ばくおん!!

ばくおん!!

バイク乗りの仲良し女子高生の日常を描いた学園コメディー漫画。実在するバイクが数多く登場し、バイクやメーカーに関する情報やあるあるネタなども要所にはさむのが特徴で、バイクを知らない読者にも分かり易く描かれている。「月刊ヤングチャンピオン烈」2011年No.3より連載中。日本出版販売「この1巻がキテる!」対象作品。

正式名称
ばくおん!!
ふりがな
ばくおん
作者
ジャンル
バイク
レーベル
ヤングチャンピオン烈コミックス(秋田書店)
巻数
既刊17巻
関連商品
Amazon 楽天

世界観

バイクと女子高生の日常が題材。バイクとは無縁の主人公がバイクの好きな同級生と出会い、バイクの楽しさや魅力を知っていく。バイクを通じたさまざまな交流はもちろん、ツーリングで実在する観光地や名産品に触れている様子も数多く描かれている。

作品誕生のいきさつ

作者のおりもとみまなは出版社に持ち込む時にあらかじめ2つのネタを用意しており、そのうちのひとつを捨てネタとして本命の方を売り込むという手法をとっていた。その捨てネタというのが主人公の女子高生がバイク屋でカワサキマッハⅢを「かわいー!これにする!」と言い、金持ちの友達が200万のバイクを5万円に値切るというオチのものであった。これに秋田書店の編集部が目をつけ、捨てネタではなく新たに構想を練り直し、ゆるゆる女子高生の部活ライフの体でバイクの表も裏も全部描くという本作『ばくおん!!』の形ができあがった。

あらすじ

高校入学初日、佐倉羽音は坂道の多い通学路を息絶え絶えになりながら走っていたところ、隣に現れた自分と同じ制服に身を包むバイク乗りに目を奪われる。なんと、羽音が入学する丘乃上女子高等学校はバイク通学が認められており、バイク部なる部活も存在するという。羽音は今まで縁がなかったバイクに触れ、その魅力を肌で感じバイクの免許を取る決意をする。

コラボレーション

鈴鹿8時間耐久ロードレース

本作『ばくおん!!』とKTMジャパン、浜口レーシングがコラボレーションを組んで「KTM HAMAGUCHI BAKUON Racing」を結成。2013年7月28日開催の第36回鈴鹿8時間耐久ロードレースに参戦した。翌年に行われた第37回にも続けて参戦している。レースの参加車両は作者のおりもとみまなによる描き下ろしデザインである。

ホンダ

ホンダバイクオーナー向けのスマホアプリ「Honda Moto LINC」の機能を説明するため、本作『ばくおん!!』の描き下ろしコミックが起用された。同一内容のものが公式サイトから無料でダウンロードが可能となっている。

ヤマハ

2016年3月にヤマハ公式サイトの「免許を取ろう」のページに本作『ばくおん!!』の描き下ろしコミック「二輪免許のススメ!」が公開された。本作の登場人物である天野恩紗が教習所内の実習内容やそのコツについて解説している。

メディアミックス

TVアニメ

2016年4月から西村純二監督によるTVアニメが放送されている。キャラクターデザインは杉本功、音楽は中西亮輔が担当している。劇中に登場するバイクやヘルメットは各メーカーの協力により、基本的に実在するものがそのまま登場しており、エンディングにも「協力」としてクレジットされている。また、効果音も実際のバイクなどから録音したものを使用している。

webラジオ

TVアニメが始まった4月に合わせてインターネットラジオステーション「音泉」にて「ばくおん!!RADIO麗奈と立花子の放課後フルスロットル!!」が放送されている。佐倉羽音役の上田麗奈と三ノ輪聖役の山口立花子がパーソナリティを務め、内容は本作『ばくおん!!』の情報を伝えるものとなっている。

登場人物・キャラクター

佐倉 羽音 (さくら はね)

今までバイクとはまったく縁のなかった女子高生。高校登校初日にバイクに乗った天野恩紗と出会い、その音に圧倒されたことをきっかけにバイクへの興味を持つ。性格はマイペースでおっとりとしているが、免許の存在も知らなかったほどの世間知らずで、恩紗に「バカ」と言われた際には、それを含めてすでに通算で1356回も「バカ」と言われていた。

