大好きな、ずっと読んでいた漫画の完結巻です。
一読者の私は発達障害ではありません。
発達障害当事者にとって、どのように映るのかは私には分かりませんが
全巻を通して読んで思ったことは
この物語は知花と悟君の夫婦示す
「理解すること」への不屈の挑戦譚だったなあ。
という事です。
人がそれぞれ別の個体である以上、必ず違うものであり
そうだと思っていることはそうではない。
という齟齬が、それこそ生きている限り
毎日起こっているはずなのに、多くの人は
自分を分かってもらう努力も、相手を分かろうとする試みも大してしない。
定型の人々は「そんな面倒くさいことしなくたってお互い分かり合えているはずだ」
とどこかでタカをくくっているのかもしれません。
私は「分かってもらおうとするだけでなく理解もしたい」という
知花の日々の出来事に、ひとつひとつ向き合う姿が本当に
全編を通して好きでした。
「愛の対義語は無関心である」という言葉が思い出されます。
最後作者さんのあとがき
「連れ添ってくれる存在への感謝を描きました」という言葉に集約されるように
人に向き合う姿に、ささやかだけれども大切な、愛のありかたを見ました。
長い連載お疲れさまでした。