自分は根っからの紙媒体大好き人間で、電子書籍にどうしてもなじめない。
場所をとる、邪魔と言われようとも本は紙媒体を購入している。
だから主人公(の一人)時音の言う「それでも俺は本が好きです」という言葉はよくわかる。
この作品は、人間に忘れられていく妖が、存在を残すために何とかしようとする話だけれども、
その根底には「失われていく紙媒体」というテーマがある。
妖が忘れられないためにはと考えた結果が、遊園地のオープンというのはなかなか面白かった。
あと、この本の購入を決めたのは表紙・アルファルドの前髪が愉快だったから。
いいじゃないか、そんな理由で購入したって。
話そのものはありきたりかも知れないけれど、シリアスすぎるわけでもなく、時音のひたむきさが
妖の気持ちも変えていく展開はとても楽しい。
オープンした遊園地の様子も楽しみにしている。
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