もはや大御所と言っていいジョージ朝倉先生がスポーツ漫画に挑む、と聞いたときは驚きました。
ですがバレエは繊細なスポーツ。センシティブな感性を持つジョージ朝倉先生にはぴったりな題材だと今では思います。
ジョージ朝倉先生の他の作品は全て読みましたが、大人よりも多感な思春期の子供を描くと光る作家さんだと思います。
大人だとあまりにも「毒」が強すぎて読者が置いてけぼりにされることがしばしばありました。
中学生くらいの子供だとその激しすぎる「毒」が中和されて程よい緊張感が心地良いです。
このダンス・ダンス・ダンスールは過去作品と比べてはいけません。過去作品とは全く趣が異なるからです。
例えば夏姫の「わたしは誰よりも上手くないと気が済まない。死にたくなる」という台詞。
少女漫画的な要素は残しつつ、スポーツ漫画として大事な努力・向上心をしっかり描いています。
少女漫画と少年漫画の良さを上手く融和させた全く新しい作品だと思います。
さて4巻の感想ですが、本巻では夏姫の存在を語らずにはいられません。
協調性はなく他人を寄せ付けない雰囲気の夏姫。性格面だけで言えば潤平とは水と油の関係でしょう。
潤平ってバレエに対する認識は結構アウトローなのですが水と油のはずの夏姫が潤平と近い感性を持っている、
というのが面白いです。ネタバレになるので詳しくは触れませんが恋愛面でも動きがありました。
少年漫画ではあり得ない展開です。普通この手の主人公だと引き立て役で終わりそうなものですが(笑)。
いい意味で先が読めないので次巻が楽しみで仕方ありません。