バイオレンスジャック

バイオレンスジャック

巨大地震により、日本から分断され、無法地帯と化してしまった関東を舞台にした文明崩壊もの。忽然と現れた謎の巨人・バイオレンスジャックと関東を支配しようとする魔王スラムキングの死闘や、地獄と化した関東で逞しく生き抜こうとする少年たちの姿を描く。週刊誌、月刊誌、青年誌と掲載誌を変えながら、完結まで17年の歳月を要した永井豪の最大長編。過去作品のキャラクターが多数登場するのも特徴で、永井豪漫画の集大成ともいえる。終盤、同作者の代表作『デビルマン』と物語がつながり、その続編と位置付けられた。主人公を変えた約30編の物語から成る群像劇。

正式名称
バイオレンスジャック
ふりがな
ばいおれんすじゃっく
作者
ジャンル
アクション
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あらすじ

東京滅亡編/関東スラム街編

ごく普通の少年・逞馬竜が地震後の関東で逞しく成長する姿を描く。

197X年9月10日。関東一円をマグニチュード8.9の巨大地震が襲う。のちに関東地獄地震と呼ばれたこの天災は、津波、地盤沈下、火山噴火といった天変地異や都市災害を引き起こし、多くの人々の命を奪う。かつてない地殻変動で関東南部は日本列島から分断され孤立。政府は復旧作業を急ぐが、数か月たっても地震が収まらずついに復興を断念し遷都を決意する。

こうして日本から見捨てられた土地、関東は暴力が支配する弱肉強食の無法地帯と化した。東京の小学校に通っていたごく普通の少年・逞馬竜は関東地獄地震を生き延び、地獄と化した関東で、みなしごたちのリーダーとして今日を逞しく生きていた。ある日、自分たちが捕った魚を大人たちに奪われそうになったとき、忽然と現れた謎の大男に救われる。

超人的な強さを見せた大男に親しみを抱く逞馬竜だったが、その正体は人々を暴力に駆り立て街を滅ぼすと噂される怪物、バイオレンスジャックだった。

地獄の風(ヘルスウインド)編

恋人を殺された女性・炎ジュンが、復讐のために関東一の極悪暴走族・地獄の風に復讐する姿を描く。

関東地獄地震の半年前、主人公・炎ジュンと恋人の鉄也はスポーツカーでドライブしていた。猛スピードで疾走するスポーツカーに目をつけた暴走族・地獄の風は、2人を追走。振り切ろうとするスポーツカーに体当たりをし、ついに車はガードレールを飛び越えて炎上。鉄也は死亡してしまう。奇跡的に助かったジュンは、地獄の風に復讐を誓い、オートバイのテクニックを磨く。

関東地獄地震から一年後、無法地帯となった関東でならず者集団と化した地獄の風の噂を聞きつけ、ジュンは復讐の炎を燃やす。

激闘!門土編

刑務所を脱獄した2人組の学生ゲリラが、無法者にとっての新天地・関東に逃げ込もうとする姿を描く。永井豪の代表作『ガクエン退屈男』をモチーフにした一編。

関東地獄地震の少し前。突如として学生運動が広がった19XX年、学生ゲリラ・早乙女門土とその親友・身堂竜馬は、過激派グループ・「神の牙」に所属し活動していた。門土は、自衛隊を襲撃して戦車を調達。誘拐した駐日アメリカ大使を盾に首相官邸や日銀を砲撃するなど、目的のためには手段を選ばない過激ぶりで全国にその名を轟かせた。

やがて悪運尽き、門土と竜馬は刑務所に収監される。一年後、刑務所内で関東地獄地震のため無法地帯と化した関東の噂を聞いた2人は、関東こそ自分たちのようなはみ出し者の新天地だと考える。死刑執行のため別の刑務所へ移送される途中、門土と竜馬は脱獄を決行。

自由を求めて関東へと走りだした。

ドラゴンの砦編

体を売ったお金で関東を脱出しようとする女性を主人公に、彼女が垣間見る悪夢を描く。法が存在せず荒廃しきった地獄にいながらも、人の心を失わずに生きることの大切さを説いた一編。同作者の『凄ノ王』に登場する朱紗真弓をモデルにしたキャラクターが登場する。

関東地獄地震で荒廃し、無法地帯と化した関東。村野誠村野咲子の夫婦はストリップショーや売春でお金を稼ぎ、いつか関東を抜け出す夢を持っていた。そんな2人のもとにある日突然、謎の大男バイオレンスジャックが裸の少女を連れてきた。ならず者に襲われていた少女を助けたので着るものを貸してやってほしいのだという。

少女の名は朱紗真弓。関東の魔王スラムキングの対抗勢力、朱紗一族の人間だった。関東を脱出する資金を得るため、誠と咲子は真弓を連れてスラムキングのいるドラゴンの砦へと向かった。

黄金都市(エルドラド)編

関東に逃げ込んだ早乙女門土と身堂竜馬、関東羅刹組をはじめとするヤクザ組織などが、金塊を巡って激しい争いを繰り広げる姿を描く。ストーリーとしては「激闘! 門土編」の続きとなっている。同作者の『ガクエン退屈男』の門土、竜馬、錦織つばさをモデルにしたキャラクターが登場する。

過激派ゲリラとして死刑を待つ身であった早乙女門土と身堂竜馬は、法の及ばない関東へと逃げ込む。荒野をさまよう2人の前に現れた薄汚い町は、大量の金塊が埋蔵された黄金都市(エルドラド)だった。関東中のヤクザや魔王スラムキングの部下が大金塊を求めて黄金都市に集まる中、門土と竜馬は関東羅刹組と組んで黄金を狙う。

そんな2人の前に、謎の巨人バイオレンスジャックが立ちはだかる。

関東地獄街編

巨大地震によって閉ざされてしまった地下街を舞台に、3勢力に分かれたグループ同士の抗争を描く。極限状態における人間の醜い欲望とエゴが渦巻く中、希望を捨てない主人公アイラ武藤は、同作者『ゴッドマジンガー』のアイラ・ムーをモデルにしたキャラクターである。

関東地獄地震によって地上への出口が閉ざされてしまった地下街。少数の者は生き残ったが、いつ出られるともわからない閉鎖空間は誰いうともなく地獄街と呼ばれるようになった。人々は、A~Cの3地区に住むグループに分かれ、限られた食糧を巡り牽制しあっていた。ある日、A地区のグループが脱出口を探して壁を掘っていると、コンクリートが崩れ落ち、そこから2mを越える巨人が現れる。

その男こそ無法地帯と化した関東で魔王スラムキングと対等に渡り合える怪物・バイオレンスジャックであった。ジャックの登場により、3つのグループ間の争いは激化し、やがて地下街は地獄と化していく。

疾風ドラゴン編

関東の魔王スラムキング配下のドラゴン騎馬軍団とバイオレンスジャックの死闘を描く。

魔王スラムキングが誇るドラゴン二天疾風隊が、ある村を標的に演習を行っていた。そこに通りかかったのがスラムキングと対等に渡り合える力を持った怪物バイオレンスジャック。二者の衝突は避けられず、数日間に及ぶ死闘が始まることとなった。

関東鬼相撲編

父の教育でまっすぐに育った少年・海堂猛志が、地獄の鬼と化した相撲取りたちに立ち向かう姿を描く。

鬼川部屋の相撲取り達は、腕力にものを言わせ、極悪非道な行いをする地獄の鬼となった。主人公・海堂猛志は、グループの少女たちを人質に取られ、やむを得ず鬼川部屋の力士の食糧を調達していたが、狩りの最中に腕を失ってしまった子供を殺され、ついに反旗を翻す。

死神警察編

死神タウンに流れ着いた早乙女門土と身堂竜馬を主人公に、暴走した警察権力の恐怖を描く。同作者『ガクエン退屈男』の門土と竜馬のほか、『ハレンチ学園』からアユちゃん、『魔王ダンテ』から大柴壮介をモデルにしたキャラクターが登場する。

無法地帯と化したはずの関東に、警察が存在する町があった。そこは関東死神警察が牛耳る場所で、彼らは罪もない人々を逮捕・処刑し、恐怖で町を制圧していた。関東をさすらう元過激派ゲリラ、早乙女門土と身堂竜馬は、あらぬ疑いで死神警察に拘束される。一方、町の酒場にはバイオレンスジャックを名乗る女が現れた。

野獣王編

いじめられっ子の美少年・響真吾が登場。バイオレンスジャックの力を借りて、非道の限りをつくすキバラ王国と戦う姿が描かれる。永井豪の『キングボンバ』をモチーフにした一編で、『ゴッドマジンガー』のアイラ・ムーをモデルにしたキャラクターも登場する。

関東地獄地震後、噴き出した天然の温泉によってジャングルのようになった盆地・緑の魔境が舞台。動物園の元飼育係・キバラは逃げ出した猛獣を操り、絶大な力を持つ野獣の王国を作り上げていた。いじめられっ子だった主人公の美少年・響真吾は関東をさすらい、緑の魔境にたどり着く。そこにはムーの国と呼ばれる村があり、平和で活気あふれる生活を送っていたが、ある日キバラたちの集団の襲撃を受ける。

ハイパーグラップル編

グラップラー(格闘士)・鋼光一が登場。超能力者・朱紗真悟が支配するアクアポリス未来市で行われるハイパーグラップル大会での死闘が描かれる。永井豪の『アイアンマッスル』をモチーフにした一編で、『ガクエン退屈男』や『凄ノ王』のキャラクターも登場。

ハイパーグラップル(超格闘技)の試合にあぶれたアイアンマッスルこと鋼光一は、道行くものから金銭を奪い取る追い剥ぎを行っていた。そこに通りかかったのが女性グラップラー、ファイアー・ビーナス。彼女によれば、2か月後に超能力者・朱紗真悟が支配するアクアポリス未来市で賞金8000万円のハイパーグラップル・トーナメントが開催されるという。

未来市へ行く決意をした光一の前に謎の怪物バイオレンスジャックが現れる。

鉄(くろがね)の城編

兜甲児を主人公に、世界的に有名な空手流派である機械道空手の後継者争いにまつわる物語が展開される。永井豪の『マジンガーZ』をモチーフにした一編で、『ガクエン退屈男』のキャラクターも登場する。

関東をさすらう元過激派ゲリラ、早乙女門土と身堂竜馬は2mの黒人空手家ジム・マジンガと少年・兜甲児に出会う。彼らは世界的に有名な機械道空手の正当後継者で、流派の乗っ取りにあったため、関東で本物の空手を再興しようとしていた。機械道空手を乗っ取った独田地獄斎は、甲児らの存在を許さず、機械獣と呼ばれる空手高段者を続々と送り込み、彼らを葬ろうとするのだった。

黒の森編

無法地帯と化した関東の制圧を目論む、魔王スラムキングこと銅磨高虎が主人公。魔王城を拠点にジャックを追い詰める現在のスラムキングと30余年前から始まるキングの生い立ちが並行して描かれる。

関東地獄地震の約30年前、信州の名家・銅磨家で一人の赤ん坊が誕生した。母親の下腹部を引き裂いて誕生した小さな怪物の名は銅磨高虎。のちの魔王スラムキングである。常に外に向かって力を発揮しないと自身の骨や内臓を押しつぶしてしまう異常筋肉の持ち主で、赤ん坊のころから重い鎧を着せられた。また、その力の強さゆえに特殊な蔵で鎖につながれて育てられていた。

十数年後、高虎のもとに美しい家庭教師・秋葉優子がやってくる。

魔王降臨編

17歳の少年・山岸八十八が、悪魔の力を得て魔王と化した元教師と戦う姿を描く。永井豪の『ハレンチ学園』『魔王ダンテ』をモチーフにした一編。

カソリック系の中学校聖(セイント)学園の生徒たちは、学校の跡地にセイント砦を築き、秩序正しいコミューンを形成していた。一方同中学の教師たちは砦の外に追い出され、元教え子たちに残飯をめぐんでもらって生きていた。ただし、ヒゲゴジラとあだ名される元教師・吉永団鉄だけは別で、地震前の悪事ゆえに、残飯をもらうことすらできなかった。

ある日、偶然見つけた洞窟に入ったヒゲゴジラはそこで魔王の力を得る。見る者を性の虜にしてしまう魔力と、凄まじい超能力を得たヒゲゴジラはダンテ教団という組織を結成。教祖となり、多数の手下を従えてセイント砦の元教え子たちへの復讐に向かう。

学園番外地編

全ドラゴン騎馬軍団を率いるスラムキングとバイオレンスジャックの全面戦争を描く。永井豪の『学園番外地』の主人公・番長介をモデルにしたキャラクターが登場する。

関東地獄地震により文明が崩壊した関東の片隅。元中学教師・番長介は、ボロ小屋を建て、規則に縛られない自由な学校を主催していた。フラリとやってきた少年の姿をしたバイオレンスジャックは、学校の仲間たちと、しばしのんびりとした時間を過ごす。そこへ魔王スラムキングの命を受けた殺し屋・関東の殺し屋三兄弟が姿を現す。

スラムキングとバイオレンスジャックの全面戦争が始まろうとしていた。

奴隷農場編

奴隷農場にさらわれた主人公・菊野雪が、農場に囚われている謎の巨人バイオレンスジャックの力を借りて、奴隷たちを解放する姿を描く。永井豪の『あばしり一家』の主人公一家をモデルにしたキャラクターが登場する。

