この作品を最後に作者は引退らしい
130ページの描き下ろしは出版業界の通例で無償で描かれたとのこと
漫画界のことは知らないのでツイッターでニュースを目にしなければ知ることはない事実だった。
業界の決まりだから仕方ないにしても「どうして…」という報われなさに涙が出た。
面白いマンガも美しい絵のマンガも市場には溢れている
自分もその恩恵に授かっている
マンガのお陰で辛い夜を何度も越えてきた
梶本作品は人と違う障がいを抱えている自分には生きる拠り所だった
確かに悲惨な描写もグロテスクな表現も読む人間を選ぶ
しかしそれは鎧なのだ。分厚い分厚い鎧で読む側の傷をもっと深い傷で乗り越えさせてくれる
一種のサービス、カモフラージュ深い優しさだ。
荒療治だが、傷の上から熱したアイロンを押し付け元の傷を消すような
マンガだからできる深い優しさだ。
判らない人は判らなくていい、人それぞれなのだから
でも拠り所を失ってしまって自分は明日から何を読めばいいのか判らない
梶本作品を商業で読める事がどこか心の支えだった。誇りだった。
やはり城はないのか、と絶望的なメッセージを受け取った気分だ
作中何度も「城」(居場所の比喩)が登場するが、佐伯の愛読書カフカの「城」では
最後まで城には辿り着けない
城は無いという著者からのメッセージだったのだろうか、悲しすぎる。
もっと読みたかった。お疲れ様と言うにはまだ早過ぎる
嵐だけが通り過ぎぽっかりと心に穴が空いた
埋めるものが見つからない
涙を流して読んだ作者のアトガキの言葉がよけいに身に沁みる
「描いた事は青い鳥ではありますが何処かにきっと居られるどうにも生き辛いどなたかに
せめてひと時楽しんで戴けます様に。」(上巻/著者あとがき)
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コオリオニ 上 (バンチコミックス) Kindle版
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1990年代、北海道――全国を震撼させる警察の不祥事が明らかになっていった……! 警察庁は相次ぐ拳銃事件の対策として全国的な銃器摘発キャンペーンを始めた。そのノルマをこなすため警察がヤクザと手を組むというデキレースも横行、そんな中にエースと呼ばれる男・鬼戸圭輔(きど けいすけ)がいた。彼は何人もの犯罪者を情報提供者として抱え、ノルマを超える多くの拳銃を"摘発"していった。そして彼は誠凛会(せいりんかい)の幹部・八敷 翔(やしき しょう)と出逢う。より大きい山を当てるために鬼戸は柏組(かしわぐみ)の武器庫に注目。八敷を潜入捜査に誘い、八敷は薬の密輸入を目溢しすることを条件に鬼戸と組んだ。2人は甘美な成功を期待して潜入捜査に乗り込むが――。話題沸騰の問題作の上巻、新たな描きおろし20Pを含め、ついに電子版で登場。
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2019/6/8
- ファイルサイズ341.6 MB
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登録情報
- ASIN : B07SGC8GN6
- 出版社 : 新潮社 (2019/6/8)
- 発売日 : 2019/6/8
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 341.6 MB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効になっていません。
- X-Ray : 有効にされていません
- Word Wise : 有効にされていません
- 本の長さ : 278ページ
- カスタマーレビュー:
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- 2016年3月31日に日本でレビュー済みAmazonで購入
