山と食欲と私

山と食欲と私

平日はOL、週末になると1人で山に登り、自炊を満喫する「単独登山女子」、日々野鮎美。そんな彼女の気ままな山ライフを描く登山グルメストーリー。WEBマンガサイト「くらげバンチ」で2015年より連載の作品。

正式名称
山と食欲と私
ふりがな
やまとしょくよくとわたし
作者
ジャンル
登山・キャンプ
レーベル
バンチコミックス(新潮社)
巻数
既刊17巻
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あらすじ

第1巻

27歳のOLにして、「山ガール」と呼ばれる事を嫌う「単独登山女子」の日々野鮎美は、自分で作ったおにぎりをリュックに詰め込み、今日も山にやって来た。鮎美は、山で美味しいご飯を食べる事を目的に、誰にも邪魔されないマイペースな一人登山を楽しむ。(1話「山の上のおにぎり」)

週末、山にやって来た鮎美は、登山道での渋滞にはまって頭を痛めていた。前後をにぎやかなグループに挟まれ、たった一人、窮屈な思いで登山を続ける。そんな鮎美の今日の食事は、インスタントラーメンにちょっと贅沢なウィンナーを投入した「欲張りウィンナー麺」。周囲の視線を感じながら、鮎美はいつものように、山での食事を楽しむのだった。(2話「欲張りウィンナー麺」)

いつもより高い山に挑戦していた鮎美は、山頂を目前に、最後の急坂に差し掛かっていた。体に負担の少ない歩き方を実践しつつ、ようやく山頂にたどり着いた鮎美は、湧き水を使ってお気に入りのコーヒーを入れる。そして雲上での優雅なひと時を楽しむ。(3話「雲上の楽園コーヒー」)

金曜日、会社でランチタイムを迎えた鮎美は、誰も見ていないところで、ひとしきり運動をこなしてからランチに臨む。週末の登山に備え、「カーボローディング」による食事の管理に余念がない鮎美にとって、金曜日は、炭水化物を食べまくる日であった。そんな鮎美に、会社の先輩、小松原鯉子が声をかけてくる。(4話「背徳のカーボローディング」)

とある山に登っていた鮎美は、山頂に向かっていたはずが、いつの間にか間違ったルートを進み、道に迷ってしまった事に気づく。鮎美はひとまず気を落ち着け、現在地を確認しようと地図を取り出そうとするが、今度はポケットのファスナーが開かない。トラブルに次ぐトラブルで、自分を見失いかける鮎美。だが彼女は、そこでお腹がすいている事に気づき、ひとまずおにぎりを使って即席のさけ雑炊を作り始める。(5話「不徳のにんにくネギ味噌さけ雑炊」)

山で遭難しかけて、想像以上のショックを受けていた鮎美は、天気のいい日曜日であるにもかかわらず、登山に出掛ける気になれず、自宅で寝転がっていた。登山道具の整理を始めるうちに、登山に持っていくには半端になってしまったガスや、賞味期限の近づいた食材があるのに気づいた鮎美は、それらを近所の河原に持ち出し、カシューナッツ炒めを作り始める。(6話「反省のカシューナッツ炒め」)

鮎美は近所の山に訪れて、日帰りの縦走に挑戦するが、悪天候により、楽しみにしていた景色はまったく望めなかった。だが、天候は次第に好転し始め、最終目的地である山頂にも順調に到着。そこで鮎美は、ランチのためにと自宅から用意してきた「水戻しパスタ」を使った料理を開始する。(7話「ほかほかのホワイトシチューパスタ」)

10月初旬、鮎美は2500メートル超級の山の頂に来ていた。テントの設営を終え、寝袋に収まった鮎美だったが、予想を超える寒さに眠る事ができない。さまざまな工夫を施し、ようやく寒さも落ち着くかと思ったが、今度はだんだん心細くなり始めてしまう。意味もなく襲い来る不安を払拭しようと、持参したワインにひと手間加え、鮎美は夜を楽しむための準備を始める。(8話「星降る夜のホットワイン」)

