絶対可憐チルドレン

絶対可憐チルドレン

エスパーたちが世界の政治経済に関わる世界で、最強レベル7の超能力を持つ少女、明石薫、野上葵、三宮紫穂の活躍を描く超能力アクション。いうことを聞かないやんちゃな少女3人をまとめる皆本光一との絆が描かれている。小学館「週刊少年サンデー」2004年39号から4話の集中連載として掲載され、2005年33号から連載開始。物語は小学生編、中学生編と分かれており、2014年39号からは高校生編が連載開始。約17年の長期連載を経て、2021年33号にて完結した。第53回「星雲賞」コミック部門受賞。

正式名称
絶対可憐チルドレン
ふりがな
ぜったいかれんちるどれん
作者
ジャンル
アクション
レーベル
少年サンデーコミックス(小学館)
巻数
全63巻完結
関連商品
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あらすじ

小学生編(第1巻~第15巻)

あらゆる分野で活躍するエスパーが増え続けている21世紀。最高ランク「超度7」の日本最強特務エスパーである明石薫野上葵三宮紫穂の三人は、内務省特務機関超能力支援研究局「B.A.B.E.L.」のエスパーチーム「ザ・チルドレン」として活躍していた。彼女達の育成係兼指揮官となった皆本光一は、おませでじゃじゃ馬な彼女達に手を焼きながらも、さまざまな事件や問題を解決していく。そんな中、皆本は予知能力を持つイルカの伊-九号を通して、エスパーとノーマルのあいだで戦争が起こり、薫が「破壊の女王」としてエスパー達のリーダーとなるという未来の予知を見る。さらに「B.A.B.E.L.」と敵対してノーマルを憎む兵部京介が現れ、彼の率いる犯罪組織「P.A.N.D.R.A」と対峙していく事になる。絶望の未来を回避するため、皆本は悩みながらも、仲間と共にさまざまな敵に立ち向かっていく。

中学生編(第16巻~第23巻)

小学校を卒業したエスパーチーム「ザ・チルドレン」の面々は、中学生になって新たな友人、雲居悠里を加え、新しい学校生活を送っていた。のちに薫達のクラスには、かつて裏組織「ブラック・ファントム」に洗脳されていたパティ・クルーや、筑紫澪など犯罪組織「P.A.N.D.R.A」の子供達も転入し、学校生活はさらににぎやかなものとなっていた。思春期を迎えた薫は、徐々に皆本光一を男性として意識するようになり、やがて彼への恋心に気づく事になる。そんな薫達の前に、「ファントム・ドーター」を名乗る謎の少女、ユーリが現れる。「ザ・チルドレン」はユーリが洗脳したエスパー達を解放しながら、徐々に表面化してきた「ブラック・ファントム」との攻防を繰り広げる。

フェザー編(第24巻~第32巻)

任務中に負傷した皆本光一を助けるため、特務機関「B.A.B.E.L.」で封じられていたフェザーが目覚める。彼女はレアメタルのマテリアルに宿って女性の姿になり、皆本の傷を癒す。その姿は、皆本がかつて伊-九号の予知で見た未来の明石薫そのものだった。未来からやって来たというフェザーは、普段は鳥の姿で行動しながら皆本達に協力しつつ、ユーリにも接触するようになる。そんな中、ユーリの正体を悟った兵部京介は彼女と戦い、雲居悠里以外の人格を封印する。その後、裏組織「ブラック・ファントム」の本拠地に乗り込んでギリアムと対峙した兵部は、虚数空間に消え、その人格をフェザーのマテリアルにバックアップする。兵部の人格を宿したフェザーは幼い頃の兵部の姿になり、「京介」として皆本や薫達と共に暮らす事となる。

ファントム・ドーター編(第33巻~第39巻)

明石薫をはじめとした友人の記憶から自分の情報を抹消したユーリは、人格をすべて統合し、雲居悠里の姿となる。そして裏組織「ブラック・ファントム」を離れた悠里は、「ファントム・トレイター」を名乗り、ナイハンゾウと共にギリアムのもとへ乗り込む。しかしギリアムに敗北した悠里は、彼の作り出した催眠幻覚の世界に取り込まれてしまう。そんな悠里の危機を感じ取り、彼女に関する記憶を取り戻した薫は、悠里の本当の正体を知る事となる。薫は悠里を助けるため、仲間と共にギリアムの屋敷に乗り込むが、そこではギリアムに取り込まれて、再び「ファントム・ドーター」となってしまった悠里が立ちはだかる。悠里の強力な催眠幻覚に苦戦する中、京介が消滅し、消えていた兵部京介が復活するのだった。

高校生編(第40巻~第45巻)

高校生になったエスパーチーム「ザ・チルドレン」の面々は、新しいクラスで新しい学校生活をスタートさせていた。また中学生までは明石薫達と同居していた皆本光一は、彼女達と別居する事になる。それぞれの新生活が始まる中、達の新たなクラスメイトとして松風浩一が現れる。彼は幼い頃に「ザ・チルドレン」に救われた過去を持ち、薫達の正体に気づきかけていた。ノーマルでありながら「完全視覚記憶」の才能を持つ松風は、のちに特務機関「B.A.B.E.L.」にその才能を買われ、「ザ・チルドレン」の指揮官候補として薫や皆本をサポートするようになる。そんな松風を疑う兵部京介は、生徒会長として薫達の高校に潜り込むようになり、薫達はさらに騒がしい日々を送っていた。一方、身を隠していたギリアムの暗躍が再開され、裏組織「ブラック・ファントム」のエスパーが再び攻撃を仕掛けてくるようになる。のちに財団で暮らしていた雲居悠里が帰国してメンバーに加わり、さらに強化された「ザ・チルドレン」は、任務をこなしながらさまざまな敵に立ち向かって行く。

ブラック・ファントムの精神汚染編(第46巻~第51巻)

