ジーザス

ジーザス

図らずも高校教師と成り代わることとなってしまった伝説の殺し屋ジーザスの戦いを描いたハードボイルドアクション。同原作・同作画による『闇のイージス』シリーズや、原作:たかしげ宙・作画:DOUBLE-Sの『死がふたりを分かつまで』と作品世界を共有する。続編として『ジーザス 砂塵航路』が存在する。

正式名称
ジーザス
ふりがな
じーざす
作画
原作
ジャンル
アクション
レーベル
コミック文庫(青年)(小学館)
巻数
既刊7巻
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概要・あらすじ

犯罪組織24(トウェンティフォー)から1トンものヘロインを強奪した殺し屋ジーザスは、心臓発作で急死した自分にそっくりな青年・藤沢真吾の死体を利用し、死を擬装。しかし藤沢は新星高校へ教師として赴任する事が決まっていたうえ、倉庫の黒板に隠してあったヘロインが手違いによって新星高校に搬入、取り付けられてしまった。

ジーザスはやむなく、藤沢の身代わりとして教師として勤務する事となる。

登場人物・キャラクター

ジーザス

ニューヨークのスラム生まれで推定年齢27歳。男性。私立新星高校の社会科教師、藤沢真吾に擬装している。裏の世界では知らぬ者はいないと言われる超一流の暗殺者。幼少時はJ(ジェイ)と呼ばれる孤児で娼婦に育てられた。14歳の頃「マッシュルーム」と呼ばれるストリートギャングのリーダーをしており、マフィアとのいざこざでリック・バウマンと出会う。 己の無力さを痛感したJ(ジェイ)は、リックから様々な戦闘技術を習い、仲間の敵であるマフィアのボスを殺害、その後リックと共にCIAとマフィアに追われながら全米を逃亡、17歳までさらなる戦闘技術を学んだ。リックと別れた後はJ・バウマンと名乗り、傭兵部隊・砂漠の兎に入隊。 伍長としてアフリカを転戦し、戦友と自由のために戦うが、味方側の裏切りによる「オペレーション・ジーザス」により自分以外の隊員は全滅。その復讐の念を抱きつつジーザスを名乗り、フリーの暗殺者となる。

水谷 小百合 (みずたに さゆり)

本作のヒロイン。ジーザスと同時に新星高校に着任した新任英語教師。お嬢様育ちで世間知らずだが、気丈な面も持つ。何度か危機を救われるうちにジーザスを慕うようになり、またジーザスも小百合を意識し、自分の過去や内心を語るようになって行く。

藤沢 真吾 (ふじさわ しんご)

故人。男性。ジーザスに見た目がそっくりな日本人。心臓発作で人知れず急死したところを、ジーザスの身代わりに利用された。教師として新星高校に赴任が決まっていたため、ジーザスはやむなく藤沢として教師になる。藤沢真琴(ふじさわまこと)という中学1年の妹がいる。

橿原 十蔵 (かしはら じゅうぞう)

男性。「オールド・ギース」の異名で知られる日本屈指の情報屋。バーのネスト・オブ・ギースを経営している。リック・バウマンとはベトナム戦争以来の親友で、ジーザスとも少年時代からの仲。ジーザスに対して、情報収集や武器弾薬等さまざまなバックアップを行っている。

戸川 誠治 (とがわ せいじ)

男性。新星高校2年B組。いろいろとトラブルを起こす問題児で、ジーザスにも事あるごとに突っかかる不良少年。最初はジーザスに敵意を抱いていたが、さまざまなトラブルを経て、徐々に心を開いて行く。父親は代議士。

リック・バウマン

男性。ジーザスの師匠で父親のような存在。橿原十蔵とはベトナム戦争以来の仲。CIAの非合法工作員(イリーガル)としてマフィアに潜入していた頃にジーザスと出会い、彼に戦闘技術を叩き込む。その後ジーザスと共にCIAとマフィアに追われながら全米を放浪した。死んだと思われていたが、思いもよらない形で再開する。 ジーザスと別れた後、傭兵訓練所の教官をしていた時期もあり、御堂真奈美はそのときの教え子である。

