トキワ来たれり!!

トキワ来たれり!!

夢の中で警告を受けていた、忍者の少年・草薙カナタ、源術師の少年・弥多ハルカ、小説を書く少年・八坂トキワの3人。彼らは、それぞれに降りかかった人ならざるものからの襲撃を退け、これがきっかけで仲を深めていく。世界の平和を乱す人知を超えた者たちから、大切な人と世界を守るために戦う少年たちのSFファンタジーバトル漫画

正式名称
トキワ来たれり!!
ふりがな
ときわきたれり
作者
ジャンル
ファンタジー
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概要・あらすじ

忍者の少年・草薙カナタ、源術師の少年・弥多ハルカ、小説を書く少年・八坂トキワの3人は、夢の中で同じ警告を受けていた。人知を越えた者たちから襲撃を受け、これを撃退する中で、互いに同じ夢を見ていたと知らず、仲を深めていく3人の少年たち。クラスメイトでありながら、性格も能力も違うため、接点のなかった3人だったが、夢の中の少女「りいん」に導かれ、世界の危機へと立ち向かうことになる。

登場人物・キャラクター

八坂 トキワ (やさか ときわ)

草薙カナタ、弥多ハルカらのクラスメイトだったが、ネクラで人を避けていたため、学校に友達がいなかった。「キュウザカ」というペンネームで小説を書き、ネットで公表している平凡な男子高校生。16歳。アパートに一人暮らしをしていたが、自分の小説のファンとして訪れた、DEMⅢ(デウス・エクス・マーキナーⅢ世)に懐かれ、彼が隣の部屋に住むようになり、ほぼ同居しているような状態となる。 DEMⅢが訪れた後、彼をめぐる超常的なトラブルに巻き込まれるようになり、このような戦いを通して、草薙カナタ、弥多ハルカらと親交を深める。特別な力はないが、戦況を分析して勝利のための道筋を考えることができるため、カナタたちは、トキワのアドバイスによって、度々、ピンチを切り抜けている。 親が不在がちで、転校も多く、友だちがいなかったため、小さい頃は、PCを使って遊んでいた。この際、電脳の世界に生れ落ちていた「りいん」と出会い、仲良くなる。トキワは、彼女のことをずっとイマジナリーフレンドだと思っていた。天啓の勇傑の1人。 皆の推薦により、天啓の勇傑たちの集団・トキワ団のリーダーに選ばれた。この際、りいんより「勇傑の中でも最強の人類となる」と予言を受ける。

草薙 カナタ (くさなぎ かなた)

葉隠流二十三代目正当後継者。妖異幻怪と戦うため、父親から葉隠衆忍術を仕込まれている。修行により超人的な身体能力と忍術を身につけているが、この力を真の役割以外に使うことは控えるというのが信念。ただし、人目につかない方法で、自分の力を他人のために使うことはしばしばある。 世間的な常識が抜け落ちており、隣に住む幼馴染の八重垣めぐるから、将来のことを心配されている。心より刀を取り出す志念抜刀法の使い手。志念抜刀法は相手の意識を切り裂く技であるため、対象の肉体にダメージはない。高校では八重垣めぐる、弥多ハルカ、八坂トキワらと同じクラス。天啓の勇傑の1人。

弥多 ハルカ (やた はるか)

東の賢者と呼ばれた弥多小十郎の息子。母は女優の弥多由久恵。「審判の目」(ジャッジメントアイ)の裁定によって現れる、物理法則を超えた力、源術(ソーサリー)を操る源術師(ソーサリアン)。父から徹底してソーサーリー(源術)の基礎を叩き込まれていたが、記憶を消去されていた。針金を操る能力を得意とする。 フェイズスリーの高度な魔術を使えるが、練度が足りないため、力を十分に発揮できていない。16歳の誕生日に、アニマムンディーの乙女(アリア)と出会い、ソーサリーの記憶と力を取り戻す。以降、アリアを保護することとなり、彼女を過保護なまでにかわいがっている。父は8年前に死去し、母も不在であることが多いためか、内心孤独を抱えているようで、家のチャイムがなると母が帰ってきたと勘違いし、心からの笑顔で扉を開くことがある。 天啓の勇傑の1人。ファッションデザイナーになるのが将来の夢で、いろいろと描き溜めている。アリアの制服もハルカがデザインした。

