かかし先生の訃報を受け取って早2ヶ月、6巻発売を機に私はこの単行本を再び手に取った。
内容の評価に関しての詳述は今まで散々語ってきたので割愛する。
しかし、かかし先生が亡くられた後だからこそ、特に絵やキャラクターなどに魂を強く感じる。
ユキ、常称寺、ルセット、カエデ、沙羅、†姫蘭†、偽子、フグドク、亡々死、りん、そして天使姉妹が好きだったが、先生の死後、元々彼らにあった魅力がより鮮明に浮かび上がる。
これが、かかし先生が各キャラクターを精魂込めて描いていた証左だろう。
今、ファンだった人たちが何を思っているかは私は知る由もない。
しかし、この作品の一ファンだった私から僭越ながらこの場を借りて言わせて頂きたい。
どうか、あなたたちがこの『たとえ灰になっても』を好きでいたという事実を忘れないで欲しい。
そして、この「たと灰」に関する思い出をたまにで良いので、思い出して欲しい。
この作品の思い出を潰えないようにすること。これが我々遺されたファン達の使命だと考える。
2019年8月12日追記
確かに作品単体としては容易に人に薦められるものではない。
しかし、同好の者たちと（つまり、この作品の魅力を最初から理解している人たち）と友誼を結ぶに十分に値する作品ではある。
私のここでのこの作品の評価はファン補正はあれど、作者逝去補正は一切入れてはいない。
それくらい、好きな者たちにとっては魅了されるに値する作品だった。
（更には、僅かながらも同人作品やコスプレ、イラストを手掛ける手堅いファンさえ存在することも付け加えておきたい）
そういう意味で、決して漫画作品としては無価値なものではない。
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