女子高生 Girls-High

女子高生 Girls-High

ちょっとおバカな女子高生たちが織り成すギャグコメディ作品。作中には女子高に通っていた作者の大島永遠の実体験を、ふんだんに盛り込み、女子高生の実態を、リアルに面白おかしく描いていることが特徴。

正式名称
女子高生 Girls-High
ふりがな
じょしこうせい がーるずはい
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
関連商品
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世界観

山咲女子学園富士高等学校を舞台に、楽しくも少々下品な女子高ライフを謳歌している高橋絵里子らの日常を描いている。作中には「女子高あるある」や「女子あるある」などが解説付きで紹介されている。

あらすじ

山咲女子学園富士高等学校に入学が決まっていた高橋絵里子は、「きれい・規則正しい・キチンとしてる」の「逆3K」があると信じて疑わない女子高に、幻想と憧れを抱いている少女。しかし、入学前の学校に無断で潜入してみると、ゴミ屋敷のように荒れ放題の部屋、男子生徒がいないために下ネタを大声で平気でしゃべる先輩など、女子高の本当の実態を突き付けられる。しかし、それでも「周りに流されず、キッチュでスタイリッシュな女子高生になる」と心に固く誓う絵里子だった。しかし、周りにそんな意識の生徒は1人もおらず、次第に自分が嫌悪していた女子高生に自分自身が染まっていってしまう。

掲載情報

本作『女子高生 Girls-High』は、2001年3月に「Weekly漫画アクション」に『女子高生』というタイトルで連載が開始された。その後、同誌の休刊に伴い『女子高生 -バカ軍団-』にタイトルを変更し、新雑誌「COMIC HIGH」に連載の場を移す。しかし、この雑誌も短期間で休刊が決定し、新雑誌「コミックハイ!」のメイン作品として『女子高生』にタイトルを戻して連載を再開。2007年7月号をもって第一部終了という形で一度完結した。その後、「コミックハイ!」の休刊に伴い、「月刊アクション」で続編が開始された。「月刊アクション」に移籍後は『女子高生Girls-High』にタイトルを改題して2015年8月号から2016年8月号まで連載された。現在は、ここまでの作品をすべてまとめて『女子高生Girls-High』として扱われている。

メディアミックス

TVアニメ

2006年4月から6月まで、ふじもとよしたか監督によるTVアニメが放送された。キャラクターデザインはきしもとせいじ、音楽はAngel Noteが担当している。主なキャストは高島絵里子役を生天目仁美、鈴木由真役を浅野真澄、佐藤綾乃役を能登麻美子、香田あかり役を雪野五月が、それぞれ務めている。

webラジオ

2006年1月から2006年10月まで「TE-A room」にてwebラジオ『女子高生digitalラジオ』が配信されている。パーソナリティは高島絵里子役の生天目仁美が務めている。ゲストは第1回と第2回に原作者の大島永遠、第3回に浅野真澄、第4回に雪野五月、第23回と24回に氷上恭子が出演している。

ゲーム

2006年9月28日に、アイディアファクトリーからPlayStation2専用ソフト「女子高生 GAME'S-HIGH」が発売された。プレイヤーは高校へ赴任して来た教育実習生で、さまざまな選択肢を選んで物語を進めることで、エンディングが分岐する。恋愛要素もあり、好感度を上げれば意中のキャラクターと親密になることが可能となっている。

登場人物・キャラクター

高橋 絵里子 (たかはし えりこ)

山咲女子学園富士高等学校(咲女)に通う外部生の女子。同じ公立中学校の友人である鈴木由真、佐藤綾乃とともに入学している。女子高に対する憧れが人一倍強く、自身もオシャレな女子高生に憧れているが、入学前に女子高の実態を知り愕然とする。しかし、それにもめげずに「自分は流されない」と決意するが、結局周囲のノリに流されてしまっている。 勉強は得意で咲女の入学試験では主席で合格しており、新入生代表挨拶を務めた。学力テストでも常に上位の成績を収めているが、美術と体育は苦手。特に運動神経は極端に悪い。体育祭では何度も転び、周りからは「わざとやっているのではないか」と言われるほど。性格は天然と称されることが多く、咲女の環境に適応しすぎて、バカな発言や行動をする場面も少なくない。