関東地獄地震の影響で地殻変動が起き、突然海から土地が隆起する。魔王スラムキングと手を結び、この土地を農地として開拓した男がいた。男の名はクラーケン。異様なマスクと2m近い巨体で他を圧倒し、ならず者部隊を用いて農場で働く奴隷を集めるために人狩りを行っていた。クラーケンの奴隷狩り部隊にさらわれた菊野雪は、クラーケン農場で鎖につながれた巨人バイオレンスジャックと遭遇する。

アイアンカイザー編

突如関東に現れた殺人ロボットの標的にされた少年の逃走劇を描く。永井豪の『手天童子』に登場するアイアンカイザーや『邪神戦記』の主人公・小角ゆうをモチーフとしたキャラクターが登場する。

超兵器に身を固めたロボットが突如として現れ、平和に暮らしていた村人を皆殺しにする。ただ一人生き残った少年・小角裕は額に発信器を埋められてわざと逃がされる。ロボットの名はアイアンカイザー。性能テストのために関東に送り込まれた殺人兵器で、標的を倒すまでどこまでも追いかけてくるという。

小角裕は生き残るために、アイアンカイザーと魔王スラムキングを戦わせようとキングの居城・魔王城を目指す。

陽炎編

逞馬軍に所属する11歳の少年・高山文太と、逞馬軍に潜入した女スパイ・陽炎の交流と決別を描く。

魔王スラムキング配下の騎馬武者軍団ドラゴンを、関東で最初に破った英雄・逞馬竜は、相当数の兵士たちを集め、関東で一大勢力になりつつあった。幼少時から竜と行動を共にし、竜を親代わりとして育った少年・高山文太も11歳になっていた。

ある日、逞馬軍が壊滅させたドラゴンの偵察隊の鎧兜などを拾い集めていた文太は、女性の生存者を見つけ、こっそり砦に連れ帰る。じつはこの女性、名を陽炎といい、逞馬竜の命を奪うためにドラゴンに紛れ込んでいた暗殺者だった。

ハニー編

人犬にされた飛鳥了の妹・如月ハニーが6人の仲間とともに飛鳥了救出に向かう姿を描く。飛鳥了と牧村美樹が人犬になったエピソードが語られる一編でもある。永井豪の『キューティーハニー』の主人公・如月ハニーをモチーフにしたキャラクターが登場。

関東地獄地震から6年後。ニューヨークに住む大富豪如月ハニーは、養子に出されたまま行方不明になった兄を探していた。調査を依頼していた探偵事務所の報告によると、養子先での兄の名は飛鳥了。地獄地震に巻き込まれた可能性が高く、生死は不明だという。兄を想うハニーは、姉妹のように育った仲間6人とともに、地獄のような関東に乗り込む決意をする。

天馬編

地獄の風というならず者集団を壊滅させたバイオレンスジャックに憧れを持った少年・天馬三郎が登場。ジャックとの出会いから数年後、筋骨たくましく成長した天馬が、ゲリラ軍を率いてスラムキング配下のドラゴン騎馬軍団やヤクザ集団・外道会と戦う姿を描く。永井豪『おいら女蛮』の主人公・女蛮子をモデルにしたキャラクターが登場。

かつて、地獄の風に立ち向かおうとした正義感溢れる少年・天馬三郎は15歳になっていた。天馬は、地獄の風を壊滅させたバイオレンスジャックに憧れ、闇雲に体を鍛え上げ筋骨たくましい大男に成長した。ジャック同様、スラムキングと戦う男の一人になりたくて、ゲリラ軍を結成。

キング配下の騎馬武者軍団ドラゴンの砦への襲撃を繰り返していた。ゲリラ軍に手を焼いたドラゴンは、関東のはみだしヤクザ・外道会を雇い、天馬の始末を依頼。外道会の魔の手が、三郎の恩師・立花恵子先生に迫っていた。

ズバ蛮編

魔王スラムキングの息子銅磨蛮ことズバ蛮が主役。虎視眈々と王座を狙うズバ蛮を軸に、関東の覇権を巡る争いを描く。永井豪『ズバ蛮』の登場人物をモチーフにしたキャラクターが登場。

銅磨蛮ことズバ蛮は、騎馬武者軍団・ドラゴン百鬼隊を率いて、経済の要地・外界空港を守っていた。外界空港からの物資輸送の直接指揮を執ったズバ蛮は、スラムキング配下のドラゴン隊を斬り捨て、物資の半分を横領する。

父であるスラムキングを葬り、自身が王座につこうとするズバ蛮の野望が、関東の勢力地図を大きく変えようとしていた。

骨法編

超能力を持つ少女日野火美子をめぐる骨法武道家と魔王スラムキングの闘いが描かれる。のちのスラムクイーン・火美子とスラムキングの邂逅のエピソードでもある。永井豪『骨法伝説夢必殺拳』の主人公をモチーフにしたキャラクターが登場。

関東地獄地震直後、巨大地震による首都壊滅を予知していた女子高生・日野火美子は避難先の公園にいた。その公園もまもなく沈むと周りの人間に教える火美子だが、その言葉を信じたのは骨法の武道家・結木夢彦だけだった。はたして地震により公園は沈み、火美子と夢彦だけが生き残る。一年後、火美子はとある集落で予知能力やヒーリングを行っていた。

村人は火美子を女王に祀り上げ、夢彦を軍司令官に新邪馬台国という新国家を形成する。一方、関東に覇を唱えようとする恐怖の暴君・魔王スラムキングは騎馬武者軍団ドラゴンを結成し、関東各地の村を制圧していた。火美子は、スラムキングの襲来を予知し、新邪馬台国をバリケード武装させる。

キングと夢彦の闘いが近づき、火美子の運命は大きく動こうとしていた。

九龍(クーロン)編

スラムキングの息子・ズバ蛮配下の超能力者集団・ドラゴン九龍隊とバイオレンスジャックの死闘を描く。永井豪『デビルマン』『ズバ蛮』のキャラクターをモチーフにした人物が登場。

小さいが活気のある町へ、魔王スラムキングの息子・ズバ蛮がドラゴン九龍隊を引き連れてやってきた。その目的は、町を襲いバイオレンスジャックをおびき出すこと。ズバ蛮は、父スラムキングでさえ成しえない打倒ジャックに燃えていた。暴力の気配に誘われるかのように町に現れたジャックの前に、超能力者集団・ドラゴン九龍隊が立ちはだかる。

身堂編

関東に逃げ込んだ元過激派ゲリラ・身堂竜馬と、竜馬の双子の兄を名乗る身堂虎乃助の決闘を描く。永井豪『ガクエン退屈男』の登場人物をモチーフにしたキャラクターが登場。

はみ出しヤクザ集団が築き上げた外道街が舞台。関東をさすらう元過激派ゲリラ・早乙女門土と身堂竜馬が泊まるホテルに、身堂虎乃助がやってくる。竜馬の命を狙う虎乃助は双子の兄を名乗るが、竜馬には全く覚えがない。お互いの存在を許せない2人は、自身の存在を懸けて決闘を行う。

超高層の悪魔編

早乙女門土と身堂竜馬が、地殻変動で隆起した新宿副都心ビルで、この世に未練を残す怨霊たちと出会う姿を描く。永井豪の『ガクエン退屈男』の門土、竜馬、錦織つばさをモデルにしたキャラクターが登場する。

地獄地震の地殻変動で異常隆起し、巨大な山のようになった新宿副都心の超高層ビル群が舞台。関東をさすらう身堂竜馬と早乙女門土は、不気味な気配を感じながらも高層ビルのホテルに宿泊する。そこに突然、関東羅刹組が乱入。黄金都市で死んだはずの錦織つばさ、クロス、そしてもう一人の早乙女門土が現れた。

彼らは関東の墓地と呼ばれる超高層ビル群をさまよう怨霊で身堂竜馬が来るのを待っていたのだという。怨霊のエネルギーで気を失った竜馬が目覚めたとき、邪悪な笑みを浮かべた門土が目の前に現れる。

ジャンヌ編

幼少時のトラウマから心を閉ざしたズバ蛮の姉・ジャンヌと一兵士の愛を描く。また、関東の覇権をめぐり、スラムキングと逞馬軍の戦いが激化していく様子も描かれる。永井豪『ズバ蛮』『鉄の処女(アイアンバージン)JUN』の登場人物をモチーフにしたキャラクターが登場。

地獄地震で無法地帯と化した関東の北東部、ズバ蛮砦。ドラゴン百鬼隊の新入り、大倉波太は何をやってもダメな落ちこぼれだった。そんな波太にズバ蛮の姉・ジャンヌはやさしく手を差し伸べる。ジャンヌは砦の女神と呼ばれる女性だが、めったに姿を見せることはなく、ほとんどが部屋に閉じこもっているという。

珍しくジャンヌが外に出るのを見たズバ蛮は、波太を姉の世話係に任命する。ズバ蛮に連れられて地下室を訪れた波太が見たものは、頑丈な鎖に繋がれたジャンヌの姿だった。

炎の魔人編

妖怪退治を生業とする3人の超能力者が登場。魔王スラムキングに雇われて妖怪退治を行う3人とバイオレンスジャックの死闘を描く。永井豪の漫画『ドロロンえん魔くん』をモチーフにした一編。

地獄地震で無法地帯と化した関東に妖怪や魔物の類が現れだした。そんな時、マントにステッキ、とんがり帽子といった異様な格好をした青年が、魔王スラムキングの居城・魔王城を訪ねてくる。青年は名を炎魔といい、炎を自在に操る超能力者だった。関東に現れる妖怪・魔物は、スラムキングの心の不安が原因だといい、その不安を取り除くために妖怪退治を引き受けるという。

原因不明の焦り、不安を持っていたキングは炎魔に純金を与え、妖怪退治を依頼する。

逆襲ハニー編

魔王スラムキング対逞馬・天馬・七人のハニーの連合軍の最終決戦の模様が描かれる。永井豪『ズバ蛮』『キューティーハニー』『けっこう仮面』の登場人物をモチーフにしたキャラクターが登場する。

ニューヨークの財閥・如月ハニーは、魔王スラムキングに人犬にされてしまった兄の飛鳥了を奪還するため、軍隊を結成し、関東に乗り込む。さらにキングに対抗する一大勢力、逞馬竜の軍隊と接触、共闘することになる。これに、房南のゲリラ・天馬三郎の軍隊も呼応。

反スラムキング勢力が結集し、関東に平和をもたらすための闘いが始まった。

魔王編

すべてのエピソードの完結編。飛鳥了、スラムキング、バイオレンスジャックの正体や、関東の謎が判明し、『バイオレンスジャック』が、永井豪の代表作『デビルマン』の続編であることが語られる。

魔王スラムキングの居城、魔王城が逞馬軍を筆頭とする連合軍の攻撃で陥落。スラムキングはバイオレンスジャックとの一騎打ちで首を斬り落とされた。廃墟となった魔王城で、父・キングの死を喜ぶズバ蛮の前に死んだはずのスラムキングが現れ、その首をはねる。自分が生きていることを訝しむキングの目の前に人犬・飛鳥了が現れ、自身の正体や関東の謎を語りだす。

登場人物・キャラクター

主人公

関東地獄地震で無法地帯と化した関東に忽然と現れた謎の大男。ゴリラのような筋肉と狼のような牙を持つ。身長2m20cmの巨人だが、サッカー選手並みのスピードと敏捷性がある。刃渡り40cmの鉈のようなジャッ... 関連ページ:バイオレンスジャック

逞馬 竜 (たくま りゅう)

関東地獄地震が起こった時は東京に住む小学5年生。両親、3人の姉と1人の妹の女系家族に育ち、姉たちに甘やかされて育った。特に三女の逞馬ユリと仲が良い。関東地獄地震直後、ユリや避難者たちと一緒に丹沢山を越えて伊豆に向かおうとするが、丹沢山の噴火で関東脱出が叶わず、姉も失う。頼れる人間がいなくなった竜は、己の力で関東を生き抜くことを決意。みなしごたち10人ほどのグループを結成し、リーダーとなる。 各編における逞馬竜 東京滅亡編/関東スラム街編 チンピラたちに襲われたときに、バイオレンスジャックと出会い、助けられる。ジャックに親しみを覚えた竜は行動を共にするが、ジャックのせいで関東の魔王と恐れられるスラムキングと対立することになってしまう。 黄金都市(エルドラド)編 バイオレンスジャックと出会い、スラムキングの軍隊ドラゴンをも蹴散らしたことで、1000人以上の子分を持つ浮浪児たちのリーダーとなる。大量の金塊が埋蔵された黄金都市(エルドラド)を巡って関東中のヤクザや魔王スラムキングの部下が集まる中、ジャック同様に人間を狂わせる黄金は不要だと考え、金塊を隠す手伝いをする。 奴隷農場編 荒鷲の砦を拠点とし、スラムキングに対抗する勢力である逞馬軍のリーダーとなる。少年のジャックの説得を受け、クラーケン農場の奴隷を解放するために出陣する。 陽炎編  スラムキングに対抗しうる一大勢力のリーダーとして着々と勢力を伸ばす。関東に法を復活させようとしており、スラムキングの暴力にさらされている人々を救っている。 ズバ蛮編 スラムキングの米蔵と言われたクラーケン農場を奪取したことから、さらに勢力を増し、関東の四分の一の領土を持つまでになった。 ジャンヌ編 逞馬軍・海堂砦の陥落と幼いころからの盟友・野田五郎の戦死を聞き、全軍を率いてドラゴン討伐に向かう。 逆襲ハニー編 如月ハニーたちが関東にやってくることを「天」の様相で知る。魔王スラムキングを倒す好機と感じとり、ハニーたちに全面協力。関東に秩序と平和をもたらすための最終決戦へと身を投じる。