裏組織「ブラック・ファントム」の攻撃によって蕾見不二子が精神汚染されてしまい、特務機関「B.A.B.E.L.」は深刻な内部分裂を起こすようになる。不二子の命令によって皆本光一賢木修二は異動となり、エスパーチーム「ザ・チルドレン」と引き離され、さらに桐壺帝三柏木朧も精神汚染されてしまう。一方、犯罪組織「P.A.N.D.R.A」では幹部の真木司郎が精神汚染されて組織から離脱し、兵部京介でもその洗脳を解除する事はできずにいた。そして皆本達は仲間の助けを借りて、「ザ・チルドレン」のもとへ戻る事に成功する。再結成された「ザ・チルドレン」は不二子が残していた蕾見文書の助言を頼りに、「ブラック・ファントム」への反撃を開始する。そして賢木が開発した精神汚染解除のワクチンを携え、「ザ・チルドレン」は「P.A.N.D.R.A」と手を組み、不二子達を解放するため「B.A.B.E.L.」に乗り込むのだった。

登場人物・キャラクター

皆本 光一 (みなもと こういち)

普通の人間。知能指数は飛び抜けて高く、自衛官として肉体訓練も積んでいる。かつては力づくでいうことをきかせていたため、問題児になってしまったザ・チルドレンを使いこなした天才指揮官と仲間内では呼ばれており、高額で引き抜きの話もあった。エスパーと人間は同じ仲間だと考え、区別意識がない。 極めて真面目で信念も強く、見た目も悪くないため非常にモテる。裏表なく接してくる彼に対して、心に歪みがあったザ・チルドレンの三人も、彼に対してだけは心を許している。彼も3人に全幅の信頼をおいており、引き離されることには抵抗し、命の危険がある任務にはかかわらせたくないと思っている。彼女たちが小学生の時期は強力すぎる超能力を抑えるため、ESPリミッターを3人につけていた。

明石 薫 (あかし かおる)

超能力最高ランク・レベル7の念動能力者(サイコキノ)。コードナンバー「C-01」。建物くらいなら簡単に破壊できる力を持ち、時にはテレポートよりも早く、限界を超えて動くこともある。幼いころは自分の力の制御ができず、誰とも触れ合えない環境に隔離されていた。しかし皆本光一が一途に彼女をいたわってくれたことで、心を開くようになる。 男らしい性格とリーダー的意識を持っており、極めて短気。小学生時代には、周りの女性ににエロ行動を取るなどオヤジ趣味も強かった。エスパーの孤独感ゆえに、他のエスパーを守りたいという意識は極めて強い。皆本光一には好意を持っており、本人はわかっていないレベルでのツンデレ。 野上葵や三宮紫穂といった友人たちに対してでさえ、皆本光一に近づきすぎる場合激しい嫉妬心が生まれ、攻撃的になることがある。未来予知では、20歳になった薫が、「破壊の女王」としてエスパーを束ねて人間と対立する姿が見られる。

野上 葵 (のがみ あおい)

超能力最高ランク・レベル7の瞬間移動能力者(テレポーター)。コードナンバー「C-02」。テレポートの距離と回数、運べる質量に長けており、運搬をメインに担当。その他戦闘時には物質内への転送や、上空からの落下などで強力な攻撃を放つ。学業は優秀ながらも、運動能力や音楽能力はイマイチで、特に胸が小さいことに関してはコンプレックスを抱いている。 関西弁を普段から使うメガネの少女で、潔癖症なため明石薫がオヤジ趣味だったころ嫌悪感を抱いていたこともある。まとめ役の皆本光一には全幅の信頼を置いているのみならず、好意も抱いており、中学生になってからは抜け駆けすることも増えた。

三宮 紫穂 (さんのみや しほ)

超能力最高ランク・レベル7の接触感応能力者(サイコメトラー)。コードナンバー「C-03」。痕跡さえあれば触れるだけで残留思念を読み取ることができ、人間であれば触れることでその心理状態がすべてわかる。今まで人間の心の裏を読んでしまい続けたゆえに、性悪な部分が強く、毒舌や嘘をいうことを惜しまない。 また武器がないため、レミントン・ダブルデリンジャーやスタンガン、吹き矢、サイコメトリーできる特殊性ワイヤーガンが支給されている。明石薫のことが大好きで、彼女を傷つける相手を一切許さないヤキモチやき。皆本光一がまとめ役になるようになってからは、自ら手をつなごうとする彼に全幅の信頼を寄せている。

賢木 修二 (さかき しゅうじ)

「B.A.B.E.L.」の医療研究課の医師で、ザ・チルドレンの担当医。超能力者としてはレベル6の接触感応能力者(サイコメトラー)。同時にサイコキネシスの能力も持ちあわせており、骨折を治すこともできる。ザ・チルドレンには劣るものの、超能力を駆使した医師としての腕は確かで、あらゆる難しい手術を成功させている。 皆本光一とは大学以来の親友。どうしようもない女好きで、いつも問題ばかり起こしている軽薄な男。同じ能力者として三宮紫穂とはぶつかり合うことも多い。一方でオヤジ趣味だった明石薫とは仲がいい。

梅枝 ナオミ (うめがえ なおみ)

超能力者レベル6の念動能力者(サイコキノ)。コードネーム「ワイルド・キャット」。元々中学生だった彼女はおとなしく心優しい少女で、「B.A.B.E.L.」のコネのある学校に通っていた。その能力を見出されてから、谷崎一郎に教育されていた。しかし彼のロリコン体質に嫌気がさし、最初はガマンしていたが、吹っ切れてからは拒絶するようになった。 谷崎一郎に教育されてからはレベル6の力を発揮するようになった。

犬神 初音 (いぬがみ はつね)

初登場時14歳。念動力、催眠、遠隔操作、予知を組みわせることで身体能力を狼にすることができる合成能力者。無意識レベルで動物としての身体を用いることができ、嗅覚や動物の感情、言語を理解することができる。補佐として幼なじみの宿木明が彼女の世話をしたり、暴走をおさえたりしている。