天野 恩紗 (あまの おんさ)

佐倉羽音のクラスメイトで、バイクと羽音を引き合わせるきっかけとなったバイク好きの女子高生。バイク通学が許されるということで必死に勉強して丘乃上女子高等学校に合格した。高校入学時には既に普通自動二輪免許を取得しており、愛車であるヤマハ・セロー225Wと共に登校していた。本人曰く「バイクはバカにしか乗れん」。

鈴乃木 凜 (すずのき りん)

佐倉羽音のクラスメイトでバイクメーカーのスズキをこよなく愛する女子高生。生まれた時から父親の持っていたスズキ・GSX400カタナを所持しておりそのこだわりは半端ではない。高校入学後に羽音と共に普通自動二輪免許を取得したが、適性検査では5項目も引っかかっていた。天野恩紗のことをその天然パーマから「モジャ」と呼んでいる。

来夢 (らいむ)

丘乃上女子高等学校の3年生。佐倉羽音たちが入部するまで、バイク部唯一の部員だった。常にリボン付きのフルフェイスヘルメットを被っており、言葉も一言も喋らないという謎に満ちた人物。意思疎通は何かに文字を書いて見せることで行っている。羽音がバイクに乗るか迷っていた時に愛車のニンジャZX-12Rの後ろに乗せ、バイクの楽しさを言葉ではなく心で理解させた。

三ノ輪 聖 (みのわ ひじり)

丘乃上女子高等学校1年B組の生徒。財閥系企業「三ノ輪グループ」トップの令嬢で常に財布の中には限度額無制限のプラチナカードが入っているというほどのお金持ち。ワルになりたいという願いを叶えるための第一歩目としてバイク部に入部した少し変わった感性の持ち主。しかし根は優しく、ワルには憧れているが非行に走るタイプではない。 そのため、無免許運転などの違法行為はしない。

早川 (はやかわ)

三ノ輪家に四代に渡って仕えている男性老人執事。三ノ輪聖がバイク免許を持っていなかったので、自身のMVアグスタ・F4セリエオーロにサイドカーを付けて聖を乗せていた。過去にシベリアに抑留されていたことがあり、それが理由かロシア流バイク術をマスターしている。

バイ太 (ばいた)

佐倉羽音が通う教習所にある教習車CB400SF。羽音が言うところの「バイクとの対話」ができるバイクで、実際に話しかけてきたことで羽音を驚かせた。技能教習の際にはウインカーを出すタイミングやコツなどを伝授していた。女の子のような口調だが元々は男で、教習車にするために市販車よりパワーを落とされた(バイ太曰く「去勢」された)ことで、今のような話し方になったという。

佐倉 由女 (さくら ゆめ)

佐倉羽音のひとつ違いの妹。両親が海外にいるので家事全般とお金の管理を任されているしっかり者。羽音が丘乃上女子高等学校を受験する際には勉強を教えていた。妹でありながら保護者のような役割を担っている。

たづ子 (たづこ)

丘乃上女子高等学校の校長。外見は若々しい女性だが、実際は30代半ば~後半。バイク部のOGで、かつては部長を務めていた。昔はバイクに乗る立場だったが現在は子供たちを見守る立場で、バイクも降りていたが後に再びバイクを購入した。視力は現役時代より悪くなっており、小さい文字が見えない。

天野恩紗の父 (あまのおんさのちち)

天野恩紗の父親で、バイク屋ニコイチモータースを経営している。恩紗と同じ天然パーマの持ち主だが、毛量は寂しく頭部ははげあがっている。20年前から鈴乃木凜の父と交友があり、同じレーシングチームで活動していた。ちなみに、その時点では髪の毛はふさふさだった。

鈴乃木凜の父 (すずのきりんのちち)

鈴乃木凜の父親。常にフルフェイスを被った姿で登場しているのでその素顔は確認できない。天野恩紗の父とは20年前から交友関係にあり、現在も時々彼が経営するバイク屋ニコイチモータースに顔を出している。凜が小さい頃にバイクでさまざまなところに行ったが、その都度凜にヘルメットを揺らされたり、騒がれたりして事故を起こしている。