関東を暴力で支配しようとする魔王。鍛え上げた1cmもある鉄板でできた鎧や兜、面あてを着こんでおり、鎧兜の総重量は300kgにもなる。常に外に向かって力を発揮しないと自身の骨や内臓を押しつぶしてしまう異... 関連ページ:スラムキング

関東の魔王スラムキング唯一の助言者であり愛人でもある。未来予知能力を持つ超能力者。『骨法編』で日野火美子という本名と、過去が明らかにされる。17歳の時に関東地獄地震に遭い、その時に出会った骨法武道家・... 関連ページ:スラムクイーン

飛鳥 了 (あすか りょう)

スラムキングの店で働いていた元ボーイ。ウエイトレスだった恋人・牧村美樹と2人で逃げようとしたため、スラムキングにより見せしめとして人犬にされる。物語終盤まで正体が明かされないが、永井豪の代表作『デビルマン』の同名キャラクターと同一人物である。

牧村 美樹 (まきむら みき)

スラムキングの店で働いていた元ウエイトレス。スラムクイーンになることを強要され、恋人の飛鳥了と逃亡するも失敗。見せしめとして人犬にされる。物語終盤まで正体が明かされないが、永井豪の代表作『デビルマン』の同名キャラクターをモチーフとした人物である。

少年のジャック (しょうねんのじゃっく)

少年の姿をしているが、バイオレンスジャックの分身で人間離れした力を持っている。ボロマントを羽織っており黄金の鷲に変身することもできる。ジャックナイフの他、弓矢を武器とする。偵察や情報提供の役割を行うことが多い。 各編における少年のジャック 魔王降臨編 魔王に憑りつかれた吉永団鉄(ヒゲゴジラ)の変身を感じ取り偵察に向かう。ダンテ教団に襲われ、気を失っていた山岸八十八を助ける。 学園番外地編 番長介が主催するボロ小屋の小学校にフラリと現れ、入学。風の又というあだ名を付けられる。小学校の子供を平然と殺した殺し屋三兄弟と戦う。 奴隷農場編 ドラゴン黒風隊がクラーケン農場に向かったのを見て、逞馬竜のもとへ走る。逞馬竜にクラーケン農場の奴隷を解放し、食糧を人々に分けるよう説得する。 アイアンカイザー編 小角裕を見守り、時には示唆を与える。 ハニー編 関東のゴーストタウンでアイドルハニーとキューティーハニーに出会い、飛鳥了の情報を与える。 バイオレンスジャック 炎の魔人編 氷の超能力者の水浴びをのぞき見、凍らされる。二度目の対決でも氷の超能力者の誘惑に惑わされ、窮地に立つ。

女のジャック (おんなのじゃっく)

女性の姿をしているが、バイオレンスジャックの分身で人間離れした力を持っている。ボロマントの下に逞しくグラマーな体を持つ。ジャックナイフの他、ムチを武器とする。 ならず者たち5、6人を一瞬のうちに葬り去る暴力の化身で、『バイオレンスジャック 死神警察編』では暴力に抑圧されている民衆たちを扇動し、関東死神警察を全滅させる。『バイオレンスジャック 炎の魔人編』ではカッパのような男に組み伏せられて犯されるが、最終的には河童の腹から甲羅を突き破って倒す。 また、別の姿へ扮し助言などを行うこともある。『バイオレンスジャック ハニー編』では占い師の姿に扮し、ファンシーハニーに水晶玉で飛鳥了と牧村美樹が人犬にされた過程を見せる。『バイオレンスジャック 超高層の悪魔編』では老婆姿に身をやつし、超高層ビル群に向かう身堂竜馬と早乙女門土に登らないほうが身のためだと忠告する。

青年のジャック (せいねんのじゃっく)

関東に忽然と現れた謎の巨人バイオレンスジャックの分身。身長は並の人間と変わらないが、筋骨たくましく、その容姿・雰囲気はジャックそっくりである。岩男勝に身堂竜馬・虎乃助のことを聞き出し、竜馬の謎に気づく。

黄金の鷲 (おうごんのわし)

『バイオレンスジャック』に登場する人語を解する鷲。偵察の役割を果たすほかバイオレンスジャックに助言することもある。その正体は不明。また、ジャックの分身である、少年のジャックや女のジャックも黄金の鷲の姿に変身することもある。

銅磨 蛮 (どうま ばん)

関東の魔王スラムキングの息子。母はフランスの美人歌手ジャンヌ・モレア。父譲りの筋力を持ち、刃渡り2mの斬馬刀と寸分変わらぬ戦国刀を軽々と扱う。父に劣らぬ野心家で、魔王の座を狙っている。父の命令に反し、対立することも多い。魔王になるための資金集めとして、臓器売買や人肉ソーセージの製造販売を行う。 幼少時は人間らしい感情があったが、父によって焼き殺される母の姿を見てからは残忍・残虐な性格になる。同じ境遇で育ったからか、姉のジャンヌには優しい。 永井豪『ズバ蛮』の主人公・ズバ蛮をモチーフにしている。 各編における銅磨蛮 ズバ蛮編 騎馬武者軍団・ドラゴン百鬼隊を率いて、唯一関東外と接触のある経済的要地・外界空港の守備にあたる。 九龍(クーロン)編 ドラゴン九龍隊をスラムキングから預かり鍛え上げる。異形の超能力者集団・九龍隊を用いて、スラムキングも手こずるバイオレンスジャックを殺そうと画策する。 ジャンヌ編 姉のジャンヌが新入りの大倉波太を気に入った様子を見てとり、波太を姉のお世話係に任命する。 魔王編 スラムキングの息子とされてきたが、その正体は堕天使サタンの分身の一人であったことが明かされる。スラムキングが悪魔王ゼノンに変身した際、ゼノンと合体する。

ジャンヌ・モレア

銅磨蛮ことズバ蛮の母。フランスの美人歌手だったが、関東地獄地震の十数年前、後のスラムキング、銅磨高虎の妻となる。当初は人間扱いされたが、スラムキングの歪んだ心から、やがて監禁・緊縛・拷問されるようになり、最期は息子の見ている前で焼き殺される。

銅磨 陣内 (どうま じんない)

後のスラムキング、銅磨高虎の祖父。信州の名家・銅磨家当主。自分の娘を殺して生れ出た高虎を憎むが、一方で孫としての想いも持つ。18歳の高虎を蔵から解放したいという秋葉優子に警告を与えながらも鍵を託す。永井豪の漫画『黒の獅子』に登場する不死身の怪物・銅磨陣内から名前を借りている。

ジャンヌ

魔王スラムキングの娘でズバ蛮の姉。フランス人の母を持ち、聖女のように美しい容姿をしている。一方父譲りの異常筋肉の持ち主で、力を外に発散させるように、いつも中世騎士の重い鎧を着ている。幼少時、スラムキングが母を刀で切り刻む姿を見てトラウマを負い、心の成長を止めてしまった。 父に対する憎しみから理性を失って暴れることがあり、歴代のお世話係はひねり殺されてしまった。それゆえ、地下室に鎖で繋がれていることが多い。永井豪『ズバ蛮』の登場人物、ジャンヌ・ダルクがモデル。ただし、鎖に繋がれた怪力美女というシチュエーションは『鉄の処女JUN』の主人公・明日香じゅんをモチーフにしている。

銅磨 高次 (どうまた かつぐ)

後のスラムキング、銅磨高虎に代わる跡取り息子として銅磨家に養子に入った妾の子ども。品性が無い不良。秋葉優子を襲い、処女を奪ったために、高虎に殺される。

天馬 三郎 (てんま さぶろう)

立花恵子(けいこ先生)が教える青空学校に熱心に通っていた正義感あふれる少年。酒屋の息子。暴走族・地獄の風にさらわれたけいこ先生を取り戻すため、武器をかき集めて助けに行こうとする。バイオレンスジャックに憧れており、ゲリラとなってスラムキングと対立する。 『天馬編』では15歳に成長。地獄の風を壊滅させたジャックに憧れ、無我夢中で体を鍛え上げ、ゲリラ軍のリーダーになった。恩師・立花恵子先生が唯一の弱点で、ヤクザ・外道会の連中にさらわれた先生を助けるため、単独で敵地に乗り込み窮地に陥る。 『ズバ蛮編』ではドラゴンと逞馬・海堂軍の戦いのさなか、房南で決起し、バイオレンスジャックとともにドラゴンの黒竜砦を攻め落とす。『逆襲ハニー編』では逞馬竜の要請を受け、打倒スラムキングのため全軍を動かし、魔王城を背後から攻撃するなど、鮮やかな手口で次々とドラゴンを襲撃しスラムキングの脅威となっていく。 

立花 恵子 (たちばな けいこ)

天馬三郎の恩師。『地獄の風(ヘルスウインド)編』では女子高生だったが、学校にいけない子供たちのために、青空学校を開き勉強を教えるやさしい美人。子供たちからはけいこ先生と呼ばれ、慕われている。暴走族・地獄の風に町が襲われた際、さらわれてしまう。 『天馬編』では逞しく成長した天馬三郎を頼もしく思いつつも、ためらいなく人を殺す天馬に躊躇し、過剰な暴力を嗜める。ドラゴンに雇われたヤクザ・外道会にさらわれ、天馬をおびきだす道具にされる。 

教育者たちから最も恐れられる学生ゲリラ。武力によって多くの学校を開放してきた賞金首であり、配下の門土派ゲリラを始め多くの信奉者を持つ。戦闘に関しては並外れた才能があり、銃器の扱いにも長ける。ただし、そ... 関連ページ:早乙女 門土

早乙女門土と同じく、その名を広く知られた学生ゲリラ。身堂派ゲリラを率いる。門土と同じ日にわるのり学園へと潜入し、学園開放のために協力した。非常に美しい容姿の持ち主であり、わるのり学園には、女生徒の姿で... 関連ページ:身堂 竜馬

朱紗一族に連なる少女で、凄ノ王の出現により荒廃した地上をさまよっていたところ、スサノオウノミコトとして覚醒し始めた朱紗真悟と再会する。その後、朱紗一族の定めの通りにスサノオウノミコトである真悟と同化す... 関連ページ:朱紗 真弓

普通の少年として育ったが、実は大破壊をもたらす魔神にも、人々を救う英雄神にもなりうるほどの超能力を秘めている。雪代小百合への暴行事件をきっかけに、強力な超能力者として覚醒し始め、ついには魔神凄ノ王とな... 関連ページ:朱紗 真悟

アイラ・ムー (あいらむー)

ムー王国の女王で、高貴な佇まいと慈悲深い物腰から国民たちに深く慕われている。ムーに伝わる預言書の内容を知る人物。そのため、ドラゴニア王国の侵略や、火野ヤマトが未来から訪れ、ゴッドマジンガーで立ち向かうことを予知していた。本人も知らないまま、人類の闘争心が地球に悪影響を及ぼしたときにゴッドマジンガーに神の精神エネルギーを呼び込む役割を与えられている。そのため、命を落としても永遠に転生し続ける運命を背負っている。 また、同じ永井豪の作品である『バイオレンスジャック』にもゲストキャラとして登場している。『関東地獄街編』ではアイラ武藤という名前で登場。A地区、B地区、C地区と3エリアに分かれた地獄街(八重洲地下街)の、C地区のボス。元ファッションモデル兼デザイナー。心優しい性格で、人が争い、死ぬことに耐えられない。多くの美女を守るためにC地区に閉じこもる。過酷な状況の中でも希望を失わず脱出口が開くと信じている。かつて自分を襲った連中であるにもかかわらず、B地区の襲撃で逃げ込んできたA地区の人間を受け入れる。その後『野獣王編』では、十数名のファッションモデルとともに緑の魔境に流れ着き、東の森のムーの国と呼ばれる村で生活する。人々を笑顔にする不思議な魅力があり、ムーの国の女王と崇められている。温泉で虎に襲われそうになったところを、響真吾に助けられ、彼を村に招待する。

リッキー

3エリアに分かれた地獄街のA地区に所属する。元プロレスラーの怪力自慢で、アイラ武藤のボディガードを務める。C地区の連中の不意打ちに遭い、殺されてしまう。高円寺博原作、永井豪・石川賢作画『心霊探偵オカルト団』に登場する無双力(リッキー)をモチーフにしている。

逞馬 ユリ (たくま ゆり)

逞馬竜の姉。弟を猫可愛がりしており、竜の心の支えであった。関東地獄地震直後、竜とともに伊豆に向かうが、丹沢山の噴火に遭い、立ち往生する。火山弾のスコールから逃れる術がないと判断したユリは、自分の体を盾に竜の命を救う。竜をかばいながら、これからは誰も守ってくれないから一人で強く生きるようにと言い残して焼死する。

くとみ先生 (くとみせんせい)

逞馬ユリの学校の体育教師。パンをめぐる醜い争いに、人の道理を説き弱者に食糧を与えるよう諭す人格者。逞馬竜・ユリ姉弟や被災者グループを引き連れて伊豆へ向かう。丹沢山噴火の火山弾を避けるため、逞馬竜・ユリ姉弟を脇に抱え、崖を飛び降りて助ける。 しかし、くとみ本人は頭を火山弾に貫かれて死亡してしまう。

チンピラ四人組 (ちんぴらよにんぐみ)

逞馬竜らのグループが捕ってきた魚や食料をたびたび横取りしていた四人組のチンピラ。竜らの抵抗を受け、逆上して半殺しにしようとしたところを忽然と現れたバイオレンスジャックに瞬殺される。