2500メートル超級の山から下山を始めて2時間半が経過。鮎美は緊張感が途切れそうな自分を励ましながら、単調な登山道を歩いていた。だがそんな中、ついに集中力を途切れさせた鮎美は、段差に足を取られてぬかるみで転んでしまう。挫けそうになる鮎美を奮い立たせたのは、下山後に食べるご褒美ご飯だった。(9話「下山後のご褒美」)

いつものように一人で登山に来ていた鮎美は、ザックのサイドポケットにワインやフランスパンを入れて歩く団体と遭遇する。彼らを横目に、先に進もうとした鮎美を呼び止めたのは、学生時代のアルバイトをした仲間、小岩カジカだった。こうして鮎美は、大勢の山友と「ごはん会」をするために登って来たというカジカの誘いで、持ち寄りのブルスケッタパーティに参加させてもらう事になる。(10話「魅惑のブルスケッタ」)

とある海辺の低い山に登山に訪れた鮎美は、新しく購入した飯盒(はんごう)、メスティンを使って、生米からご飯を炊こうと意気込んでいた。しかし、となりで盛り上がっていた三人組の女性の声に耳を傾けると、そちらでも、まったく同じメスティンを使った炊飯が行われようとしていたのだ。となりを気にしながらも、鮎美は自分なりの方法で、ご飯を美味しく炊こうと調理を開始する。(11話「炊き立てご飯のオイルサーディン」)

鮎美は、登山中に中高年の女性達と交わした話をきっかけに、「なぜ一人で山に登るのか」について考え始める。そして鮎美は山頂で、最近ホームセンターで新調したばかりの一人用鍋を使い、元気が出る「ザ・力肉うどん」の調理を開始するのだった。(12話「うどん、光る」)

第2巻

とある低山の展望台で、日々野鮎美はホットサンドメーカーを使ってフライドポテトのホットサンドを作っていた。調理中、鮎美がホットサンドを初めて食べた時の事を思い出す。それは2年ほど前に登った岩の多い山で、佐藤ヤマメと出会った時だった。(13話「ホットサンド一期一会」)

鮎美が登山中、休憩ポイントで、持参した「塩あんこおはぎ」を食べようとした時だった。おはぎは鮎美の手元から滑り落ち、山の斜面を転がり落ちて行ってしまう。登山においては「ルールを守る」事を明言していた鮎美は、山を汚すごみになってしまうおはぎを放置しては帰れないと、斜面を下って、落としたおはぎを探し始める。その先で鮎美は、突然茂みから姿を現した男性、井森太郎から語り掛けられる。(14話「塩あんこおはぎころころ」)

紅葉が終わって冬の姿になった山中の森で、鮎美はたくさんの落ち葉と戯れ、季節を感じていた。山頂に到着した鮎美は、山小屋で販売していた季節の野草の天ぷらを購入し、熱燗を準備。景色のいい場所に座って、五感で季節を堪能する。(15話「もみじの天ぷら」)

鮎美は、登山の際に使う食材を購入するため、近所のスーパーに来ていた。鮎美は最近ハマっている天かすを使った丼を作るため、ぽん酢を探すものの、求めている大きさ、形状の物がない。大きなぽん酢のビン見つめたまま、鮎美は頭を悩ませ始める。(16話「掟破りのぽんかす丼」)

3月。鮎美は濃霧の中、とある里山を歩いていた。視界が悪いながらも、山頂へと向かって歩き続ける鮎美の前に、突然老婆が姿を現し、鮎美に山に入らないようにと忠告する。それでも先へ行こうとする鮎美に、老婆は「振り返らない事、誘われても黙って待つ事」という謎の言葉を残し、去って行ってしまう。腑に落ちないまま、登山を続ける鮎美は、休憩中、不思議な体験をする。(17話「消えた桜もち」)