- 2016年3月11日に日本でレビュー済みAmazonで購入BLという範疇を超えるような緊張感みなぎるサスペンスであり、
同時にBLというジャンルの奥深さを実感させられる人間同士の愛憎劇でもある、
本当に素晴らしいマンガです。
『高3限定』を読んで衝撃を受けて以来、作家の方の他の作品を読み、今作も心待ちにしていました。
『高3限定』と通じる部分もありますが、絵や構図が整理されて美しく読みやすくなりました。しかし不思議な官能性や、独特の味わいは残っています。
まずストーリー展開がたくみで、
北海道を舞台とした寒々しい景色のなか、
警察とヤクザが繰り広げる攻防戦も非常に面白いです。
コミック発売後に、かつての道警のおとり捜査が再審になったというニュースが出て、本作の世界観とつながる部分が多く驚きました。作中の註も丁寧ですし、リアリティがある。
こういった警察や犯罪の状況をしっかりと調べた上で描かれているのだと思いました。
そして、主人公二人は、それぞれ異なるタイプの色気や、何を考えているかわからない腹の底の見えなさが魅力的。
暴力に染まった日々のいっぽうで、
ひとときの2人の蜜月シーンは、腐乱してゆく花が撒き散らすような甘ったるい香りに満ちています。その切なさ、やるせなさたるや。
梶本さんの作品は、“世の中のフツウの幸せ”のようななにかから、弾き出されてしまった孤独な人間の話です。
絶望的な状況にある彼らが、それでも生にしがみついてもがき続ける中で、
一般的な現実(もしくは幸福のようなもの)を越える、マジカルな瞬間が訪れます。
それは、物語の力がなせる技です。
自分の存在を受け入れてくれる場所を求めて、過激な生を突っ走る。そんな2つの魂は、果たして救われるのだろうか。
ラストのラストまで、心が揺さぶられました。
- 2019年7月7日に日本でレビュー済みAmazonで購入こちらの漫画は単行本にもなっています。どうしても紙がいい!という方はそちらをどうぞ。
内容は簡単に言うと道警×ヤクザのシリアスグロ描写ありBLです。しかし単純にBLが読みたい、お手軽に萌えたい、性描写を楽しみたい方にはあまりおすすめできないかと…。個人的な感想ですが、BLとして萌えるには複雑な要素が多すぎて厳しいと思います。
しかし物語としてはとても素晴らしい物だと思います。ヤクザ、家庭の在り方、虐待、差別、周囲から理解されることの無い障害、警察内部の問題など様々な要素が出てきます。そんな生きづらさの中でもがく二人の様は非常に美しく心揺さぶられます。
あと梶本レイカ先生独特の話の展開のさせ方は何回見ても驚きますね…。初めて読む方は絶対に衝撃を受けると思います。絵も迫力があって話とマッチしていて見応えがあります。
BLやグロ要素があってもシリアスで読み応えのある面白い漫画を読みたいという方には非常にオススメの作品です。
- 2018年6月12日に日本でレビュー済みAmazonで購入予備知識なしで読んだ。
ハードな絵柄と内容に好き嫌いはあるだろうが、日本語がわかる人なら取りあえず一生に一度は手にする事をお勧めする。
すっごいから。
一生の宝に成るかもしれんぞ。
- 2016年4月18日に日本でレビュー済みAmazonで購入「生きづらさを感じている人へ」というメッセージと、「届けたい人に届くのだろうか」というブログの言葉に、
ただ一言こたえたく、レビューをおくります。
普通になろう紛れようとするほど手酷い失敗を繰り返す、しんどい記憶。
きっとそれをとてもよく知っている人が描いた物語なんだろうと感じました。
紛れなくても良いんだ。
すこし気持ちが軽くなりました。
- 2016年4月25日に日本でレビュー済みAmazonで購入ヤクザライターの方がオススメしていたので読んでみました。確かに凄い漫画でした…。発達障害で社会に馴染めない人間や外国人差別を想起させる場面もあったり。「普通じゃない」と社会から排除されてしまった人間達がそれでも苦しみもがきながら生きる話です。社会に受け入れてもらえていないような孤独を感じている人にオススメしたいです。にしてもBL界隈であまり話題になってないのは不思議です。暴力描写が女性にはキツかったのか、それとも皆さん結構社会に普通に馴染めているということなんでしょうか。