高山 文太 (たかやま ぶんた)

4、5歳の頃より、逞馬竜のみなしごグループに属し、竜を親代わりとしていた。バイオレンスジャックに懐き、腕や肩にまとわりついていることが多い。甘ったれな性格だが、震災砦の外道会との戦いでは、拳銃を突き付けられた竜をパチンコで救うなど活躍する。  当時はグループの最年少だったが『陽炎編』では11歳に成長。父親風を吹かせる竜に反抗しており、竜を越え、いつか倒したいと考える。そのために自分で武器を買おうと、死者の武具をはぎ取るなど、金儲けに熱心。全滅したドラゴン隊の鎧や武器を漁っていたところ、生存していた女性・陽炎を発見し、こっそり逞馬軍の砦に連れ帰る。

野田 五郎 (のだ ごろう)

魔王スラムキングに対抗しうる一大勢力・逞馬軍の幹部。 『東京滅亡編/関東スラム街編』で少年だった頃から逞馬竜のグループに所属している。関東地獄地震前は、番長の田島にくっついて逞馬竜を虐めていた。当時の姓名は坂田五郎。  『ジャンヌ編』で、ドラゴンの急襲を受けた逞馬軍・海堂砦に残り、重機関銃を武器に敵を食い止めようとするもドラゴンの勢いを止められず、最後は手榴弾で自爆した。

順子 (じゅんこ)

逞馬軍に所属する少女。『東京滅亡編/関東スラム街編』で逞馬竜がみなしごグループのリーダーだった頃から行動を共にしている。 仲間たちが釣りや狩りに出かけている間、料理や家事などを担当する。また、手製の武器を作るのが得意で、逞馬竜には鉄柵を利用した剣を、野田五郎(ゴロ)にはクサリガマを用意する。

新平 (しんぺい)

逞馬竜のグループに所属する少年。ランニングシャツを着ている。弓矢の名人で、ネズミなどを捕るのが得意。

村路 (むらじ)

逞馬軍を束ねる将軍の一人。逞馬竜にクラーケン農場への攻撃を進言する。永井豪の『ゴッドマジンガー』に登場する、ムー王国の大将軍・ムラジがモデル。

海堂 猛志 (かいどう たけし)

14歳の少年で浮浪児グループのリーダー。鬼川部屋の力士たちにグループの少女たちを人質に取られ、仕方なく彼らの食糧を調達する。猛志が鬼川部屋に逆らったことがきっかけでグループの少年少女を皆殺しにされ、力士たちとの戦いを決意する。バイオレンスジャックと出会い、自らの命を代償にジャックを雇う。 『ズバ蛮編』『ジャンヌ編』では逞馬竜の軍隊に所属し、逞馬軍一の猛将として活躍する姿が描かれる。スラムキング配下のドラゴンと死闘を繰り広げるが、大軍に急襲され、ズバ蛮砦に追い込まれてしまう。

猛志の父 (たけしのちち)

海堂猛志の父。関東地獄地震で死亡。猛志に人間の尊厳や愛を教えた人物。猛志の思い出として登場する。

伊藤 るみ (いとう るみ)

海堂猛志の幼馴染。14歳。鬼熊関に逆らった猛志への見せしめとして裸で木につるされ、ダーツの的にされる。後に鬼川部屋の相撲取りたちに犯されそうになり、舌を噛み切って自殺する。

黒部 (くろべ)

逞馬竜とは別の浮浪児グループのボス。右頬に大きな縫い傷がある。浮浪児300人を外道会との戦いに巻き込んだ竜に腹を立て、なぶり殺しにしようとする。最終的にはバイオレンスジャックの存在と、竜の説得で外道会との戦いに身を投じる。外道会との戦いのあとは、竜のリーダーとしての素質を認め、配下になる。 『ズバ蛮編』『ジャンヌ編』では親友として、逞馬竜と共闘する姿が描かれる。魔王スラムキングに対抗しうる一大勢力・逞馬軍の片腕と言われ、関東の北西部に位置する逞馬軍・黒鷲砦を守っていたが、銅磨蛮(ズバ蛮)に落とされる。黒鷲隊を率い、ズバ蛮砦に進撃する海堂軍と合流。ズバ蛮への復讐に燃える。

権藤 (ごんどう)

関東スラム街にあるスラムキングの店「レストラン キング」の用心棒頭。剣道五段。金を持たずにキングの店で飲み食いしたバイオレンスジャックと一騎打ちする。ジャックの腹を日本刀で刺すが腹筋を貫けず、刀を折られたうえ、ジャックナイフを脳天に突き立てられ死亡する。

外道会若衆頭 (げどうかいわかしゅうがしら)

極道集団・外道会の若衆頭。坊主頭で黒服を着たガタイのよい男。右の額から左頬にかけて大きな刀傷がある。関東スラム街のキングの店で暴れたバイオレンスジャックと浮浪児の後始末を買って出る。怪物バイオレンスジャックを倒すことによって、外道会の名をあげるチャンスだと考える野心家。

外道会のアニキ (げどうかいのあにき)

極道集団・外道会に所属するヤクザ。サングラスをかけており、顔面の右に大きな傷を持つ。震災砦に立てこもった浮浪児との戦いの指揮を執る。浮浪児たちを砦から引きずり出そうと、何の関係もない子供を人質に取る。砦から出ないと子どもたちを一人ずつ殺すといって脅迫し、実際に殺す。 浮浪児の代わりに砦から出てきたバイオレンスジャックに襲われ、少女を人質に取るが通用せず、少女ごと首をはねられてしまう。

炎 ジュン (ほのお じゅん)

素肌に革ジャンを着たバイカー。左頬に大きな傷がある。関東地獄地震の半年前に恋人を暴走族・地獄の風に殺され、復讐のためにオートバイテクニックを磨いた。関東地獄地震後、ならず者集団と化した地獄の風をつけ回し、恋人を殺された恨みを晴らそうとする。女性が一人で地獄の風を壊滅させるには強力な武器が必要だと考えており、ダイナマイトやマシンガン、ハンドガンなどで地獄の風を急襲する。 永井豪の漫画『グレートマジンガー』に登場する同名キャラクターがモチーフになっている。

鉄也 (てつや)

主人公・炎ジュンの恋人。関東地獄地震の半年前、ジュンとのドライブ中に暴走族・地獄の風に襲われ死亡する。永井豪の漫画『グレートマジンガー』の主人公・剣鉄也がモチーフになっている。

天馬三郎の父 (てんまさぶろうのちち)

天馬三郎の父親。荒野の小さな集落で酒店「酒のはしば」を経営する。無法地帯と化した関東で教育は不要と言うが、美人の立花恵子(けいこ先生)の前では急に態度を変える。弱い人間は耐えるしかない、力の強いものには逆らうなという事なかれ主義。

天馬三郎の母 (てんまさぶろうのはは)

天馬三郎の母親。ふっくらした体型の優しいお母さん。今の関東で教育は不要という夫とは正反対の意見を持っている。

ダンテ

関東のならず者集団、暴走族・地獄の風の首領。不死身のダンテの異名を持つ。オートバイテクニックに長け、バイクの前方に仕込んだ長剣で大木も真っ二つにする。バイオレンスジャックの腹を切り裂くも、2度目の接触ではジャックナイフで受け止められ転倒させられる。 バイクがないと普通の男と変わらずまったくの無力になる。永井豪の漫画『魔王ダンテ』に登場する魔王ダンテがモチーフになっており、ヘルメットなどにダンテのシルエットが描かれている。

つむじ風のグロ (つむじかぜのぐろ)

関東のならず者集団、暴走族・地獄の風の一員。額に大きな縫い傷を持つ。残忍な性格で、人間を的にナイフの曲投げをして殺すのが趣味。首領のダンテに対する忠誠心は強く、バイオレンスジャックにやられそうになったダンテを拳銃で救う。

獄門 (ごくもん)

関東のならず者集団、暴走族・地獄の風の一員。巨大なバイクを乗りこなす巨漢で、全身傷だらけ。好戦的な性格。人並み外れた怪力の持ち主で、疾走するバイクの前輪を素手でつかんで止めてしまうほど。

仲地 (なかじ)

警視庁本庁舎の刑事。学生ゲリラ時代の早乙女門土を罠にかけ、公務執行妨害で逮捕しようとする。計画はうまくいくが、女装した身堂竜馬が現れ、殺されてしまう。

名うての学生ゲリラとして知られる美少女。怪力の持ち主で、手錠程度の拘束であれば力任せに引きちぎることができる。メンバー全員が女学生で構成されたゲリラ集団つばさ党を率いて現金輸送車を襲い、血みどろ学園教... 関連ページ:錦織 つばさ

クロス

顔面に十字状の傷がある大男。関東羅刹組幹部で錦織つばさの右腕。黄金都市の金塊を守る黄金の軍隊を打ち破るにはケモノのカンで戦えるものでなくてはならないと言い、門土こそ相応しいと考える。つばさと門土を結婚させ羅刹組を譲るつもりでいたが、真意を知らない門土に殺されてしまう。

種田 (たねだ)

関東羅刹組の組員。名前は『黄金都市(エルドラド)編』で明らかにされる。痩せ型でティアドロップのサングラスをしている。喧嘩には弱い。 大断層の近くで、関東に逃げ込んでくる犯罪者をスカウトする役目をしており、早乙女門土と身堂竜馬を関東羅刹組に誘う。

手裏剣投げの男 (しゅりけんなげのおとこ)

関東羅刹組組員で種田に率いられている。仲間の組員が持つ長い棒を足場に空中高く飛び、身堂竜馬に手裏剣を投げつけるが、すべてはらいのけられる。

棒術の男 (ぼうじゅつのおとこ)

関東羅刹組組員で種田に率いられている。長い棒を武器とするガタイのいい男。手裏剣投げの男を棒に乗せ、空中高く放り投げる。また、腕力にものをいわせ長い棒を振り回して早乙女門土を襲う。

ヌンチャクの男 (ぬんちゃくのおとこ)

関東羅刹組組員で種田に率いられている。琉球古武道の武器であるヌンチャクの使い手。ヌンチャクを自在に操り、早乙女門土を襲う。

鎖分銅の男 (くさりふんどうのおとこ)

関東羅刹組組員で種田に率いられている。鎖分銅を投げつけ、早乙女門土の両足を縛る。味方への手助けのみで門土や身堂竜馬と直接対決することはなかった。

村野 咲子 (むらの さきこ)

夫の村野誠とともに美女の館という小さなストリップ小屋を経営。関東を抜け出す資金を稼ぐため、体を売ったり、ストリップショーを行っている。バイオレンスジャックが連れてきた少女・朱紗真弓が関東の魔王スラムキングと勢力を二分する朱紗一族の娘とわかり、金に目がくらみ、真弓を売ろうとする。

村野 誠 (むらの まこと)

村野咲子の夫。美女の館という小さなストリップ小屋を経営する。関東を脱出するため、咲子の肉体を使って資金を稼ぐ。お金のためとはいえ、咲子につらい思いをさせていることを申し訳なく思っている。

千人組組長 (せんにんぐみくみちょう)

日本全国に50の団体を持つ洞門会の系列である千人組の組長。関西弁を話す。黄金都市の金塊を手に入れて日本全国を制覇しようとする。バイオレンスジャックを仲間に引き入れようとするが、全国制覇の野望を話した途端、ジャックナイフで首をはねられる。

師室 剣三 (しむろ けんぞう)

黄金の軍隊指揮官。正気をうしなっており、黄金に近づくものを容赦なく殺害する。侵入した獄門党の少年たち捕え、国家に対する反逆者として銃殺刑に処した。

坂部 (さかべ)

黄金の軍隊の一員。早乙女門土の中学校時代の悪友で、金塊に近づいた門土と偶然再会した。黄金の軍隊の内通者として門土に協力する。

マッドザウルス

3エリアに分かれた地獄街のB地区のボス。関東地獄地震前は、マッドライダーと呼ばれる暴走族を率いており、名高い暴走族・地獄の風にも一目置かれていたという。その体は2m、200kgを越え、バイオレンスジャックに劣らない巨人である。いったんジャックに倒されるがしばらくして蘇生。 ジャックに殺されたブルーキッドの死体を喰らいその血肉を我が物とし、執念でバイオレンスジャックに再び戦いを挑む。

ブルーキッド

3エリアに分かれた地獄街のB地区に所属する。ボスであるマッドザウルスのお気に入り。容姿は女性だが、実は男性で両刀使い。C地区の女性たちを襲ったことでバイオレンスジャックの怒りを買い惨殺される。ブルーの死を悲しみ自分の血肉としようとしたマッドザウルスにより死体を食われる。

柴木 太平 (しばき たへい)

3エリアに分かれた地獄街のA地区のボス。元国会議員。A地区がB地区の連中に襲われた際、河森の裏切りにあい射殺されてしまう。

河森 (かわもり)

3エリアに分かれた地獄街のA地区に所属する。元警察官で拳銃を所持している。一見正義感のあるリーダー的存在に見えるが、実は利己的で卑怯な人間。A地区がB地区の連中に占拠されたとき、自分たちのボスを射殺しあっさり寝返った。

疾風の二天 (しっぷうのにてん)

ドラゴン二天疾風隊隊長。隻眼で左ほほに大きな傷を持つ。冷酷非情な人物で、バイオレンスジャックの戦力を知るため、犠牲を承知で副隊長・電雷の矢太と隊員たちに攻撃を仕掛けさせる。

電雷の矢太 (でんらいのやた)

