レース鳩0777

レース鳩0777

偶然、一羽の鳩を助けたことから、鳩レースの存在を知った少年・森山次郎が、パートナーとなる鳩「アラシ」とともに、鳩レースで活躍していく様子を描いた作品。鳩レースの模様を鳩による会話で実況風に描写するなど、臨場感に満ちた構成が特徴となっている。

正式名称
レース鳩0777
ふりがな
れーすばとあらし
作者
ジャンル
その他スポーツ
 
動物・ペット
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概要・あらすじ

ある日、森山次郎は道ばたで弱り切った鳩を拾う。その鳩こそ、鳩レース界で知らぬ者はいない名鳩、グレート・ビジョン号だった。次郎の手当の甲斐あってグレート・ビジョン号は回復。飼い主である黒田官兵衛は、次郎にお礼として一匹の鳩を渡す。鳩レースについてはまったくの初心者だった次郎だが、この78-0777号、通称「アラシ」とともに、鳩レースの世界へと足を踏み出すのであった。

登場人物・キャラクター

森山 次郎 (もりやま じろう)

病気で弱っていたレース鳩を助けたことがきっかけで、鳩レースの世界に足を踏み入れる。鳩レーサーとしてはまったくの初心者だったが、愛鳩の「アラシ」とともに、先輩や仲間達とのふれあい、さらには強力なライバルとの激闘を経て、一人前の鳩レーサーに成長していく。

アラシ

『レース鳩0777』に登場するレース鳩。登録番号は78-0777。7が3つ揃っていることから、おいちょかぶの手役になぞらえて「アラシ」と呼ばれる。毛色は灰色。伝説的なレース鳩「グレート・ピジョン」の子供。高い潜在能力を持つ。

黒田 官兵衛 (くろだ かんべえ)

鳩レース界の権威。戦時中、山本勘助とともに帝国陸軍で軍鳩の飼育員を務めていた。グレート・ピジョン号、マグナム号のオーナー。グレート・ピジョンを助けてくれたお礼として、次郎にグレートの息子を譲り渡した。その後も次郎のことは気にかけており、折に触れアドバイスを与えている。

グレート・ピジョン

『レース鳩0777』に登場するレース鳩。登録番号は75-0666。日本国内だけでなく、海外の鳩レースでも優勝経験を持つ伝説的なレース鳩。ジフテリアに罹り、死にかけていたところを次郎に拾われ、一命を取り留める。アラシ号、マグナム号の父鳩。なお、この鳩も番号が6の3つ揃いで「アラシ」となるので、アラシとも呼ばれていた。 500kmレース中、正規ルートから外れてしまったアラシ号、マグナム号を無事に帰還させるために、悪天候の中、命がけで彼らを先導する。

マグナム

『レース鳩0777』に登場するレース鳩。登録番号は79-0976。アラシと同じ時に生まれた兄弟。父鳩はグレート・ピジョン。額にある星形の傷が特徴。幼鳥の時に、鳩舎のほかの鳩とのトラブルから袋だたきに遭い、額に大きな傷を負ったという過去を持つ。そのために、あらゆるものを憎んでいる。

山本 勘助 (やまもと かんすけ)

大関正宗の祖父。黒田官兵衛の旧友で、ともに陸軍で軍鳩の世話をしていた。鳩舎が移動してもそこに戻ってくる「移動鳩」の第一人者。孫の正宗の増長した態度を快く思っておらず、むしろ次郎の真剣な態度に好感を持っている。それでも、正宗に強い鳩が欲しいと泣きつかれると、黒田官兵衛に頼んでビャクヤ号を譲ってもらうなど、孫思いの一面も見せる。

大関 正宗 (おおぜき まさむね)

次郎の学校のクラスメイトで、連合会のメンバー。山本勘助の孫にあたる。次郎からグレート・ピジョンやアラシを横取りしようとしたり、法外な値段で次郎にメス鳩を売りつけたりと、何かと意地悪な態度で接していたが、鳩レースに対する次郎の真剣さに影響を受け、自身ももっと強い鳩が欲しいと思うようになる。 そして祖父の勘助に泣きついて、ビャクヤ号を手に入れた。その後も、性格は変わらなかったが、ビャクヤ号に対しては惜しみない愛情を与え続けた。

ビャクヤ

『レース鳩0777』に登場するレース鳩。登録番号は0108。黒田官兵衛のところで飼われていたが、山本勘助に請われて大関正宗に譲られる。非常に夜目が利くのが特徴で、鳩レースにおいても強力な武器となっている。鳩痘という重病にかかり生死の境をさまようが、正宗の必死の看病で一命を取り止める。

君原 早人 (きみはら はやと)

連合会のメンバー。かつて陸上選手のホープとして注目されたが、交通事故により左足を複雑骨折し、夢を絶たれる。失意の中、空を飛ぶ鳩の姿に憧れ、鳩レースの世界へと足を踏み入れる。イナズマ号のオーナー。

イナズマ

『レース鳩0777』に登場するレース鳩。登録番号は76-1720。その名の通り、稲妻のようなスタートダッシュを得意とする。あるレースで、グレート・ピジョン号に遅れを取って以来、ライバル心を燃やしている。夜目がほとんど利かないという大きな弱点を抱えている。

睦月 一 (むつき はじめ)

連合会メンバー。成績優秀で常に学年トップをキープしており、1位に対して強いこだわりを持つ。「シートン動物記」の中の伝書鳩の物語に感銘を受け、さらに家庭教師の山南敬介の影響でレース鳩を飼うこととなる。一時、典型的な教育ママである母親に反対されたが、体育の成績がアップしたことを理由に、鳩レースにも力を入れるようになる。 トップ号のオーナー。

トップ

『レース鳩0777』に登場するレース鳩。登録番号は77-0001。200km以下の短距離レースにおいて抜群の成績を誇る。ただし、短距離飛行に適した硬い筋肉の持ち主のため、長距離戦になると疲労がたまりやすいという弱点を抱えている。

山下 佐清 (やました すけきよ)

連合会のメンバー。老舗の呉服問屋の跡取り息子で、常に着物を着ている。語尾に「〜だな」をつけるのが特徴。絵を描くのが好き。放浪癖があり、旅に出てしばらく帰って来ないこともしばしば。オフクロ号のオーナー。

オフクロ

『レース鳩0777』に登場するレース鳩。登録番号は76-0296。メス。非常に優れた方向感覚と記憶力の持ち主で、常に群れの先頭に立って他の鳩を引っ張っている。佐清が放浪の旅で日本各地に連れて行ってはそこから放鳥しているので、様々な帰還ルートが頭に入っている。

山南 敬介 (やまなみ けいすけ)

次郎たちが所属する日本レース鳩協会連合会の会長を務める。温厚な人柄で、次郎の良き先輩として、親身になって次郎にアドバイスをくれるだけでなく、時には厳しく接したりもする。

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