来世であいましょう

来世であいましょう

根暗な少年近松ナウのもとに現れた美少女白良浜かぴあが、ナウの死後転生したに姿に恋をする転生ラブコメディ。舞台になっているのは、日本のようでありながらレトロで雑然とした架空の街で、看板やテレビ、食品や日常用品なども独特のデザインになっている。

正式名称
来世であいましょう
ふりがな
らいせであいましょう
作者
ジャンル
ラブコメ
関連商品
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概要・あらすじ

過去にあったことを唐突に思い出してキレるという「時間差攻撃型妄想行動」が身に沁みついている、ネガティブ思考の少年・近松ナウ。彼のクラスに美少女白良浜かぴあが転校してきた。彼女は何の前触れもなしにナウに接近。仲良くなりたいとすりよってきた。ナウの幼なじみの女装少年牧野キノは最初は不思議に思うが、ナウが幸せになるならと2人の仲を応援する。

しかしかぴあの狙いはナウではなく、彼が死んだ後に転生した来世体メルシャンだった。ナウは自分が気絶しているときにメルシャンと入れ替わっていることを知らず、自分が二重人格なのではないかと焦燥。同じように二重人格で悩む少女池袋エチカと出会ったところ、彼女もまた来世体であるポワチン大魔王に操られていた。

悩むあまり窓から飛び降りて自殺しようとしたエチカを見たナウは、突然それを押しのけて飛び降りてしまう。かろうじて生きていたナウは、自分を助けた音霧キリコに、かぴあがなぜナウに迫ろうとしているのか、本当の狙いを教えられ動揺する。

登場人物・キャラクター

近松 ナウ (ちかまつ なう)

前髪を伸ばして左目を隠している少年。考えること全てネガティブに捉えてしまう性格で、極度の人間不信。その場で怒りを発散させることができず、あとになってから突然キレる「時間差攻撃型妄想行動」を取ってしまう体質。3年前の出来事に突然腹を立てたりするため「キレたナイフ」と呼ばれる。あまりしゃべらず、クラスでは孤立している。父親はラブホテルの経営者で、ホテルの一室を自室にしている。 生まれつき運が悪く、注文した料理が届かなかったり、新品を買ったのに壊れていたりと、人並みの生活を送れていない。母親が出て行ってしまった事件と、不器用な性格ゆえに、一切嘘をつかないが、そのことに本人は気づいていない。クラスに転校してきた美少女・白良浜かぴあに突然まとわりつかれて困惑する。

白良浜 かぴあ (しらはま かぴあ)

ふわふわした髪の毛で、周囲が見とれるほどの美少女。普段から制服を着てニーソックスを履いている。保育器の中にいた時から高校生になるまで、ダントツの人気があったことを誇っている。左目で相手の次の人生が見える能力を持っており、それを利用して占い業を営んでいる。近松ナウの教室に転校してきてから、すぐに彼にまとわりつくようになった。 実はナウの来世体であるメルシャンに恋をしているため、ナウが死ぬことを願っている。「運命の人」としてのメルシャンとの出会いに執着している。ナウの幼なじみの牧野キノには2人の仲を応援されつつも、嫉妬されている。家出中で、普段はネットカフェで暮らしている。服装や持ち物のセンスは悪い。

牧野 キノ (まきの きの)

近松ナウの幼なじみ。セミロングの髪型で男女どちらともとれるファッションを好み、一見少女にしか見えないが、実際は少年。管区大会の自由格闘技で2位を取る腕前で、街の自警団をつとめている。ナウとは格闘大会の決勝戦で出会い、その際「かわいい」と言われて以来彼のことを好きになった。白良浜かぴあが彼に近づいてきたのを見て、2人の仲を遠巻きに応援していたが、ナウへの思いが断ちきれず嫉妬し、時折牽制もしている。 そのため、かぴあがナウを狙っている本当の理由を知って激昂した。ナウが嘘をついたことがないのを知っている人物。

池袋 エチカ (いけぶくろ えちか)