ドラゴン二天疾風隊副隊長。鉄の面あてをしている。自信家で、バイオレンスジャック討伐を名乗り出て攻撃を仕掛けるもあっさりやられてしまう。

九尾の伝蔵 (きゅうびのでんぞう)

ドラゴン二天疾風隊の参謀格。バイオレンスジャックと電雷の矢太の戦いぶりを分析し、ジャックを倒すには、二天竜火炎の陣しかないと疾風の二天に進言する。

鬼熊関 (おにくまぜき)

鬼川部屋にいる相撲取り。自分たちのために食糧を調達に行き腕を失った少年を、医者に見せることもなく殺してしまう非情な男。海堂猛志への見せしめのため、猛志の幼馴染である伊藤るみを裸にして木に吊るし、ダーツの的にする。

鬼王山 将広 (おにおうざん まさひろ)

身長2m、体重220kgの元大関。桁外れの腕力で鬼川部屋を仕切るボス。海堂猛志に逃げられた怒りで仲間の相撲取りの首をへし折ってしまうほど凶暴。

ホワイトタイガー

関東死神警察の白バイ部隊隊長。関東地獄地震で顔半分が焼かれ、髪が真っ白になった。また火傷の跡が虎の模様に見えることからホワイトタイガーと呼ばれる。

角刈りの刑事 (かくがりのけいじ)

死神警察の刑事。顔の左半分に刀創を持つ角刈りの男。早乙女門土と身堂竜馬を捕らえ拷問にかける。また、門土らを匿ったとして、あゆ子の両親をあっさり射殺する外道。じつは関東地獄地震前はヤクザで、死神(大柴壮介)の弟、大柴壮次の組に所属していた。

雲井 九郎 (くもい くろう)

魔王スラムキング配下のドラゴン黒雲隊隊長。元自衛隊員で剣道四段。死神の町を襲った帰りに関東死神警察の攻撃を受ける。死神警察署長・死神との一騎打ちで胴を真っ二つにされる。

死神 (しにがみ)

関東死神警察署長。ドクロの面を被る。巨体に似合わない身の軽さで踊るように宙を舞い、剣をふるう。バイオレンスジャックに殺された弟・大柴壮次の仇を討とうとして、一度ジャックに殺されており、この世のものではない。永井豪の漫画『魔王ダンテ』に登場する大柴壮介をモチーフにしている。

大柴 壮次 (おおしば そうじ)

ヤクザの組長。死神(大柴壮介)の弟。無法地帯と化した関東で、刑事の兄・壮介と組んで勢力を広げようと考えていたが、バイオレンスジャックに殺されてしまう。

響 真吾 (ひびき しんご)

女性のような顔立ちをした美しい少年。幼少時から女性のような容貌のため、虐められ、性的悪戯などをされていたいじめられっ子。関東地獄地震で一人ぼっちになり、荒野を彷徨っていたところ、天然の温泉によってジャングルのようになった盆地・緑の魔境にたどり着く。温泉に入っていたところ、ムーの国と呼ばれる村を治めるアイラ・ムーと出会い、村に招かれる。 虎と心が通わせられる不思議な力を持っている。永井豪の漫画『キングボンバ』に登場する同名キャラクターをモチーフにしている。

キバラ

キバラ王国の野獣王。大きなワニの頭を被り、巨大な像に乗っている。元動物園猛獣飼育係の小男で、ジャングルのようになった緑の魔境で猛獣を武器に自分の王国を作り上げた。己の欲望のままに人々を襲い、殺し、犯す、残虐な暴君。

タイガー

『バイオレンスジャック 野獣王編』に登場する動物。温泉に入るアイラ・ムーに襲い掛かるが、響真吾の「ボクらは友達だ」という必死の呼びかけに応じ大人しくなる。以来、真吾と行動を共にし、ムーの国の住人の味方となる。

父・勇次郎が操るキング・アイアンとオーディン・ザ・グレートの試合に感動。父を倒した不敗のチャンピオン、オーディンと対戦するため、ハイパー・グラップラーになる決意をする。高校一年から本格的トレーニングを... 関連ページ:鋼 光一

ファイアー・ビーナス

女性のグラップラー。戦う女神、炎の戦士(ファイター)と呼ばれ、男性と戦って負け知らずという強者。ハイパーグラップル・トーナメントに出場するため、アクアポリス未来市に向かう。鋼光一と恋におち一夜を共にしているところを朱紗一族の超能力者たちに襲われる。 永井豪の漫画『アイアンマッスル』に登場する炎桜子(ファイアー・ビューナス)がモデル。

ボクシング部主将。普段は理非をわきまえ、通すべき筋は通す硬骨漢として部員たちに慕われている。しかし、リングに上がるとファイティングマシーンと化してしまうため、対戦相手の命を奪ってしまったことがある。階... 関連ページ:合田

鋼光一の父。JLVグラップル社に所属。グラップルマシン、キング・アイアインに搭乗し、世界チャンピオン、オーディン・ザ・グレートとタイトルマッチを戦う。善戦するも、オーディンの必殺技・皇帝の断頭台に敗れ... 関連ページ:鋼 勇次郎

デビッド・エルマー

世界でもトップクラスのグラップラー。リングネームはサタン・ザ・キッド。両手に仕込んだ刀でのラリアートが最大の武器。アクアポリス未来市で開催されたハイパーグラップル・トーナメントに参加。親友のゴーレムマンを鋼光一に殺され復讐を誓う。 じつは、光一の父をリング上で殺したオーディン・ザ・グレート(スティーブ・エルマー)の息子で光一とは浅からぬ因縁を持つ。永井豪の漫画『アイアインマッスル』に登場するデビッド・エルマンがモデル。『アイアン・マッスル』ではザ・サタンというグラップルマシンを操縦していた。

ゴーレムマン

世界でもトップクラスのグラップラーで親友のデビッド・エルマーと、アクアポリス未来市で開催されたハイパーグラップル・トーナメントに参加。アイアンマッスル・鋼光一との試合で首をねじ切られて絶命する。永井豪の漫画『アイアインマッスル』に登場するジャック・ゴッドマンがモデル。 『アイアン・マッスル』ではゴッド・ゴーレムというグラップルマシンを操縦していた。

タイガーマン・オレゴン

凶暴凶悪ベンガルの虎の異名を持つ強豪グラップラー。デビッド・エルマー(サタン・ザ・キッド)と対戦し、エルマーのラリアートであっさり首をはねられる。永井豪の漫画『アイアインマッスル』に登場するジェットタイガー・オルゴンがモデルで、『バイオレンスジャック』とは逆に自分がラリアートを必殺技としていた。

兜 甲児 (かぶと こうじ)

13歳の少年。機械道空手の創始者・兜十蔵の孫にあたる。独田地獄斎に殺された祖父・十蔵の仇を討ち、機械道空手を取り戻そうとしている。盲目の黒人空手家ジム・マジンガの肩に乗り、ジムの眼の代わりとなり動きを指令する。永井豪の漫画『マジンガーZ』の主人公である同名キャラクターがモデル。

ジム・マジンガ

盲目の黒人空手家。機械道空手ナイロビ支部での最高称号・Zと機械道流の最高称号・機械神を持つため、機械神Zと呼ばれる。機械道空手の創始者・兜十蔵により、後継者に指名されるが、独田地獄斎の策略により、関東におびき出されて襲われる。かろうじて命は助かるものの視力を失ってしまう。 以来、肩車で乗せた兜甲児が自分の眼の代わりとなり、その指令に従って戦うようになる。永井豪の漫画『マジンガーZ』に登場するスーパーロボット・マジンガーZをモチーフとする。

兜 十蔵 (かぶと じゅうぞう)

主人公・兜甲児の祖父。機械道空手の創始者。スペインの猛牛や熊を一撃で倒した超人。息子の兜剣造がニューヨークで行方不明になった際、弟子・独田地獄斎の企みに感づく。そのため、地獄斎に流派を譲らず、ナイロビ支部の黒人空手家ジム・マジンガに奥義を伝授、後継者に指名した。 この決定が地獄斎の反発を買い、無法地帯となった関東におびき出され殺されてしまう。永井豪の漫画『マジンガーZ』でスーパーロボット・マジンガーZを発明した兜十蔵博士がモデル。

独田 地獄斎 (どくた じごくさい)

機械道空手地獄館館長。本名は独田獄。策略によって、機械道空手の創始者・兜十蔵やその息子兜剣造を排除。流派を乗っ取り、二代目当主となった悪漢。十蔵の孫・兜甲児やジム・マジンガが正統派機械道空手を名乗っているのが許せず、部下である阿修羅やヤクザに手をまわして甲児らを葬ろうと画策する。 永井豪の漫画『マジンガーZ』の悪役、ドクター・地獄(ヘル)がモデルとなっている。

阿修羅 (あしゅら)

機械道流阿修羅道場師範。独田地獄斎に仕える忠実な部下。顔の左半分が女性、右半分が男性という異様な風体をしている。機械道空手の高段者である機械獣を操り、兜甲児を襲う。永井豪の漫画『マジンガーZ』に登場するあしゅら男爵がモチーフ。

兜 剣造 (かぶと けんぞう)

主人公・兜甲児の父で、機械道空手の創始者・兜十蔵の息子。機械道空手の二代目を独田地獄斎と争うが、ニューヨークに行ったまま行方不明になる。地獄斎の策略にかかり、死亡したかと思われていたが、突然姿を現し、地獄斎に試合を申し込む。永井豪の漫画『グレートマジンガー』に登場する同名キャラクターがモデル。

剛金 (ごうこん)

暴力団剛金会組長。独田地獄斎の依頼により、兜甲児らの命を狙う。永井豪の漫画『マジンガーZ』シリーズに登場するゴーゴン大公がモデル。

首なし (くびなし)

剛金会の殺し屋。阿修羅に協力して兜甲児、ジム・マジンガの命を狙う。首が胴体から離れている奇怪な風貌。じつはがらんどうの胴体に小人が潜んでおり、首は見せかけである。永井豪の漫画『マジンガーZ』に登場するブロッケン伯爵とピグマン子爵がモデル。

さやか

主人公・兜甲児のガールフレンド。鉄の城道場に通う孤児。永井豪の漫画『マジンガーZ』に登場する弓さやかがモデル。

ボス

乞食でなまった体を鍛えるために、主人公・兜甲児が主催する鉄の城道場に通う。子分2人を伴う。永井豪の漫画『マジンガーZ』に登場するボスがモデル。子分の2人はムチャとヌケをモデルとする。

アフロディナとダイアナ

機械道空手ニューヨーク支部の美人空手家。兜剣造とともに、阿修羅の罠にはまり命を落としかけたが奇跡的に助かり、独田地獄斎の手から機械道空手を取り戻すために日本にやってきた。永井豪の漫画やアニメの『マジンガーZ』に登場した弓さやかの搭乗ロボット、アフロダイAとダイアナンAがモチーフとなっている。

機械獣 (きかいじゅう)

『バイオレンスジャック 鉄の城編』の用語。機械道空手三段以上の高段者のことをいう。永井豪の漫画『マジンガーZ』に登場する敵役ロボットの総称と同じ。高段者の名前、怒倉や柄田、五鈍などは、『マジンガーZ』に登場した機械獣からの引用である。

秋葉 優子 (あきば ゆうこ)

東京の女子大生。銅磨高虎の家庭教師として雇われる。人間らしい心を取り戻させるために、自分の裸を餌にして高虎を教育する。銅磨家の次男・高次に処女を奪われ、復讐のために蔵から高虎を解き放つ。

肉屋の息子。初登場時は小学一年生。一本気で親分気質。ケンカが強くて女の子にもモテるクラスの人気者。Hで悪戯好きだが純情なところもある。第一部のハレンチ大戦争では、それと知らず両親を撃ち殺してしまう。第... 関連ページ:山岸 八十八

普段はおしとやかだが、柳生新陰流の免許皆伝の腕前で、剣術・体術に長ける。あだ名は十兵衛。山岸八十八からのHな悪戯に困惑しつつもまんざらでもなく、楽しい学園生活を送っていた。第一部のハレンチ大戦争で八十... 関連ページ:柳生 みつ子

鮎原 (あゆはら)

ツインテールの少女。関東地獄地震で崩壊した聖(セイント)学園跡地のセイント砦で生活する。優しい心の持ち主で、全生徒に嫌われているヒゲゴジラに残飯を持っていくが、厚意を悪用され襲われそうになる。永井豪の漫画『ハレンチ学園』に登場するアユちゃんがモデル。 同じくアユちゃんをモデルにする、「死神警察編」のあゆ子とは別人。

山岸八十八をオヤブンとあおぎ、Hに悪戯にと、常に行動を共にする。ヘアスタイルは坊ちゃん刈り。ハレンチ大戦争で自分たちは主役だから死ぬわけはないとたかをくくっていたが、八十八に作者の永井豪は平気で登場人... 関連ページ:イキドマリ

吉永 団鉄 (よしなが たんてつ)

元聖(セイント)学園の教師で、生徒や父兄に手を出すことで有名だったエロ教師。それゆえに地獄地震後、セイント砦の生徒たちに邪険に扱われる。残飯を持ってきてくれた鮎原にちょっかいを出そうとしたところを見つかり、山岸八十八らのリンチにあう。偶然見つけた洞窟で魔王の思念に取りつかれ、悪魔の力を得る。 自らが教祖になりダンテ教団を結成。セイント砦の山岸たちを襲う。永井豪の漫画『ハレンチ学園』に登場する教師・吉永小百合(ヒゲゴジラ)がモデル。

荒木 (あらき)

