ヤダモン

ヤダモン

人間界を訪れた魔女の子供ヤダモンが引き起こす騒動を描いたファンタジー作品。作者のSUEZENがキャラクターデザインを担当した同名のアニメ作品が原作。アニメの放送と同時に「アニメージュ」誌上で連載された。

正式名称
ヤダモン
ふりがな
やだもん
作者
ジャンル
ファンタジー
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概要・あらすじ

魔女の森に暮らす幼い魔女ヤダモンは、妖精の森にいたずらをしたことがきっかけで、人間界に追放されてしまう。クリーチャーアイランドに行きついたヤダモンは、そこで出会った少年ジャン・ルブランの家に預けられることになる。妖精の森からヤダモンを守るためにやってきたタイモンとともに、人間界で楽しく暮らし始めたヤダモンだったが、そのころ妖精の森や魔女の森にはある危機が迫っていた。

登場人物・キャラクター

ヤダモン

幼い魔女。外見は5歳ほどの人間の少女とほとんど変わらないが、緑色の髪を持ち、魔法を使うときには髪が蝶の羽根のように開く。魔女の森の女王の娘で、次期女王候補。しかし魔法は苦手で、満月の夜でなければ使えず、それもほうきに乗って空を飛ぶ魔法以外は使えない。無邪気でいたずら好きの性格。妖精の森でのいたずらが過ぎたことが原因で、人間界へ追放されてしまう。 クリーチャーアイランドでジャン・ルブランと出会うが、魔女ということは信じてもらえず、そのまま迷子という扱いでジャンの家に預けられることになる。人間界に来てから空を飛ぶときには、ジャンの家にあった古い掃除機をほうきとして使っている。

ジャン・ルブラン (じゃんるぶらん)

クリーチャーアイランドに住む少年。ライオンエリアにヤダモンがあらわれる様子をUFOの墜落と勘違いし、追いかけた先でヤダモンと知り合う。年齢はヤダモンよりやや年上で、島にある学校に通っている。これといって特徴のないふつうの少年で、ヤダモンのことは「わがままな妹」程度に思っている。

タイモン

ヤダモンを助けるために妖精の森から送られてきた妖精。ぬいぐるみのような見た目をしている。時計のような姿に変身して、少しのあいだ時間を止めることができる。時間を止めているあいだは、ヤダモンだけが動け、空を飛ぶ魔法も使えるようになる。ただし、自分自身も動けず、時間を止めるのにはかなり体力を使ってしまう。

シンウィ

妖精の森の親衛隊長。長髪で大きな耳が特徴。魔女の森の女王とは旧知の仲。王位の継承が近い妖精の森の治安が乱れがちなことにいらだっている。堅物のように見えるが、思い込みが激しく、女性に手を出すのが早い一面もある。女王を含めて何人かの女性にラブレターを送ったりしている。

エドワード・ルブラン (えどわーどるぶらん)

クリーチャーアイランドに住む研究者のひとりで動物博士。白人男性でジャン・ルブランの父。ランドで動物の調査をするかたわら、ヤダモンが現れたのと同じ日に研究所に到着した不思議な卵の調査を始める。気の優しい性格で愛妻家。ヤダモンのことは迷子だと思っており、両親を探しながら自宅に預かっている。

マリア・ルブラン (まりあるぶらん)

クリーチャーアイランドに住む研究者のひとりで、研究所の所長を務める女性。浅黒い肌をしている。ジャン・ルブランの母親。おっとりした性格で、ヤダモンのことはすぐに気に入って、ヤダモンを家族同然に扱うようになる。

シーザー

推定年齢4歳のオスライオン。クリーチャーアイランドのライオンエリアでヤダモンと出会い、虫歯を抜いてもらったことをきっかけに仲良くなる。大富豪に飼われていたことがあり、人懐こい性格。ときおりヤダモンに会いにジャン・ルブランの家を訪れるようになり、来客者を驚かせている。

ハンナ・フローゼ (はんなふろーぜ)

ジャン・ルブランのクラスメートの女の子。ジャンとは仲がよく、いっしょに遊ぶことが多い。研究者の両親を持つ。ジャンといっしょに学校から帰ったところを、エンリコに騙されて誘拐を偽装されてしまう。

