ミッドナイト・セクレタリ

ミッドナイト・セクレタリ

人間である里塚花夜と吸血族である当麻杏平の間に芽生えた愛情を描いたファンタジックラブストーリー。仕事と愛、人生に真摯に向き合おうとする花夜の生きざまが、女性の憧れと共感を呼ぶ作品になっている。

正式名称
ミッドナイト・セクレタリ
ふりがな
みっどないと せくれたり
作者
ジャンル
ラブコメ
関連商品
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概要・あらすじ

食器メーカー「株式会社トーマ」で有能な秘書として働いていた里塚花夜は、ある日、社長の息子で常務取締役の当麻杏平の担当になる。彼は切れ者だが、他人に対して容赦がなく、なおかつ女性関係が派手な人物として知られていた。与えられた以上に仕事を完璧にこなし、杏平の信頼を勝ち得た花夜はある日、杏平が実は人間ではなく吸血族で、定期的に女性の血を摂取しなければならないということを知る。

彼の秘密を守り、全力でサポートする日々を送るうち、いつしか花夜は自分が杏平に惹かれていることに気づく。一方、杏平もまた花夜が自分にとって他の女性とは違う、重要な存在になっていることに気づくが、その感情が理解できずに気持ちを持て余していた。お互いに惹かれ合っているにもかかわらず、2人の想いはいつもすれ違ってしまうのだった。

登場人物・キャラクター

里塚 花夜 (さとづか かや)

食器メーカー「株式会社トーマ」で秘書として働く22歳の女性。童顔であることを隠すために伊達眼鏡をかけており、髪型はひっつめで、かっちりした服装をしている。入社2年目にして、社長の息子で常務取締役である当麻杏平の秘書になった優秀な人材。負けず嫌いな努力家で、相手の期待以上に応えようとするところがある。のちに「株式会社トーマ」を離れ、投資会社「株式会社LVC」を立ち上げた杏平の秘書としてついていく。

当麻 杏平 (とうま きょうへい)

食器メーカー「株式会社トーマ」の常務取締役を勤める26歳の男性。社長の次男坊という七光りを持つが、それ以上に本人の能力は高く、仕事も的確にこなす。部下に対して厳しく、ミスは許さない。その一方で、公私の区別がないほど女性関係が乱れている。これは実は当麻杏平が吸血族であり、生きるために女性の血を少しずつ分けてもらう必要があることに起因する。 キリスト教が苦手で、アクセサリとしての十字架は問題ないが、信仰のこもったものからは生命力を削り取られてしまう。以前から独立を考えていたため、のちに「株式会社トーマ」を離れ、投資会社「株式会社LVC」を設立する。

万里香 (まりか)

吸血族の女性。同族の当麻杏平にとって心を許せる数少ない存在。吸血族としての誇りを高く持っており、吸血族の中でも一目置かれる存在である杏平と、ただの人間の里塚花夜が愛し合うことに反対している。だが2人の強い信頼を見ているうちに少しずつ気持ちが変化し、やがて理解するようになる。

鷹栖 芳史 (たかす よしふみ)

インテリア販売会社「エアデ社」の社長を務める男性。仕事熱心だが完璧主義なところがあり、他人を信用しない仕事人間だったが、秘書としてやって来た里塚花夜の仕事ぶりを見て考えを改めた。ひとたび自分のテリトリー内に入った相手に対しては、面倒見が良く情に厚いタイプ。花夜に想いを寄せ、プロポーズをしたものの振られてしまう。

当麻 柾己 (とうま まさき)

食器メーカー「株式会社トーマ」の専務を務める男性で、当麻杏平の兄。杏平とは実の兄弟だが、当麻柾己自身は普通の人間。真面目で気さく、さらに優しい性格で、社内中の女性たちから憧れられている。弟想いなところがあり、杏平と里塚花夜との仲を、兄として心配しつつも静かに見守っている。

当麻 柊一郎 (とうま しゅういちろう)

食器メーカー「株式会社トーマ」の社長。当麻杏平と当麻柾己の父親で、普通の人間だが、吸血族の当麻寧子を妻に持つ。吸血族として生まれた杏平を心から愛し、心配しながらも干渉せずに見守っている心の大きな人物。

当麻 寧子 (とうま やすこ)

当麻杏平と当麻柾己の母親であり、当麻柊一郎の妻。吸血族でありながら柊一郎を愛し、人間の柾己と吸血族の杏平の2人の子供を産んだ。日に当たることが極端に苦手なので、めったに外出しない。吸血族であることを嫌悪しており、かつて一族を捨てている。そのため、杏平を吸血族として生んでしまったことに罪悪感を抱いている。

