記憶鮮明

記憶鮮明

クローン技術や超能力が一般化した近未来のアメリカを舞台に、超能力者による犯罪を追う警察や、捜査のために生み出された被害者のクローンの苦悩を描いたSF作品。超能力を研究する機関EPIAの登場する「記憶鮮明シリーズ」の第1作。

正式名称
記憶鮮明
ふりがな
きおくせんめい
作者
ジャンル
その他SF・ファンタジー
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概要・あらすじ

クローン技術や超能力の存在が一般化した近未来のアメリカで、謎の連続爆破事件が起こる。事件を解決するため、NY市警の刑事アルフレッド・H・アーボガストは、犯人を目撃しながらも事件に巻き込まれて死亡した被害者パセリ・モーガンからクローンを生み出すが、どのクローンからも有力な証言は得られなかった。

その後、EPIAからNY市警に派遣された超能力者ジョジョ・シュミットが捜査に加わる。パセリ・モーガンのクローンたちは、殺処分を怖れてNY市警から逃げ出すが、そのうちの1人、エリザベスだけは、捜査に協力することを申し出、ジョジョと行動を共にすることになる。

登場人物・キャラクター

エリザベス

連続爆破事件に巻き込まれ、犯人の顔を目撃しながらも死亡した少女パセリ・モーガンの遺体から生み出されたクローンの1人。パセリ・モーガンと同じ容姿の、金髪でショートカットの少女。イングリッド、オードリーについで3番目に作成されたクローンであり、パセリ・モーガンの記憶を受け継いでいるが、他の2人同様に犯行時のことははっきりと思い出せずにいる。 不要となったクローンは警察では殺処分されるという話を聞き、殺処分を免れるために捜査に協力するようになる。そしてEPIAから派遣された超能力者、ジョジョ・シュミットと行動を共にするうちに、彼に好意を抱くようになる。生前のパセリ・モーガンと同じく、映画好きで、名前の由来は女優のエリザベス・テイラーから。 また、パセリ・モーガンの持っていた超能力の才能も受け継いでいる。

アルフレッド・H・アーボガスト (あるふれっどえいちあーぼがすと)

NY市警に勤務する中年男性。階級は警部で、ニューヨークで起こっている謎の連続爆破事件を追っている捜査班のボス。目撃証言を得るため、EPIAの協力で、被害者パセリ・モーガンから3人のクローンを生み出すが、有力な証言を得ることには失敗する。物的な証拠や証言のみを信用する性格で、状況証拠から理論的に推理を行うジョジョ・シュミットと対立する。

ジョジョ・シュミット (じょじょしゅみっと)

EPIA(国際連邦科学情報局)のESPセクションからNY市警に派遣された超能力者。若い男性で、古い映画マニア。念動力や瞬間移動など、さまざまな超能力を持ち、超能力者が能力を使った際に発生するP・K波を感じ取ることができる。連続爆破事件の捜査に加わり、数々の証拠から、犯行が超能力者によって行われたと推理する。

レイモンド・ヴィジョン (れいもんどゔぃじょん)

EPIA本部に所属する科学者。パセリ・モーガンのクローンを作り出し、その後行き詰まったアルフレッド・H・アーボガストにESPセクションに協力を仰ぐことを勧め、連続爆破事件の捜査に協力する。人を喰ったような性格で、アーボガストとは相性が悪い。

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