まず届いた時の大きさに驚きました。
がっちりした箱に火の鳥の朝日ソノラマ版が全冊入っているような厚みと重み。
ビニールシュリンクを開けて箱を開けると厚い4冊とペラペラの付録が1冊。
重厚な感じでパラパラ見るような感じではありませんが
永久保存版資料としての風格は充分すぎるでしょう。
ご存知の方が多いでしょうが
手塚作品は単行本になる時に先生自ら改編することが多く
どろろも雑誌掲載時からかなりの改変を受けています。
特にこの作品はセリフを入れ替えてあるというどころか
コマ割りまで全く変えてあるところが多数あり
ほとんど描き直したというエピソードまであります。
今までは熱心なファンが国会図書館へ通い詰めて
コピーを取りまくった者だけが知り得た貴重な資料を
こうして完全な形で入手できるわけですから
痛い金額ではあるものの有り難いことには違いません。
私としては噂でしか知らなかった冒険王版が読めたのが最高です。
百鬼丸が自分の出生の秘密を知るお堂のシーンで
どろろは百鬼丸の48箇所で生まれてきた子供で
どろろを殺せばいっぺんに身体が戻ると告げられて殺意を固めるところとか、
どろろに刃を向けて、やっぱり殺れないと悩むところとか
まったく違う話の展開に興味が見たされました。
鋼の錬金術士とかベルセルクの設定を
40年以上前にすでに作り上げていた手塚先生は
やっぱり天才だったというのを再確認しました。
どろろを雑誌掲載時のサイズで読めるだけで充分に満足なのに
初版の内容で、しかも冒険王版まで読めて
カラー扉や、赤塚不二夫が書いたどろろパロディ漫画までついて
個人的には買って良かったと思いました。
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