鈴木 由真 (すずき ゆま)

山咲女子学園富士高等学校に通う外部生の女子。同じ公立中学校の友人である高橋絵里子、佐藤綾乃とともに入学している。絵里子が関わる友人の中ではずば抜けて運動神経が良く、100メートルのタイムは12秒代の俊足を誇る。しかし、勉強は苦手で、音楽と体育を除けば成績は1と2のオンパレード。綾乃とは小学校からの付き合いで、特に気心が知れている仲。 そのため、周りからは「2人は付き合っているのではないか」と疑われるほど。妹の鈴木桃香との関係性は悪いように見えるが、実際はいざという時には桃香のピンチに助け舟を出してくれる良き姉。姉御肌気質で、正義感が強い性格。

佐藤 綾乃 (さとう あやの)

山咲女子学園富士高等学校に通う外部生の女子。同じ公立中学校の友人である高橋絵里子、鈴木由真とともに入学している。メガネをかけて髪を三つ編みにし、非常に真面目に見えるが、実際は成績もそこまでは良くはない。芙蓉祭で出会った下高谷孝則と付き合ってからは、孝則にメロメロ。イベント事でも1人だけ欠席することが多い。 そのため、絵里子と由真には裏切り者扱いされ、ネタにされたりデートの邪魔をされたりしている。耳年増でさまざまな性知識を得ているが、肝心の彼氏である孝則とは関係を持つまでには至っていない。

香田 あかり (こうだ あかり)

山咲女子学園富士高等学校(咲女)に通う内部生の女子。最初は外部生である高橋絵里子たちを目の敵にして対立していたが、のちに打ち解けて絵里子たちに何かとアドバイスを送り、いい友人関係となっている。目立ちたがり屋で、何事も自分が中心でなければ気が済まない、という自分勝手な性格。家が裕福なので、日頃から金遣いは荒く、大量のブランド品などを買いあさっている。 咲女の演劇部に所属しており、将来の夢は女優。しかし、演劇部では馬の足や太陽や木、といった役柄しか与えられていない。

姫路 京子 (ひめじ きょうこ)

山咲女子学園富士高等学校に通う内部生の女子。クラスの中では比較的大人びており、発言も落ち着いている。そのため、「バカ軍団」の一員に入れられていることを、少々不本意に思っている。中学時代はかなり太っていたが、小田桐雄一郎に一目ぼれしたことをきっかけに、ダイエットをすることを決意。結果、見事にダイエットに成功した。 しかし、雄一郎が鏡を長時間見続けるほどのナルシストであることを知って幻滅する。また、バカ軍団の中ではずば抜けて異性関係が盛んで、これまで付き合った人数も多い。ただし、面食いで惚れっぽい性格なため、長続きはしない。

小川 育恵 (おがわ いくえ)

山咲女子学園富士高等学校(咲女)に通う内部生の女子。身長147センチ、体重38キロのロリ体型。行動や言動も少々幼さが目立つ。そのため、周りからは妹のように可愛がられている。冬になると毛糸のパンツを着用し、高橋絵里子からは「小川ちゃんにしか似合わなさそう」と言われていた。また実家は薬局を営んでおり、常にいくつかのサプリメントを持ち歩いている。 性格は天然ボケだが、咲女に属している人物の中では、珍しく女子高の下品な色に染まっておらず、純真な感性の持ち主。

小柴 奈緒 (こしば なお)