蕾見 不二子 (つぼみ ふじこ)

「B.A.B.E.L.」の管理官で、発足にも携わっており、日本の政治界、世界の財界人ともつながりのある人物。コードネームは「ザ・スリーピング・スノーホワイト」。ものすごい爆乳で色気ムンムンの美女だが、実年齢は80歳以上。兵部京介と同様超能力でテロメアをコントロールして、若い女性の姿を保っている。 強力な複合超能力者で、念動力、精神感応、瞬間移動を使いこなし、ザ・チルドレンを軽くいなすことができる。ワガママで下品な、女王様気質のトラブルメーカー。兵部京介とは古くからの知己。

兵部 京介 (ひょうぶ けいすけ)

超能力者の世界を作ることを目指す「P.A.N.D.R.A」のリーダー。80歳以上の年齢だが、超能力でテロメアをコントロールすることで若い青年の姿を保っている、強力なエスパー。念動力、精神感応、瞬間移動、催眠などありとあらゆる超能力を使うことができる。 エスパー犯罪史上でも最悪の人物として厳重に収容されていたが、管理は一切に立たず、何度も外に出てしまう。ザ・チルドレンを「P.A.N.D.R.A」に引きこむのが目的の一つ。世界からノーマルな人間を完全に排除することを望んでいる。明石薫には予知から非常に強い愛情を抱いており、薫たちザ・チルドレンが「P.A.N.D.R.A」のリーダーになることを望んでいる。 薫の想い人である皆本光一には嫉妬を抱いている。一方で野上葵や三宮紫穂には嫌悪されている。

桃太郎 (ももたろう)

大日本帝國軍超能力研究員によって超能力者に改造されたモモンガ。精神感応能力や予知能力を持つことで、人間と会話もできる。空気の弾を誘導弾として使うなど戦闘力も高い。拾って命名したのは明石薫。その後兵部京介に引き取られ、一緒にいることが多い。

筑紫 澪 (つくし みお)

ザ・チルドレンと同じ年の瞬間移動能力者(テレポーター)。全身ではなく、身体の一部を部分テレポートさせたり、物体を透過したり、素粒子レベルで分割して分身するなど、テレポートを自由な発想で操る少女。研究機関でひどい扱いを受け続けていたため、兵部京介に拾われ彼をとても慕っている。 明石薫と共に戦ってからは強い好意を寄せ、ツンデレ的行動を取るようになった。

ユーリ

殺し屋集団の中心人物である父「黒い幽霊」が超能力者を利用しようとしたために育てられた少女。コードネームは「黒い幽霊の娘」。ミラージュ、ファントム、雲居悠里の3つの人格を持つ多重人格者。超能力者レベル7の催眠能力者(ヒュプノ)で、幻覚によって発狂させることができる。 ミラージュはユーリのベースになる人格で、父に忠実ながらも、自分がしていることに罪悪感を持っている。ファントムは父親に強い反抗心を持ち、冷酷に相手を殺害する好戦的な性格。情緒は極めて不安定。雲居悠里は作り上げられた模擬人格で、中学校ではザ・チルドレンのクラスメイトになっている。 おとなしい性格で男子にも人気があり、3人に近づくための人格で、ミラージュやファントムと入れ替わって監視している。

伊-九号 (いきゅうごう)

特務機関「B.A.B.E.L.」に所属するイルカのエスパーで、超度7の予知能力を持つ。大戦中に誕生した「エスパー・ドルフィン」と呼ばれる軍事イルカで、仲間と共に亡命し日本に渡り、当時の兵部京介や蕾見不二子に出会い仲間となる。

伊-八号 (いはちごう)

超度7の予知能力を持つイルカのエスパーで、伊-九号の相棒。九号と同様、大戦中に仲間と共に日本に渡り、当時の兵部京介や蕾見不二子に出会い仲間となる。病気で死亡後に早乙女英治に脳を回収され、その脳は「伊号ポッド」と呼ばれる装置の一部となる。終戦後は兵部に保護され、犯罪組織「P.A.N.D.R.A」に活用されている。

花井 千里 (はない ちさと)

超度2のテレパシーを使うエスパーの少女。明石薫達の小学校からのクラスメイトで、中学校と高校でも引き続き学友となる。東野将とは幼なじみで、のちに恋人となる。普段はおとなしい性格だが怒ると怖い面がある。

東野 将 (とうの まさる)

ノーマルの少年で、明石薫達の小学校からのクラスメイトで、中学校と高校でも引き続き学友となる。花井千里とは幼なじみで、のちに恋人となる。当初は千里との確執によりエスパーを差別していたが、薫との交流を通して千里との和解を果たし、以来エスパーにも普通に接するようになる。また火野カガリとも親しくなる。

桐壺 帝三 (きりつぼ たいぞう)

特務機関「B.A.B.E.L.」の局長の男性。ノーマルだがエスパー達への愛情は深い。熱血な性格で、エスパーチーム「ザ・チルドレン」のメンバーを「国の宝」と評して特に溺愛しており、彼女達の事になると過保護で過激な行動が増える。強靭な肉体と精神力を持ち、ノーマルでありながら高い戦闘能力や耐久力を持つ。

柏木 朧 (かしわぎ おぼろ)

特務機関「B.A.B.E.L.」に所属する女性で、桐壺帝三の秘書をしている。優しく穏やかに見えるが怒ると怖いタイプで、エスパーチーム「ザ・チルドレン」の事となると暴走しがちな桐壺を止める事が多い。皆本光一に「ザ・チルドレン」の主任となる事を依頼した人物でもあり、「ザ・チルドレン」の理解者として、明石薫達からの信頼も厚い。

谷崎 一郎 (たにざき いちろう)