- 2017年4月22日に日本でレビュー済みツイッターで盛り上がっていた作品。
実際に読みましたが、表紙詐欺で絵柄は別に綺麗じゃないし、話も暗いわりに男同士の恋愛の切なさは感じられず。
普段BLを読まない人たちがこんなBL作品もあるんだー!って浮れていただけの作品です。
それでBLを超えた!とか言われるとBL好きとしてはもはや笑っちゃう。
- 2017年5月17日に日本でレビュー済みヤクザ対警察、果てしない攻防戦のなかにいる2人の男の物語。
まずは上巻のみ読了。
感想としては、最後に収録されている「コオリの女王」で佐伯の内心が語られ、これまで読んできたことがひっくり返されたので「えええー!?」・・・となりました。かわいい男だと思っていたのに八敷さんっ・・・(怖)
『高3限定』と同じく、愛だ恋だの甘っちょろいお話ではない。萩尾望都『残酷な神が支配する』を、さらに狂的に個性的に描いたような感じでしょうか。まずは『高3限定』より、ずっと骨太な絵柄になっているので、女性向きの漫画っぽさが、ますます失われて、これ本当BLなのかしら?と思います。
しかし根本的な問題意識は、BLより時代をさかのぼって「24年組」の漫画家さんたちに近い気がする。個人的には、萩尾望都の「半神」を初めて読んだときも、同じような衝撃でした。鋭すぎて痛い。優しすぎて怖い。・・・すごい才能。
書店にあらゆる種類の本、漫画がたくさん積み上がっている現状は、読者としては嬉しい、しかし、読みたい作品を探すのが一苦労です。
梶本さんご自身がツイッターかブログかで、「自身の力不足によりお仕事を得られず」「結果が振るわず廃業」した、とおっしゃっていましたが、私はそもそも『コオリオニ』の発売を知らず、筆を置かれたことも知らなかった。せめて『高3限定』の隣に、同じサイズのコミックスが並んでいたら、と悔しく思います。
しかし、復帰を願うファンたちの熱い願いから、『悪魔を憐れむ歌』の連載がスタートしたとか。良かった!
事情を知ったからには応援しますよー! 拙いレビューも書きましょう!!!(笑)
普段、BLはそんなに読みませんが、ジャンルとして、定着し、末長く繁栄してもらいたい、と願っております。BLを単に「女子が好むエッチな分野」だと軽く考えるのは間違いで、男性同士の性を通して、女性の性の根源的な問題、直接は見たくない深い暗い問題について、言葉ではなく関係性を使って「考える」ことができる、大きな可能性を秘めたジャンルであることを、知っておいてほしい、と思います。
BLは、同性愛とは(基本的には)別モノ、と言われています。
けど、「リアルな男性」「男性らしい男性」というのも、古い概念になりつつある。女みたいな男や、男みたいな女なんて、星の数ほど実在していますよね。性同一性障害だって、昔よりかは市民権を得てきた。
六花チヨの漫画『IS』などを読むと、そもそも性別ってなんなんだ、あってないようなものじゃないの? ・・・と思えてくる。
男女の性差が社会から無理強いされるような形ではなくなれば、女性が自分のなかの「男性性」を使って恋愛を描く、BLというジャンルは不自然でもなんでもなくなる筈だ。性で悩む人は多い。性に悩んでいることすら自覚できない、抑圧された若い子もいる。
だから、BLジャンルは発展してほしい、と思う。
ただし。
梶本レイカさんの作品は、BLのなかでも極北に位置しているのでしょう。暴力や殺人がテーマであり、それも表面的に使うんじゃなくて、被害者の抱えたトラウマを描く・・・なんてお話は、時代がどうなっても、一般ウケはしないでしょう。ホラーやサスペンス系の作品がきらいな方など、無理して読まれると、それこそトラウマになりそうな、辛い、怖いお話です。
ご本人は「生き辛いどなたかに」と書かれています。広く浅くのエンタメではない。狭く深く、長く愛される作品だと思う。
救われるべき読者のもとに、ちゃんと届くよう、駄文レビュアーの私も、祈っております。。。