山咲女子学園富士高等学校に通う内部生の女子。毛利さやかとは親友同士。クラス内でどのグループに属さず、2人だけの世界を築いている。さやかのことは大切に思っており、守るべき存在として色々と世話を焼いている。しかし、さやかがナチュラリストなので苦労していることも多い。動物が好きで、中学校時代はプックルの世話係だった。

毛利 さやか (もうり さやか)

山咲女子学園富士高等学校に通う内部生の女子。小柴奈緒とは親友同士。クラス内でどのグループに属さず、2人だけの世界を築いている。奈緒のことは大切に思っており、唯一遠慮なく甘えられる存在として信頼している。また、徹底したナチュラリストでもあり、化学調味料の入った食べ物を食べなかったり、クーラーを使用しない生活を送っている。

大錦 (おおにしき)

山咲女子学園富士高等学校に通う女子。オタクグループに所属する。アニメ、漫画、ゲームの男性キャラクターに熱心で、それが原因で恋の悩みを患ってしまうほど。太った体型で女子にしては大柄だが、大浴場で胸を目撃した佐藤綾乃いわく「意外に貧乳」。

松山 (まつやま)

山咲女子学園富士高等学校に通う女子。オタクグループに所属する。高橋絵里子に次いで、優秀な成績を収めている秀才で、絵里子にも勉強を教えたことがある。しかし、試験勉強の仕方がゲームのキャラクターの同性愛をモチーフにしたものだったため、絵里子には理解されなかった。

里見 わかな (さとみ わかな)

山咲女子学園富士高等学校に通う女子。運動青春グループに所属する。部活動は陸上部で、自分より足の速い鈴木由真を陸上部に勧誘し、オリンピックを目指そうと話を持ち掛けたことがある。運動部らしい熱血漢な性格で、いつか由真の記録を抜きたいと思っている。

赤坂 海 (あかさか うみ)

山咲女子学園富士高等学校に通う女子。不思議ちゃんグループに所属する。趣味が特殊で、しゃべり方もダーク系を自称している。しかし、周りからはそう見られておらず、高橋絵里子からも口調が丁寧と評されていた。ちなみに「~です」と頻発に発する言葉には、死を意味する「DEATH」の意味合いが込められている。

犬飼 凜 (いぬかい りん)

山咲女子学園富士高等学校に通う女子。不思議ちゃんグループに所属する。インディーズブランド「RIN-RIN」を立ち上げており、将来の夢はプロのデザイナー。赤坂海とはバンドの趣味が合い、一緒に追っかけをしている。また、勉強が得意で、テストでは常に上位の成績を収めている。

外池 陸 (そといけ りく)

山咲女子学園富士高等学校に通う女子。不思議ちゃんグループに所属する。ピアスを全身に数多く付け、修学旅行では金属探知機に引っかかってしまった。舌に2つ、頬の内側にも1つのピアスを付けており、外から見えないところだけでも、数十個ものピアスが付いている。

西園寺 マリ (さいおんじ まり)

山咲女子学園富士高等学校に通う内部生の女子。高橋絵里子たちとは違うクラスに所属している。金髪ツインテールが特徴。香田あかりとは中学校の頃から色々と張り合ってきたという因縁があり、仲が悪い。面と向かって嫌味を言うような人物で、態度も高圧的。基本的に人を見下している。あかりいわく「クサレギャル」。

鈴木 桃香 (すずき ももか)

山咲女子学園富士高等学校に通う外部生の女子。鈴木由真の1歳下の妹。芸能人顔負けのルックスと人当たりの良い性格で、男子からの人気が高い。しかし、外面だけが良い二重人格で、本来の性格は少々歪んでおり、同性の友人は皆無。幼少期にいじめられていたところを、姉の由真によく助けられていたが、自分が「弱い者」と見られてしまったことにコンプレックスを抱いている。 そのため、一時期は由真の存在を否定するために暗躍していた時期もあったが、心の底では由真のことを慕っている。

大徳寺 月夜 (だいとくじ つきよ)