特務機関「B.A.B.E.L.」に所属する男性。チーム「ワイルド・キャット」の主任として、梅枝ナオミを幼い頃から教育してきた。またナオミの事を昔から溺愛しており、彼女を自分の理想の女性に育て上げ、いずれは結婚する事を目論んでいた。しかしナオミには激しく拒絶されるようになり、よく彼女に激しい制裁を受けている。

宿木 明 (やどりぎ あきら)

特務機関「B.A.B.E.L.」に所属する特務エスパーの少年。チーム「ザ・ハウンド」として、 犬神初音とコンビを組んでいる。テレパシーを変形させて、動物に自分の意識を移してあやつる合成能力「リプレイス」の使い手。爬虫類など知能の低い動物であれば、一度に複数をあやつる事もできる。幼なじみの初音には子供の頃から手を焼いているが、大切に思っている。

常磐 奈津子 (ときわ なつこ)

特務機関「B.A.B.E.L.」に所属する特務エスパーの女性。超度5の透視能力と遠隔透視が使えるクレヤボヤンス。チーム「ザ・ダブルフェイス」として、野分ほたるとコンビを組んでいる。普段は「B.A.B.E.L.」の受付嬢をしているが、のちに新人に受付を任せてほかの任務にも出るようになる。

野分 ほたる (のわき ほたる)

特務機関「B.A.B.E.L.」に所属する特務エスパーの女性。超度5のテレパシーが使える精神感応能力者。チーム「ザ・ダブルフェイス」として、常磐奈津子とコンビを組んでいる。普段は「B.A.B.E.L.」の受付嬢をしているが、のちに新人に受付を任せてほかの任務にも出るようになる。

末摘 花枝 (すえつむ はなえ)

特務機関「B.A.B.E.L.」に所属するエスパーの女性。超度6のテレパシーと催眠能力を持つ精神感応能力者。普段は超能力を活かして、「B.A.B.E.L.」の運営する終末医療介護ホスピスの職員をしている。まじめで心優しい性格だが、素顔は厳つい大柄な男性のような姿で、普段は真の姿を隠して超能力で美少女の姿に変身している。

メアリー・フォード (めありーふぉーど)

日本に常駐する合衆国エスパーチーム「ザ・リバティーベルズ」の一員。褐色肌の女性で、超度6の念動能力を扱う。特に水などの流体コントロールを得意としている。当初はエスパーチーム「ザ・チルドレン」の事を快く思っておらず、明石薫ともケンカをしていたが、のちに意気投合しなかよくなる。

ケン・マクガイア (けんまくがいあ)

日本に常駐する合衆国エスパーチーム「ザ・リバティーベルズ」の一員で、元カンザス州警察捜査官の男性。超度6の遠隔透視能力が使えるクレヤボヤンス。つねにサングラスをかけている。明るく気のいい性格の持ち主。

J.D.グリシャム (じぇいでぃーぐりしゃむ)

日本に常駐する合衆国エスパーチーム「ザ・リバティーベルズ」のリーダーを務めており、黒いロングコートをまとった男性。テレパシーが元の合成能力を使い、近くにいるエスパーの能力をコピーできる。このため「エスパーキラー」の異名を持つ。大戦中は米軍に所属していた元軍人で、当時の兵部京介とも面識がある。

キャロライン

皆本光一が海外留学していた頃の友人で、テレパスを使うエスパーの女性。テレパス以外にも念動能力を秘めており、実験の結果、第二の人格であるキャリーが生まれる。

キャリー

キャロラインから生まれた第二の人格。生まれたばかりの頃は幼児のような性格と知能だったが、わずかな期間で精神が成長し、キャロラインと同年代の女性となる。のちに皆本光一とは恋人関係になるが、皆本への好意を残したままキャロラインの中で眠りにつく。

真木 司郎 (まぎ しろう)

犯罪組織「P.A.N.D.R.A」の幹部の男性。超度6の合成能力者で、炭素をあやつる事ができる。黒髪の長髪に炭素を蓄えており、髪を槍のように伸ばして攻撃する事もできる。しかし炭素が電気を通しやすいため、電撃攻撃には弱い。兵部京介の右腕で組織の参謀だが、生真面目な性格で、サボり癖のある兵部をはじめとする、個性的なメンバー達に悩まされる事が多い苦労人。 少年期に紛争地で放浪していたところを、兵部に保護された過去を持つ。

加納 紅葉 (かのう もみじ)

犯罪組織「P.A.N.D.R.A」の幹部の女性。テレポートを使う合成能力者で、空間を固定させた怪力も得意としている。組織の姉貴的な存在で、一部のメンバーからは「姐さん」と呼ばれている。クールで仕事もできるが、実は小太りな中年男性に萌える「オヤジ趣味」を持っており、桐壺帝三にも密かに萌えていた。真木司郎同様、兵部京介には手を焼いているが怒ると怖いタイプで、彼に説教をする事もある。 紛争地での爆撃で家と両親を亡くしたところを、兵部と真木に保護された過去を持つ。

藤浦 葉 (ふじうら よう)

犯罪組織「P.A.N.D.R.A」の幹部の男性。念動能力がベースの合成能力者で、口から出す振動波で攻撃ができる。また超音波を使って離れた相手に声を届けたり、声を聞き取ったりするなど、メッセンジャーのような役割も持つ。「P.A.N.D.R.A」の幹部の中では一番年下で、真木司郎や加納紅葉にとっては弟のような存在。 兵部京介の事は「ジジィ」と呼んでおり、からかったり生意気な態度を取る事が多いが、本音では彼の事を慕っている。

玉置 カズラ (たまき かずら)

犯罪組織「P.A.N.D.R.A」に所属するエスパーの少女。テレポートと接触感応能力を使う合成能力者で、空間を歪める事で体の一部を触手状にし、亜音速で攻撃できる。メンバーの火野カガリとは幼なじみで、高校生編では恋人関係になっている。また同年代の筑紫澪や、のちに加わったパティ・クルーとは仲がいい。

