くせっ毛ララバイ

くせっ毛ララバイ

生徒に間違われるほどのチビでくせっ毛の新米教師が、最初は反発していた赴任先の中学校の生徒たちと、少しずつ信頼関係を築き、生徒と一緒に成長していく姿を描く。本編のほか、生徒たちのその後のストーリーを描いた番外編3編がある。

正式名称
くせっ毛ララバイ
ふりがな
くせっけららばい
作者
ジャンル
青春
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概要・あらすじ

くせっ毛がコンプレックスの岸本遥は、富士見ヶ丘中学に新任教師として赴任することになる。生徒に間違われるほどのチビでドジな岸本遥は、前任の教師のファンの生徒たちになかなか受け入れられない。それでも岸本遥は生徒たちに一生懸命接し、生徒たちの悩みを一緒に乗り越えようと奮闘する。

登場人物・キャラクター

岸本 遥 (きしもと はるか)

新しく富士見ヶ丘中学に赴任し、宗田統一郎に代わり、2年4組を担任することになった。今年の春に教師になったばかりの新米で、理科担当。くせっ毛の髪がコンプレックス。チビで童顔のため、赴任初日から生徒に間違われる。ドジで2年4組の生徒から嫌がらせを受けつつも、めげずに生徒に向き合おうと奮闘中。 宗田統一郎は初恋の相手であり、今も思い続けている。

宗田 統一郎 (そうだ とういちろう)

富士見ヶ丘中学の若手男性教師。岸本遥の高校の先輩で、元2年4組の担任。現在は3年生を担当。男っぽくって面倒見がよく、男女ともに生徒には名前で呼ばれるほど慕われている。理科担当で、バスケット部の顧問も務めている。唯一の弱点は猫。近寄るだけで、身動きが取れなくなる。

藤子 竜也 (ふじこ たつや)

2年4組の生徒で、イタズラ好きで、クラスの中心的な存在の男の子。宗田統一郎を兄のように慕うばかりに、代わりに担任になった岸本遥に嫌がらせばかりする。バスケット部所属。スポーツ万能だが、勉強はからっきしダメ。女の子の名前のような苗字が嫌いで、呼ばれると怒る。杉掛正美はクラスでは気になる存在。

杉掛 正美 (すぎかけ まさみ)

2年4組の委員長。1年から引き続きクラス委員長を務める。岸本遙が憧れるほどの綺麗な黒髪のロングヘアをしている清楚な女の子。典型的な優生で、誰にでも思いやりがあって優しい。まじめすぎるせいか、クラスメイトには敬遠されてしまうこともあった。実は小学生の時に病気になり、中学入学が1年遅れていて、みんなより1歳年上のことを隠している。 美術部所属。

米山 のぼる (よねやま のぼる)

2年4組の副委員長。メガネで地味めの男の子。岸本遥に対し、女の担任は好まないとハッキリ言う。勉強にしか興味がないガリ勉で、休み時間も家でも勉強漬け。母親はガールフレンドでも作ってくれないかと将来を心配されている。他人には無関心かと思いきや、異性として意識している杉掛正美をみんなの前でかばう思いやりと勇気にあふれた少年でもある。

石倉 (いしくら)

2年4組の生徒。長髪の美男子で、フェミニストで女の子にモテる。実は長い間、藤村かな子に片思いしていて気持ちを伝えられないでいる。ギター同好会所属で、彼のギターを聴きに放課後はたくさんの女性で音楽準備室があふれている。

森川 ナナ (もりかわ なな)

2年4組所属。クラス一の美少女で、背が高くスタイル抜群で、中学2年生とは思えないくらい色気もある。宗田統一郎に片思いしていることを公言している。忠告してきた3年生に対しても対等に言い返すほど気が強い。母親はバレエスタジオを開いており、本人もバレリーナを目指している。

中野 晶子 (なかの しょうこ)

富士見ヶ丘中学の養護教師。同年代の女性教師が少ないため、岸本遥の赴任を喜んでくれている。前髪を分けてサイドに留め、メガネにそばかすがチャームポイント。

藤村かな子 (ふじむら かなこ)

2年4組所属。ポニーテールにメガネをしている、ちょっと太めの女の子。自分が太っていることを気にしていて、日々ダイエットに励んでいる。いつも太っていることをからかう藤子竜也からかばってくれる石倉は気になる存在。手芸部所属。家は美容室をやっていて、母親はそこの美容師。

弓崎 ともえ (ゆみざき ともえ)

2年4組所属。アイドルが大好きなミーハー。藤村かな子の小学校からの親友でいつも一緒。石倉のことが好きだったが、藤村かな子と付き合うことになり、いじわるをしてしまうこともあったが、根は明るく優しい子。手芸部所属。

奥秋 (おくあき)

岸本遥の高校の時のバスケット部の後輩。2年4組有志のクラスキャンプ&バスケット部合宿で訪れた避暑地で再会した。奥秋自身は別荘に心臓病の療養に来ていた。ハンサムだがいつも憂い顔でどこか儚げな雰囲気を醸し出している。岸本遥を慕っており、宗田統一郎を一方的にライバル視している。

片平 渡 (かたひら わたる)

2年4組に二学期から転入したが、1日目から無断欠席をした問題児。ニヒルで騒ぐクラスメイトをどこか冷めた目でバカにしているようにも見える。そんな悪ぶっているところが女の子には人気を集めている。実は富士見ヶ丘中学校に転入する前は県下でも有名な進学校に通っていたが、1年の途中からさぼりがちになり、退学になってしまっていた。 問題ばかり起こすが、岸本遥たちの必死の行動により、少しずつ心を開くようになる。

(みなみ)

2年4組の生徒。おとなしく控えめな女の子。美術部員で、放課後ひとり残って静かに絵を描き続けている。杉掛正美曰く、上品で素敵な絵を描く。3年生の美術部部長に片思いをしているが、勇気がなく話しかけられずにいた。卒業式目前になり、気持ちが焦りながらも何もできないできない自分に落ち込んでいる。

集団・組織

富士見ヶ丘中学校 (ふじみがおかちゅうがっこう)

岸本遥が赴任した中学校。3年間担任教師、クラス替えは行わない原則だったが、前年度に教師の転任が相次いだため、今年度は担任替えを行った。生徒たちが中心となって行事を盛り上げている。

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