ボクはしたたか君

ボクはしたたか君

問題児の小学生、流石したたかを軸に、したたかの兄弟やクラスメイトなど、多彩なキャラクターを配して展開されるドタバタコメディ。新沢基栄の代表作である「奇面組」シリーズ完結後、『週刊少年ジャンプ』にて1988年から90年にかけて連載された作品だが、作者の健康問題から連載が中断し、未完となっている。

正式名称
ボクはしたたか君
ふりがな
ぼくはしたたかくん
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
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概要・あらすじ

大沢城小学校の3年3組に、流石したたかという生徒が転入してきた。小学生らしからぬいかつい顔とたくましい体を持つしたたかは、授業や行事のたびにトラブルを起こす問題児だった。クラスメイトや教師、したたかの双子の妹である流石あざやかなどを巻き込みながら、したたかはドタバタ騒ぎを引き起こしていく。

登場人物・キャラクター

流石 したたか (さすが したたか)

大沢城小学校に、双子の妹の流石あざやかと共に転入してきた3年生の少年。背は低いが、我流の拳法で体を鍛えており、石壁を手刀で壊せるほどの力の持ち主。性格は自分勝手で子供っぽいため、前の学校では友達がまったくできなかった。一般常識に欠けるうえに学力も極端に低く、テストではほとんど毎回0点。問題行動ばかり起こしているため、彼に関わりのないトラブルまで彼のいたずらとみなされ、損をすることが多い。

流石 あざやか (さすが あざやか)

流石したたかの双子の妹で、したたかと同じ大沢城小学校3年3組に転入した。兄とは対照的に常識人で成績も良く、活動的でスポーツも得意。変人の兄の言動には手を焼いており、自分まで変な目で見られてしまうことを恥ずかしく感じている。転入時に隣の席になった本郷勇一に好意を抱いている。

本郷 勇一 (ほんごう ゆういち)

流石したたか、流石あざやかの同級生で、クラス委員を務める。成績優秀でスポーツも万能な優等生。言動も大人びていて、同級生から頼りにされている。あざやかのことを意識しているが、したたかからは対抗意識を持たれており、度々張り合っては騒動を起こす。

大貫 アキラ (おおぬき あきら)

流石したたか、流石あざやかの同級生。小学生の割には体が大きく力も強いが、勉強は苦手で、本郷勇一からは「乱暴者」と言われている。とはいえ粗雑なため細かい作業が苦手なだけで、実際は気のいい性格をしており、弱い者いじめをするようなことはない。父親は大工をしている。

斎藤 つとむ (さいとう つとむ)

流石したたか、流石あざやかの同級生。やや老けた顔つきをした小柄な男子で、あまり目立つことがない。少々気弱で、学力はごく平凡なもの。一方手先が非常に器用で、図工の時間に油粘土を使って本田原海の全身像などを作っていた。

本田原 海 (ほんだわら うみ)

流石したたか、流石あざやかの同級生。大変おっとりした性格で、周囲からワンテンポ以上遅れて行動している。転入してきたしたたかの隣の席になった。とんでもないところで常識を欠いており、3年生の時点でバレンタインデーの存在を知らなかった。無邪気で善良な少女で、したたかや佐々木コタローから好意を持たれている他、周囲の大人からも大切にされている。

水越 けいこ (みずこし けいこ)

流石したたかたちが所属する大沢城小学校3年3組を担任している女性教師。美人で優しい印象の先生だが、騒がしいしたたかには手を焼いており、手荒な手段で止めることも多い。給食の時に自分だけ大きな器を用意していたり、子供の喧嘩に巻き込まれて本気でやり返そうとするなど、次第に大人気ない面が目立つようになっていく。

流石 おろそか (さすが おろそか)

流石したたか、流石あざやかの弟で、小学2年生。たいへん大人しく人見知りな性格で、前の学校では姉のあざやかにいつも送ってもらっていた。したたかの怪しげな拳法の訓練にもよく付き合わされている。したたかからは大切に思われており、彼が同級生にいじめられた時は、したたかが激怒して報復に行った。

流石 しとやか (さすが しとやか)

流石したたか、流石あざやかの姉。流石家の兄弟では一番上で、死別した母親の代わりとしてよく兄弟の面倒を見ている。名前のとおり美人でおしとやかだが、少々物忘れが多く抜けたところもある。弟のしたたかや、父親の流石あさはかの常識外れな行動に対しては、自分や他の兄弟が被害を受けないよう的確に対処している。