火野 カガリ (ひの かがり)

犯罪組織「P.A.N.D.R.A」に所属するエスパーの少年。パイロキネシスを中心に念動能力や予知能力を使う複合能力者。熱風や炎をあやつる攻撃を得意とする。当初はノーマルを毛嫌いしていたが、明石薫達の中学校に転入した際に出会った東野将とは仲がいい。メンバーの玉置カズラとは幼なじみで、高校生編では恋人関係になっている。

マッスル 大鎌 (まっする おおかま)

犯罪組織「P.A.N.D.R.A」に所属する男性で、本名は「大鎌増夫」。物質を硬質化・凍結させる光線「ビッグ・マグナム」を放ち、人間の動きを止める事もできる。美男子を好む女子力が高い筋肉質のオカマで、オカマ口調で話す。また露出の高い服を好んでおり、言動などから敵味方問わず周囲に変態扱いされる事が多い。特務機関「B.A.B.E.L.」が「P.A.N.D.R.A」に手出しできないように、「マスール・オカマノフ」を名乗り駐日大使となる。 「P.A.N.D.R.A」メンバーの中では古株で、真木司郎よりも前から兵部京介と行動を共にしている。

ヤマダ・コレミツ (やまだこれみつ)

犯罪組織「P.A.N.D.R.A」に所属するエスパーの男性で、テレパシーを使う精神感応能力者。紛争地で孤児となっていた筑紫澪を保護して以来いっしょにいる事が多く、彼女のよき理解者でもある。「P.A.N.D.R.A」に入る前は傭兵で、負傷した際に超能力の一部を消失し、能力のリハビリのために口に包帯を巻き喋らないようにしている。 一見無口で物静かだがテレパシーではよく話し、口うるさい面もある。のちに戦場カメラマンをしながら、紛争地のエスパー児童の保護活動をするようになる。

黒巻 節子 (くろまき せつこ)

犯罪組織「P.A.N.D.R.A」に所属するエスパーの女性。テレパシーを基本とした合成能力者で、カメラのフラッシュで相手を眠らせて、独自の夢を見せる能力を持つ。また、イメージを写真などに映し出す念写も得意としている。「P.A.N.D.R.A」に入る前は特務機関「B.A.B.E.L.」で特務エスパーをしていたが、任務が性に合わず離職する。 また梅枝ナオミに対抗し、自費出版でCDを出していた過去を持つ。

九具津 隆 (くぐつ たかし)

犯罪組織「P.A.N.D.R.A」に所属するエスパーの男性。テレパシーを基本とした合成能力者で、人形やぬいぐるみなどに意識を宿らせて、意のままにあやつる事ができる。特務機関「B.A.B.E.L.」に所属していたが周囲と気が合わず密かに「P.A.N.D.R.A」に移り、「B.A.B.E.L.」でスパイ活動を行っていた。 アニメやフィギュアなどを好むオタクで、謎の天才原型師としても活動している。

雲居 悠里 (くもい ゆうり)

明石薫と同じ中学校に入学し、クラスメイトとなった少女。おとなしく礼儀正しい性格だが、天然でおっちょこちょいな一面もある。エスパーチーム「ザ・チルドレン」のメンバー、中でも薫をとりわけ強く慕っており、恋愛感情に近いものを抱いている。正体はユーリが日常に溶け込み、学友として「ザ・チルドレン」を探るために作り出した模擬人格。 接触感応能力やテレパシーから正体を隠すため、ユーリの催眠や暗示がかかっており、模擬人格であるという自覚がないまま薫達と接している。フェザー曰く「ユーリの本来の人格」であり、のちに薫達と交流を深める事で、徐々に自我が芽生えるようになる。その後、裏組織「ブラック・ファントム」への離反を決意した際に人格統合を果たし、「ファントム・トレイター」を名乗るようになる。 薫達と和解後は財団に保護され日本を離れるが、のちに帰国し「ザ・チルドレン」のメンバーに加わる。

ファントム

ユーリの中に生まれた副人格。父親を含めた周囲に対して反抗的かつ荒々しい性格の女性で、戦闘を主に担当しており、エスパーチーム「ザ・チルドレン」とも戦う事がある。ユーリが兵部京介との戦いに敗れた際に、ユーリと共に兵部によって一時的に人格を封印される。のちに犯罪組織「P.A.N.D.R.A」の協力を得て、雲居悠里の中で再び眠りにつく。 しかし悠里の感情が荒ぶった時などに、表に出てくる事がある。

パティ・クルー (ぱてぃくるー)

裏組織「ブラック・ファントム」にあやつられていたエスパーの少女。のちに犯罪組織「P.A.N.D.R.A」に保護されるが、「ブラック・ファントム」にあやつられていた時の事は覚えていない。身体を粒子に変えてコントロールし、移動や攻撃ができる合成能力者。保護後しばらくは生きる気力を失っていたが、黒巻節子が見せた夢によって気力を取り戻し、美男子や同人誌を好むオタク趣味や腐女子趣味を持つようになる。 このため、敵味方問わずしばしば周囲の男性で妄想をする事もある。同人イベントへの参加やコスプレイヤーとしての活動もしており、同じくオタクの九具津隆とは仲がいい。

ティム・トイ (てぃむとい)

裏組織「ブラック・ファントム」にあやつられていたエスパーの少年。催眠能力と念動能力を使う合成能力者で、特におもちゃや人形をあやつる事を得意としている。のちに特務機関「B.A.B.E.L.」に保護されるが、「ブラック・ファントム」にあやつられていた時の事は覚えていない。チーム「シャドウ・オブ・ザ・チルドレン」として、バレット・シルバーとコンビを組んでエスパーチーム「ザ・チルドレン」を陰からサポートしている。 アニメやホビーが好きなオタクで、特にロボットを好み能力にも活かしている。

バレット・シルバー (ばれっとしるばー)