八重垣 めぐる (やえがき めぐる)

高校一年生。生徒会長。草薙カナタの幼馴染の少女で、家は隣同士。真面目でルールを重視するが、大切なことのためにはルールを無視することもある。面倒見がよく、困っている人を見捨てられないタイプ。天啓の勇傑として戦うカナタたちに協力し、またこの世界のことをあまりしらないアリアたちの世話を焼く。

デウス・エクス・マーキナーⅢ世 (でうすえくすまーきなーさーど)

DEMⅡの手により、16年前に製造されたヒューマノイド三世代型のロボット。通信網を自在に利用する力があり、インターネットはおろか、衛星にアクセスし、これを利用することすらできる。機械を製作する能力に長け、CDプレイヤーからノイズキャンセラーを作ることなどができる。感情を理解し、これを手に入れることが目的。 ほのかに感情が芽生えており、八坂トキワの小説が気になり、彼の家を訪れ、友達となった。水に弱く、水を浴びたり、取り込んだりすると、一時的にショートを起こす。トキワの冗談を真に受け、トキワと同じ学校へ転向してきた。転校時の名前は牧那デウス。一般常識がなく、あまり人の言うことを聞かないため、たびたびトキワから小言を受けている。 天啓の勇傑の1人。

アリア

「仄暗い深淵の檻」から来た、エルフのような小さくとがった耳をしている少女。彼女を手にしたものは世界の王となると言われている。当初、名前がなかったが、DEMⅢの提案した名前「アリア」を気に入り、この名で呼ばれることとなる。アリアは、八坂トキワの小説のヒロインの名前。 最初は、弥多ハルカの家に居候していたが、敵対する源術師・マクガフィンに住居が知られたため、八坂トキワと同じく、みどり荘に住むこととなる。自分の生命力を他人に分け与えることができる。感情が高ぶると耳が上下に動く。DEMⅢが情報を書き換え、ハルカたちと同じ学校に転校できるよう手続きをとった。学校での名前は「弥多アリア」で、ハルカの遠縁という扱いとなっている。

りいん

電脳世界で生まれ、自我を持つようになった存在。その誕生にはDEMⅡが関係しているらしい。実体を持つ前は、見る人によって姿形が違っていたが、実体化するに当たり、八坂トキワのもつイメージに固定された。このため、グラマラスで長髪の女性の体を手に入れることとなる。オパールとスターサファイアを混ぜたような、美しく吸い込まれそうな瞳をしており、髪は見る角度によって色合いが変わる。 なお、実体を得る前は、八重垣めぐるたち女性陣には男性に、DEMⅢには0と1の集合体に見えていた。生体三次元プリンターによって誕生した際、敵の攻撃によって知識領域のダウンロードに欠損が生じたため、一部、重要な記憶おおびその使命を忘れてしまっている。 身体能力が非常に高く、ベテランの戦闘員を一瞬で無力化することができる。また、プラズマシート発生装置を身につけており、これを使うことで銃弾などを防ぐことも可能。性格は尊大だが、記憶が欠落していることと、間が抜けていることから、道化的な役回りになることが多い。時折、自我を失い何者かが憑依したような状態となり、予言を行うが、本人はそのことについて詳しく説明できない。

閃光の影法師 (せんこうのかげほうし)

長い髪を三つ編みで後ろに束ねた美少年。世界を終わらせるために暗躍している「光の目」(エイコズクロヘラ)の一員で、強力な源術師。アニマムンディーの乙女を求めて弥多ハルカたちの学校を訪れ、彼女を奪おうとハルカたちと戦う。その力は圧倒的で、ハルカとDEMⅢが2人がかりで戦っても、これを子ども扱いした。 かつては周囲の人たちから浮いており、「自分の居場所がこの世界にあるのか」と悩んでいた。八坂トキワが、そんな自分と同類であると見抜いた。主力となるソーサリーは「影の甲冑」(ベオザサ・ベオザトトルク)で、影を操って戦う。

