ジゼル・アラン

ジゼル・アラン

20世紀初頭のヨーロッパを舞台に、何でも屋を開業した世間知らずのお嬢様ジゼル・アランと、小説家志望の青年エリック・ルブランの奮闘を描く。

正式名称
ジゼル・アラン
ふりがな
じぜる あらん
作者
ジャンル
ヒューマンドラマ
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概要・あらすじ

アパートの大家を営む資産家の娘ジゼル・アランは、ある日何でも屋を開業する。彼女の店子の1人である小説家志望の青年エリック・ルブランは、家賃滞納を理由にその助手として何でも屋家業を手伝うことになった。様々な依頼をこなしていくジゼルだったが、お嬢様育ちで好奇心旺盛な彼女の行動は、時に波乱を招いてしまう。

女性の行動に制限の多かった20世紀初頭のヨーロッパを舞台に、自由を求め、好奇心と冒険心を持って奮闘する少女の成長譚。

登場人物・キャラクター

ジゼル・アラン (じぜるあらん)

絹のような黒髪を肩で切りそろえている。以前は腰までの長い髪だったが、アパートの大家就任時にバッサリと切り落とした。箱入りのお嬢様で、以前は街中にある城のような屋敷に住んでいた。現在は姉ジョゼットに頼まれて街中のアパートの大家をしている。5歳のときに母親を亡くしている。 14歳の誕生日前に、アパートの自室で何でも屋を開業。家賃滞納を理由に店子であるエリック・ルブランに助手をさせていた。勤務態度は意欲的だが、自身の思うままに行動し、時には依頼人の意に背くこともある。破天荒で怖いもの知らず、物おじしない性格で、何にでも好奇心のままに首を突っ込む。非常に高度な教育を受けており、語学に始まる座学のほか、社交術やダンスなどの教養も高い。 本が好きで、特に冒険小説を好む。

エリック・ルブラン (えりっくるぶらん)

ジゼル・アランが管理するアパートの301号室でひとり暮らしをしている、癖のある栗毛で眼鏡をかけた青年。祖父が小説家で、自身も小説家を目指して投稿作の執筆に励む。ジゼルより7つ年上。家賃滞納を理由に大家ジゼルの何でも屋家業の助手としてこき使われている。 ジゼルの常識のない突飛さ、女性らしからぬ活発さに苦悶する。いいように振り回されているが、なんだかんだと文句を言いながらも結局彼女を助けるために手を貸すことになる。ジゼルを女性として好いている。後に、投稿した小説が佳作に選ばれたことでアパートを出ている。

アルセーヌ

『ジゼル・アラン』に登場するジゼル・アランの飼い猫。緑色の瞳をしたロシアンブルーで、元は野良猫だったところをジゼルに拾われ、名付けられた。愛称はアル。とても賢く、ジゼルによくなついている。首輪の代わりにリボンを巻いている。ジゼルのアパートの2階に住むリーズ・クレペルの飼い猫であるロシアンブルーと仲良し。

コレット

花街である19番街で働く花形ストリッパー。恋人から家を追い出され、当てもなく歩いてたところジゼル・アランの何でも屋のチラシを見つけ、部屋探しの依頼をする。これをきっかけにジゼルのアパートの302号室に入居した。ジゼルのことをとても気に入っており、エリック・ルブランの代わりに何でも屋の助手を務めたこともある。 自身の仕事に誇りを持っており、侮辱されると静かな怒りを見せる。男嫌いで勝気、ずぼらな性格。同じアパートの2階に暮らすリーズ・クレペルによく食事を作ってもらっている。

リーズ・クレペル (りーずくれぺる)

ジゼル・アランのアパートの2階に暮らす老婦人。ジゼルの何でも屋の最初の依頼人で、飼い猫の捜索を依頼した。友人の誕生日にも依頼をしており、何でも屋の得意客ともいえる。優しく穏やかな女性で、よく同じ店子であるコレットやエリーに食事やお茶を用意している。

エミリー・リシェ (えみりーりしぇ)

ジゼル・アランが大家を務めるアパートの1階に、父親とともに暮らす長い金髪の少女。印刷所で翻訳の仕事をしている父の依頼でジゼルに預けられた。引っ込み思案でおどおどしており、年相応の純朴な性格。ジゼルのことを「ジゼルちゃん」と呼ぶ。

リュカ

数年前より街中の森に住み着いた孤児の少年。廃棄された船に住み込んでいたことから、船長と呼ばれている。リュカの説得を依頼されたジゼルと意気投合し、船を出て孤児院に移ってからも親交は続いている。尻尾のように結ったセミロングの髪と、キャスケットがトレードマーク。

ジョゼット・アラン (じょぜっとあらん)

ジゼル・アランの姉で、長い黒髪の女性。しとやかで気の利く淑女だが、笑顔で有無を言わさぬ言動をするしたたかさと芯の強さを持つ。家の中では破天荒なジゼルのフォロー役として立ち回っていた。妻を亡くしたショックからジゼルにつらく当たるようになった厳格な父と、束縛を嫌う好奇心旺盛なジゼルの様子を見て思うところがあり、狭い屋敷の中でなく広い街中を見てほしいと、ジゼルに母から譲り受けたアパートの大家を依頼する。

ギー

「何でも屋のG」という通称で活動する何でも屋。肩まで伸ばした髪、垂れ目が特徴の男性。夜逃げからお使い程度の依頼までなんでも受けることを信条とし、探偵のようなことまでこなすやり手。何でも屋のジゼル・アランとは、名前の頭文字が同じだったために、勘違いした依頼人が現れたのがきっかけで知り合う。 何でも屋の依頼はバーのマスターを通じて受けているが、街中でお使い程度の突発の頼み事を聞くことも多い。

モニク・ダルレ (もにくだるれ)

ゆるいウェーブのかかった長い髪に、黒縁の眼鏡をかけた女性。出版社に勤めるキャリアウーマンで、トラッドな服装を好む。投稿されたエリック・ルブランの小説を読み、小説家サミュエル・ユレのゴーストライターをさせようとした。

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