裏組織「ブラック・ファントム」にあやつられていたエスパーの少年。念動能力を中心とした合成能力者で、弾丸をはじめとした鉛の操作を得意としている。のちに特務機関「B.A.B.E.L.」に保護されるが、「ブラック・ファントム」にあやつられていた時の事は覚えていない。チーム「シャドウ・オブ・ザ・チルドレン」として、ティム・トイとコンビを組んでエスパーチーム「ザ・チルドレン」を影からサポートしている。 アニメやホビーが好きなオタクで、特にミリタリーを好んでいる。野上葵に片思いしている。

フェザー

ユーリに憑依した第四の人格で、複数の強力な超能力を持った高超度エスパーの女性。ユーリから離れてからは特務機関「B.A.B.E.L.」に封じられていたが、のちにレアメタルのマテリアルに宿り、未来の明石薫そっくりの女性の姿で行動するようになる。普段はエネルギーの節約のために鳥の姿になっている。正体は未来からトリプルブーストの力でやって来た、エスパーチーム「ザ・チルドレン」を中心とする複数のエスパー達の精神・人格・超能力の集合体。 未来の薫を中心に野上葵、三宮紫穂、さらに雲居悠里の姿や人格、超能力も持っている。当初は自分の正体や目的に関する記憶をなくしていたが、「破滅の未来を変える」という真の目的を思い出してからは、皆本光一や薫達だけでなく兵部京介やユーリにも積極的に干渉するようになる。 また兵部が虚数空間に消滅した際は、彼のバックアップに体を貸し、京介として行動するようになる。

京介 (きょうすけ)

兵部京介が虚数空間に消える直前にフェザーのマテリアルに残した、兵部の人格や思念のバックアップ。フェザーの人格は眠った状態になり、代わりに兵部の思念波が定着している。幼い頃の兵部の姿をしているが、本物の兵部とは異なり頭部にアホ毛が生えており、明石薫を「女王(クイーン)」と呼び懐いている。特務機関「B.A.B.E.L.」に保護され、一時的にエスパーチーム「ザ・チルドレン」の一員となり、皆本や薫達と暮らすようになる。

ギリアム

裏組織「ブラック・ファントム」の幹部をしているエスパーの青年で、催眠能力や念動能力を使う複合能力者。ユーリの兄だが超能力が弱かったため、少年期に父親に見捨てられた過去を持つ。このためユーリをはじめとしたほかのエスパーに強く嫉妬しており、憎悪している。ユーリの離反をきっかけに父親に催眠をかけて「ブラック・ファントム」の実質的な首領となり、人工的に作った自分達のクローンエスパー達(人造エスパー)を「商品」として売り、のちに大企業や国家をも味方につけるようになる。 エスパーチーム「ザ・チルドレン」や兵部京介との戦いのあとは身を潜めていたが、催眠能力の「能力ネットワーク」を使い、特務機関「B.A.B.E.L.」のメンバーに精神汚染攻撃を仕掛けるようになる。

ナイ

裏組織「ブラック・ファントム」に洗脳されあやつられていたエスパーの少女。テレポートと透視能力をベースとした、影を媒介にする合成能力者。バンダナで目を隠しているが、優れた超感覚によって周囲を探る事ができる。ユーリのもとに派遣されてからはユーリの超能力で子猫の姿に化けるようになり、表向きは彼女のペットとして行動していた。 「ブラック・ファントム」によって頭にプラスチック爆弾を埋め込まれていたが、賢木修二や兵部京介によって除去され、命を救われる。ユーリの人格が統合されてからはハンゾウと共に彼女をサポートしていたが、のちに財団に保護され、現在はモナーク王国で暮らしている。

ハンゾウ

裏組織「ブラック・ファントム」に洗脳されあやつられていたエスパーの青年。忍者のような格好をしている。「ブラック・ファントム」の命令により飛行機で移動中の蕾見不二子達を狙っていたが、任務に失敗し逃亡する。その後は死に場所を探してユーリのもとへ行き、屋根裏に住み着いてユーリやナイの警護をするようになる。 一時期はナイと共に犯罪組織パンドラに身を寄せていたが、のちに財団のエージェントとして働くようになる。

早乙女 英治 (さおとめ えいじ)

大日本帝国陸軍・特務超能部隊の創設者であり、隊長を務める男性。階級は大尉。幼い頃の兵部京介と蕾見不二子を勧誘し、部隊に引き入れた人物。エスパーの持つ無限の可能性にいち早く目をつけ、優秀な指揮官として部隊を率い、部下からの信頼も厚い。しかし終戦間際に未来を知った事で兵部を化物扱いして銃撃するが、強力な超能力に目覚めて復活した兵部に返り討ちにされ、死亡する。

宇津美 清司郎 (うつみ せいしろう)

大日本帝国陸軍・特務超能部隊に所属するエスパーの青年。兵部京介と蕾見不二子の昔の同僚。階級は伍長。接触感応能力を使う合成能力者で、紙や文字を能力の媒介にしている。終戦間際に日本軍に誅殺されたが、超能力による残留思念を文書や日記などに残しており、それらは犯罪組織「P.A.N.D.R.A」でも活用されている。 普段は温厚な性格だが日常の鬱憤を日記などに書き留めており、残留思念の一部では荒々しい性格も見られる。

志賀 忠士 (しが ただし)

大日本帝国陸軍・特務超能部隊に所属するエスパーの青年。階級は曹長。念動力と電撃を使う複合能力者。軍に入る前は家出をして放浪していたが、早乙女英治に誘われ超能特務部隊に入隊する。兵部京介と蕾見不二子の昔の同僚であり、部隊のリーダーを務めていた。まじめで仲間思いの性格で、兵部と不二子の事は兄弟のように思っている。 米軍との交戦中に敵兵に撃たれ、仲間に希望を託しながら戦死する。

アンディ・ヒノミヤ (あんでぃひのみや)

