ひのまる劇場

ひのまる劇場

三流探偵の白智小五郎と助手の戸田光国による、探偵事務所を舞台とするポップな探偵コメディが、小学生でムショ帰りという鈴木すし丸を中心とする鈴木ファミリーに乗っ取られ、おかしな家族コメディへと展開する。

正式名称
ひのまる劇場
ふりがな
ひのまるげきじょう
作者
ジャンル
探偵
レーベル
イースト・プレス
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概要・あらすじ

ビルの地下に探偵事務所を構えた三流探偵の白智小五郎は、ロクに依頼人もおらず、家賃も払えず、日々の食にも事欠く有様だった。それでも細々とバカな事件を解決していったのだが、同ビル一階の喫茶店の息子、鈴木すし丸が網走こども刑務所から帰ってからは、完全に主役の座を奪われてしまう。あっという間に近隣の小学校すべての番長グループを従える大親分となった鈴木すし丸と鈴木ファミリー中心に話は展開し、白智小五郎の出番は激減。

サブキャラクターだったはずの鈴木ファミリーからも忘れ去られてしまう。

登場人物・キャラクター

白智 小五郎 (しらとも こごろう)

ビルの地下にある白智探偵事務所の所長。同じビルの1階にある喫茶店MiYaKoで助手とともに日常的に食い逃げをし、ツケを溜めている。一時は喫茶店でバイトをするハメになる。100の職業を持つが、どれ一つとして一流にはなれない。ただコネだけは一杯持っている。鈴木すし丸登場以降、様々な手段を用いて主役の座を守ろうとするが、ことごく失敗し、忘れ去られていく。

戸田 光国 (とだ みつくに)

『ひのまる劇場』に登場する初期の準主役。白智小五郎に仕える青年助手。寝起きがにぎやかな男。正体は怪盗マウスキッド。白智小五郎同様、活躍するのは序盤だけで、忘れ去られていく。

鈴木 都 (すずき みやこ)

『ひのまる劇場』に登場する喫茶店MiYaKoの娘。店は白智探偵事務所と同じビルの1階にある。

国枝 文次郎 (くにえだぶんじろう)

『ひのまる劇場』に登場する不動産会社社長。白智探偵事務所の家主。家賃の催促に来たところ犬に頭を噛まれて記憶を失い、白智探偵事務所の記念すべき依頼人第1号となる。

雪乃 (ゆきの)

『ひのまる劇場』に登場する資産家の娘。不精髭を生やしたブスで肥満体で下品でスケベなので、常に美人のお面をかぶっている。父親が見合い相手の調査を白智探偵事務所に依頼した。

月子 (つきこ)

『ひのまる劇場』に登場する白智探偵事務所の「お茶くみ」。バイトというよりは騒動を楽しむために参加したらしい。一人称は「ぼく」(たまに「わたし」も使用)。江口寿史の『ストップひばりくん!!』の大空ひばりの原型のようなキャラクターデザイン。

黒田 (くろだ)

『ひのまる劇場』に登場する警視庁の警部。サングラスをかけ、銃身長約3メートルの拳銃を携帯している。殺人事件が起きた縞馬島に向かう飛行機で白智小五郎たちと出会う。

玉城 (たましろ)

『ひのまる劇場』に登場する縞馬島の村長。花嫁密室殺人事件の謎に頭を悩ましている。事件そのものは白智小五郎の迷推理が的中して解決した。

珈琲 一刀斎 (こーひー いっとうさい)

『ひのまる劇場』に登場する「キッサ店」破り。異常なまでの味覚の持ち主で、全国の喫茶店を渡り歩いている。MiYaKoでバイト中の白智小五郎がブレンドした、ソースや洗剤など十数種類を加えた珈琲に感激した。

じゃんけん強盗 (じゃんけんごうとう)

