押見先生の作品というと、スクリーントーンの使用を
極力控え、ベタと手書き線による作画が特徴で
「光」と「影」のコントラストにより、
物語に絶妙な陰影を与えています。
また、有名絵画をオマージュし、
「惡の華」は、オディロン・ルドンの「アイ・バルーン」らであったり、
今作では、ゴッホの「糸杉」シリーズなど、
物語を印象づけています。
ノラや岡崎、勇樹ら登場人物それぞれのどこにも行き場のない
「どんづまり」感や絶望感が、見事に表現され、
また、五所さんの息をひそめるように生きている感じなど、
押見先生の真骨頂のように感じました。
菜緒を失った勇樹や、捕らわれた岡崎とノラ、
抜け殻のような五所さん、それぞれの10年。
また、桜根の正体など、今後の展開に期待大です。
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ハピネス(5) (週刊少年マガジンコミックス) Kindle版
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ノラと岡崎を襲う銃弾! 謎の武装集団に狙われた2人の運命は…!? そして、菜緒を殺めてしまった勇樹。絶望する勇樹のもとへ、桜根とともに向かった五所だが…。新たな思惑が絡みつき、彼らを取り巻く日常は、さらなる混沌へ──。
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2017/3/9
- ファイルサイズ70.2 MB
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Kindle Unlimited 読み放題対象の少年マンガ
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登録情報
- ASIN : B06XCBBGMW
- 出版社 : 講談社 (2017/3/9)
- 発売日 : 2017/3/9
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 70.2 MB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効になっていません。
- X-Ray : 有効にされていません
- Word Wise : 有効にされていません
- 本の長さ : 193ページ
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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上位レビュー、対象国: 日本
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- 2017年5月16日に日本でレビュー済みAmazonで購入
- 2019年4月8日に日本でレビュー済みAmazonで購入桜根が一体どう言う人間なのか気になっていたが、想像以上でした。
また、精神が壊れる様子を絵で表現できるのも天才的だと感じました。
- 2017年9月12日に日本でレビュー済みAmazonで購入いいと思いました
特にあの描写がいいと思いました
きっとまだまだいい作品になると思いました
- 2017年3月9日に日本でレビュー済みAmazonで購入押見先生の作品は、上手く説明出来ないが、胸に突き刺さります。五所ちゃん可愛い。
- 2017年4月18日に日本でレビュー済み母親に別れを告げて、誠はノラとともに旅立とうとするのですが…
「吸血鬼」を追う謎の組織は、一体何を目的としているのか。また、菜緒を手にかけた勇樹は、どこに消えていったのか。何も明かされぬままに、ただ時は流れていき、10年後に舞台は移ります。そこには、「傷」を隠しながら、何事もなかったかのように日常を生きようとする五所さんがいて…
誰もが救われることなく、非情に物語は進んでいきます。抑えきれない暴力衝動を抱え、それらを当たり散らすたび、後悔や罪悪感にさいなまされ、理性や良心がぐちゃぐちゃとした「渇き」に侵食されていくことをひたすらに恐怖する。自らの命とともに、この苦難を断ちきりたいと願っても、吸血鬼の身体がそれを許さない。誠や勇樹が迫られていた選択には、ひとつとして幸せに通じる道などなかったのではないか、とさえ思います。彼らを受け止めようとした五所さんや菜緒も、それぞれに多くのものを失い、彼女らのやさしさを利用しようとする不埒までもが起こる。人間はどこまでも不条理で、醜く、汚いものなのか。それとも、真っすぐに生きようとする彼らに救済は訪れ、幸あるのか。続刊がただただ待たれます。
今後の展開として、ノラが「人間だったころ」が語られることはあるのか、誠や勇樹はどこで何をしているのか、10年という歳月の中で、吸血鬼に絡まりつく人、思惑たちは、何を目的として、何を行なったのか、これらが明らかになっていくのではないでしょうか。本作、意外性に欠ける展開も多々ありますが、絶望の淵に立たされた人間たちの「もがき」を正面から扱っており、考えることの多い作品だと感じます。
長々と失礼しました。