たち、理解ある教師など様々な出会いにより、前向きに光の障害と向き合えるようになる。夫もまた、自身が体を壊したことから心を入れ替え育児参加をするようになる。

幸子は世の中の偏見や無理解に苦悩しながらも、障害をもつ子でも社会で生活していかれるようにと創意工夫と丁寧な説明を繰り返し、光の居場所を広げていく。

登場人物・キャラクター

東 幸子 (あずま さちこ)

職場恋愛で結婚し授かった待望の息子、東 光は自閉症だった。成長も遅く、抱っこも嫌がる息子に困惑していたた幸子だが、福祉センターで心理指導をする大沢の的確な指導と暖かい励ましによって、前向きに光の障害と向き合えるようになる。我が子が社会で暮らせるようにと努力をおしまない彼女のがんばりが、無理解だった周りの人をも変えていく。 やがて、光の妹東 花音を授かる。多忙を極めつつも、ふたりの子にあふれんばかりの愛情を注ぎ、育てて行く。

東 光 (あずま ひかる)

『光とともに… ~自閉症児を抱えて』の登場人物で主人公東 幸子の長男。他の子とは違い、成長も遅く、抱っこも嫌がってしまい、音に過剰に反応。やがて自閉症と診断される。一度は普通の小学校への就学は無理とされたが、母の努力や理解ある教師たち、光の障害を知ってなお仲間として受け入れてくれる幼馴染や心優しき先輩らに支えられ、小学校生活を送る。 記憶力がよく、水撒きが好き。母幸子の努力と工夫により、できる事がどんどん増えて行く。

東 雅人 (あずま まさと)

真面目で典型的な仕事人間。最初、息子の自閉症を理解できず、育児にも消極的だったが、自身の病気をきっかけに仕事第一から家族へと目を向けるようになる。息子の障害についても熱心に勉強し、いざという時には幸子に代り、教師や行政にも働きかけるようになる。不況から一度は左遷させられるが、障害者雇用の企画を立ち上げ、それが認められ本社に復帰。 自分の子どもだけでなく、不遇な子供を黙って見過ごせず、力になろうとする。

東 花音 (あずま かのん)

『光とともに… ~自閉症児を抱えて』の登場人物で主人公東 幸子の長女。愛くるしい容姿の持ち主で、明るく屈託のない性格。兄の光とケンカをすることもあるが、兄に対して優しく接する。東家のアイドル的存在。

東 雅人の母 (あずままさとのはは)

『光とともに… ~自閉症児を抱えて』の登場人物で主人公東 幸子の姑。旧家の本家でもあることもあって、プライドが高く体面気にする。夫の法要で癇癪を起した光の態度に激怒、幸子を激しく叱責する。やがて光の障害を知り、理解を示すも、同居してからは光の妹の花音を溺愛する。

東 幸子の母 (あずま さちこのはは)

『光とともに… ~自閉症児を抱えて』の登場人物で主人公東 幸子の実母。穏やかな人柄で、障害を持つ孫と、育児に奮闘する娘を暖かく見守り、支えとなる。余計な口出しはしないが、いざという時は自分の高血圧を押しても娘に手を差し伸べる。

東 幸子の父 (あずま さちこのちち)

『光とともに… ~自閉症児を抱えて』の登場人物で主人公東 幸子の実父。温厚な人柄で、娘との仲も良好。障害を持つ孫と、その育児に奮闘する娘を暖かく見守り、支えとなる。

大沢 (おおさわ)

『光とともに… ~自閉症児を抱えて』の登場人物で主人公東 幸子と息子の東 光が通う福祉センターの心理療法の専門家。優しく包容力があり、豊富な知識と経験で幸子らを導く。幸子が光の育児に前向きになれるきっかけを作る。障害を持つ子どもとその家族が社会で孤立しないよう、情熱を持ってサポートにあたっている。

青木先生 (あおきせんせい)

『光とともに… ~自閉症児を抱えて』の登場人物で主人公東 幸子の長男東 光が通う小学校の養護学級「☆あさがお学級」の教諭。自閉症を始め、障害児童が少しでも学校生活を有意義に送れるよう、また成長していけるよう努力を惜しまない。子供たちからも、親たちからも慕われているが、同僚の若林との結婚を機に、他校へ移動となる。

広川 由美 (ひろかわ ゆみ)

『光とともに… ~自閉症児を抱えて』の登場人物で主人公東 幸子との息子東 光が通う七月町保育園の保母。優しいがしっかりした性格。障害を持つ子が他の子どもたちと一緒に園生活を送れるよう、取り組んでいる。若いがしっかりしていて、どの子も区別せず可愛がり、対応もきめ細やかなため、親たちからの信頼も厚い。

中島 萌 (なかじま もえ)

『光とともに… ~自閉症児を抱えて』の登場人物で主人公東 幸子の息子東 光の保育園からの幼馴染み。シングルマザーの母に育てられる。静かで優しい性格。光のことをすんなり受け入れ、自然に接する。最初は幸子や光を快く思っていなかった母も、萌の態度や行動に心動かされ、光の障害を理解。幸子の心強い友となる。

片倉 絵理 (かたくら えり)

『光とともに… ~自閉症児を抱えて』の登場人物で主人公東 幸子の息子東 光と同じ七月町保育園に通い、小学校も光と同じ学校へ進学。親同士は母親学級父親の母へのDVを見ながら育つ。また、母の期待を一身に背負い、中学受験を強いられる。思春期にできた恋人は束縛がひどく、監禁されてしまうが、小学校の時の保健教諭の土屋に救われる。 その事件をきっかけに、母もまたDV夫からの自立を決意。

金沢 信明 (かなざわ のぶあき)

『光とともに… ~自閉症児を抱えて』の登場人物で主人公東 幸子の息子東 光の保育園からの幼馴染み。正義感が強く率直な性格。保育園の頃、心をこめて描いた母の絵を光に台無しにされ、怒ったこともあったが、保育士の広川 由美らの丁寧な説明やフォローもあって、光のことを受け入れる。小学校に上がっても光のよき理解者として、友達として、付き合う。

田中 海七太 (たなか かなた)

『光とともに… ~自閉症児を抱えて』の登場人物で主人公東 幸子の息子東 光の小学校の同級生。親同士が母親が急で知り合った友達同士。美形で、芸能事務所に所属。穏やかな性格で、光にも優しく接する。運動会のお遊戯では、光の前で踊り、光が参加できるよう協力する。高学年になり、父親の転勤に伴い引っ越しをしていってしまう。

小山田 太陽 (おやまだ ひろあき)

『光とともに… ~自閉症児を抱えて』の登場人物で主人公東 幸子と息子東 光が通う福祉センターで出会った、自閉症児。オープンな性格で好奇心も強い。前向きで明るい彼の母親は、幸子が心を許し悩みを打ち明けられる戦友のような存在。

石田 (いしだ)

『光とともに… ~自閉症児を抱えて』の登場人物で主人公東 幸子の息子東 光が通う小学校の先輩。優しく責任感のある性格で、自らすすんであさがお学級の生徒のサポートをする手つなぎペアに立候補し、光とペアになる。光のことが大好きで、一緒にトマトを育てる。

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