DO-P-KAN

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恋に陸上に奮闘する高校生たちの姿を描いた青春ドラマ。二部構成で主人公の北村高志とヒロインの工藤晶の関係にひとつの区切りがつけられる6巻までが第一部。新ヒロインの白河美緒が新入生として入学してくる7巻からが第二部となっている。

正式名称
DO-P-KAN
ふりがな
どっぴーかん
作者
ジャンル
陸上競技
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概要・あらすじ

池田典明工藤晶は付き合っていたが、最近はどうもうまくいっていなかった。そこで典明は、晶と同じ陸上部に所属する親友の北村高志に、彼女の気持ちを確かめて欲しいと頼む。だが、話を聞きに行った高志に、晶は典明より好きな人ができてしまったと告げる。彼女は美術教諭の堀川に心惹かれていたのである。この出来事をきっかけに晶と親しくなり、少しずつ彼女のことを意識し始める高志。

そんななか、陸上の強豪である城北実業陸上部の部員と高志たちの間でトラブルが発生。南陵陸上部のことを馬鹿にされて怒った高志らは、秋の予選会で城北実業との対決に挑む。

登場人物・キャラクター

北村 高志 (きたむら たかし)

南陵高校陸上部の短距離選手。スタートの上手さに定評があり、同学年で親友の池田典明や部長の小林昭夫と共に最上級生として陸上部を引っ張っている。当初はまったくの無名選手だったが、柊みちるに見出されてハードラーとしての才能が開花。全国レベルのハードル選手へと成長していくことになる。普段は穏やかで人当りが良く、部内での人望も厚いが、実はかなり熱くなりやすいタイプで相手が間違っていると思ったら誰であろうとも絶対に譲らない芯の強さを持つ。 工藤晶が典明と別れたのを機に彼女と親しくなるが、晶と堀川との関係を知っており、かなわぬ想いを自覚して苦しむ。

工藤 晶 (くどう しょう)

南陵高校陸上部の女子選手で専門は走り高跳び。女子すら憧れるほどの美人であり明るく社交的な性格だが、実は泣き虫で甘えん坊なところがある。3歳の時に父親を亡くしているためかファザコン気味で、年齢の離れた美術教師の堀川に強く惹かれている。かつては同じ陸上部の池田典明と付き合っていたが性格的に合わず、堀川とのこともあって破局。 その際、北村高志になぐさめてもらったことから彼に安心感を覚え、何かと甘えるようになる。堀川の絵のモデルをしていて彼の家にもたびたび足を運んでいるが、肉体関係はまだない。

池田 典明 (いけだ のりあき)

南陵高校陸上部のエースで北村高志の親友。短距離と中距離のどちらもこなすが、特にスプリンターとしての能力は傑出しており、地区のトップ選手である堂島秀樹と100メートルで互角に渡り合う実力を持つ。正義感の強い熱血漢だが、自分を振った工藤晶にきつい言葉を浴びせるなど、やや独善的で思いやりにかけているところがある。 周りを気づかうタイプの高志とは正反対の性格のため、考え方の違いからたびたび衝突するが、互いのことを認め合っていて後に引きずることはない。晶と別れた後は森川早紀と付き合い始めるが、彼女に対して本気になれずにいる。

森川 早紀 (もりかわ さき)

南陵高校陸上部のマネージャーで、同学年の工藤晶とは互いの悩みを打ち明け合う仲。選手たちのことをよく見ており、誰が誰のことを好きなのかといったこともほぼ知りつくしている。1年前に池田典明に告白して振られているが、それでも彼のことが忘れられず、晶と別れて落ち込んでいた典明に体を求められた時には怯えながらも応じた。 このことをきっかけに典明と付き合うようになるが、彼が自分に対して本気ではないことに薄々感づいている。

白河 美緒 (しろかわ みお)

