ルナティック雑技団

ルナティック雑技団

特異なほどのカリスマを持つハンサムだが、自分は嫌われ者だと勘違いしている天湖森夜と、彼の家に居候することになった星野夢実を巡り、個性的なキャラクターが大騒動を巻き起こすラブ・コメディー。

正式名称
ルナティック雑技団
ふりがな
るなてぃっくざつぎだん
作者
ジャンル
ラブコメ
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概要・あらすじ

両親の海外出張の間、父の会社の部下である天湖家に居候することになった女子中学生星野夢実は浮かれていた。なぜなら、天湖家の一人息子天湖森夜は、夢実が通うわらび野中学で「孤高の貴公子」と呼ばれる超カリスマ美少年だったのだ。そのあまりにも端正な顔と物腰から、周囲に人を寄せ付けない森夜が、孤独ゆえ自己認識を誤り、皆が自分を嫌っていると思い込んでいることを知った夢実は、彼に普通の学園生活を送らせようと奮闘する。

しかし森夜の母で個性的な神経を持つ天湖ゆり子や、学園のアイドル愛咲ルイ、大金持ちで森夜に思いを寄せる成金薫子などが、それぞれの思惑で大騒動を巻き起こす。

登場人物・キャラクター

天湖 森夜 (てんこ もりや)

『ルナティック雑技団』の主人公のひとり。わらび野中学に通う男子中学生。天湖家の一人息子。特異なほどのカリスマ性を持ち、端正でハンサムな容姿とクールな物腰から「孤高の貴公子」と呼ばれている。男女問わず、すべての人々を惹きつけ、視線を向けるだけで失神して倒れる者が続出するほど。成績優秀で常に学年トップ。 運動能力も高い。しかしこのあまりにも高いカリスマ性のため周囲に敬遠されてしまい、孤独な生活が長かったため、すっかり自己認識が歪んでしまっており、周囲の人間が自分に近づかないのは、自分がものすごい嫌われ者であるためだと思い込んでいる。また視力がやや低いが、めがねやコンタクトが体質に合わないため、常に物を睨んでいるような表情になってしまっているため、誤解も受けやすい。 神経過敏な母天湖ゆり子に溺愛されており、部屋の装飾などは幼児時代のまま。また、父の不在時に何度か親子心中させられそうになったという過去を持つ。同居することになった星野夢実のことは歓迎しており、嫌われ者の自分といることで、夢実まで嫌われてしまわないかと心配している。 好きなテレビ番組は『山ねずみラッキーチャック』。趣味は鳥さんとお話をすることで、学校の屋上に来る鳥一羽一羽に名前をつけている。

星野 夢実 (ほしの ゆめみ)

『ルナティック雑技団』の主人公のひとり。わらび野中学に通う女子中学生。顔はかわいく、成績はほどほどに良く、運動はちょっぴり苦手。両親が海外出張に行くことになり、その間父の会社の部下である天湖家に居候することになった。天湖家の一人息子、天湖森夜に憧れていた夢実は舞い上がるが、森夜が自分を嫌われ者だと思い込んでいることを知り、彼を普通の男子中学生にしてあげたいと思うようになる。 数少ない常識人であるため、ツッコミを担当しているが、天湖ゆり子の奇行や成金薫子の策略によってタコ部屋に送られるなどの過酷な体験を経て、次第にたくましくなっていった。愛咲ルイの持つデータによれば、誕生日は11月7日。 身長156.5cm、体重44kg。

天湖 ゆり子 (てんこ ゆりこ)

天湖森夜の母親。夫の上司の娘である星野夢実を同居させることになる。当初は歓迎するつもりだったようだが、裕福な家庭に育った夢実への嫉妬や、森夜への溺愛から夢実が森夜を奪うのではないかという疑心暗鬼に囚われ、いやがらせをするようになった。森夜への心配と、自身の優雅な生活のイメージを保つため、日曜日には教会に行く、テレビでも民法は見せないなどの教育方針を持つ。 森夜の部屋を幼児時代のままにしているのもゆり子の教育方針の一環。六人も弟妹がいる貧しい家庭で育った。お父さんとは恋愛結婚で、現在も相思相愛。神経が昂ぶって奇行に走ってしまったときも、お父さんがたしなめると落ち着きを見せる。 その分、お父さんが出張で居ないときなどは、奇行の度合いが普段よりもひどくなり、森夜はかつて何度も親子心中させられそうになっている。

天湖森夜の父

天湖森夜の父親。星野夢実の父の会社の部下で、両親が海外出張に行くことになった夢実を同居させてほしいという依頼を受けた。温厚で優しい性格ながら、奇行を繰り返す妻天湖ゆり子を「神経が個性的」という表現で受け入れ、愛している器の大きさを持つ。若い頃は森夜同様のハンサムで、あまりにもモテるため、結婚後はめがねをかけてヒゲを生やしてほしいとゆり子に頼まれ、今の容姿となったが、今は今でダンディだということで騒がれている様子。

愛咲 ルイ (あいざき るい)