流石 おちゃらか (さすが おちゃらか)

流石したたか、流石あざやかの妹。3歳になる流石家の末っ子。子供らしい天真爛漫な性格の持ち主だが、年の割にはしっかり者とみなされており、父親の流石あさはかからはしたたかより多くのお年玉をもらっていた。したたかのせいで、汚い言葉遣いを覚えてしまう。

流石 あさはか (さすが あさはか)

流石したたか、流石あざやかの父親。40歳で、職業は冒険家。死別した妻も冒険家で、世界中を飛び回っていた。職業柄家を空けることが多く、長女の流石しとやかが子供の世話ををしている。したたかとは仲が悪く、家に戻るたびに殴り合いの喧嘩をしている。生計を立てるためにライターとして冒険記を書いているが、文章力は小学生並。

本田原 空 (ほんだわら そら)

本田原海の兄で、20歳。整備士として立花モータースに勤めている。整備士としての腕は優秀で、流石あさはかのジープを改造し、多彩な仕掛けを搭載させていた。大変な妹思いで、海の交友関係には口うるさい。仕事中でもところかまわず寝るなど、かなりマイペースな性格。流石しとやかに想いを寄せている。

佐々木 コタロー (ささき こたろー)

流石したたかとかつて同じ小学校に通っていた少年で、したたかを追って大沢城小学校に転入してきた。したたかと同様に背が低く、怪しげな拳法を使う。したたかをライバル視しており、よく張り合っている。本人たちの頭の中では格好良いライバル関係がイメージされているが、周囲から見た姿はレベルの低い喧嘩である。

矢奈 完司 (やな かんじ)

大沢城小学校3年1組の担任を務める男性教師。彼の受け持つクラスは勉強面でもスポーツ面でも優秀で、エリート意識が強い。問題児の多い3年3組を見下しており、ことあるごとに皮肉を言っては水越けいこの神経を逆なでしている。

流石 さわやか (さすが さわやか)

流石したたか、流石あざやかのいとこ。北海道在住で、20歳になる大学生の青年。連休中に流石家に遊びに来たが、普段は田舎暮らしのため声の出る自販機などに驚いていた。さわやかで男らしい容姿をしているが、セクハラに近い言動を悪気なく行う無頓着な性格。ポジティブで立ち直りが早い一方、発言はかなり暑苦しい。

田所 (たどころ)

大沢城小学校の校長。立派な体格で口髭を蓄えている。おおらかに子供たちを見守っているが、いつも騒がしい3年3組のことは気になっている。姿を現すたびに3年3組や水越けいこの暴走に巻き込まれ、何かと被害を受けることが多い。校庭で焚き火をしてこっそり焼き芋を作るなど、少々お茶目な一面も持つ。

小林 タカシ (こばやし たかし)

流石したたかのクラスメイト。眼鏡をかけ、髪を七三に分けた男子。クラスの仲の良い男子と一派を形成している。したたかを敵視しており、ことあるごとにしたたかに皮肉を言ったり、陰険ないたずらを仕掛ける。足が速く、運動会ではリレーのクラス代表になった。

鈴木 (すずき)

流石したたかのクラスメイトで、ポニーテールが特徴の女子。したたかを毛嫌いしており、担任の水越けいこに彼の悪行を訴える場面が多い。クラスの仲の良い女子と一派を形成し、よくしたたかに突っかかっている。小林タカシとは良好な関係を築いている。

和美 (かずみ)

水越けいこの故郷の山村に住む小学3年生の女子。おさげの髪型をした素朴な外見どおり、人が良く純朴な性格で、水越の里帰りについてきた初対面の流石したたかに、犬のように吠え掛かられて驚いていた。

健児 (けんじ)

水越けいこの故郷の山村に住む小学3年生の男子。「農道だから平気」とバイクに乗るなど、かなりやんちゃなガキ大将的存在。水越の里帰りについてきた流石したたかたちに田舎の遊びを教え、交流を深めた。

水越 光一 (みずこし こういち)

水越けいこの兄。彼女の故郷の山村で、小学校の教師をしている。温厚でおおらかな人柄。子供の頃は昆虫学者になりたかったほどの虫好きで、知識も豊富。昆虫のことになると、大人気ない行動を見せることもある。

場所

大沢城小学校 (おおさわぎしょうがっこう)

東京都如何彷(いかさま)市にある小学校。流石したたかと流石あざやかは、父親の仕事の都合で大沢城小学校の3年3組に転入した。それほど規模は大きくなく、各学年は3組まで。

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