山咲女子学園富士高等学校に通う女子。お琴部の部長を務めており、部員の一部からは、「麗しい」と熱視線を向けられるほどに端正な顔をしている美人。将来的にお見合いの席で趣味を聞かれたら「お琴を少々」と言いたいがために、お琴部に所属している。

小田桐 雄一郎 (おだぎり ゆういちろう)

山咲女子学園富士高等学校(咲女)の化学教師を務める25歳の男性。通称「アイドル小田桐」。高橋絵里子いわく容姿は「中の上」だが、女子高の若い男の先生というだけで、比較的咲女の中ではモテている。ナルシストで、鏡を長時間見てその場から動かなかったり、年賀状に上半身半裸で薔薇を咥えている自分の顔をプリントして、生徒に送っている。

松尾 薫 (まつお かおる)

山咲女子学園富士高等学校の体育教師を務める29歳の男性。通称「マッチョ松尾」。筋骨隆々で自分の筋肉には自信がある。暑苦しいほどの濃い顔面と岩のような身体に生えた剛毛で、生徒たちからは基本的に気持ち悪がられている。生徒のことをいやらしい目で見ているわけではないが、尻を見ただけで、誰が誰だかを言い当てることができるという特技を持つ。

(はら)

山咲女子学園富士高等学校の数学教師を務める男性。通称「ルート原」。頭の中が連立方程式になっており、何事にも納得のいく理屈と答えを求めないと気が済まない性格。しかし、納得のいく答えであれば、校則違反であろうと見逃してしまう危うさがある。また、バレンタインが近づくと、気合を入れてタキシードを着て出勤する。

亀井 (かめい)

山咲女子学園富士高等学校の保健体育教師を務める女性。通称「ミス亀井」。かなり口うるさい性格で、生徒たちからはあまり慕われていない。打たれ弱い性格で、香田あかりに屁理屈で言い負かされた時は、泣きながら撤退した。

中川 (なかがわ)

山咲女子学園富士高等学校の保健体育教師を務める男性。鼻の下に蓄えられている横長の髭がトレードマーク。生徒たちからは「マリオ」のあだ名が付けられている。キノコにやたら詳しい。高橋絵里子たちが参加した遠足でも、その場にいないのにもかかわらず、キノコを「食べさせてあげたい」と言われるほど、キノコのイメージが強い。

岩戸 (いわと)

山咲女子学園富士高等学校の古典教師を務める男性。通称「ヒトラー岩戸」。学年主任も務めている堅物で、規則や身だしなみなどに厳しい人物。眠気を誘う授業ながら、寝るとこっぴどく怒られるので、生徒は気が抜けない。

高橋 大地 (たかはし だいち)

高橋絵里子の小学6年生の弟。姉の絵里子にはまだ一度もケンカでは勝てない。しかし、絵里子相手に正論で言い負かす機会が多く、作中では屈指の常識人となっている。そのため、家庭内では絵里子によくツッコんでいるが、最近はそれにも疲れている。

高橋絵里子の母 (たかはしえりこのはは)

高橋絵里子と高橋大地の母親。家でグータラしている絵里子に対して厳しい言葉を投げかけることもあるが、基本的には優しい女性。山咲女子学園富士高等学校のイベント事にもよく参加している。体育祭の際には、絵里子が運動音痴なのにも関わらず、さまざまな競技に参加させてもらっていることに感動して泣いていた。

高橋絵里子の父 (たかはしえりこのちち)

高橋絵里子と高橋大地の父親。基本的には仕事で忙しいが、休みがあれば遊園地などのチケットを取るなど、進んで家族サービスをしている家庭的な男性。また、イベント事にも積極的に参加しており、クリスマスイブになると、「おとうサンタだよーん」と仮装するお茶目な一面もある。しかし絵里子には、その姿は不評だった。

木梨 由利香 (きなし ゆりか)