わらび野中学に通う男子中学生。祖父がフランス人の、クォーター。「学園のアイドル」として、主に女子生徒を中心に高い人気を誇っている。アイドルクラブを設立し、部員たちをスタッフとして主に校内でアイドル活動を行っている。朝礼前のミニコンサート、休み時間の握手会、サイン会、お昼のランチショー、校内放送での自主番組『ダイナマイト・バーボン』など、活動は多岐に渡り、非常にハードスケジュール。 校内や近くの公園などでコンサートを行ったり、新入生対象の勧誘パフォーマンスなども行う。しかしそれでもなお、天湖森夜のカリスマ性には叶わず、ルイも心の中では張り合っているものの、実際森夜と顔を合わせるとまともに口を聞くことも出来なくなってしまう。 星野夢実に想いを寄せているが、告白する間もなく、森夜に友達を作りたいと考える夢実から、森夜の友達になってほしいと頼まれてしまう。持ち歌は『アイドル ショック』、『チンピラ キッド』、『♥$☆(アイドルスター)』、『アイドルの伝説』、『星の夢』、『天湖くんのテーマ』など。

成金 薫子 (なりがね かおるこ)

わらび野中学に通う女子中学生。大金持ちのお嬢様で、教室内に使用人の茂吉や黒川などを連れてきて世話を焼かせている。天湖森夜に想いを寄せており、毎朝森夜が登校してくる様子をカメラで映させ、「朝の天湖ニュース」として見ているほどだった。星野夢実が天湖家の居候になったと知り、なんとかして追い出そうと様々な手を使って邪魔をしてくる。 森夜のことは「天湖さま」と呼び、一途に慕っているにも関わらず、顔を合わせると強がってしまう。だが夢実や黒川、茂吉に素直になるように諭され、顔を合わせない状態ながら好意を抱いていることを伝え、以降は正面から森夜と話せるようになる。

黒川 (くろかわ)

成金薫子、成金サギ男に仕える中年男性。黒髪のオールバックで、片眼鏡をつけている。薫子に対してセクハラめいた言動を繰り返すが、キレ者で腕も確かであり、たまには真っ当なことも言う。元グリーンベレー、KGB工作員、ルーマニアの秘密警察だったなど、過去については様々な噂が飛び交っており、真実は謎。 成金サギ男が契約した悪魔そのものであるという噂すらある。離婚歴があり、そのことを後悔していると自ら語っていた。

ミスターX (みすたーえっくす)

成金薫子が天湖森夜のボディーガードとして雇った青年。幼い頃からスパイとしての英才教育を受け、政界、マフィア、軍事施設などあらゆる闇の情報を集めた過去を持つ。ゲシュタポの拷問にも屈しなかった鋼の精神を持つと豪語していたが、森夜の顔を正面から見た瞬間、あまりのカリスマ性に失禁してしまう。 森夜に好意を抱き、独占しようと迫る。森夜のことを「モーリヤ」「モーリィ」と呼ぶ。

茂吉 (もきち)

成金薫子に仕え、彼女の世話をしている青年。心優しく、常識的な性格で、薫子の夢実に対するいじめに心を痛め、夢実を助けようとしたこともある。3歳の時に成金家に拾われた。

成金 サギ男 (なりがね さぎお)

成金薫子の父親。成金グループの会長。表情は笑顔で目がキラキラしているが、決して笑っているわけではない。あくどい商売でなりあがり、娘の誕生日パーティーでも融資先に保険金をかけて自殺させようとしたりする。別名「もみ手で指紋を消した男」。怒ると薫子すら大富豪のスケベジジイに売り飛ばそうとする。 悪魔と契約しているため、不死身。

成金薫子の母 (なりがねかおるこのはは)

成金薫子の母親。水晶占いで夫成金サギ男の事業に助言をしている。娘は将来因業ジジイに嫁ぐものと決めている。薫子の誕生日パーティーに来た天湖森夜を気に入り、壷の中に住んでいるピエール三教授を呼び出し、森夜を自分だけの人形にしようとした。

愛咲ファミリー (あいざきふぁみりー)

愛咲ルイの家族。1999年の7月に予言された破滅から地球の未来を救うため、神に選ばれたアート戦士の一家。極めた芸術の光が世界を救うことができると信じ、それぞれの分野で芸術的感性を磨いている。父とフランス人の祖父は芸術家、母はシャンソン歌手、兄の愛咲レイは医者、祖母は地下室で眠っていたが、ダンサーかバレリーナのような動きをする。 ただ一人、弟の愛咲ロイだけは体が弱く、自分はアート戦士になれないかもしれないと考えている。

チーコ

わらび野中学に通う女子中学生。星野夢実のクラスメイト。天湖森夜と暮らすことになった夢実に嫉妬している。父親は、酒さえ飲まなければ腕のいい大工。成金薫子と喧嘩になった際は借用書2枚カミソリ、ローン雪だるま切り、内職傘はり地獄などの技を使って応戦した。

場所

わらび野中学

男女共学の中学校。赴任してきたばかりの校長は、朝礼の前にある愛咲ルイミニコンサートが自分よりも優先されている事実や、ルイの危険なコンサートパフォーマンスで怪我人が出て悪評が立つことを恐れている。

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