菜(さい)

菜(さい)

富田耕平・富田菜夫妻を中心に、四季の花や風物で彩られた家族の情景を描き出す物語。

正式名称
菜(さい)
ふりがな
さい
作者
ジャンル
日常
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概要・あらすじ

大学で物理学を教える富田耕平と、その妻富田菜は仲の良い夫婦。富田菜は両親を事故で亡くしたが、結婚後も豊かな草木の茂る生家に夫と住み、時折訪れる夫の両親や兄弟たちのお陰で賑やかに暮らしている。そんな二人は子どもを待ち望んでいるがなかなか吉兆は訪れない。ある日富田耕平は自らの夢のために西北大学を退職。

ほどなくして富田耕平が友人の借金の連帯保証人となっていたことから家を売ることになった。二人はいずれ家を買い戻すことを決意し、海の近くの借家に引っ越した。

登場人物・キャラクター

富田 菜 (とみた さい)

『菜(さい)』の主人公の1人。初登場時は26歳。長髪を団子に結った和服姿の女性。控え目で清楚な性格だが、藤純子が演じた女侠客に憧れていたこともある。旧姓は桐島。事故で両親を亡くし大学を中退してからはひとりの生活であったが、富田耕平と出会って結婚した。いつも亡くなった母親の形見の着物を着ている。夫富田耕平とは深く愛し合い、子どもを待ち望んでいる。 夫に女性関係の疑惑があると静かに怒りを現す。

富田 耕平 (とみた こうへい)

『菜(さい)』の主人公の1人。富田菜の夫。べっ甲の眼鏡をかけている。西北大学助教授で物理学を教えていたが退職し、家庭教師などをした後に星南大学の講師。亡くなった富田菜の父親に似ており、かけている眼鏡は富田菜の父親の形見。酒好きで酔うとだらしなくなり、富田菜を怒らせることがある。 フェルマーの定理の証明を生きがいにしている。

富田 精蔵 (とみた せいぞう)

富田耕平の祖父。「富田家好色統帥」と呼ばれ、芸者を引き連れて富田耕平の家に現れ花見をする。元は本家の大店を継ぐはずだったが、妾と一緒になるために自らその道を絶った。

富田 辰次 (とみた)

髪の毛を逆立てた男性。富田耕平の次兄。寿司辰という寿司屋を営んでいる。妻富田聖子に浮気を隠すために、富田耕平を使ってアリバイ工作をする。

富田 良平 (とみた りょうへい)

眼鏡をかけた白髪の男性。富田耕平の父。妾の子であることをバネにして真っ当に生きてきたという自負がある。

富田 麻衣子 (とみた まいこ)

ショートヘアーの女性。初登場時は23歳。富田耕平の妹。兄富田耕平が大好きで、妻となった富田菜を一時嫌っていた。父富田良平に恋人倉橋講平との結婚を反対される。

倉橋 講平 (くらはし こうへい)

初登場時は35歳。富田耕平の妹富田麻衣子と付き合っている。妻に逃げられ、残された子ども2人と暮らしている。

富田 瓢介 (とみた ひょうすけ)

髪で耳が隠れた男性。富田耕平の三兄。人妻だった富田筆子と一緒になり、父富田良平から絶縁されている。

小島 芳雄 (こじま よしお)

男性だが、性転換手術を受けた。富田耕平の小学校時代の友人。クラブ マカオを経営している。

竹田 武士 (たけだ たけし)

初登場時36歳。瓦職人。富田耕平・富田菜の家の屋根の修理をする。独身で、見合いを繰り返している。

坂井 (さかい)

富田菜の父桐島秀雄の友人で、富田耕平・富田菜の仲人。二人を心配し、支援している。

佳つ美 (かつみ)

30代前半の女性。京都・祇園町の芸妓で茶屋近江乃の女将。富田菜の異母姉だが、自らその事は語らない。父の墓参りに訪れて以降、富田耕平・富田菜夫婦と親しく付き合っている。

永井 堂風 (ながい どうふう)

小説家。富田耕平、富田菜夫婦の家の家主。坂井画伯の紹介で、先妻と住んでいた家を二人に貸した。

根津 順子 (ねづ じゅんこ)

キャバクラで働いている。富田耕平が担当する物理学を選択しているが、講義には出てこない。富田菜に猫を引き取ってほしいという。富田耕平、富田菜夫婦と同居することになる。その後、ニューヨークに演劇の勉強に旅立った。

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