鈴木・ゼンバイザー (すずきぜんばいざー)

科学を超えた領域を扱う特務広域捜査官(特広)。超常的な力を持つ草薙カナタたちの中にあって、一人凡庸な八坂トキワの身を案じ、乱暴な方法で、カナタたちから離れるように警告する。手を触れた相手に自分がイメージした映像を見せる力がある。逆に相手の頭の中の情報を盗み見ることも可能。 妖異たちとの戦いで、多くの友を失っている。耳の下から生えたあごひげを生やした、体格の良い中年男性。彼の地が接近し、この世界に危機が迫っているため、この対策に奔走している。八坂トキワたちに「彼の地」のことを説明し、自分の指揮下に入るよう、勧誘する。なお、名前は偽名であり、偽名を使っているのは、本名を知られて源術師からの攻撃を受けないための対策である。

マクガフィン

アニマムンディーの乙女を狙っている源術師。石の力を操る。彼女を狙って弥多ハルカを襲うが、源術師として目覚めたハルカに撃退された。世界を終わらせるために暗躍している「光の目」(エイコズクロヘラ)の一員。

DEMⅡ (でむつー)

DEMⅠに造られたマシン。DEMⅢを制作し、また「りいん」の誕生にも関わった痕跡がある。現在の所在は不明。

安永 福太郎 (やすなが ふくたろう)

草薙カナタのクラスの担任教師。禿頭で眼鏡をかけた老年の男性。ガッチリとした体格をしており、生徒にしばしば雷を落とす熱血教師。

天井嘗 (てんじょうなめ)

表面という概念をくらう妖異。草薙カナタらの学校に現れ、八重垣めぐるを襲った。

小豆とぎ (あずきとぎ)

音で人々を誘い出し、魂を喰らう妖異。普段は異界に実体を置いているため、魂を喰らう際に実体化したところを攻撃するのが倒すための方法。

春日井 あずさ (かずがい あずさ)

草薙カナタたちの同級生。酷く衰弱し、魂が抜かれたようになり死にいたる「魂抜き事件」の被害者。何処ケ野病院に入院していた。アリアが魂を消費して息吹を吹き込んだことで一命を取り留める。弥多ハルカに好意を抱いている。

集団・組織

エニグマ

『トキワ来たれり!!』の組織。科学の暴走を人類の有益な流れへと正すことを目的とした組織。そのためには非合法な手段をとることを躊躇わず、人命すらも軽んじる。DEMⅢとりいんを付けねらっている。

場所

彼の地 (かのち)

八坂トキワたちが住む世界と平行して存在する世界。一定周期をもって、トキワたちが住む世界と近づき、離れること繰り返している。この接近している状態は「存在の時」と呼ばれている。識者からは、妖異たちは「彼の地」から来訪し、源術師の力もここから得られていると推測されている。今回の接近では、ふたつの世界が完全に重なる可能性があり、こうなればアルマゲドン、審判の日と呼ばれているような大災厄が起こることは間違いないとされている。

その他キーワード

ヌエシステム

『トキワ来たれり!!』内のインターネットサービスサイト。正式名称は、ネットワークユートピアエンジン。個別に開発された3つのシステム、自立思考型対話プログラム、自動作曲システム、オートコレオグラフティユニットを統合した癒し系サイト。アリアがインターネット内で一番気に入っているサイト。イメージキャラクターの名前は「りいん」。 りいんが、感情を身につけるために立ち上げたサイトであった。

プラズマシート発生装置 (ぷらずましーとはっせいそうち)

りいんが身につけているDEMⅡによって開発された装備。防護用の衣服にも、攻撃のための道具にも変化させることができる。その威力は銃弾を防ぎ、暴徒鎮圧用のロボットを両断するほど。

秘剣鏡飆唐竹割 (ひけんきょうひょうからたけわり)

『トキワ来たれり!!』に登場する技。志念抜刀法の技の1つ。対象を突き刺し、体を180度ひねり後ろを向きつつ、刀を下から上へと切り上げ、真っ二つにする。

マキナスプラズマフィールド

『トキワ来たれり!!』に登場する技。DEMⅢの技の1つ。対象を球体の中に閉じ込めることができる。

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