松下 (まつした)

当麻杏平の運転手を務めている男性。荒れてどん底だった時代に杏平に拾ってもらい、評価してもらったことに恩を感じている。杏平が吸血族であることもすべて承知のうえで、心から忠誠を誓っている。

当麻 春次郎 (とうま しゅんじろう)

食器メーカー「株式会社トーマ」の副社長であり、当麻柊一郎の弟。会社の経営方針について、柊一郎に対して否定的な立場を取っており、何かと対立している。

宮田 (みやた)

食器メーカー「株式会社トーマ」の常務を務める男性。社長である当麻柊一郎に何かと否定的な当麻春次郎に便乗して、社内でこっそり反社長派の派閥を作っていた。他の企業との癒着の証拠を当麻杏平に握られて以降はおとなしくなる。

大谷地 (おおやち)

食器メーカー「株式会社トーマ」の秘書室で働く女性。副社長である当麻春次郎の秘書を務めている。いつも余裕があり、にこにこと笑顔を忘れない。仕事面でも有能であり、里塚花夜にとって憧れの存在。

花夜の母 (かやのはは)

里塚花夜の母親で、食器メーカー「株式会社トーマ」の販売店で働いている。もともとお嬢さま育ちだったが6年前に夫を亡くし、以後は苦労して女手一つで花夜を育て、大学まで卒業させた。か弱そうにみえるが芯が強く健気な女性で、花夜の就職活動にも一役買っていた。

清水 弘瀬 (しみず ひろせ)

投資会社「株式会社LVC」の副社長を務めている男性。仕事に私情を挟まない冷静沈着な性格で、里塚花夜の有能さを素直に評価している。花夜に対して不満を吐露する東川透を諫める役割を果たすことが多い。

東川 透 (ひがしかわ とおる)

投資会社「株式会社LVC」の取締役を務めている男性。最初は当麻杏平に目をかけられている里塚花夜を面白く思っていなかったが、次第に花夜の仕事ぶりに一目置くようになる。

剣淵 勇一郎 (けんぶち ゆういちろう)

投資会社「株式会社LVC」の取締役を務めている男性。眼鏡をかけ、あごひげを生やしている。万里香の父親で、自身は人間だが、かつて吸血族の女性との間に万里香を授かった。

長さま (おささま)

吸血族で一番偉い存在であり、人間社会を裏から操っている男性。表面的には優しい顔を見せるが実際は冷徹非道な性格で、すべてが自分の思い通りにならないと気が済まない。人間を操る能力を持っており、逆らう者は許さない。

平岡 (ひらおか)

長髪の美形男性。里塚花夜が通うドイツ語のカルチャースクールに在籍している。実は吸血族に仕えている一族の1人で、長さまの命令で花夜を連れ去ろうと試みる。

神原 清香 (かんばら さやか)

人工血液を研究している科学者の女性。人間関係のトラブルから研究所をクビになった。クラブでアルバイトしていたところ、当麻杏平に雇われて疑似血液剤の製造と改良をすることになった。色気たっぷりの美人。

茨戸 浩之 (ばらと ひろゆき)

海外を気ままにぶらぶらし、自由に生きている29歳の男性。パーティーで万里香に出会い、ベッドをともにした。それ以来、万里香の身の回りの世話をしていたが、やがて家を継いで彼女と一緒になるために、財閥である実家へと戻る。

場所

株式会社トーマ (かぶしきがいしゃとーま)

大手の食器メーカー。社長は当麻柊一郎、副社長は当麻春次郎が務めている。また、柊一郎の息子である当麻柾己と当麻杏平が、それぞれ専務と常務取締役として勤務している。

エアデ社 (えあでしゃ)

食器メーカー「株式会社トーマ」の関連会社の1つ。おもにインテリアの輸入販売を行っている。社長は鷹栖芳史。仕事を円滑にするために秘書室を開設した際、里塚花夜が出向した。

株式会社LVC (かぶしきがいしゃえるぶいしー)

当麻杏平が食器メーカー「株式会社トーマ」を離れ、新しく立ち上げた投資会社。社員は20名ほどで、里塚花夜が杏平の秘書を務める。幹部には副社長の清水弘瀬、取締役の東川透、剣淵勇一郎がいる。

その他キーワード

疑似血液剤 (ぎじけつえきざい)

吸血族が人間の血液の代わりに摂取する代替品。血液の場合は週に1回程度の摂取でいいが、疑似血液剤で同等の効果を得るためには一日一回服用する必要がある。カプセルタイプで、味はひどく不味い。

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