ラストニュース

ラストニュース

東京都知事を務めたノンフィクション作家の猪瀬直樹と、現代社会に生きる様々な大人たちをテーマにした報道漫画。作画は弘兼憲史。過去に起こった数々の事件を題材にしつつ、「天下り問題」や「皇太子妃選定」、「1ドル=100円割れ」などの時事ネタを物語に反映。中盤以降は衛星放送など郵政省による放送行政が抱える問題をクローズアップしていく。

正式名称
ラストニュース
ふりがな
らすとにゅーす
作画
原作
ジャンル
社会問題
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概要・あらすじ

マスメディアがマスメディアを批判し、検証するという新しいコンセプトでスタートしたラストニュースは、深夜11時59分から11分間流されるCBSテレビのニュース番組。業界内でタブー視される問題に斬り込み、局内外で放送されたニュースに新事実を突きつけ、時にはスクープ報道となることも。真実を追い求めるプロデューサーの日野湧介やスタッフの目を通して、マスメディアが抱える様々問題を浮き彫りにしていく。

登場人物・キャラクター

日野 湧介 (ひの ゆうすけ)

深夜に流れるニュース番組ラストニュースのチーフプロデューサーで、CBSテレビ社員。狙ったらどんな小さな穴をもこじ開け、メジャーなテーマにしてしまう「一点突破全面展開の日野」と恐れられる。性格はせっかちで、口癖は「馬鹿野郎!!」。キャスターの山口エリとは男女の仲。番組打ち切り後に独立してニュース専門局TOKYO24TVを開局する。

山口 エリ (やまぐち えり)

日野湧介がチーフプロデューサーを務める深夜のニュース番組ラストニュースのキャスター。父親は映画監督の山口康二郎で、母親は元女優の美樹。ショートヘアの美人で、ファンも多く、また局内外から引き抜きの話が絶えない。日野とは仕事上のつき合いだけでなく、プライベートでも親密な関係にある。

丸山 (まるやま)

日野湧介がチーフプロデューサーを務める深夜のニュース番組ラストニュースのスタッフの一人。髪の毛が薄く、びん髪と連なるあご髭に眼鏡をかけた男。CBSテレビの社員ではなく、制作会社から派遣されたスタッフ。取材先では、インタビュアーだけでなく時としてカメラマンとして行動することもある。

西村 (にしむら)

日野湧介がチーフプロデューサーを務める深夜のニュース番組ラストニュースのスタッフの一人で、CBSテレビの社員。口ひげをはやした中年太りの男。妻と私立高校に通う娘がいる。しあわせ教に関する取材中に暴漢に襲われ負傷。日野が独立した際、娘の学費や住宅ローンなどもあり、給与面の問題から移籍することを断念。

吉岡 (よしおか)

日野湧介がチーフプロデューサーを務める深夜のニュース番組ラストニュースのスタッフの一人。大学卒業後、CBSテレビに入社し、ラストニュースへ配属された。新人ADとして雑用をこなしながら日野たちから報道のイロハを学び、フロアディレクターを任されるようになる。

富田 (とみた)

日野湧介がチーフプロデューサーを務める深夜番組ラストニュースのスタッフの一人。番組が30分枠に昇格するのを機に、堀川晃一に命じられニュース10PMから助っ人としてやってきた。当初は配置換えを不服としていたが、偶然遭遇した誘拐事件をきっかけにラストニュースでの仕事に誇りを持ち、打ち込むようになる。

梶木 (かじき)

日野湧介の大学生時代の友人で、ヘルメットとゲバ棒を手に学生運動に参加した間柄。『月刊永田町』というミニコミ誌を発行している。政治家がらみの情報に精通し、20年ぶりに再会した日野の情報源として活躍する。

堀川 晃一 (ほりかわ こういち)

同期の日野湧介をライバル視するCBSテレビの報道部長で、看板番組ニュース10PMを担当。政治部記者出身で有力政治家とのパイプだけでなく、ライバルグループの東都新聞社長、畑山八彦とも懇意な間柄。ラストニュースをつぶして、女子大生のキャスターを起用したニュースとお色気を両立させた深夜番組を画策する。

植田 正明 (うえだ まさあき)

日野湧介とは学生時代からの知り合いである、警視庁記者クラブ担当の東都新聞の記者。ライバルグループに属しながら、日野にグループ内の情報などをリークする。その見返りに山口エリとのデートを要求するが、成功にこぎ着けていない。郵政省の記者クラブの担当だったこともある。

吉野 彰浩 (よしの あきひろ)

CBSテレビ取締役編成局長。視聴率において前任者の実績を上回ることを至上命題としているため、深夜帯でありながら時としてスクープ報道や高い視聴率をたたき出す日野湧介たちラストニュースの報道内容を半ば黙認。ところが、常務取締役への昇進と引き替えにラストニュースを秋の番組改編で終了させてしまう。

長崎 (ながさき)

日野湧介たちが働くCBSテレビの代表取締役社長。父親の死去に伴い二代目の社長に就任。現場の判断に口を挟まない主義。自社の専務取締役の宮武邦雄がらみのスキャンダルをラストニュースが取り上げた際もこれを容認。ゆくゆくはグループ会社の中央新聞の経営を引き継ぐため、次期社長には懇意な間柄である天下り官僚、関谷進を据えようと画策する。

関谷 進 (せきや すすむ)

日野湧介たちが働くCBSテレビの専務取締役。退任した宮武邦雄に替わって新役員となった、人の良さそうな男。元々は旧郵政省の官僚で次期事務次官候補と噂された人物でもある。ラストニュース打ち切りに際し、行き場を失いかけた日野にCATV局でのニュース専門局の立ち上げを提案するなど、日野の良き相談相手となる。

ボブ・ミラー (ぼぶみらー)

アメリカの24時間ニュース専門局UNNの副社長。ニュース専門局を日本に開局すべく来日。優秀なスタッフを確保すべく、日野湧介たちラストニュースのスタッフの引き抜きなどを画策するも、日本政府とマスメディアの妨害によって進出そのものを断念。ベトナム戦争時に岩国基地で6年間過ごしたことがあり、流暢な日本語を話す。

集団・組織

CBSテレビ (しーびーえすてれび)

『ラストニュース』に登場する会社。日野湧介たちが勤めるテレビ局で、チャンネルは「7」。正式名称は「CAPITAL BROADCASTING STATION」。主婦向けの時間帯のこんにちは3時ですや18時のニュースの広場、看板のニュース番組ニュース10PM、日野たちのラストニュースなどの報道番組をもつ。

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