Oh!刑事パイ

Oh!刑事パイ

三丁目署の刑事課、別名新選組に配属されてきたセクシーで型破りな新人・盃珠ことデカパイが、同僚達と引き起こす騒動の数々を描いたポリスギャグ漫画。青年誌で10年に渡り連載が続いたナンセンスでセクシーな人情コメディとして、『ビタミンⅠ』『うるとらSHE』『ごくろう3』『へい、お町!!』から引き継がれたシリーズ。タイトル同様、毎回のサブタイトルも駄洒落を利かせたものが付けられている。番外編として主要キャラクターで武蔵と小次郎の対決をコメディタッチで描く『Oh!-厳流島-』がある。

正式名称
Oh!刑事パイ
ふりがな
おー でかぱい
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
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概要・あらすじ

三丁目署の刑事課、別名新選組と呼ばれる猛者達の中に、ドが付くほどの美人刑事が配属されてくるという噂が広がった。しかし、やって来たのはつなぎを着て大きな荷物を運び込む地味な女性で、一同はガッカリする。しかし引越し荷物に見えた物は全て変装用の衣装で、新人の正体はやはりスタイルも抜群でセクシーな美女だった。陽気でアクティブなデカパイの行動の数々に、当初は署長を始めとする同僚達も翻弄されていたものの、徐々に羽目を外し始め常識外れの行動が当たり前となっていき、やがて三丁目署はおよそ警察とは思えない奇想天外な変人達の巣窟と化していく。

登場人物・キャラクター

盃 珠 (さかずき たま)

三丁目署に配属された新人刑事。見た目はセクシーな衣装に身を包みスタイル抜群の美女。個性的かつ大胆な悪乗りが過ぎる性格。刑事課の同僚や犯人、果ては一般市民までを騒動に巻き込んでしまう。また、自分も周りのスケベな男共に手を焼いている。眼鏡を掛けていないと視力が極端に落ちる為、度々間違えて他人の外車を運転して出勤してしまう。 4代前からの浅草育ち。父親はガソリンスタンドの経営者で、はしたない娘を常に怒鳴っている。犯人が好みのタイプであれば、取り調べを利用して趣味や結婚歴など質問攻めにして口説く。さらには受け渡しの身代金を運びながらどう使うかを真剣に悩み始め、誘拐犯には自分の分まで要求してしまう。目立つようにとパトカーに派手なデコレーションとペイントを行い、暴走族のような改造までしたことも。 お人よしでピュアな性格の為、土地目当ての不法占拠者のような悪質な連中に付け込まれたり、殉職警官の報われない末路に関わるといった、現実の厳しさを痛感させられる事も多い。

署長 (しょちょう)

デカパイが勤務する三丁目署の署長。48歳。出世の事しか頭になく、部下に厳しく上司に弱く自分に甘い性格。署内で一番の権力者である事を笠に着て、たびたび私利私欲の為に暴走する。馬鹿にされれば市民でも逮捕しようとする為、年中部下達は迷惑を被っている。妻は出世の道具という持論があり未だ独身だが、せっかく舞い込んだ県警本部長の娘との見合い話はデカパイに壊されている。 自分の事は棚に上げ、署の成績が下がるのは無能な部下達のせいだと決め込み、特にデカパイのせいで出世が脅かされると厄介払いの為に危険な任務に就け、本気で犯人に射殺させようとしている。署のイメージアップの為に莫大な予算を使って自分のポスターやバッチ、ステッカーなどを製作して配りまくった。

課長 (かちょう)

デカパイが勤務する三丁目署の刑事課、通称新選組の課長。アホ揃いの部下と署長に頭を痛める中間管理職。一見落ち着いた雰囲気のベテラン刑事だが、本人も仕事を投げ出して夢中になるほどの大のサッカー好きで、熱くなると取り乱す。ひいきにしている三菱とヤマハのファンは見逃し、「ヤンマー」のファンは厳しく取り締まっている。 麻薬取締官の浜本と縄張り争いでいがみ合っていたが、取引現場を張り込んでいる内にお互いサッカーファンだという事が分かり意気投合、しかしすぐにお気に入りのチームが原因で再び対立してしまう。『へい、お町!!』に登場した狸奴と間違えられた事がある。

甘口 (あまぐち)

デカパイが勤務する三丁目署の刑事課係長。規則に厳しく先輩達にも口うるさい事を言う為に、部内で煙たがられている。当初、地味な姿で現れたデカパイを押し付け合った仲間達からコンビを組まされそうになったが、本人もその気で警察官としての服装の乱れを厳しく指導した。事件には真剣に取り組む熱血漢で、身代金要求の電話を受ける家族達には、男前を活かして優しい言葉を掛けた。 外に出て騒ぎばかり起こすデカパイに、刑事は犯人を追いかけるばかりが仕事ではないと、書類仕事をさせて派手な事件から外そうとした。

山岡 (やまおか)