見た目の幼い少女。普段はツインテールにしている。近松ナウが自分を二重人格ではないかと疑って病院に行った際、同じような症例として紹介された。被害妄想が強く、いつも「すいません」と言っている。一方で彼女の来世体であるポワチン大魔王が表に出ている時は、彼が体を乗っ取って暴れており、彼女と感覚を共有していないため、池袋エチカが目覚めた時に身体に怪我をしていることも多々ある。 エチカはこうした結果だけ見ているため、自分にとても自信がない。ポワチン大魔王が彼女に「死ね死ね」とささやくため、自殺をはかった。

メルシャン

近松ナウの来世体。長髪の青年。白良浜かぴあが夢に見続けた「運命の人」。かぴあはナウがその前世であることを知って、彼を殺して転生させようとしていた。

ポワチン大魔王 (ぽわちんだいまおう)

池袋エチカの来世体。赤ん坊の姿をしており、攻撃的な言動を働く。早く生まれ変わって様々な感覚を楽しみたいと考えており、エチカを死なせようとしている。エチカが気を失っている時は、体を乗っ取って横暴を働いている。オムライスに興味がある。

音霧 キリヤ (おとぎり きりや)

旅芸一座「うちごろし」の座長。女性に近づいては、様々な「シチュエーション」の恋愛と性行為を楽しんでいる美青年。落とした女性の爪を切って、細かくシチュエーションを書き込んでコレクションしている。妹の音霧キリコとも「兄妹の禁じられた恋」を楽しむために肉体関係を持っている。来世体はネズミで、近松ナウの来世体であるメルシャンとコミュニケーションを取っている。

音霧 キリコ (おとぎり きりこ)

心療内科に勤める、看護婦姿の女性。音霧キリヤの妹。数多くの男性と付き合う度に、手に入れたボタンを集めて服に縫い付けている。近松ナウからは「ヤリマン」と称されたが、本人は一切気にしていない。白良浜かぴあが、ナウの来世体であるメルシャンと会うために、彼を殺そうとしている事実をナウに明かした。兄の音霧キリヤから「兄妹の禁じられた恋」のシチュエーションを楽しむために、性行為を働かれたことがある。

犬松 (いぬまつ)

顔に「犬」と書かれた紙袋をかぶっている近松ナウのクラスメイト。母親がAVで獣姦ものに出たため、自分が犬と人間のキメラだと考えている。すでに7回転生しており、来世体がないのを白良浜かぴあに見抜かれる。

空美 (そらみ)

近松ナウのクラスメイトの少女。いつも自分にしか見えない絵を空中に描いている。美術部部長。自分の好きなものしか描かない主義。来世体は羊。

ナウの母 (なうのはは)

近松ナウの母親。4月1日生まれ。誕生日がエイプリルフールのため、今日が誕生日と言っても誰にも信じてもらえないというトラウマを抱えており、嘘が大嫌いになった。たまたまナウが「父さん浮気してるよ」と言ったことで疑心暗鬼になり、家を出て行った。

ナウの父 (なうのちち)

近松ナウの父親。アロハ服を着てチャラチャラした身なりの男性。ラブホテルを経営しており、その一室にナウが住んでいる。倒置法でしゃべるクセがある。16歳の女子高生と浮気をしていたことがあり、たまたまナウがついた嘘がきっかけでその事実が判明してしまう。

ババちゃん

白良浜かぴあの祖母。屋敷に住み、普段から和服を着ている。好きな男性に順位をつけており、結婚したのは48番目の男性。自分の家系の女性は恋慕すると奇行に走ってしまうと言い、かぴあには「5、6番目に好きな男と一緒になりなさい」と言いつけていた。

27番目のボタンの男 (27ばんめのぼたんのおとこ)

おかっぱの髪型の男性。音霧キリコが27番目に付き合った男性で、彼女には名前を覚えてもらっていない。キリコのことを愛しており、彼女がすっかり忘れていた今でも付いてまわっている。

その他キーワード

来世体

人間が転生した時の姿。転生後は、人間だけではなく動物等の場合もある。前世体(今の体)が気絶した時にのみ発現する。メルシャンやポワチン大魔王のように前世体を操ることが出来る来世体もいるが、基本的にはほとんど動かすことが出来ない。また、来世体自身が前世体を操って自殺することはできない。前世体と来世体の感覚は共有しないため、どれだけ前世体が傷を負っても、痛覚を始めとした感覚を一切感じない。 転生は7回までで、それ以上は生まれ変わることができない。白良浜かぴあの左目は来世体を視認することができる。

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