ミューズの真髄

ミューズの真髄

美大受験に失敗した瀬野美優は、それ以来自信をなくし、母親の言いなりになっていた。しかし、23歳になった美優は、あることがきっかけで、再び絵を描こうと決意する。自己否定の日々を送っていたOLが、家を飛び出し、人生をリセットしようと動き出す人間ドラマ。作者・文野紋の初連載作。KADOKAWA「月刊コミックビーム」2021年10月号より連載を開始。

正式名称
ミューズの真髄
ふりがな
みゅーずのしんずい
作者
ジャンル
恋愛
 
ヒューマンドラマ
レーベル
ビームコミックス(KADOKAWA)
巻数
全3巻完結
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概要・あらすじ

母子家庭で育った23歳のOL・瀬野美優は、高校3年生の時、美大受験に失敗した。その日以来、美優の母は仕事を休むようになり、丸一日部屋から出てこない日もあった。それから一週間後、リビングに、付箋が付いた求人誌とファッション誌が置かれていた。付箋の付けられていた企業を受けてみた美優は、運よく採用が決定。職場には付箋のページの服を着ていった。それから5年、美優は母の敷いたレールの上を歩いてきた。受験失敗で自信をなくし、自分をさらけ出すことも絵を描くこともできないでいたのだ。そんなある日、美優は合コンで鍋島海里と出会う。古着屋で掘り出し物を見つけるのが好きだという鍋島は、美優の指のアクセサリーを褒める。それは、合コン会場に来る前、ホームレスから買った物だった。本当にいい物は、どこで売られていたかなど関係ないのだ。美優は「わかってる人」に出会えたと思い、鍋島に好意を抱いた。翌朝、久しぶりに絵を描きたいと思い立った美優は、5年ぶりに油絵のキャンバスを貼る。その夜、鍋島と食事することになった美優は「静かなところで2人で話したい」と伝える。自分をさらけ出し「本当の話」をたくさんしたいと思っていたのだ。しかし、鍋島は美優の言葉を勘違い。自分の部屋に連れ込み、美優を傷つけるような言動をしてしまう。逃げ帰るように帰宅する美優。部屋では母親が、油絵のキャンバスを切り裂こうとしていた。自分が敷いたレールを歩んでほしいと願う母親。もう一度自分に期待してみたい、絵を描きたいという美優。二人は激しくぶつかり、ついに美優は家を出る決意をする。大きなキャンバスを頭上に掲げ、裸足のまま2階ベランダから飛び降りたのだ。こうして23歳独身女・美優は、もう一度自分を好きになるために、人生をリスタートした。

登場人物・キャラクター

瀬野 美優 (せの みゆう)

会社の事務員として働く23歳の独身女性。母子家庭で育つ。ふわふわのロングヘアーが特徴。雑誌丸パクリかのような無難なファッションと本音を見せない性格が、同僚女子から嫌われている。高校3年生の時、美大受験に失敗。それ以来、自分に自信が持てず、母親が敷いたレールを歩む。普通の会社に務め、素敵な結婚をするという母の望みを叶えようとしていたが、鍋島海里との出会いをきっかけに気持ちの変化が生じる。「もう一度、自分を好きになるために絵を描きたい」と思い立ち、家を飛び出す。高円寺で出会った龍円草太と知り合いになり、彼が経営するバーの2階の部屋を借りる。美術大学入試に向け、美術予備校への入学を決める。

鍋島 海里 (なべしま かいり)

広告会社で経理の仕事をするイケメン。岡山県出身。人に本心を見せるのが苦手。中学3年生の頃、大好きだった母親と死別。読者モデルのオーディションに落ちたことで母に悲しい顔をさせてしまったことを後悔し、それ以来、失敗する挑戦をしないと心に決める。その後は「自分は選ばれし者ではない」ことを自覚。ものすごく努力をして広告会社への入社を果たす。母に似ている瀬野美優と合コンで出会い、好意を抱く。しかし、美優とのデートでいろいろ間違えてしまい、彼女を傷つけるような言葉を言ってしまう。

龍円 草太 (りゅうえん そうた)

高円寺でバーを経営する男性。丸いサングラスとチャラい雰囲気が特徴。柄シャツを着ていることが多い。瀬野美優が広場に置き忘れたキャンバスを届けたことから知り合いとなる。忘れ物のお礼にと、美優に描いてもらった絵を気に入り「自分の店で個展を開かないか」と声をかけた。美優が家を飛び出して部屋を探していることを知り、ちょうどあいたばかりの2階の部屋を貸し出す。

書誌情報

ミューズの真髄 全3巻 KADOKAWA〈ビームコミックス〉

第1巻

(2022-01-11発行、 978-4047368897)

第2巻

(2022-08-12発行、 978-4047371569)

第3巻

(2023-03-10発行、 978-4047373150)

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