ジーザス

佐倉羽音が北海道へ行くため、バイク部の皆と一緒に青森のフェリー乗り場に行こうとした際に遭遇した人物。年齢は不明。ガス欠を起こしており、それを見た羽音が自分のガソリンを分けてあげた。その後、お礼としてジーザスが「聖杯」と呼んでいたスズキの湯飲みを羽音に託した。

猿山 猿子 (さるやま さるこ)

丘乃上女子高等学校の若い女性教諭で、佐倉羽音の担任。バイク部で北海道へバイク旅行に行った際に偶然遭遇した。この時は、累計13人目の彼氏にフラれて傷心していた。普段はオドオドしているがお酒が入ると性格が豹変し、女の子のお尻を見たがる変態になる。

中野 アキナ (なかの あきな)

たづ子、来夢、セーコと共にレーシングチームチームバージンに所属していたメンバーの一人。丘乃上女子高等学校バイク部のOGでもある。のちにGPライダー中野欽也と結婚し、中野千雨をもうける。当時は来夢のマシンを整備していたが、正式なメカニックの知識はなかった。

セーコ

たづ子、来夢、アキナと共にレーシングチームチームバージンに所属していたメンバーの一人。丘乃上女子高等学校バイク部のOGでもある。バイクの知識はあるようだがハーレーダビットソンについては知らなかった。当時は来夢のマシンを整備していたが正式なメカニックの知識はなく、ポケットからは整備で使うはずだった締め忘れのネジが出てきた。

中野 千雨 (なかの ちさめ)

佐倉由女の同級生。佐倉羽音の後輩にあたる。小さい頃から運動神経は鈍かったが、バイクに乗れば常に一番で、小学生の頃には既にサーキットデビューしていた。ただ、小柄なためシート高が合わず、基本的にどのバイクに乗っても足がつかないということにコンプレックスを抱いている。

中野 欽也 (なかの きんや)

中野アキナの夫で中野千雨の父親。元GPライダーでヘルメットにペイントされた目玉がトレードマーク。結構なイケメンらしく、当時は女性ファンも多かったという。次に出るレースの提案をするなど、千雨にとってのマネジメント役も担っている。引退後はアパレルショップ556デザインを経営している。

なっちゃん

佐倉羽音のクラスメイトで、軽音部に所属している。田舎が北海道で、羽音たちバイク部一行がツーリングした際に回ってきたコースがいかに的外れか指摘していた。普段はメガネをかけていないが、お台場でバイク部のメンバーと遊ぶ際にはメガネを着用していた。

めぐみ

佐倉羽音のクラスメイト。なっちゃんと仲がいいらしく、よく一緒にいる。夏休みにバイク部がお台場に行くことを知って一緒に行くことを提案した。とてもシャイな性格で、バイク部の面々と話す際はなっちゃんに耳打ちをしてその言葉をなっちゃんが伝えていたほど。

ロードキング

佐倉羽音と天野恩紗が三ノ輪聖との待ち合わせの道中で出会った、100万円を超える高級ロードバイクに乗っている男性。高級ロードが道路の王者だと信じて疑わず、自分のロードバイクの値段以下のマシンに乗る者を蔑み、それが車であろうとバイクであろうと追い抜いて行く。その実力は確かで、最終的には羽音と恩紗のバイクをも抜かす快走を見せた。

満月 (まんげつ)

秩父にある飲食店ライダー弁当の店主。天野恩紗の父のバイク仲間で、フルフェイスのヘルメットをかぶりエプロンをつけた独特の格好をしている。何故か人体の内部をモチーフとした弁当を作っておりそれを面白いと思っているが、恩紗からは「心根が腐っている」と評された。なお満月はチーム内でのコードネームであり、本名は不明。

三仁本 勝蔵 (みにもと かつぞう)

