ジュニオール

ジュニオール

サッカーエリートの道から挫折した高校生と、天衣無縫なハーフの少年が主人公。二人の出会いが、古い常識が蔓延る大人の世界に新しい風を巻き起こす様子を描いたサッカー漫画。2016年に、「週刊少年チャンピオン」の月例フレッシュまんが賞を受賞した作者の、同誌連載デビュー作。「週刊少年チャンピオン」2018年28号より連載。

正式名称
ジュニオール
ふりがな
じゅにおーる
作者
ジャンル
サッカー
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概要・あらすじ

岐阜県立可児第三高1一年生の志摩晃は、名古屋のプロクラブのJr.ユースだった元サッカーエリート。Jr.ユースを落とされた晃は、可児第三高校(可児三)のサッカー部に入部した。しかし、可児三のサッカー部は、部員もろくに集まらない弱小チームで、監督も全くやる気のない男だった。そんな環境に身を置きながら、晃は、将来自分だけのプロサッカークラブをつくる、という野望を抱いていた。

そんなある日、学校に遅刻しそうになった晃は、外国人のような高校生に出会う。彼は、日系ブラジル人の母親を持つ日本国籍の少年、五十嵐ジュニオールだった。晃の隣のクラスで、美術部員だという。その日の体育の授業で二人は再会した。クラス対抗でサッカーをやる事になったのだ。

ジュニオールは土をいじって遊んでいて、全然やる気を見せなかったが、ボールが来た途端、超絶テクニックを披露した。しかし、味方のゴールに突っ込んだり、猫に気を取られたりと、好き勝手に遊んでいるように見えた。その姿に「楽しみすぎ」「自分を抑えて真面目にやれ」という晃に、ジュニオールは「そういうサッカーをやりたいのか」と問う。

その言葉に晃はハッとする。今まで自分も、常識に縛られた大人達のサッカーにうんざりしていたのだ。「誰も想像できない、とんでもないチームを作る」。改めてそう決意した晃は、翌日、ジュニオールのクラスに押しかけ、一緒にサッカーをやろうと誘う。しかし、ジュニオールの返事は「NO」だった。ブラジルと日本を行ったり来たりの生活だったジュニオールは、やはりブラジルでサッカークラブに入っていた。

そこで、監督から「ふざけている」と指摘されたため、いつもより頑張ろうと、スコーピオンキックをしたら、クビになったのだ。そんなわけで、サッカーも嫌いではないが、今は美術のほうがもっと好きだという。それでも諦めない晃は、翌朝も登校中にジュニオールを口説いていた。

二人が校門にたどり着いたとき、人だかりができていて、生徒達が騒いでいた。原因は、可児三の名門野球部だった。いかつい野球部の連中が、一人の1年生を強引に勧誘しようとしていたのだ。その1年生の名前は、杉浦実。超人的な体力を持つと言われる男だった。志摩晃、五十嵐ジュニオール、杉浦実。この三人の出会いが、後に「子供達の王国」と呼ばれる可児三サッカー部の、すべての始まりだった。

登場人物・キャラクター

志摩 晃 (しま あきら)

岐阜県立可児第三高校一年生の男子。サッカー部所属。名古屋グランディスJr.ユースにいたが、コーチに「なんの特徴もない器用貧乏」と評され、Jr.ユースをクビになる。古い常識に縛られた大人達に反感を覚えており、いつか自分達だけのサッカークラブを作る野心に燃えている。自由奔放で超絶テクニックを持った、五十嵐ジュニオールに出会い、執拗にサッカー部に勧誘する。 ジュニオールには、シーマと呼ばれる。

五十嵐 ジュニオール

日系ブラジル人の母親を持つ日本国籍の少年。岐阜県立可児第三高校1年生の男子。美術部所属。背が低く、褐色の肌とアフロヘアが特徴。ブラジルと日本を行ったり来たりの生活をしていた。ブラジルではサッカークラブに所属していたが、あまりにも自由なプレイスタイルが、監督の気に入らずにクビになる。サッカーにおいては、ずば抜けてた才能を持っている。 自由奔放でマイペースな性格。

杉浦 実 (すぎうら みのる)

岐阜県立可児第三高校1年生。超人的な体力を誇る強面の男子。中学時代は野球で名を馳せた男で、専門外の100メートル走で10秒83の記録を持つ怪物。名門、可児第三高校の野球部の強引な勧誘に合うが、本人は生物部を志望する。

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