鈴木由真と鈴木桃香の歳の離れた姉。既婚者で既に子どもを2人もうけている。旦那の前では猫をかぶっていい妻を演じているが、実際は非常にキツイ性格で、由真と桃香たちが絶対に逆らえない人物。嫁姑バトルでも勝利しており、実質家庭内では一番の権力を有している。

木梨 裕也 (きなし ゆうや)

木梨由利香の夫。子煩悩で、子どもに対して優しく子ども目線で一緒に遊んでくれる優しい男性。他の人に対しては傍若無人に振る舞う由利香が、唯一猫をかぶっている相手で、由利香を唯一操作できる人物でもある。しかし、肝心の由利香の本性は知らないまま結婚している。

佐藤 史乃 (さとう ふみの)

佐藤綾乃の23歳の姉。キャバクラ嬢として働いている。綾乃の彼氏である下高谷孝則が自宅に来た時は、テストと称して下着姿のまま誘惑するなど、少々奇抜な行動に出ることもある。90年代真っ只中に女子高生だったため、さまざまな死語を理解している。彼氏は香田たけしで、普段はかなりのバカップルっぷりを発揮しており、綾乃にすら呆れられている。

佐藤 タエ子 (さとう たえこ)

佐藤綾乃と佐藤富史乃の母親。歳は48歳で、スナックを経営している。過去の体験から男のことを「己の欲望を満たすためには手段を択ばないこずるい生き物」として見ている。そのため、綾乃の彼氏の下高谷孝則が家に来た時は冷たく接していたが、孝則の父親が大学病院の医者であることがわかった途端に、手のひらをひっくり返して交際を認めるなど、現金な性格でもある。

香田 たけし (こうだ たけし)

香田あかりの21歳の兄。顔が良くモテる。週2でバーテンのバイトをしながら、「モテるから」という理由でミュージシャンをやっている自称アーティスト。佐藤史乃と付き合っているが、基本的に何股もかけており、女性にだらしのない男性。

下高谷 孝則 (しもたかたに たかのり)

山咲女子学園富士高等学校の近くの男子校に通う男子高校生。芙蓉祭で出会った佐藤綾乃と恋に落ち、清い交際を続けている人物。綾乃の友人たちにその存在を知られてからは、色々なところでネタにされたり、デートを邪魔されたりと、散々な目に遭っている。親が大学病院の医者を務めているが、本人は親に依存することなく、自立してやっていくと決めている。 また、香田たけしがやっているインディーズロックバンドの大ファン。

江崎 (えざき)

山咲女子学園富士高等学校の近くの男子校に通う男子高校生。合コンで姫路京子と知り合って付き合うが、かなり女にだらしのない性格で、京子以外にも多人数の女と付き合っている。そのため、京子とは短期間で別れた。また、浮気がバレないように、女性の名前は男性名に変えており、京子の名前も「京一」と変えて携帯電話に登録していた。

宮崎 (みやざき)

高橋絵里子の通っていた小学校の同級生。絵里子が小学6年生の時にバレンタインチョコをあげた相手。当時はサッカー部に所属していた。足が速く、みんなにも優しい人気者で、いわゆる「モテる男子」だった。しかし、同窓会の時は、当時の姿が見る影もないほどに醜く太っており、絵里子に幻滅された。

喜屋武 (きゃん)

高橋絵里子が沖縄へ修学旅行に行った時のバスガイドの女性。女子高生パワーにも圧倒されることなく、大ボケの香田あかり相手にも一歩も引かずに渡り合えるほどの肝の座った人物。また、元気のない生徒たちにお酒を振る舞おうとして、小田桐雄一郎に止められるなど、破天荒な性格をしている。バスガイドの仕事には誇りを持っており、高校生活のいい思い出を作ってもらいたいと思っている。

プックル

山咲女子学園富士高等学校中等部で飼われていた柴犬。最初はクラスのみんなで世話をしていたが、いつしか小柴奈緒と香田あかりの2人だけしか世話をしなくなった。奈緒が中学を卒業すると同時に、奈緒の家へ引き取られている。