中野千雨が出場したバイクレース「モトチンプ杯SP12」の出場者の一人で14歳。重量15キロという走りに決定的な違いが出るほどの重いリストバンドをし、自らにハンデを課して予選に臨んでいた。フルフェイスのヘルメットをかぶっているため素顔は見えない。

原二 乗太郎 (げんに のりたろう)

中野千雨が出場したバイクレース「モトチンプ杯SP12」の出場者の一人で13歳。自らの身体を縛り付けるGPライダー養成ギプスを身に着け、走りにくくすることで自らにハンデを課して予選に臨んでいた。フルフェイスのヘルメットをかぶっているため素顔は見えない。

恐山 イタ男 (おそれざん いたお)

中野千雨が出場したバイクレース「モトチンプ杯SP12」の出場者の一人。バイクと自らの全身にお経が書いてあり、イタコの口寄せができる。GPレーサーであったフレディ・スペンサーの霊を自分に乗り移らせようとしたが、別のフレディに乗り移られてしまった。青森県出身。

ヒカリ

バイクに乗って若返ってしまった早川。当時の三ノ輪家が女系家族だったため、都合のいいようにメイド服にロングヘアーの一見して女性のような恰好をしていた。ヒカリという名前はバイク部のメンバーに若返った早川を紹介した際に三ノ輪聖が付けた名前で、早川の隠し子の娘という設定だった。

死神 十三 (しにがみ じゅうぞう)

中野千雨の出場したレース「ミニモト杯」決勝で対戦した相手。相手のバイクを踏み台にするサイドワインダー走法を駆使し、他のライダーをクラッシュさせることで表彰台に登ってきたまさに「死神」の名にふさわしい男性。常にドクロがペイントされたフルフェイスを着用しているので素顔は分からない。

オサム

鈴乃木凜の家に突然現れた喋る黒猫。スズキのバイクを増やすという任務に携わる魔法少女ブルセーラースズキになってくれる人間を探してはスカウトしている。「スズキのバイクを必要としている人の匂い」をかぎ分けることが可能。

集団・組織

バイク部 (ばいくぶ)

かつて丘乃上女子高等学校に存在していた部活動。当時はレーシングチームも結成し、バイク雑誌にとりあげられたこともあった。20年前に部としては潰れていたが、以降ずっと来夢が一人で留年を繰り返し密かに守り続けていた。佐倉羽音たちが入部してからは「バイクに乗ってみんなで高校生活を楽しく過ごす」ことを活動内容に、再び正式な部として認められた。

チームバージン

20年前に丘乃上女子高等学校バイク部のメンバーが結成した女子高生レーシングチーム。メンバーは来夢、たづ子、アキナ、セーコの4人。チーム内にちゃんとしたバイクの整備士がおらず、レースの決勝戦ではそれが原因となり来夢が乗っていたバイクが炎上、爆発した。

チーム天野 (ちーむあまの)

タバコメーカー峰がスポンサーについた、20年前に存在した渋いレーシングチーム。メンバーは確認できるだけで整備担当の天野恩紗の父とレーサーの鈴乃木凜の父の2人。筑波サーキットのレースでレーシングチームチームバージンの来夢と優勝を争った。

軽音部 (けいおんぶ)

佐倉羽音のクラスメイト、なっちゃんが所属している部活動。女子高生バンドの人気アニメの影響で部員数100名を超える大所帯となっている。うち、70名がボーカル志望。全校生徒の前の部活紹介では「じゃがいもは主食」という曲を披露していた。

ジャスティスライダーズ

すべてのバイクをスズキに変えてしまう魔法少女ブルセーラースズキの前に現れた、正義のバイク乗り集団。メンバーは鈴乃木凜を除いたバイク部で構成されているが、中野千雨だけは本人がバイクと融合した機械的な姿となっている。

つまさき立ちスタイル (つまさきだちすたいる)

バイク部になかなか入部しない鈴乃木凜を見かね、佐倉羽音の発案のもと発足したバイク部内のチーム。名前はバイクに乗る時の足つきの悪さを表しており、その名付けのきっかけとなったのは羽音がタコ焼きを落とした時にバイク部の皆の足を見たことからだった。

場所

丘乃上女子高等学校 (おかのうえじょしこうとうがっこう)