ブッチ

メキシコ系の太った男性。長髪をオールバックにし、アゴヒゲを蓄えてサングラスをかけている。動物学者を目指していたことがあり、エドワード・ルブランとは昔からの知り合い。しかし、成績が伸び悩み、学者への道を諦める。不思議な卵の研究を盗むため、ジャン・ルブラン、ハンナ・フローゼを偽装誘拐するが、根は善良な性格の持ち主。

エンリコ

ブッチの異母弟。長身で痩せている。スーパーコンピューター並の頭脳と記憶力を持つが、まったく融通の利かない性格。幼少期に荒んだ生活環境だったことで、自我が崩壊している。ブッチの家に引き取られてから、ブッチに様々なことを教わって人格を取り戻しているが、精神的にはまだ不安定。悪巧みの才能があったことで、ブッチとともに次第に悪の道へ走っていく。

パチモン

闇の召喚術によってキラに生み出されたヤダモンの分身。外見はヤダモンにそっくりで、黒い髪を持つ。ヤダモンの影から作り出されたため、性格や頭の良さもヤダモンとほとんど同じだが、キラの持つ魔力を与えられているため、ヤダモンを上回る魔力を持ち、自由に空を飛ぶことができる。ヤダモンとすり替わって自分が本体になるのが目的で、タイモンの分身であるバッタモンとともにヤダモンに勝負をしかける。

キラ

幼いころに「闇の精霊」の祝福を受けた魔女。高い魔力を持つ。闇の祝福を受けたもののふつうに成長し、魔女の森で魔女の子供たちの世話係をして暮らしていた。しかし、成長するにつれて「闇の精霊」に操られるようになり、禁じられていた闇の召喚術を使い、魔女の子供たちの命を奪ったことで魔女の森を追放され、異空間に封印されていた。 女王が妖精の森と人間界を行き来したことで封印が解かれ、クリーチャーアイランドにいるヤダモンの元にあらわれる。

女王 (じょおう)

ヤダモンの母親で、魔女の森の女王。長身で普段は金髪のロングヘア。魔法を使うときには髪を開き、アゲハチョウの羽根のような模様があらわれる。ヤダモンと同じくいたずら好きの性格。いたずらで妖精の森を破壊したヤダモンが、妖精の森の住人からの追及を受けないよう、ヤダモンを人間界へと追放する。

妖精王 (ようせいおう)

妖精の森の王で、タイモンの父親。老人のような外見で、額を覆い隠すほど毛の多い眉毛が特徴。時間の流れを操る力を持つ「時の妖精」。妖精の森と魔女の森に平和な時間をキープし続けているが、高齢で死期が近い。

場所

クリーチャーアイランド

野生動物を保護・研究している島で、住人には動物学者などの研究者が多い。マリア・ルブランの動物研究所がある。島内には多数の野生動物が放し飼いにされており、島内の人間は「チューブ」と呼ばれる透明の覆いがかかった道路を使って移動している。動物の9割は絶滅した動物の剥製から作り出されたクローン。

魔女の森 (まじょのもり)

ヤダモンをはじめとする魔女たちが暮らす森。人間の住む世界とは別の空間にある。作中に登場する魔女は、魔法を使うときに蝶の羽のように髪の毛が開くという特徴を持つ。妖精の森とは協定関係にあり、魔女たちは妖精王によって外見上の成長をコントロールされている。

妖精の森 (ようせいのもり)

妖精王やシンウィたち妖精の暮らす森。魔女の森と同じ空間にある。時を操る「時の妖精」が代々王位につき、国を統治する習わし。魔女の森とも密接な関係にある。現在の妖精王は高齢のため死期が近く、王位継承権を巡って治安が乱れている。

その他キーワード

不思議な卵 (ふしぎなたまご)

ヤダモンがクリーチャーアイランドに現れた日に、クリーチャーアイランドの研究室に届いた卵。大きさはダチョウの卵ほどだが、地球上のどんな生物のものとも異なった細胞を持ち、ときおり不思議な光を放っている。

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