集団・組織

バカ軍団 (ばかぐんだん)

高橋絵里子、鈴木由真、佐藤綾乃、香田あかり、姫路京子、小川育恵を一括りにまとめた呼び名。絵里子、由真、綾乃、あかりは「一軍」で、京子と育恵は「二軍」とされている。その違いは出番の多さとキャラの濃さの差とされている。また、「バカ軍団」は彼女たちが自称しているわけではないが、校内ではみんなに浸透している。 そのため、教師の小田桐雄一郎もこの呼称を使用している。

オタクグループ

香田あかりが定義付けたクラス内カーストの1つ。服装、髪形に無頓着、もしくは流行を逆走するファッションセンスが特徴。クラス内では地味な立ち位置だが、夢中になれるものがあるのでクラスの中でも気にせず楽しそうにしている。また、夏と冬のある時期になるとやたら輝きを増し、そのパワーは他のグループをも脅かすことがある。

不思議ちゃんグループ (ふしぎちゃんぐるーぷ)

香田あかりが定義付けたクラス内カーストの1つ。キーワードは「原宿」「インディーズブランド」「V系バンド」などで、将来の夢は美容師かデザイナー。彼女たちの信念は「個性」で、制服カスタムもどこか普通ではない。クラス内のカーストは低く、権力も強くはないが独特のオーラがある。

運動青春グループ (うんどうせいしゅんぐるーぷ)

香田あかりが定義付けたクラス内カーストの1つ。運動部に所属しており、活発で熱い性格の人物が多く、イベント事にも積極的に参加している。課外活動や運動関係のイベント事では特に脚光を浴びることが多く、遠足では一番最初に頂上に着きそうなグループNo.1とされていた。

ギャル予備軍 (ぎゃるよびぐん)

香田あかりが定義付けたクラス内カーストの1つ。見た目はギャル。合コンに行きまくりで、ブランド品も買い漁っている。そのためバイト率が高い。しかし、上位互換となるカリスマギャルグループと違って、高校デビュー組で、付き合っている男のランクも低い。

カリスマギャルグループ

香田あかりが定義付けたクラス内カーストの1つ。クラス内カーストでは最上位に位置している。とにかく容姿のレベルが高く、中学時代からすでにギャルで、あふれ出るカリスマ性を持っている。また、意外と下位カーストのグループの子にも優しかったりする。学校行事には消極的で、協力もせずにサボる傾向がある。

セレ部 (せれぶ)

学校非公認の部活動。高橋絵里子が、女磨きをすることで女としてのレベルを上げるために発足させた。部長は絵里子、副部長を鈴木由真、書記を佐藤綾乃、会計を香田あかりが、それぞれ務めている。また、美意識が高いという理由で、鈴木桃香も勝手に第二の部長に任命している。

レオタード部 (れおたーどぶ)

山咲女子学園富士高等学校のレオタードを着る部活動の総称。ダンス部、新体操部、器械体操部などが含まれる。校内で後輩が先輩を見かけたら、先輩が立ち去るまでずっとつま先立ちでおじぎをしないとならない、という厳しいしきたりがあることで有名。

場所

山咲女子学園富士高等学校 (やまさきじょしがくえんふじこうとうがっこう)

高橋絵里子が通う私立の女子高。通称「咲女」。在籍する生徒は中学からエスカレーター方式で進学して来た内部生と、高校受験して外から入って来た外部生とに分かれている。外部生の生徒は少ない。また、世間一般的には「中途半端なお嬢様学校」という評価を受けている。

ナイトパーク

高橋絵里子たちが訪れた遊園地。夏休み限定で、夜になると遊園地全体がカップル仕様になり、「恋人同士のラブラブイベント」が開催される。カップルは手錠で繋がれ、園内のアトラクションをクリアするごとに渡される鍵を使って、手錠を外さなければならない。

イベント・出来事

登校検査 (とうこうけんさ)