北村高志や池田典明たちが3年生になった年に新入生として南陵高校に入学してきた美少女。親と離れてアパートで独り暮らしをしている。部活をするつもりはなかったが、同級生の友達にだまされて陸上部に連れていかれ、そのままなし崩し的にマネージャーとなった。子供っぽいところのある、いわゆる不思議ちゃんタイプで先輩に平気でタメ口を使うが、本人に悪意がまったくないこともあって皆許してしまっている。 高志のことを「北村くん」と呼んで懐いており、どんどんその距離を縮めていく。

小林 昭夫 (こばやし あきお)

南陵高校陸上部の部長。専門は短距離で部内では池田典明、北村高志に次ぐ実力を持つ。典明と高志の陰に隠れてあまり目立たないが、よく気がつくしっかり者で部員たちからの人望も厚く、部のまとめ役として欠かせない存在になっている。

岡田 鉄男 (おかだ てつお)

北村高志、池田典明らと同学年の南陵高校陸上部員。専門種目は短距離。態度が大きいわりに選手としての実力は最低レベルで、大会ではいつも最下位を争っているコメディリリーフ的存在。陸上に関するくだらない薀蓄を披露するのが趣味で、よく後輩の久保田うさぎから殴る蹴るの激しい突っ込みを受けている。

久保田 うさぎ (くぼた うさぎ)

南陵高校陸上部の女子選手で北村高志らの1年後輩。専門種目は短距離。いつも明るく屈託のないその性格で部のムードメーカー的な存在で、岡田鉄男とはボケとツッコミの関係。高志に憧れていていろいろアプローチしているが、まったく気づかれていない。

堀川 (ほりかわ)

南陵高校の美術教諭で工藤晶の恋の相手。コンクールに出品するため、晶をモデルにして絵を描いている。はじめは純粋な創作意欲からだったが晶のまっすぐな想いに押され、彼女に強く惹かれるようになった。晶のことをかけがえのない大切な人と思っているが、30歳過ぎである自身との年齢差や教師と生徒という立場から彼女の気持ちに応えることに躊躇している。

工藤 かおり (くどう かおり)

工藤晶の母親。バリバリのキャリアウーマンだが娘に劣らぬ美人で見た目も若く、女子大生と見間違われるほどである。晶とは姉妹のような関係で、娘からは「かおりちゃん」と呼ばれている。学生の時に親の反対を押し切って美大生だった夫と結婚したが、早くに夫を亡くしたため女手ひとつで晶を育てた。

柊 みちる (ひいらぎ みちる)

南陵高校陸上部の女性コーチ。インカレなどへの出場経験も持つ現役の大学生アスリートである。南陵高校陸上部のOGでもあり、高校時代にはインターハイに出場した経験もある。選手を見る目は確かで、コーチに就任するや北村高志の隠された才能をいち早く見抜き、全国レベルのハードラーへと育て上げることになる。山崎健一のコーチをしている佐野基紀とは元チームメイトで彼に対抗心を燃やしている。

山崎 健一

強豪である関東大付属南高校陸上部に所属する、110メートルハードルの高校チャンプ。驚異的なバネの持ち主で、ハードルを越える時に体とハードルの間にほとんどすき間がないことから「ゼロのハードラー」と呼ばれている。アスリートとしては一級だが傍若無人で相手が自分より下とみなすと露骨に見下した態度を取る。喧嘩もかなり強く、気に入らない相手はすぐにぶちのめそうとするなど人間性は最低。

堂島 秀樹 (どうじま ひでき)

城北実業陸上部のエース。前半から一気に飛び出すスタートダッシュ型のスプリンターで100メートルのインターハイ出場経験を持つ。当初は南陵高校陸上部のことを馬鹿にしていたが、秋の予選会で対決して敗れたのを機に北村高志や池田典明の良き友人となった。典明とはライバル同士でもあり、100メートルでは何度も対決することになる。 山崎健一とは同じ中学出身だが、傍若無人な彼のことを快く思ってはいない。

