概要・あらすじ
落ちこぼれの高校生・根岸歩は、ある日校長室に呼び出され、スーパー寿川崎店に就職すれば、半年遅れだが卒業させてやると告げられる。乗り気がしない根岸は、とりあえずスーパーを訪れるが、ついクセで万引きし捕まってしまう。店長の浜野三郎は根岸が自社に入社予定だと知り態度を一変。低姿勢で彼を受け入れるという。スーパー寿は深刻な人材不足に困っていたのだ。
こうして根岸は、高校卒業と引き換えに、スーパーの鮮魚売り場で働くことになった。
登場人物・キャラクター
根岸 歩 (ねぎし あゆむ)
皆と一緒に高校を卒業できなかった落第生。人材不足に悩むスーパー寿川崎店への就職、半年の勤務を条件に、卒業証書を約束される。ちゃらんぽらんで仕事は適当だが、要領はよく、商品をちょろまかして女子社員たちと酒盛りを楽しむ。お客をナンパしたり、寮に女性を連れ込むなど、自由気ままに振る舞う問題児。
栗本 夏記 (くりもと なつき)
新卒でスーパー寿川崎店に配属された長髪の美女。名門のK大学経済学部を卒業した才媛。将来の幹部候補生で、本部から川崎店のずさんな売上管理をレポートする秘密任務を命じられている。あまりにもめちゃくちゃな川崎店の管理体制に呆れ、怒りを覚えるが、いつの間にか根岸たちのペースに巻き込まれてしまう。酒乱の気があり、飲み過ぎると、暴れたり泣いたり裸になったりと大騒ぎする。
塩釜 忠男 (しおがま ただお)
スーパー寿川崎店鮮魚売り場の主任。根岸歩の直属の上司。パンチパーマで体格の良い中年。ギャンブル、酒、女が原因で妻と娘とは別居中。川崎店に配属された新卒の栗本夏記に好意を抱き、酒で潰してモノにしようとする。店のものはすべて自分のものと公言し、商品を平気でちょろまかすダメ人間だが、娘の久美には愛情を注ぐ。
塩釜 久美 (しおがま くみ)
スーパー寿川崎店鮮魚売り場の主任・塩釜忠男の小学生の娘。ポニーテールにソバカスが特徴。別居中の父母のよりを戻そうと奮闘する。自分が作った弁当を根岸歩が褒めたことから、根岸に好意を持つ。根岸が惚れている栗本夏記をライバル視して、何かと対抗しようとする。
浜野 三郎 (はまの さぶろう)
スーパー寿川崎店の店長。新卒の社員3人が、3か月ももたずに辞めてしまったために、新たに入社した根岸歩には必要以上に甘い。根岸には完全に舐められ、「店ちゃん」と気安く呼ばれる。二回りも歳の違う根岸に気を使うせいで、ストレス性の胃炎に悩む。ヘビが大の苦手。
平良 欽太 (たいら きんた)
沖縄県の離島出身者。沖縄物産展を開催するために、スーパー寿川崎店にやってきてそのまま社員になる。小太りで角刈り、分厚い唇が特徴。語尾に「～だっち」とつけるのが口癖。根岸歩と競馬場に言った際は、裸踊りで沖縄の島の神様と交信したり、馬と話すなどの特技を披露した。また見かけによらず空手四段の腕前。
嘉納 アツコ (かのう あつこ)
沖縄県の離島出身者。平良欽太の彼女で、長髪で眉が太い美少女。島に帰ってくるという約束を破り、都会に住み着いてしまった欽太を連れ戻すためにスーパー寿川崎店にやってくる。ハブ酒作りのために生きたハブを連れ歩いている。
早見 晴子 (はやみ はるこ)
スーパー寿川崎店のレジ係。ショートカットの美少女で名古屋弁を話す。素姓を明かさず入社するが、じつは家出人。実家は土建会社を経営する金持ちで、父は県会議員でもある。親に反抗し、自立を目指すが、目標とする職業がヘリコプターのパイロットやバンジージャンプのインストラクターなど、なぜか危険なものばかり。
窪内 潔 (くぼうち きよし)
大学中退の18歳。スーパー寿川崎店総務課に配属された新人。メガネをかけた小太りの少年で、いつも汗をかいており息遣いが荒い。人とコミュニケーションをとるのが苦手なマザコン。いじめに遭うと、謎の呪文を唱えながら陰湿な仕返しをする。
菊地 信治 (きくち しんじ)
スーパー寿川崎店鮮魚部の店員で根岸歩の同僚。リーゼント頭が特徴。近所の託児所の保母・石井由香里のことが好きで、休日になると由香里を手伝う。根岸に由香里の存在を知られてしまい、横取りされないかと気をもむ。
石井 由香里 (いしい ゆかり)
スーパー寿川崎店の近所にある託児所の保母。異常に敏感な体質の持ち主で、風で飛んできた葉っぱが触れただけでも身体が反応してしまう。その敏感体質を根岸歩に気づかれ、強引に押し切られて肉体関係を持ってしまう。
場所
スーパー寿川崎店 (すーぱーことぶきかわさきてん)
根岸歩が働く、川崎にある中堅スーパーのチェーン店。本部に次ぐ売上があるにも関わらず、利益率は全店中最下位という問題のある店舗。その原因は、主任である塩釜忠男や根岸の横流しや横領。管理体制も甘く、満足な社員教育もなされていない無法地帯。
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