山咲女子学園富士高等学校で行われるイベント。校則違反をしている生徒がいないかチェックするもの。違反が見つかってしまった生徒は、即親呼び出しの厳しい処罰を与えられる。校門、昇降口、下駄箱の3か所に、チェック担当の教員が配置されている。

部活合同活動推進週刊 (ぶかつごうどうかつどうすいしんしゅうかん)

山咲女子学園富士高等学校で行われる部活動勧誘イベント。4月と5月のテストラッシュ後の6月に催されている。各部活は勧誘にかなり熱心なので、この期間中はクラブ室周辺に近づかない方がいいと言われている。

体育祭 (たいいくさい)

山咲女子学園富士高等学校で行われる体育祭。中等部とも合同で行うイベントなので、参加人数は多い。チームはクラス別に分かれているため、一般的な紅白だけでなく、マイナーな黄色組なども存在する。独自の種目として、生徒と教員が二人三脚で走る「先生といっしょ」というものがある。

芙蓉祭 (ふようさい)

山咲女子学園富士高等学校(咲女)で行われる文化祭。年に一度、外部の人間が咲女に足を踏み入れることのできる男性解禁イベント。生徒たちのモチベーションは非常に高い。そのため、出し物も女の魅力を前面に出した可愛いものだったり、セクシーなものが多い。また、手が空いた生徒の大半は、イケメン男子を見つける「いい男ウォッチング」をしている。

身体測定 (しんたいそくてい)

山咲女子学園富士高等学校の行事の1つ。文字通りの身体測定だが、保健室だけではなく、学校全体の教室を利用して行う一大イベント。生徒は学校中をケープ姿でうろついている。時間内にすべての測定を終えられない場合は、ケープ姿で外にある診断車に向かい、残りの検査を行わなければならない。

遠足 (えんそく)

山咲女子学園富士高等学校(咲女)の行事の1つ。文字通りの遠足で、行き先はさまざま。参加する際には、咲女指定のダサいジャージを着なくてはならない。小田桐雄一郎のクラスは過去に全員参加拒否したこともあり、それを防ぐために、遠足で得た知識をレポート形式にまとめる課題が出されるようになった。

ゆかた美人コンテスト (ゆかたびじんこんてすと)

とある遊園地で開かれているNo.1ゆかた美女を決めるコンテスト。飛び入り参加も可能で、女優を目指す足掛かりとして香田あかりが参戦した。しかし、丈の短いギャル浴衣を着て花火を持ち込み、ステージ上で暴れまわったために「コンテスト荒らし」の烙印を押され退場となった。

その他キーワード

内部生 (ないぶせい)

山咲女子学園富士高等学校(咲女)の付属中等部から、エスカレーター方式で内部進学して来た生徒。付属からの進学なので咲女の事情には詳しく、各イベント情報もしっかり頭の中に入っている。また、私立校ということもあり、ほとんどの生徒が裕福な家庭に属していることも特徴。

外部生 (がいぶせい)

山咲女子学園富士高等学校へ外部から受験、進学して来た生徒。割合は内部生に比べると少なく、内部生も外部生に対して排他的なので、入学時は肩身の狭い思いをすることが多い。

全員真顔で机後ろ向き攻撃 (ぜんいんまがおでつくえうしろむきこうげき)

授業前にクラス全員が机を後ろ向きにして黒板に背を向け、教師に意地悪する行為。ほとんどの教師はこの状態に途方に暮れ、身の置き場をなくすと言われている。小田桐雄一郎にこの攻撃をして、授業が自習となったことがある。

自治委員 (じちいいん)

山咲女子学園富士高等学校のクラス委員のことで、いわゆるクラスの「雑用係」。投票により高橋絵里子と香田あかりの2人が抜擢された。投票理由は「ヒマそう」「なんとなく」「目立ちたがりっぽいから」「自分以外ならだれでもいい」などで、人望で選出された訳ではない。

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