デカパイが勤務する三丁目署で30年のキャリアを誇るベテラン刑事。少ない頭髪を気にして、デスクではいつもヘアセットに余念がない。半年ぶりの休暇が取れて、普段どこにも連れていけない息子達の為に家族4人で旅行を計画するが、出発直前に立てこもり事件の説得役として駆り出されてしまい、真剣に刑事を辞めて週に一度きちんと休みの取れるデパートの警備課長への転職を考える。 しょぼくれたムードが人に安心感を与え、群衆の中に入っても目立たないと期待された変装では、デカパイ曰く、古い闇市のムードでかえって一斉に注目を浴びる結果となる。

松橋 登 (まつはし のぼる)

デカパイが勤務する三丁目署に配属されてきた警察学校を出て間もない見習い刑事。巨体に角刈りでサングラスを掛けた顔には大きな傷がある強面。刑事は私服でいいと言われ、長年馴染みの応援団のガクランを着て捜査に当たる。口癖はオス。初勤務の時には、憧れだった犯人の部屋への刑事らしい突入を試みるが、何かと邪魔が入り失敗を続けた挙句、出世の為に上司の妻と浮気中だった向かいの署長の部屋に飛び込んでしまう。 口下手で署長へのヨイショもタイミングを間違えて、かえって怒らせてしまっている。見た目によらずナイーブで、バラバラ事件の死体現場について話を聞いただけで吐いてしまう。

男女川 (おながわ)

デカパイが勤務する三丁目署のヒラ刑事。一言余計な性格で、他人のトラブルも面白がって見ている。いざとなると頼りなく、すぐに上司を盾に使う。胴が長い。決して反抗的な態度は示さないが、どさくさに紛れて他の警官と口裏を合わせながら署長を小馬鹿にするような本音を漏らす。

岩田 (がんた)

デカパイが勤務する三丁目署の刑事。個性派集団の刑事課の中では比較的真面目に事件に取り組んでいる姿が描かれる。後輩思いのベテラン刑事で、堅物の甘口に悩まされる同僚達の愚痴を聞きながら隠れて一緒に甘い物を食べ、お荷物のデカパイにも怒られている時に助け舟を出す。

早馬 (そうま)

誘拐事件の被害者だが、養子だった事から自由に使える金欲しさに3千万円を要求し、狂言誘拐を行った犯人でもある。受け取った金を持ってハワイに念願のゴルフに出掛ける所を、偶然空港に来ていたデカパイに見つかり、真相を黙っている代わりに身代金の中から自分の分を要求されてしまう。強引に飛行機まで追いかけてきたデカパイを振り切り、なんとかハワイに逃亡するが、新品のゴルフバッグの中身は空港でデカパイにせがまれて買わされた掃除機とすり替わってしまっていた。 計画を無駄にしたくない為、意地になってそのままプレイを行った。

警視総監 (けいしそうかん)

乗っ取り事件を心配して現場に様子をうかがいに来た。次の都知事選を狙い、国際問題が絡むこの事件を利用して有利に持っていきたいという下心がある。

逃田 (とうだ)

三丁目署管轄で交番勤務をしている巡査。デカパイに気がある冴えない男。男らしくスポーツマンで婦警達から評判が高いデカパイの従兄弟の盃巡査が新人として配属となり、デカパイから教育係を頼まれ喜んで引き受けた。

東署の署長 (ひがししょのしょちょう)

三丁目署署長とは同期で激しいライバル関係。九州から来たものの足を挫いてしまった老女をおぶって都内を案内した事がニュースとなる。警察のイメージアップに役立った為、出世の鬼だった署長よりも先に昇進し本部に戻される事になった。その時の新聞を手に三丁目署までわざわざ出世を自慢しに来た事で署長の対抗心に火が付き、署員を総動員させた町の小さな親切探しへと発展していく。

三上署長 (みかみしょちょう)

通りすがりで三丁目署が追い込んだ犯人を捕まえた東北署の署長でキザな男。バイオリンを習っており、教養を感じさせる振る舞いをする。

本部長 (ほんぶちょう)

就任以来、たびたび三丁目署を視察に訪れる。夏であればビキニを着たデカパイを始めとする署員達が放水車の水をトラックに溜めて水遊びに興じていたり、冬には雪かきついでに署の建物の周りをさっぽろ雪まつり風に作り変えてしまう為、案内をする署長を慌てさせるが、本人はその状況をもっともらしいデカパイの解説を聞きながら真剣に納得しようとしている。 三丁目署のイメージアップキャンペーンで盛り上がる中を訪問した時は、署長はホテルでPR用の原稿を書き、それを署の予算で出版してハリウッドで映画化までする話になっていて呆れ返った。極秘の打ち合わせを人目のつかない所を選んで行う様に命じたはずがジェットコースターに乗る事になり、さらに故障して止まらなくなってしまい、救出にも失敗し意識不明の重体となってしまう。

ナンデア国署長 (なんであこくしょちょう)

北アフリカのナンデアにある警察の署長。下着の万引き犯を引き取りに行ったデカパイ、署長、課長、松橋が視察に行った現地の警察署長を、日本の優秀な警察制度を学ばせて欲しいと国賓待遇で案内する。

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