田口 直樹 (たぐち なおき)

久保田うさぎに憧れている城北実業陸上部の選手。専門種目はハードルとスプリントで、仲間内では「チョッキ」と呼ばれている。地区ではトップクラスのハードラーだが、頭角を現し始めた北村高志に完敗し、以降はどんどん差を広げられていった。白河美緒とは小学校時代の幼なじみ。

矢野 幸司 (やの こうじ)

聖徳高校陸上部所属のインターハイ出場経験を持つ東京屈指のハードラー。とある理由から山崎健一の打倒を目指している。レースに入れ込むストイックなタイプの選手で、試合前でナーバスになっていたこともあり、「レースが楽しい」と語った北村高志に不快感を抱く。

北沢 三吉 (きたざわ さんきち)

千葉東山高校陸上部のハードラー。いつもヘラヘラしていて軽い男性に見えるが、実は千葉ナンバーワンの実力者で、当時の世界記録保持者の名前にちなんだ「房総のジャクソン」という異名を持つ。体力を温存するため予選は軽く流し、その日の最終レースのみ全力で走る。

飯島 洋一 (いいじま よういち)

南陵高校陸上部所属の短距離選手で、北村高志たちの1年後輩。城北高校との対決でリレーのメンバーに選ばれるが、練習で池田典明とのバトンパスがうまくいかず、プレッシャーに負けて退部を決意。部活に来なくなるが高志に説得され、坊主になって気合いを入れ直した。

田島 肇 (たじま はじめ)

南陵高校陸上部員で北村高志たちの2年後輩。中学時代に100メートルで全国大会の決勝に残ったことのある実力者で城北実業からも誘われていたが、男子校であることを理由に断り共学の南陵高校に入学した。気が強く生意気で、弱小の陸上部に入っても意味はないと言って入部を拒否していたが、高志に100メートルで完敗したため改心して陸上部に入部した。

渡辺 司 (わたなべ つかさ)

北村高志たちの2年後輩。田島肇の友人で、中学時代は彼と同じ陸上部に所属していた。田島に陸上を続けさせたいという思いから、彼と100メートルで勝負してやって欲しいと高志に頼むが、内心では肇と同じく南陵高校陸上部を弱小とあなどっていて、高志の実力にもやや懐疑的だったためレースの結果に驚く。

佐野 基紀 (さの もとき)

関東大付属南高校陸上部のコーチで柊みちるの元チームメイト。みちるに好意を抱いているが、南陵のコーチを引き受けたことを馬鹿にするような言い方をしたため彼女の反感を買った。山崎健一を指導しているが、増長ぶりに拍車がかかる一方の健一をもてあましている。

集団・組織

南陵高校陸上部 (なんりょうこうこうりくじょうぶ)

北村高志や池田典明らが所属している陸上部。インターハイに出場したことがあるのは、近年では柊みちるのみという万年予選落ちの弱小陸上部で、校内ではトラックを常時使用できないため公営の陸上競技場に毎週遠征している。また、雨天の日は校内の廊下で練習しており、生徒たちからは校内暴走族と呼ばれている。

城北実業陸上部 (しろきたじつぎょうりくじょうぶ)

南陵高校と同じ地区に属している陸上の名門。エースの堂島秀樹をはじめ強力なスプリンターを多数擁しており、「短距離(スプリント)の城実」と呼ばれている。男子校のため部員たちの大半が、かわいい女子部員の多い南陵高校陸上部をうらやましがっている。

関東大学付属南高校陸上部 (かんとうだいがくふぞくみなみこうこうりくじょうぶ)

インターハイで総合優勝したこともある高校陸上界屈指の強豪校。部員は約80名で海外からのスポーツ留学生も所属している。ナイター設備のある全天候型トラックを専有していて、コーチにも高い給料が支払われているなど学校から多大な援助を受けている。

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