佐倉羽音が通う高校。偏差値は63。名前の通り丘の上に存在し、羽音が自転車で学校に通学していた時はその高低差に苦労していた。また、何故かバイクを制限・禁止する校則が存在せず、バイク通学も普通に認められている。

超公爵 (すーぱーでゅーく)

佐倉羽音が普通自動車二輪免許を取得する際に通っていた教習所近くにあるバイク屋。羽音がまだ乗るバイクを決めていないということから訪れたが、そこでスズキのバイクを巡り、途中まで意見がぴったり合致していた天野恩紗と鈴乃木凜との間に亀裂が生じた。

ニコイチモータース

佐倉羽音がバイクを買うために訪れたバイク屋。元ヤマハバイクの代理店で、現在は多種多様なバイクを他のバイク屋よりも格安で販売している。その実態はメーター戻しを日常的に行ったり、故障車や水没車などの欠陥バイクを売っている悪質な販売店である。天野恩紗の実家。

ラーメン谷岡屋 (らーめんたにおかや)

佐倉羽音がバイク部のメンバーと悪いことをするために来たラーメン屋。スープに浮いている脂の量が尋常ではなく、夜の遅い時間に食べるとある種の罪悪感を覚えるほど。鈴乃木凜はスープも全部飲んでしまい、翌日の体重計に乗るのを恐れていた。

ライダー弁当 (らいだーべんとう)

天野恩紗の父の友人である満月が店主を務める、秩父にあるライダー向けの飲食店。客数が伸びず悩んでいる。味はいいが、フルフェイスのヘルメット型の弁当箱の中に入っている中段の豚肉料理と上部の白子料理が、人間の頭部の断面図のようで気持ち悪いと評判が良くない。

アパレルショップ556デザイン (あぱれるしょっぷごーごーろくでざいん)

中野欽也がレーサーを引退後に始めたアパレルショップ。子供の頃から潤滑スプレー「5-56」が大好きで、GPレーサー時には自分のゼッケンにしていたことから、「556」の数字が入ったバッグやTシャツなどを販売している。中野千雨はバッグもTシャツも持っている。

イベント・出来事

丘女祭バイクダービー (おかじょさいばいくだーびー)

丘乃上女子高等学校の文化祭で行われたバイクレース。レースに出たメンバーは佐倉羽音、天野恩紗、鈴乃木凜、来夢の4人。三ノ輪聖は不参加で実況を担当している。賭けレースであり、生徒と来場者のほとんどがこの賭けに参加する盛況を見せた。

その他キーワード

デスペラードワインダー

鈴乃木凜がブルセーラースズキになった際に使用した、他社のバイクをスズキのバイクに変えてしまう必殺技。魔法のステッキ「デスペラード」の先端についているスズキの焼印で他社のバイクメーカーのロゴを押すと爆発が起こり他社のバイクがスズキのバイクに変化する。

GPライダー養成ギプス (じーぴーらいだーようせいぎぷす)

バイクに必要なすべての筋肉を鍛え上げる反面、使い過ぎれば肉体のバランスを崩し日常生活すらままならなくなってしまうという恐ろしいギプス。三ノ輪聖が教習所でバイクを乗りこなせるようになったのはこのギプスのおかげだったが、その身体にはギプスできつくしめつけられた跡が残っていた。

G+bike (がーるずばいく)

女性バイク誌。佐倉羽音の免許取得を祝い、バイク部でツーリングしている際に取材を申し込まれた。羽音、天野恩紗、鈴乃木凜、来夢、三ノ輪聖の5人で写真を撮って当初のタイトルは「仲良し女子高生ライダー5人組」だったが、実際にできあがった本には凜に修正が入り、凜を除く4人の写真が掲載され、タイトルも「仲良し女子高生バイク部4人組!!!」になっていた。

チューニング

天野恩紗が定義付けたバイクの改造法のひとつ。佐倉羽音はこのチューニングという単語を聞いて「速くすること」と答えていたが、それは正確ではなく、恩紗は「乗りやすくすること」と説明していた。