元聖(セイント)学園教師。ドテラを羽織った体格の良い中年。セイント砦の元生徒たちに残飯をもらって生活していたが、ヒゲゴジラがダンテ教団の教祖になったことを知り、教団に参加する。教団のセイント砦襲撃に同行し、生徒たちを殺す。永井豪の漫画『ハレンチ学園』に登場する教師・荒木又五郎(丸ゴシ)がモデル。

佐久間 (さくま)

元聖(セイント)学園教師。黒いマントを羽織り、生徒からはドラキュラとあだ名されていた。悪魔主義者で関東地獄地震で悪魔の時代が来ると予言、魔王ダンテが降臨するという。ヒゲゴジラがダンテ教団の教祖になったことを知り、教団に参加する。永井豪の漫画『ハレンチ学園』に登場する教師・ドラキュラがモデル。

山本 (やまもと)

元聖(セイント)学園教師で、関東地獄地震の際、パラソルだけを持ち出して逃げた老人。常にパラソルをさして行動する。ヒゲゴジラが教祖となったダンテ教団の情報を仲間の教師たちに教える。永井豪の漫画『ハレンチ学園』に登場する教師・パラソルがモデル。

マカロニ

元聖(セイント)学園教師。ウエスタンハットとひげ面が特徴。セイント砦の元生徒たちに残飯をもらって生活していたが、ヒゲゴジラがダンテ教団の教祖になったことを知り、教団に参加する。教団のセイント砦襲撃に同行し、山岸八十八を追い詰め、崖から落とす。 永井豪の漫画『ハレンチ学園』に登場する教師・マカロニ・キッド(マカロニ先生)がモデル。

番 長介 (ばん ちょうすけ)

元中学校教師。関東地獄地震前の学校でのいじめ問題や行き過ぎた規則に疑問を感じ、地震後はのびのびとした自由な学校を主催している。子供たちだけでなく、様々な事情がある大人も受け入れる。永井豪の漫画『学園番外地』の主人公・番長介がモデル。

ヨロケの松 (よろけのまつ)

番長介が主催する小学校に通う老人。学校もロクに通わず働いて築いた財産を関東地獄地震で失った老人。金儲けにむなしくなり、小学校からやり直そうとしている。

ビンゾコの丁 (びんぞこのちょう)

番長介が主催する小学校に通う青年。東大受験のため四浪していた元受験生で、地獄地震後も勉強がやめられない勉強中毒。

毛皮の舞 (けがわのちょう)

番長介が主催する小学校に通う若い女性。裸のうえにヒョウ柄の毛皮を羽織るなど挑発的な格好をしているが、じつは純粋な少女。殺し屋三兄弟に犯されそうなところを少年のジャックに救われる。

シャベルの鉄 (しゃべるのてつ)

番長介が主催する小学校に通う。禿げ頭にサングラス、筋骨隆々とした大男。いつもシャベルを担いでいる。関東地獄地震で頭部の打ち所が悪く、何もかも忘れたので勉強を一からやり直そうとする。

菊野 雪 (きくの ゆき)

雪のように白い肌を持つ美少女だが、男子中学生のふりをし、網走菊之助を名乗る。背中に、狂った母親に彫られた「網走極悪人」という刺青がある。関東地獄地震直前、異母兄弟たちと再会するも、地震後は離れ離れになった。クラーケン農場に連れてこられ、雑用係をするうちに、囚われのバイオレンスジャックと話をするようになり、やがてジャックを利用して奴隷たちを反乱へと導く。 永井豪の『あばしり一家』のヒロイン・悪馬尻菊の助がモデル。

石川 吾エ門 (いしかわ ごえもん)

菊野雪の腹違いの兄で長男。生まれついての助平ですぐに痴漢行為を行う。永井豪の『あばしり一家』に登場する悪馬尻五エ門がモデル。

大山 直次郎 (おおやま なおじろう)

菊野雪の腹違いの兄。2m近い巨漢。関東地獄地震で記憶を失う。永井豪の『あばしり一家』に登場する悪馬尻直次郎がモデル。

三田村 吉三 (みたむら きちざ)

菊野雪の腹違いの弟。テレパシーの持ち主で、松川柳次に襲われている菊野の声を聞く。永井豪の『あばしり一家』に登場する悪馬尻吉三がモデル。

白嶺 雪 (しらね ゆき)

関東地獄地震前、刺青のために孤独だった転校生・菊野雪に優しく声をかけた女子中学生。菊野の親友となる。菊野と愛し合っている姿を担任教師・松川柳次に盗撮され、それをネタに脅され、犯され、ついには自殺してしまう。永井豪の『あばしり一家』に登場する白嶺雪子がモデル。

松川 柳次 (まつかわ りゅうじ)

菊野雪、白嶺雪の担任教師だった男。菊野と白嶺が愛し合っている姿を盗撮し、それをネタに白嶺を脅し、犯し、自殺に追い込む。

クラーケン

異様なマスクを被る2m近い大男。残虐で奴隷を虫けらのように扱うため、地獄の農場主と呼ばれる。スラムキングの配下。関東地獄地震で海中から隆起した土地を開拓し、大農場を作る。関東のあらゆる場所で人狩りを行い、自分の農場の奴隷にする。関東地獄地震前の記憶が無く、自分がどこの誰かわからない。

ネプチューン・ローガン

元トップ・プロレスラー。バイオレンスジャックの監視役としてアメリカから呼ばれた。ジャックを一方的に殴りつけるも、突然恐れをなし逃げてしまう。

小角 裕 (おずみ ゆう)

幼少時、関東地獄地震で母親と生き別れる。平和な村で暮らしていたが突如現れた殺人ロボット・アイアンカイザーに襲われる。額に発信器を埋められ、わざと逃がされ、アイアンカイザーの標的となる。生き残るために、カイザーを誘導し、関東の魔王スラムキングとぶつけようとするなど、知恵と勇気を持った少年。 永井豪の『邪神戦記』の主人公である女子中学生・小角ユウをモチーフにしている。

裕の母 (ゆうのはは)

関東地獄地震で裕と離ればなれになり死亡。とある組織の手により、脳を新開発の殺人兵器に流用される。関東で裕と出会い、追い詰めていくうちに記憶が蘇るが、遠隔操縦により体のコントロールがきかずに苦しむ。

全身を機械化し、数々の超兵器を装備した22世紀の戦士。21世紀に起こった異星からの侵略戦争で地球を救った英雄であり、個人が持ち得る範囲を逸脱した強力な武装が許可されている。その正体は、手天童子郎に殺さ... 関連ページ:アイアンカイザー

陽炎 (かげろう)

逞馬軍にドラゴンの隊員だった夫を殺された美女。逞馬竜を恨み、夫の復讐のためにドラゴンに入隊。逞馬軍に潜入し、竜を暗殺するための訓練を受ける。潜入成功後は、反抗期を迎えた高山文太の、竜を越えたいという気持ちをうまく利用する。

如月 ハニー (きさらぎ はにー)

七人のハニーの一人でニューヨーク在住の金髪美女。ジェームスという名の兄がいる。父が石油採掘で借金を抱えていたために、ハニーは2歳から孤児院に、兄は日本人のところへ養子に出された。10年後、石油を掘り当て、億万長者になった父に再び引き取られる。その後父が亡くなったため、兄に莫大な遺産を分けようとその行方を探す。 探偵社の調査により、兄は日本で飛鳥了という名前になり、関東地獄地震に巻き込まれた可能性が高いと分かる。兄を探して孤児院で姉妹のように育った6人のハニーとともに関東へと旅立つ。2丁拳銃の腕前はプロ級。永井豪『キューティーハニー』の同名主人公をモチーフにしている。

アイドルハニー

如月ハニーの孤児院時代からの仲間で七人のハニーの一人。子供の頃はアイドルタレントに憧れていたが、スチュワーデス(キャビンアテンダント)になったお色気たっぷりの女性。如月ハニーの兄を探して関東へ乗り込む。永井豪の『キューティーハニー』で主人公・如月ハニーが変身した後の姿がモチーフ(ハニー七変化のひとつ)。

ファンシーハニー

如月ハニーの孤児院時代からの仲間で七人のハニーの一人。ファッションモデルを目指していたが、なぜかボディビルダーになってしまった筋骨たくましい女性。如月ハニーの兄を探して関東へ乗り込む。永井豪の『キューティーハニー』で主人公・如月ハニーが変身した後の姿がモチーフ(ハニー七変化のひとつ)。

ハリケーンハニー

如月ハニーの孤児院時代からの仲間で七人のハニーの一人。アーミーのレンジャー部隊に所属する。武器や乗り物の取り扱いが上手い戦闘のプロフェッショナル。如月ハニーの兄を探して関東へ乗り込む。 永井豪の『キューティーハニー』で主人公・如月ハニーが変身した後の姿がモチーフ(ハニー七変化のひとつ)。

ミステリーハニー

如月ハニーの孤児院時代からの仲間で七人のハニーの一人。ミステリーファンが高じてポリスウーマンになった黒人女性。如月ハニーの兄を探して関東へ乗り込む。大型拳銃と格闘術が武器。フラッシュハニーとともに乾きの町を訪れ、井戸を独占していた将軍を倒す。如月ハニーたちが、ドラゴン重騎馬軍団に襲われ、関東を緊急脱出したため、フラッシュハニーとともに関東に取り残される。 『ズバ蛮編』『身堂編』で再登場し、身堂虎乃助を追いかけていったまま行方不明になったフラッシュハニーを探し求める。 『逆襲ハニー編』ではストリップ劇場で「けっこう仮面ショー」のダンサーとして働く。ヌードショーでの役どころは女学園の怪人役。永井豪『けっこう仮面』のボス・サタンの足の爪のような恰好をしている。再び関東にやってきた如月ハニーたちと合流し、スラムキングと戦う。 永井豪の『キューティーハニー』で主人公・如月ハニーが変身した後の姿がモチーフ(ハニー七変化のひとつ)。

フラッシュハニー

如月ハニーの孤児院時代からの仲間で七人のハニーの一人。子供の頃からの夢の通りプロカメラマンになった女性。如月ハニーの兄を探して関東へ乗り込む。頭の回転が速く、元体操選手ですばしっこい。ミステリーハニーとともに乾きの町を訪れ、井戸を独占していた将軍を倒す。如月ハニーたちが、ドラゴン重騎馬軍団に襲われ、関東を急遽脱出したため、ミステリーハニーとともに関東に取り残される。 『ズバ蛮編』では、流れついたミッドタウンでフォトジェニックな男性身堂虎乃助を発見。写真のモデルを依頼するが、本性を現した虎乃助に襲われ、緊縛された状態で奴隷のように連れまわされる。  『逆襲ハニー編』ではストリップ劇場で「けっこう仮面ショー」のダンサーとして働く。ヌードショーでの役どころはけっこう仮面役。永井豪『けっこう仮面』の主人公の恰好をしている。再び関東にやってきた如月ハニーたちと合流し、スラムキングと戦う。 永井豪の『キューティーハニー』で主人公・如月ハニーが変身した後の姿がモチーフ(ハニー七変化のひとつ)。

キューティーハニー

如月ハニーの孤児院時代からの仲間。七人のハニーの中では一番年下。フェンシングの選手で剣捌きは超一流。永井豪の『キューティーハニー』で主人公・如月ハニーが変身した後の姿がモチーフ(ハニー七変化のひとつ)。

将軍 (しょうぐん)

関東にある乾きの町のボス。井戸を独占し、水と引き換えに金目のものを巻き上げ私腹を肥やしていた悪党。武装したならず者を従える。飛鳥了を探しにやってきたミステリーハニーとフラッシュハニーに倒され、井戸をみんなに開放する。

12歳の男子中学生。明るい性格だが、キレやすく喧嘩っ早い。事件ばかり起こすため、学校を退学させられてばかりいる。普段は優しいが怒ると手が付けられない最強の母・女蛮千代が最大の弱点。名前のせいで女尊学園... 関連ページ:女 蛮子

血みどろ学園の校長。顔全体を包帯で覆っており素顔を見せない、不死身の怪物・地獄を使って、錦織つばさを捕らえ、これを利用して学生ゲリラの壊滅を図る。実は双子の兄弟として育った身堂(三泥)竜馬によって顔の... 関連ページ:三泥 虎の助

骨法 (こっぽう)

『バイオレンスジャック 骨法編』の登場人物・結城夢彦が習得している武道。突く・殴る・蹴るといった打撃技と関節技からなる日本古来の拳法で、1500年の歴史を持つという。

槍を武器に戦う、痩躯長身の黒人戦士。雄ライオンのシンゴを相棒としている。争いを嫌い、部族闘争の絶えない故郷を離れ、日本にたどり着く。しかし、日本も戦乱の中にあると知り、平和は自分の手で作るしかないと、... 関連ページ:ゴロンゴ

サイコジェニー

ドラゴン九龍隊の一人。女性。裸の体に人の顔のようなペインティングを施している。幻覚を引き起こさせる超能力を持ち、バイオレンスジャックをかく乱する。永井豪『デビルマン』に登場した同名のデーモンをモチーフにしている。

シレーヌ

ドラゴン九龍隊の一人。女性。ハングライダーで空を自由に飛び回り、毒を塗ったカギ爪状の武器で敵を攻撃する。永井豪『デビルマン』に登場した同名のデーモンをモチーフにしている。

ジンメン

ドラゴン九龍隊の一人。坊主頭でガッチリした体格の西洋人。体に人面疽を複数飼っており、接触することで転移させ、人面疽が移った人物を遠隔操作する。永井豪『デビルマン』に登場した同名のデーモンをモチーフにしている。