左目に眼帯をした青年。一時期は犯罪組織「P.A.N.D.R.A」に身を置いていたが、現在はモナーク王国のソフィー王女の部下として、財団のエージェントをしている。

ユウギリ

裏組織「ブラック・ファントム」によって人工的に作られたユーリのクローンの一人。幼い少女だが強力な催眠能力を持つ高超度エスパーで、テレパシーも使える。犯罪組織「P.A.N.D.R.A」に保護されていたが、のちにモナーク王国のソフィー王女に保護され現在は財団の一員として暮らしている。 兵部京介を「しょーさ」と呼び慕っているが、おとなしく恥ずかしがり屋な性格。

松風 浩一 (まつかぜ こういち)

明石薫達の高校での新たなクラスメイトの少年。幼少期に、エスパーチーム「ザ・チルドレン」に火災事故から命を救われた過去を持つ。この頃から薫に片思いしており、彼女と再会するためにエスパーについて調べ続け、高校生になって再会を果たす。薫に「コーラ」と名付けられたリクガメを飼っている。ノーマルでありながら「完全視覚記憶」の才能を持ち、一度見た光景を記憶に焼き付け、思い出す事ができる。 このため普通のノーマルよりも催眠耐性があり、薫達に命を救われた日の記憶を、末摘花枝の催眠受けたにもかかわらず覚えていた。この才能を皆本光一に買われ、のちに特務機関「B.A.B.E.L.」の指揮官見習いとして、「ザ・チルドレン」の任務に加わる事になる。

集団・組織

ザ・チルドレン (ざちるどれん)

特務機関「B.A.B.E.L.」の特務エスパーチームで、超度7のパワーを持つ日本最強のエスパーが揃っている。指揮官の皆本光一をはじめ、明石薫、野上葵、三宮紫穂が所属している。のちに一時的に京介が加わり、高校生編では松風浩一と雲居悠里がメンバーに加わる。

B.A.B.E.L. (ばべる)

『絶対可憐チルドレン』に登場する機関。内務省特務機関超能力支援研究局。「BAse of Backing Esp. Laboratory」から「B.A.B.E.L.」と呼ばれている。国内での政治・経済・治安維持などに利用されている超能力者の政策をまとめている組織。超能力の研究の他、救助活動も多く、自衛隊や警察、消防との連携も多い。 一般人と超能力者が対等に暮らせる世界を目指し、差別を撤廃しようとしている。1940年頃に「大日本帝国陸軍特務超能部隊」から始まり、1960年頃に発足。その時の名残としてモモンガの桃太郎が作られている。最強の運用チームとして作られたのが、明石薫、野上葵、三宮紫穂と、それをまとめる皆本光一のザ・チルドレン。 ただザ・チルドレンが「B.A.B.E.L.」と「P.A.N.D.R.A」の戦争の重要な鍵になるのではないかという未来予知も出ており「懸案事項666号」というトップシークレットになっている。

P.A.N.D.R.A (ぱんどら)

『絶対可憐チルドレン』に登場する機関。超能力者を人間が利用するのをやめさせ、人間を滅ぼし、超能力者だけの世界を作るのが目的の反政府組織。リーダーは兵部京介。構成員が超能力者のみのため、非常に強大な力を持つ。特に極端な犯罪的行為はしておらず、軍事利用されていた者や、研究対象扱いだった者、いじめられていた者などを保護している。 ただ非合法な資金のやりとりなどを行っているため、テロリスト集団呼ばわりされていることもある。予知で見られている、「B.A.B.E.L.」と「P.A.N.D.R.A」の戦争の引き金になる殺し屋集団「黒い幽霊」がらみの問題では「B.A.B.E.L.」と協力することもある。

ブラック・ファントム (ぶらっくふぁんとむ)

エスパーの人身売買を生業とする大企業で、ギリアムの父親が率いる、ノーマルによる裏組織。「黒い幽霊」とも呼ばれる。ユーリをはじめとする催眠能力者によって捕らえたエスパーを洗脳し、道具や商品のように扱っている。エスパーの天敵とも言える組織で、特務機関「B.A.B.E.L.」や、犯罪組織「P.A.N.D.R.A」とも強く対立している。 当初はギリアムの父親がボスであったが、のちにギリアムが父親を洗脳し、組織を牛耳るようになる。

特務超能部隊 (とくむちょうのうぶたい)

戦時中に結成された、大日本帝国陸軍の特殊部隊で、正式名称は大日本帝国陸軍特務超能部隊。特務機関「B.A.B.E.L.」の前身。エスパーの兵士によって編成され、少年時代の兵部京介と少女時代の蕾見不二子が所属していた。早乙女英治が不二子の父親・蕾見男爵の協力を得て結成した。大戦末期に兵部と不二子以外のメンバーが暗殺されている。

財団 (ざいだん)

モナーク王国のソフィー王女が組織した、エスパーの保護団体。アンディ・ヒノミヤやユウギリも所属している。エスパー児童の保護を中心とした活動をしており、特務機関「B.A.B.E.L.」や犯罪組織「P.A.N.D.R.A」にも、協力や情報提供をする事がある。のちに雲居悠里をはじめとした裏組織「ブラック・ファントム」のエスパー達を保護する。

その他キーワード

レアメタル

エスパーの念波を増幅や記録するための希少金属物質の総称。インパラヘン王国が世界最大の輸出国となっている。主に、高超度エスパーが装着するリミッターなどにも使用されている。エスパーの思念を宿す性質も持ち、フェザーが媒介にしているマテリアルも、このレアメタルを材料としている。