カスタム

天野恩紗が定義付けたバイクの改造法のひとつ。バイクを乗りこなす技量もなく、且つ市販品では差別化が図れないので、あえてカスタムを施して自分しか乗れないというアイデンティティを出すこと。佐倉羽音はこのカスタムという単語を聞いて「かっこ良くすること」と答えていたが、恩紗は「乗りにくくすること」と説明していた。

オカルト

天野恩紗が定義付けたバイクの改造法のひとつ。効果があるかどうか怪しいパーツを取り付けて効果がでていると喜ぶこと。恩紗は非常にこの改造法を馬鹿にしており、鈴乃木凜がオカルトを実行していた際には笑うのをこらえていた。

ウルトラハッピーメーター

佐倉羽音が作った実際の速度以上の計測値を出すハッピーメーターのウルトラ版。作ったと言っても実際のメーターの2倍の数値を書いた速度計のシールをバイクに貼っただけのもの。意見が対立しがちな天野恩紗と鈴乃木凜の2人が珍しく口をそろえて「これはない」と言い、すぐにはがし取っていた。

ホンダ菌 (ほんだきん)

スズキ愛好者になってしまう原因を作る細菌。電車で鈴乃木凜の唾液を摂取したため天野恩紗が一時的にスズキのバイクを舐めるほどの愛好者となった。名前は発見者の医者の名前からとっているため、ちょっと紛らわしいことになっている。

ニコイチモータースネットラジオ

天野恩紗扮するパーソナリティ「みるきいキャンディ」が担当している顔出しネットラジオ。元々はニコイチモータースの売れないバイクの宣伝のために立ち上げたもので、放送を始めたばかりの時の来場者数は10人だった。その後、視聴者である鈴乃木凜に生放送を転載され、その動画は一万再生を突破した。その後は飲食店ライダー弁当の取材も担当するなど活動範囲を広めている。

バイ気 (ばいき)

死神十三が名付けた一流のライダー同士にしか見えないオーラのこと。十三はレース中においてバイクのマシン性能とライダーの実力が拮抗した場合に勝敗を分けることになる重大な要素と説明しており、そのオーラで実際に道の駅で休憩中の中野千雨を見つけていた。ただし、これが実際に見えるのは十三だけである。

ブルセーラースズキ

あらゆるバイクをスズキに変える任務を遂行している魔法少女のこと。セーラー服を元にした露出度の高い服装と、スズキの焼印がついた魔法のステッキ「デスペラード」を装備している。なお、ブルセーラースズキになっている間は、仮に知人に見られても本人と認識されないようになっているのでバレることはない。

フクオカブルグ

中野小雨が通っていた教習所の二輪シミュレーター内の最高難易度のこと。考えつく限りのありとあらゆる障害物が出てくる他、歩行者が武器を持って襲いかかってくる。歩行者を避けるだけでなく交通規制も守って走らなければならないため、クリアするのは非常に難しく小雨は歩行者をすぐに轢いてしまった。

関連

ばくおん!! ~天野恩紗のニコイチ繁盛記~ (ばくおん あまのおんさのにこいちはんじょうき)

おりもとみまなの『ばくおん!!』のスピンオフ作品。同作の登場人物である天野恩紗を主人公とし、彼女の実家が経営するバイク屋「ニコイチモータース」の経営奮闘記を描く。「マンガクロス」で2018年4月から9... 関連ページ:ばくおん!! ~天野恩紗のニコイチ繁盛記~

ばくおん!! ~鈴乃木 凜の野望~ (ばくおん すずのき りんのやぼう)

おりもとみまなの『ばくおん!!』のスピンオフ作品。同作の登場人物である鈴乃木凜を主人公に、スズキのバイクを愛する「スズキ部」を学園に作るまでの凜の奮闘を描く。「チャンピオンRED」2018年7月号から... 関連ページ:ばくおん!! ~鈴乃木 凜の野望~

書誌情報

ばくおん!! 17巻 秋田書店〈ヤングチャンピオン烈コミックス〉

第16巻

(2022-10-20発行、 978-4253256438)

第17巻

(2023-10-19発行、 978-4253256445)

SHARE
EC
Amazon
logo