帳火龍 (ちょうふぃろん)

ドラゴン九龍隊の一人。隻眼の中国人。バズーカ砲が武器で、超能力で砲弾を自在に操ることができる。永井豪『ズバ蛮』に登場した関張飛・隠匿をモチーフにしている。

幽鬼丸 (ゆうきまる)

ドラゴン九龍隊の一人。女性。念動力を使う。ガムジー、丁童と3人で超能力障壁(サイキックバリヤー)を張り、バイオレンスジャックに対抗する。永井豪『ズバ蛮』に登場した雪丸をモチーフにしている。

ガムジー

ドラゴン九龍隊の一人。インド人。いつも胡坐をかいたポーズで宙に浮いている。念動力を使う。幽鬼丸、丁童と3人で超能力障壁(サイキックバリヤー)を張り、バイオレンスジャックに対抗する。永井豪『ズバ蛮』に登場したシッテルダ ヒモジーをモチーフにしている。

シンバ

ドラゴン九龍隊の一人。両手に獣の爪のような武器を持つライオンのような姿をした大男。怪力と爪でバイオレンスジャックの左腕を切り落とす。永井豪『ズバ蛮』に登場したライオン、シンゴをモチーフにしている。

丁童 (ちょむどー)

ドラゴン九龍隊の一人。鉢巻をまいた子ども。念動力を使う。同じ念動力者である幽鬼丸、ガムジーと行動を共にすることが多い。永井豪『ズバ蛮』に登場したチョンボをモチーフにしている。

ジェロニモ

ドラゴン九龍隊の一人。ネイティブアメリカン。空中浮遊能力を持ち、自分の周囲の空間の重力を変化させる。永井豪『ズバ蛮』に登場したジェロヤッコをモチーフにしている。

岩男 勝 (いわお かつ)

外道会岩組組長。外道街でホテルを経営する。禿げ頭で太った男。海に沈んだ黄金都市から逃げ延びた直後、早乙女門土の生首を持った身堂竜馬に会う。その時の不思議な体験をバイオレンスジャックの分身・青年のジャックに話す。

怨霊 (おんりょう)

『バイオレンスジャック 超高層の悪魔編』に登場する亡霊群。地獄地震で異常隆起し、関東の墓石と呼ばれる、超高層ビル群でさまよう。「黄金都市編」で命を失った錦織つばさ、クロスをはじめとする関東羅刹組の連中、そして早乙女門土の亡霊がいる。

大倉 波太 (おおくら なみた)

ドラゴン百鬼隊の新入り。性格は優しいが、体力に優れず百鬼隊の中では落ちこぼれ。砦の女神と呼ばれるジャンヌに気に入られ、そのお世話係を命じられる。トラウマを抱え、精神年齢が止まってしまったジャンヌを根気よく世話し、ついに心を開かせる。永井豪『鉄の処女JUN』に登場する大波倉太をモチーフにしている。

炎魔 (えんま)

ステッキで炎を自在に操る超能力者。とんがり帽子を被り、マントに身を包む青年。バイオレンスジャックとの戦いで、鳥の怪物のような姿に変身する。永井豪『ドロロンえん魔くん』の主人公・えん魔くんがモチーフ。

氷の超能力者 (こおりのちょうのうりょくしゃ)

物体を瞬時に凍らせることができる超能力者。丈の短い白い着物を着た雪女のような人物。少年のジャックを誘惑し、凍らせようとする。永井豪『ドロロンえん魔くん』の登場人物・雪子姫がモチーフ。

カッパのような男 (かっぱのようなおとこ)

アクアラングを背負っており、海中での戦いが得意。女のジャックを相手に、河童姿に変身して犯す。永井豪『ドロロンえん魔くん』の登場人物・カパエルがモチーフ。

小学校に通うこじきの少年で、心優しく、微笑を絶やさないが、不潔の塊。全身が分厚い垢の層で覆われており、どれだけの腐敗物を食べてもビクともしない頑健な胃腸を持つ。そのあまりの不潔さから、多くの教師が死に... 関連ページ:オモライくん

あゆ子 (あゆこ)

2人組の男に襲われた被害者。面通しで早乙女門土らは犯人ではないと正直に答えたことが刑事の心証を悪くする。永井豪の代表作『ハレンチ学園』に登場したアユちゃんがモデル。警察で事情聴取を受けるノーパン姿は、『ハレンチ学園』のハレンチ大戦争時に爆風でパンツを飛ばされたときの格好と類似しており、同作者によるセルフパロディだと思われる。

あゆ子の両親 (あゆこのりょうしん)

あゆ子の両親。死神警察からあゆ子を救ってくれた早乙女門土と身堂竜馬をかくまうが、そのことがばれてしまい、角刈りの刑事に射殺される。

サタン

人犬・飛鳥了の姿を借りているが、その正体はかつてデーモン軍団を率い、デビルマン軍団と最終戦争を戦った堕天使サタン。創造神でもあるサタンは、かつて自らが地球を無に帰したことを悲しみ、まず関東を再生した。親友・不動明を殺し、人類を滅亡に導いた罪悪感から自らの記憶を封印し、人犬の姿となった。 一方、サタンの悪の精神はスラムキングとして具現化し、2人の人間として分裂してしまっていた。七人のハニーもサタンの良心の分身だったが、飛鳥了を救えず全滅してしまったことにより、真の魔王として目覚め、再び関東を無に帰そうとする。 永井豪の代表作『デビルマン』の同名キャラクターと同一人物。

牧村 美樹 (まきむら みき)

関東地獄地震で家族を亡くし一人ぼっちでいたところに飛鳥了と出会う。スラムキングの店でウエイトレスとして働いていたが、キングの愛人スラムクイーンになることを強要され、恋人の飛鳥了と逃亡するも失敗。見せしめとして人犬にされる。物語終盤(「魔王編」)まで正体が明かされないが、永井豪の代表作『デビルマン』の同名キャラクターをモチーフとした人物である。

炎 ジュン (ほのお じゅん)

素肌に革ジャンを着た女性のバイカー。左頬に大きな傷がある。バイオレンスジャックに命を救われた(「地獄の風編」)ことに恩義を感じ、ドラゴンに襲われていたジャックを助ける。ジャックをサイドカーに乗せて森へ逃げ込むが待ち伏せしていた九尾の伝蔵により被弾。瀕死の重傷を負う。永井豪の漫画『グレートマジンガー』に登場する同名キャラクターがモチーフになっている。

飛鳥 了 (あすか りょう)

如月ハニーの兄。スラムキングの店の元ボーイだが、キングに逆らったために、見せしめとして人犬にされた。キングとバイオレンスジャックの一騎打ちの際、ジャックのピンチを見て取ってキングに襲い掛かるも、斬馬刀で一刀両断される。物語終盤(「魔王編」)まで正体が明かされないが、永井豪の代表作『デビルマン』の同名キャラクターと同一人物である。

如月 ハニー (きさらぎ はにー)

七人のハニーの一人でニューヨーク在住の金髪美女。関東で人犬にされてしまった兄・飛鳥了を救出するために、軍隊を創設。関東の情勢を調査し、逞馬竜と手を組んで魔王スラムキングに対抗しようとする。永井豪『キューティーハニー』の同名主人公をモチーフにしている。

飛鳥 了 (あすか りょう)

如月ハニーの兄。20歳。石油採掘で借金を抱えた父のために、14歳の時に日本人の家に養子に出され、ジェームス如月から飛鳥了となる。日本で関東地獄地震に遭い、無法地帯と化した関東で暮らす。スラムキングの店でボーイとして働くが、ウエイトレスだった恋人・牧村美樹がキングの愛人にされそうになり、2人で逃亡する。 その後捕まり、スラムキングにより見せしめとして人犬にされる。物語終盤(「魔王編」)まで正体が明かされないが、永井豪の代表作『デビルマン』の同名キャラクターと同一人物である。

牧村 美樹 (まきむら みき)

スラムキングの店でウエイトレスとして働いていたが、キングの愛人スラムクイーンになることを強要され、恋人の飛鳥了と逃亡するも失敗。見せしめとして人犬にされた。バイオレンスジャックとキングの一騎打ちで、ジャックにより折られた斬馬刀が突き刺さり死亡。 亡骸はなぜか犬の姿になる。物語終盤(「魔王編」)まで正体が明かされないが、永井豪の代表作『デビルマン』の同名キャラクターをモチーフとした人物である。

結木 夢彦 (ゆうき ゆめひこ)

日本古来の格闘術である骨法の戦士。関東地獄地震で後のスラムクイーンこと日野火美子と出会い、恋人同士となる。火美子を女王とする新邪馬台国では軍事を担当。村人に骨法を教える。村を襲撃した魔王スラムキングと一対一の決闘をする。鎧通しのナイフすら通じないスラムキングに、骨法の必殺技である秘拳・徹しを放つも及ばず、火美子をさらわれる。 10年の歳月を打倒キングの執念で燃やし、『逆襲ハニー編』で、魔王城にて再びキングと決闘する。   永井豪『骨法伝説夢必殺拳』の主人公・夢火古(ゆめひこ)をモチーフにしたキャラクター。

集団・組織

ドラゴン

『バイオレンスジャック』に登場する組織。関東の魔王スラムキング配下で、キングの力を誇示し、人々に恐怖を抱かせるために作られた騎馬武者軍団。黒い鎧に身を纏った長蛇の騎馬軍団が荒野を疾走する姿が竜に似てい... 関連ページ:ドラゴン

外道会 (げどうかい)

『バイオレンスジャック』に登場するヤクザの集団。日本中のヤクザ組織からはみ出した連中が関東に流れ込んでできた集団。スラムキングの店「レストラン キング」で暴れたバイオレンスジャックと浮浪児たちの始末を買って出る。震災砦に立て籠もった浮浪児をおびき寄せようと、関係のない子供を連れてきて人質にし、容赦なく命を奪うなど、その名の通りの外道の集まり。 『黄金都市(エルドラド)編』では、「外道会黄金支部」を作り黄金都市の金塊を狙う。黄金を手に入れ、関東一の暴力団にのしあがろうという野望を抱く。 『天馬編』では、ドラゴン赤竜隊隊長・赤竜の依頼により、天馬三郎の捜索を請け負う。天馬をおびき寄せるために、その恩師である立花恵子をさらう。

地獄の風 (へるす・ういんど)

『バイオレンスジャック 地獄の風編』に登場する組織。首領はダンテ。つむじ風のグロ、獄門をはじめ、数十人のはみ出し者が所属する。関東地獄地震前から存在する暴走族グループで、地震後は、無法の限りをつくすならず者集団と化している。

神の牙 (かみのきば)

『バイオレンスジャック 激闘! 門土編』に登場する組織。関東地獄地震の前に存在した過激派グループ。身堂竜馬が所属していた。小さな爆弾騒ぎなどを起こしていたが、早乙女門土がリーダーに就任してからは、自衛隊を襲撃して戦車を奪い、日銀を砲撃するなど大胆で過激な活動を行う。非道の限りをつくすが、警察隊に踏み込まれ、門土と竜馬以外は皆殺しにされ組織は壊滅した。

関東羅刹組 (かんとうらせつぐみ)

『激闘! 門土編』に登場する組織。無法地帯と化した関東で勢力を伸ばすヤクザ。錦織つばさを組長に75名の組員がいる。外道の集まりとして名高い「外道会」にも対抗しうるならず者集団。関東にたどり着いた直後の早乙女門土と身堂竜馬をスカウトする。 『黄金都市(エルドラド)編』では、早乙女門土に命を預け、黄金都市の大金塊を手に入れようとする。

殺し屋三兄弟

『ドラゴンの砦編』に登場する組織。3人兄弟で、日本刀や手甲鉤などが武器の殺し屋。関東のハイエナと呼ばれ、金のためなら女子供も厭わず殺す。大金が懸けられたバイオレンスジャックを執拗に狙う。 『学園番外地編』では魔王スラムキングの命を受け、バイオレンスジャックを探して歩くうちに、番長介が主催する小学校にたどり着く。

朱紗一族 (すさいちぞく)

『凄ノ王』の主人公朱紗真悟の血族集団。一族の中から英雄神スサノオウノミコトを生み出し、その血肉となることを使命とする。百数十名が存在すると言及されているが、劇中では真悟の母と姉、叔母などごくわずかしか... 関連ページ:朱紗一族

黄金の軍隊 (おうごんのぐんたい)

『バイオレンスジャック 黄金都市編』に登場する組織。黄金都市の大金塊を守る狂気の軍隊。戦車隊を率いる。関東地獄地震前夜、黄金警護に当たっていた元自衛隊で、生き埋めになっていたが地上に姿を現した。黄金を守るという使命に取りつかれ、正気を失っており金塊に近づくものを容赦なく掃討する。

獄門党 (ごくもんとう)

『バイオレンスジャック 黄金都市編』に登場する組織。100人あまりのハイティーンが集まる暴走族集団。大金塊を狙って銀行に近づくが、黄金の軍隊に蹴散らされる。

千人組 (せんにんぐみ)

『バイオレンスジャック』に登場する組織。日本全国に50の団体を持つ洞門会の黄金都市支部。黄金を手に入れ、日本制覇を目論む。バイオレンスジャックを引き入れようとした際、組長をジャックに殺される。

関東死神警察 (かんとうしにがみけいさつ)

『バイオレンスジャック 死神警察編』に登場する組織。死神と名乗る人物が署長。自らが法となり、逮捕から死刑執行までを行う警察権力で恐怖で町を支配する。罪のない人たちを自分たちの欲望のままに捕え、いたぶり、殺すなど極悪非道のふるまいをしている。