エスパー

明石薫をはじめとした、超能力を持つ者の総称。「超能力者」と呼ばれる事もあり、また戦時中は「超常能力者」と呼ばれていた。人間だけでなく桃太郎や伊-九号のような動物のエスパーも存在する。超能力の強さは「超度(レベル)」と呼ばれる数値で表されており、最高ランクは「超度7」とされている。また高超度エスパーの大半は「ESPリミッター」と呼ばれる装置を身につけ、普段は能力を抑制して生活している。 ノーマルよりも数は圧倒的に少ないが、大半のエスパーは超度が低い能力しか持っておらず、ノーマルと変わらぬ生活をしている者も多い。超度の高い者の中には、特務機関「B.A.B.E.L.」に所属し、「特務エスパー」として能力を活かしている者もいる。 しかしノーマルの事をよく思っておらず、対立する者もいる。

ノーマル

皆本光一をはじめとした、超能力を持たない一般人の総称。超能力を持つエスパーをよく思っておらず、エスパーと対立したり、エスパー排斥を求めたりする者も多い。

蕾見文書

特務機関「B.A.B.E.L.」の運営施設の地下に保管されていた文書。蕾見不二子が宇津美清司郎の超能力を使って残しておいた物で、彼女の残留思念が宿っている。文書の情報を取り込んだ三宮紫穂の中に宿る形でダウンロードされ、エスパーチーム「ザ・チルドレン」達にアドバイスをしている。

トリプルブースト

エスパーチーム「ザ・チルドレン」の必殺技の一つ。明石薫を中心に野上葵や三宮紫穂のパワーを上乗せして放つ。この技の強化版である「サイキック・フォース・オブ・アブソリューション」は、主に裏組織「ブラック・ファントム」の洗脳を受けたエスパーを、洗脳から解放するのに使用される。ただし力の中心となる薫への負担が大きく、連続で使用する事はできない。 京介が加わった際は「クアドラプル・ブースト」、フェザーが加わった際は「インフィニティ・ブースト」と称された。

アニメ

絶対可憐チルドレン

数多くの超能力者が軍事、経済、外交など国際競争力の鍵を握っている世界。日本国内でも最高のエスパーである明石薫、野上葵、三宮紫穂の3人の少女は、チームザ・チルドレンとして、政府特務機関の超能力支援研究局... 関連ページ:絶対可憐チルドレン

書誌情報

絶対可憐チルドレン 全63巻 小学館〈少年サンデーコミックス〉

第1巻

(2005-10-18発行、 978-4091273710)

第2巻

(2005-10-18発行、 978-4091273727)

第3巻

(2006-01-14発行、 978-4091200280)

第4巻

(2006-03-17発行、 978-4091201270)

第5巻

(2006-06-16発行、 978-4091204158)

第6巻

(2006-09-15発行、 978-4091205780)

第7巻

(2006-12-16発行、 978-4091207081)

第8巻

(2007-02-16発行、 978-4091210104)

第9巻

(2007-05-18発行、 978-4091210685)

第10巻

(2007-08-10発行、 978-4091211675)

第11巻

(2007-11-16発行、 978-4091212153)

第12巻

(2008-03-18発行、 978-4091213020)

第13巻

(2008-06-18発行、 978-4091213976)

第14巻

(2008-09-18発行、 978-4091214652)

第15巻

(2008-12-18発行、 978-4091215154)

第16巻

(2009-03-18発行、 978-4091215987)

第17巻

(2009-07-17発行、 978-4091220073)

第18巻

(2009-09-17発行、 978-4091217455)

第19巻

(2009-12-18発行、 978-4091220288)

第20巻

(2010-02-18発行、 978-4091221483)

第21巻

(2010-04-16発行、 978-4091222589)

第22巻

(2010-07-16発行、 978-4091224194)

第23巻

(2010-10-18発行、 978-4091226259)

第24巻

(2010-12-17発行、 978-4091227195)

第25巻

(2011-02-18発行、 978-4091227829)

第26巻

(2011-06-17発行、 978-4091228727)

第27巻

(2011-09-16発行、 978-4091232380)

第28巻

(2011-12-16発行、 978-4091234308)

第29巻

(2012-01-18発行、 978-4091235169)

第30巻

(2012-05-18発行、 978-4091236654)

第31巻

(2012-08-17発行、 978-4091237934)

第32巻

(2012-12-18発行、 978-4091240347)

第33巻

(2013-01-18発行、 978-4091241672)

第34巻

(2013-04-18発行、 978-4091242044)

第35巻

(2013-08-16発行、 978-4091243669)

第36巻

(2013-10-18発行、 978-4091244574)

第37巻

(2014-01-17発行、 978-4091245533)

第38巻

(2014-04-18発行、 978-4091246479)

第39巻

(2014-07-18発行、 978-4091246769)

第40巻

(2014-12-18発行、 978-4091254146)

第41巻

(2015-03-18発行、 978-4091257963)

第42巻

(2015-07-17発行、 978-4091258588)

第43巻

(2015-09-18発行、 978-4091262271)

第44巻

(2016-01-18発行、 978-4091264978)

第45巻

(2016-04-18発行、 978-4091270931)

第46巻

(2016-08-18発行、 978-4091273291)

第47巻

(2016-12-16発行、 978-4091274298)

第48巻

(2017-03-17発行、 978-4091275103)

第49巻

(2017-08-18発行、 978-4091275769)

第50巻

(2017-12-18発行、 978-4091278807)

第51巻

(2018-04-18発行、 978-4091282286)

第52巻

(2018-08-17発行、 978-4091283481)

第53巻

(2019-01-18発行、 978-4091287809)

第54巻

(2019-04-18発行、 978-4091288080)

第55巻

(2019-08-16発行、 978-4091291769)

第56巻

(2019-12-18発行、 978-4091294531)

第57巻

(2020-03-18発行、 978-4091295668)

第58巻

(2020-06-18発行、 978-4098500826)

第59巻

(2020-09-18発行、 978-4098501847)

第60巻

(2021-01-18発行、 978-4098502899)

第61巻

(2021-04-16発行、 978-4098505197)

第62巻

(2021-07-16発行、 978-4098506316)

第63巻

(2021-09-17発行、 978-4098506460)

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