『ひのまる劇場』に登場するじゃんけんが得意な路上強盗。通行人にじゃんけん勝負を挑み、勝つと金品を奪い、負けると悔しまぎれに暴力をふるう。その実体は、かつてのじゃんけん愛好会初代会長。不敗を誇っていたが白智小五郎に敗北し、そのショックで行方をくらまし、犯罪者に身を落としたのだった。

おっさん

『ひのまる劇場』に登場する名無しで「フールマーク」付きのバカな大金持ち。クラウス・ノミのようなメイクの執事を使っている。マウスキッドから金のなる木を守ることを白智小五郎に依頼する。

鈴木 すし丸 (すずき すしまる)

『ひのまる劇場』に登場する鈴木都の弟。小学三年生ながら、網走こども刑務所に2年間服役していた。出所後、白智小五郎から主人公の座を奪ってしまう。白智小五郎が鈴木すし丸を支配下に置くために結成した少年探偵団の団長。小学校に復帰すると、たちまち200人の子分を持つ大番長になった。

鈴木 文江 (すずき ふみえ)

『ひのまる劇場』に登場する鈴木都、鈴木すし丸の母。喫茶店MiYaKoのオーナー。常に着物姿の色っぽい年増美人。暗い過去があるらしい。

流星 五郎 (りゅうせい ごろう)

『ひのまる劇場』に登場する悪い子団の影の大番長ならぬ「ハゲの大番長」。ハゲ頭に残った髪を頭頂で蝶結びにしているが、これが理性の結び目になっていて、ほどけると大暴れする。鈴木すし丸に敗北し、配下となり、アデランスをかぶるようになる。

鈴木 米丸 (すずき よねまる)

『ひのまる劇場』に登場する鈴木文江の夫で鈴木都、鈴木すし丸の父。網走刑務所に10年間服役していた。一度、脱走して文江と会っており、その時できた子供が鈴木すし丸。

湯桃手尻乳 助兵衛 (ゆももてじりちち すけべえ)

『ひのまる劇場』に登場する鈴木すし丸の子分。日大文理学部出身。白智小五郎が結成した少年探偵団に入団。

転沢曲田辺 角の進 (ころげざわまがりたなべ かくのしん)

『ひのまる劇場』に登場する鈴木すし丸の子分。白智小五郎が結成した少年探偵団に入団。

吉永 さゆり (よしなが さゆり)

『ひのまる劇場』に登場する小学三年生。復学した鈴木すし丸の同級生で、隣の席の女の子。名前のモチーフは女優の吉永小百合と思われる。

森田 健作 (もりた けんさく)

『ひのまる劇場』に登場する校内暴力団悪い子団の団長。小学六年生。リーゼントに波動砲を仕込んでいる。吉永さゆりが好き。鈴木すし丸に一蹴される。名前のモチーフはタレントの森田健作と思われる。

岩咲 ひろみ (いわさき ひろみ)

『ひのまる劇場』に登場する小学校教諭。四年生に進級した鈴木すし丸の担任。鈴木家の家庭訪問に行って、酒を飲まされ、とんでもない酔態をさらしてしまう。それ以来、断続的に泥酔状態に陥る二日酔いならぬ「365日酔い」を患い、さらに米丸に酒を飲まされて症状が悪化。「730日酔い」になってしまう。名前のモチーフは、歌手の岩崎宏美と思われる。

集団・組織

悪い子団 (わるいこだん)

『ひのまる劇場』に登場する校内暴力団。団長森田健作とハゲの大番長、流星五郎が率いている。

場所

白智探偵事務所 (しらともたんていじむしょ)

『ひのまる劇場』の初期の舞台となる探偵事務所。ビルの地下1階にあり、白智小五郎と光国の住居を兼ねている。

MiYaKo (みやこ)

『ひのまる劇場』に登場する鈴木すし丸をはじめとすると鈴木家が経営する喫茶店兼住居。白智探偵事務所と同じビルの1階にある。

書誌情報

ひのまる劇場 イースト・プレス

(1995-01-01発行、 978-4872570502)

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