機械道空手 (きかいどうからて)

『バイオレンスジャック 鉄の城編』に登場する空手流派。超人・兜十蔵を創始者とする。人間の肉体と精神を極限まで高め、戦闘機械になることを主眼とした空手。スポーツや武道の枠を越え、勝利のみを追い求めた超実戦派で、在来の空手を駆逐し、世界的に有名な流派になった。

機械道空手地獄館 (きかいどうからてじごくかん)

『バイオレンスジャック 鉄の城編』に登場する組織。機械道空手の創始者である兜十蔵らを殺害し、二代目当主となった独田地獄斎が京都に建てた巨大道場。十蔵と異なり、金儲け主義に走る。

鉄の城 (くろがねのしろ)

『バイオレンスジャック 鉄の城編』の組織。機械道空手の正当後継者であるジム・マジンガと兜甲児が流派再興を目指して、関東に作った空手道場。たくさんの子供たちなどに無料で空手を教える。

ダンテ教団 (だんてきょうだん)

『バイオレンスジャック 魔王降臨編』の組織。悪魔の力を得た元聖(セイント)学園の悪党教師・吉永団鉄を教祖とする新興宗教集団。徹底した快楽主義を信条とし、日常的に教団内の乱交をする。村や町を襲い、殺し、食糧や女を奪う邪悪な教団。

七人のハニー (しちにんのはにー)

『バイオレンスジャック』に登場する組織。年齢・性格・人種はバラバラだが、顔立ちはそっくり。赤ん坊の頃から孤児院で一緒に育ち、姉妹以上の絆で結ばれた七人。如月ハニーを中心に、アイドルハニー、ファンシーハニー、ハリケーンハニー、ミステリーハニー、フラッシュハニー、キューティーハニーがいる。 『逆襲ハニー編』で、 逞馬竜の軍隊が総攻撃している隙に、魔王城に潜入し、如月ハニーの兄・飛鳥了の救出作戦を決行する。しかし、スラムクイーンにより潜入を予知されており、罠にはめられ、最終的には全滅してしまう。

場所

関東 (かんとう)

19XX年に起きた関東地獄地震のせいで、日本列島から切り離され、無法地帯と化した地域。頻繁に地震がおき続け、いつ沈むかもわからない土地ゆえにまともな人間は住んでいない。犯罪者が多く流れ込んでおり、関東に入ったものは警察も死人とみなす。

関東スラム街 (かんとうすらむがい)

関東地獄地震前は東京都杉並区の荻窪だった町。ウエスタン映画に登場する西部の町のような雰囲気で、ヤクザたちが縄張り争いをしている。バイオレンスジャックが逞馬竜 たちを引き連れ大暴れしたスラムキングの店・「レストラン キング」がある。

震災砦 (しんさいとりで)

関東地獄地震で地面が隆起し、自然に出来上がった要塞。スラムキングの掃討命令を受け、浮浪児たち300人が逃げ込んだ。キングの命を受けた外道会と浮浪児たちの決戦の場となる。

大断層 (だいだいんそう)

関東地獄地震でできた巨大な地割れで関東平野を本州から切り離している。断崖絶壁になっていて、本州から関東へ渡るには泳いでいくしか手がない。

怨霊の谷 (おんりょうのたに)

バイオレンスジャックの言によると、関東地獄地震で死んだ者の骨が累々と横たわり、怨霊がいるという谷。関東地獄地震を体験していない早乙女門土と身堂竜馬に、自分たちが体験した地獄を幻覚で追体験させ、関東で生きるに相応しいかどうかを見極めた。 関東で生きる資格がないとされた門土と竜馬を異物を吐き出すように大断層へ放り出す。

美女の館 (びじょのやかた)

村野誠・咲子が経営するみすぼらしいストリップ小屋。誠が呼び込み、咲子が体を売って商売する。見学だけなら千円、売春は五万円。

黄金都市 (えるどらど)

関東地獄地震前の地名は池袋。半ば崩壊した銀行の巨大金庫の中に、金塊の山が保管されている。この大金塊を狙って、ヤクザやスラムキングの部下などが全国から集まっている。

地獄街 (じごくがい)

関東地獄地震によって崩落し、地上への出口が閉ざされてしまった地下街。元は東京の八重洲地下街。生き残った少数の人々はA・B・C3つの地区に分かれて生活している。 A地区(エーエリア) 地獄街の北側で生活するグループ。3グループの中では一番の大人数でサラリーマンや地下街の店舗店員、ガードマン等が中心。ボスは元国会議員の柴木太平。比較的モラルが守られており、脱出に向けて努力している。 B地区(ビーエリア) 地獄街の南側で生活するグループ。巨漢マッドザウルスをボスとするマッドライダーと呼ばれる暴走族を中心にヤクザや浮浪者が集まるならず者集団。限られた食糧のことなど眼中になく気ままに遊んでいる。人肉を食べているという噂もある。 C地区(シーエリア) 地獄街の東側で生活するグループ。ファッションモデル兼デザイナーのアイラ武藤をボスとする、ファッションモデルばかりが集まった美女集団。地震直後、ケダモノと化した男たちに襲われつくしたため、自己防衛で閉じこもり、めったにC地区を出ない。バイオレンスジャックの情報を聞きつけ、身に着けたダイヤや自分たちの肉体を代償にジャックを用心棒として迎える。

鬼川部屋 (おにがわべや)

関東地獄地震後、生き残った相撲取りたちが住む相撲部屋。元大関・鬼王山将広を筆頭に、力にものを言わせた極悪非道な連中たちが集まる。弱者を脅し、自分たちの食糧を集めさせている。

死神タウン (しにがみたうん)

死神の町ともいう。関東死神警察に牛耳られた町。住民は警察の無法ぶりに目をつぶって暮らしていたが、女のジャックの出現で、武器を取り立ち上がる。

緑の魔境 (みどりのまきょう)

関東地獄地震によって地面が陥没した土地で、天然温泉が噴き出し、ジャングルのようになっている。かつて動物園があり、檻から解放された動物たちが横行する、本物のジャングルさながらの魔境。

ムーの国 (むーのくに)

緑の魔境の東の森にある平和で活気あふれる村。関東地獄地震の前は小学校で、生き残った先生と生徒、ここに流れ着いたアイラ・ムーとファッションモデルたちが暮らす。入り口近くにはキングボンバと名付けられた守護神の木造がある。

キバラ王国 (きばらおうこく)

緑の魔境の西南にある王国。元猛獣飼育係だった野獣王キバラが治める国。猛獣を使って人々を襲い、野蛮な暮らしをする集団。

アクアポリス未来市 (あくあぽりすふゅーちゃーしてぃ)

東京湾上に建てられた海洋浮上都市で、残酷なハイパーグラップルをはじめ、関東の無法地帯でしかできないあらゆる悪事を行う悪魔のレジャーランド。関東地獄地震当時建設途中だったものを朱紗真悟が完成させたとされるが、実はすべてが凄ノ王・朱紗真悟のイメージで創り上げられた幻想である。

黒の森 (くろのもり)

関東地獄地震で焦土と化した神宮の森。焼け焦げた黒い大木が林立し、常に霧に覆われている不気味な森。足を踏み入れた者の心の奥底に潜む、愛や憎しみ、怒り、悲しみ、恐れを映し出すと言われている。

セイント砦 (せいんととりで)

関東地獄地震で崩壊した聖(セイント)学園跡地に作られた砦。元聖(セイント)学園の生徒たちが暮らす。山岸八十八と柳生みつ子を中心に合議制を採用した秩序あるコミューンを形成している。食べ物は自給自足、武器も十分にあり、外敵の侵入を防いでいた。

洞窟 (どうくつ)

ヒゲゴジラが崖から転げ落ち、偶然見つけた洞窟。関東を創った真の魔王の潜在意識に潜む悪魔(デーモン)の記憶が残留思念となって渦巻いている洞窟。魔王の思念がヒゲゴジラに憑りつき、魔王ダンテに変身させた。

クラーケン農場 (くらーけんのうじょう)

関東地獄地震による地殻変動で海中から隆起した土地に作られた農場。農場主はクラーケン。人狩りで集めてきた人間を虫けらのように扱う非人道的な農場。スラムキングの米蔵と呼ばれる。

外界空港 (がいかいくうこう)

関東の北東部に位置する空港。関東外界との唯一の接触地であり経済基盤の拠点。スラムキング一派の食糧の大半がここから輸入される。

ミッドタウン

関東の中央部に位置する。地盤の固さゆえに、関東地獄地震で比較的被害が少なかった地区。スラムキングにも逞馬軍にも属さない自由な商業都市として発展しており、秩序も回復しつつある。フラッシュハニー、ミステリーハニーが身堂虎乃助と出会った街。

外道街 (げどうがい)

関東の中央部に位置する。はみ出しヤクザが集まった関東最大の暴力団外道会が作った街。外道会所属のチンピラたちのベッドタウンが、次第に悪の歓楽街として発展した。殺人、強盗、強姦、麻薬などあらゆる悪事が行われる。女性奴隷を売買する奴隷市場も有名。

超高層ビル群 (ちょうこうそうびるぐん)

関東地獄地震の地殻変動で土地が異常隆起し、巨大な山のようにそびえ立つ元新宿副都心ビル群。登った人間で戻ってきた者はいないという。上部はモヤがかかっており、その不気味な姿から関東の墓石ともいわれる。

ズバ蛮砦 (すばばんとりで)

関東の北東部に位置し、関東外界との唯一の接触地であり経済基盤の拠点でもある外界空港を守るズバ蛮の砦。ドラゴンの大軍さえ蹴散らすほどの巨大な列車砲を、スラムキングに内密に装備していた。

魔王城 (まおうじょう)

関東の魔王スラムキングの居城。関東に覇を唱えようとするキングの象徴であり、最強の軍隊に守られた砦である。対空高射砲やミサイル砲を装備する他、周囲の土地に地雷を埋め込んであり、指令室からのコントロールで自在に爆発させられる。

イベント・出来事

関東地獄地震 (かんとうじごくじしん)

『バイオレンスジャック』全編の物語のきっかけとなった地震及び震災の俗称。正式名称を昭和震災という。19XX年9月10日午後1時30分に関東一円を襲ったマグニチュード8.9の巨大地震。津波、地盤沈下、火山噴火といった天変地異や都市災害を引き起こし、その被害者数は600万人とも800万人ともいわれる。数か月に及ぶ地震と地殻変動のため、南関東は本州から分断され、日本政府からも見捨てられた暴力が支配する無法地帯と化す。

その他キーワード

ジャックナイフ

『バイオレンスジャック』に登場する武器。バイオレンスジャックが使う刃渡り40cm、幅8cm、みねの厚さ1cmという鉈のような巨大なジャックナイフ。スラムキングの斬馬刀をも受け止める強力な武器。

斬馬刀 (ざんばとう)

『バイオレンスジャック』に登場する武器。関東の魔王スラムキングが使用する。キングの家に代々伝わる刃渡り2mの大太刀で、戦国時代、騎馬武者の馬を斬るために作られた刀。スラムキングには軽すぎるという理由で柄を鉄に改造された。

戦国刀 (せんごくとう)

『バイオレンスジャック』に登場する武器。スラムキングの息子・銅磨蛮(ズバ蛮)が使う。鎧武者を馬ごと両断するスラムキングの斬馬刀と寸分たがわない刃渡り2mの大太刀。永井豪の『ズバ蛮』で主人公・ズバ蛮が使用していた同名の日本刀をモチーフにしている。

キングボンバ

『バイオレンスジャック』に登場する木像。『野獣王編』でムーの国の入口にある、村を守る戦士の像。アイラ・ムーを関東地獄街から救い出したバイオレンスジャックをイメージして作られている。永井豪の漫画『キングボンバ』に登場するキングボンバの像をモチーフにしている。

人犬 (ひといぬ)

『バイオレンスジャック』に登場する用語。スラムキングに逆らったため、見せしめとして四肢を関節から切断された人間。全裸に首輪だけをつけられ犬として扱われる。舌を抜かれているので、しゃべることも自殺することもできない。 『ドラゴンの砦編』では村野誠と村野咲子が、朱紗真弓を殺すというスラムキングの方針に逆らったため、木に縛り上げられ、人犬にされそうになる。

二天竜火炎の陣 (にてんりゅうかえんのじん)

『バイオレンスジャック』に登場するドラゴン二天疾風隊が使う戦術。バズーカ砲やロケット弾、重機関銃、火炎放射器などを装備し、火を吐く鉄の竜と化して敵に襲い掛かる力技の戦法。

ハイパーグラップル

『バイオレンスジャック』に登場する超格闘技。関東地獄地震後に登場したプロスポーツ。鎧をつけたプロレスのような格闘技で、古代ローマの剣闘士の戦いに近い。選手たちをグラップラーと呼ぶ。

秘拳・徹し (ひけん・とおし)

『バイオレンスジャック』に登場する必殺技。骨法に伝わる奥義で、表面より体内の組織を破壊する。骨法の創始者・大伴古麻呂が鎧武者に放った時、鎧は無事だが武者の背骨はバラバラに砕けたという。

続編

新バイオレンスジャック (しんばいおれんすじゃっく)

天変地異による大災害に見舞われた近未来の関東地域を舞台にしたSFバイオレンス・アクション漫画。異常な状況下に置かれた人間と魔物たちとの壮絶な戦いを描く。ダンテ・アリギエリの『神曲』を物語のモチーフに、... 関連ページ:新バイオレンスジャック

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