御堂 真奈美 (みどう まなみ)

女性。日系の混血でアメリカ人。24(トウェンティフォー)の狙撃手(スナイパー)。「ブラウニー機関」と呼ばれる年少者を誘拐して人身売買を行う組織によって、破壊工作員として訓練された。このときの洗脳の過程で全身に虎の縞のような傷が付けられ、大きなトラウマを植え付けられる。そのため「虎」と呼ばれると激怒する。 ジーザスを殺すために新星高校の養護教諭として赴任するが、行きがかり上何度か共同作戦を行ううちに敵対心が薄れて行き、最後はジーザスを「友」と呼んで死んで行く。「ブラウニー機関」を脱走した後、傭兵訓練所にいた事があり、リック・バウマンの教え子でもある。

三崎 かおる (みさき かおる)

男性。24(トウェンティフォー)の一員。野心家で、組織の中でのし上がる事を目標としている。ジーザスの死が擬装であると早々に見抜き、ジーザスとヘロインの調査のため御堂真奈美を新星高校に送り込んだ。

朝比奈 しほり (あさひな しほり)

女性。犯罪専門のフリージャーナリスト。強引な取材をするため、闇の世界で悪名がとどろいている。ジーザスの正体を見抜き記事にしようと付きまとうが、いつの間にかネスト・オブ・ギースに居着き、ジーザスを支援するようになる。護身のため、いつもイングラムM11を持ち歩いている。

集団・組織

新星高校 (しんせいこうこう)

『ジーザス』に登場する学校。ジーザスが教師を務める学校であり、24(トウェンティフォー)から奪ったヘロイン1トンが黒板に隠して校内のどこかにある。電車から降りるシーンのアナウンスから、東京都藍空市が所在地と推測される。藍空市は架空の市で、『ARMS』や『死が二人を分かつまで』の舞台にもなっている。

24 (とうぇんてぃふぉー)

『ジーザス』に登場する組織。政財界はおろか公安、警察、自衛隊にまで広がる犯罪組織。実は日本においてCIAに匹敵する情報機関を作ろうとして立ち上げられた組織で、24は東京の24番目の区という意味を持つ。キング、クィーン,ナイト、ビショップ等、チェスの駒の名を持つ幹部によって牛耳られている。

夜魔部隊 (ないとごーんつ)

『ジーザス』に登場する戦闘集団。24(トウェンティフォー)の極秘精鋭部隊であり、軍の特殊部隊並みの装備と練度を持つ。指揮官である少佐は、かつて「オペレーション・ジーザス」に参加し、砂漠の兎(デザートラビッツ)の殲滅作戦を指揮していたが、乗っていたヘリを落とされてマスタードガスを浴びたという過去があり、砂漠の兎(デザートラビッツ)唯一の生き残りであるジーザスを個人的にも恨んでいる。

砂漠の兎 (でざーとらびっつ)

『ジーザス』に登場する組織。ジーザスが所属していた傭兵部隊。カダスにおいて東側が支援する独裁政権を倒した後、西側の裏切りにより、ジーザス1人を残して壊滅した。

場所

ネスト・オブ・ギース

『ジーザス』に登場する店舗。新宿の雑居ビルの屋上で橿原十蔵が経営するバーであるが、酒以外にも情報や武器弾薬等も扱い、店の奥には試射場まで備えている。

書誌情報

ジーザス 7巻 小学館〈コミック文庫(青年)〉

第1巻

(2002-12-14発行、 978-4091934512)

第2巻

(2002-12-14発行、 978-4091934529)

第3巻

(2003-02-15発行、 978-4091934536)

第4巻

(2003-02-15発行、 978-4091934543)

第5巻

(2003-04-15発行、 978-4091934550)

第6巻

(2003-04-15発行、 978-4091934567)

第7巻

(2003-06-13発行、 978-4091934574)

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