男鹿ますみは、夫、男鹿たかしと登山に挑戦していた。いつも慎重で堅実な夫との登山は、チャレンジ精神旺盛で前向きなますみにとって、退屈なものとなっていた。妻の意見をまったく聞こうとしない夫と、たくさんの不満を飲み込んでいく妻。鮎美は山頂でそんな二人と知り合い、ますみと意気投合する。(18話「挑戦の蒸し肉まん」)

午後2時。今日ははりきって鎌倉のハイキングコースを歩こうと意気込んでいた鮎美だったが、朝寝坊が原因で、駅への到着がすっかり遅くなってしまっていた。ハイキングコースのスタート地点である建長寺に早足で向かうと、鮎美は偶然にも会社の先輩、小松原鯉子と遭遇。御朱印集めのために鎌倉を訪れていた小松原と、ハイキングコースを共に行く事になる。(19話「諸行無常の鎌倉揚げ」)

鮎美は、登山口最寄りのバス停で偶然いっしょになった男性、兎内幸生のあとをついて、登山道へ入った。迷わないようにと、慣れた様子の兎内について歩いていくが、わかりにくい登山道が災いして、二人共に道に迷ってしまう。雨が降りしきる中、道を戻り、登山道を見つける事ができた二人は、一旦雨宿りをする。兎内の紳士的な振る舞いのもと、鮎美は大人のティータイムを過ごす。(20話「夢見る大人ココア」)

平日水曜日の早朝、鮎美は、有給休暇を取得して、3泊4日で八ヶ岳単独縦走に挑もうとしていた。会社内の変化と、それに伴う心配事を抱えながらも、鮎美は渋滞しない平日登山にテンションを上げていく。そんな中、鮎美は最初に到着した高見石小屋で、名物の揚げパンを堪能する。(21話「八ヶ岳縦走編①高見石の揚げパン」)

有給休暇を取得して、3泊4日で八ヶ岳単独縦走を行っている鮎美は、黒百合ヒュッテのテント場で2日目の朝を迎えた。綿密な行動計画を練ったうえで、スタートを切った鮎美だったが、突然の天候悪化に見舞われ、硫黄岳の山小屋で急遽1泊する事になってしまう。(22話「八ヶ岳縦走編②食べきれない硫黄岳」)

有給休暇を取得して、3泊4日で八ヶ岳単独縦走を行っている鮎美は、天候が多少落ち着くのを待って、3日目の行動を開始。雨の降る中、はしごや鎖場を超えていく。ガスのせいで眺望もまったくなく、ただ淡々と歩を進めていく鮎美だったが、赤岳山頂直下で急に雲が晴れ、素晴らしい絶景がお目見え。こうして鮎美は、感動の大展望ショウに巡り会うのだった。(23話「八ヶ岳縦走編③ゆるゆるのステーキ」)

第3巻

話の流れでいっしょにハイキングに行く事になった日々野鮎美小松原鯉子は、青梅線に乗って登山に来ていた。元彼の婚約を知って落ち込み気味の小松原を励ましつつ、縦走コース2つ目の山頂でランチタイムを開始。鮎美は、トマトを丸ごと1個使ったジャンバラヤを調理する。(24話「沈黙のジャンバラヤ」)

とある週末、登山用具のメンテナンスを行っていた鮎美は、登山中の行動食について考えていた。必要な栄養素や保存性、携行性を鑑み、自分だけのオリジナル行動食を作ろうと決めた鮎美は、スーパーを訪れる。(25話「私のTMA2016」)

鮎美は登り慣れた低山を訪れた。そして日帰りの登山ながら、今度予定している連泊縦走に向けた体力作りを兼ね、テント等の装備を背負って重装備での登山を開始。夏の暑さとザックの重さに耐えて登った先で、待望のランチタイムを迎える。そして鮎美は、自家製大葉味噌を使った焼きおにぎりを作り始めるのだった。(26話「焼きおにぎりA-CHI-CHI!」)

職場では、課長の退職や、小松原の昇進など、鮎美の周辺にさまざまな変化が訪れていた。そんな中、鮎美の所属する経理課に、新戦力として派遣社員、瀧サヨリが加入する。どう話しかけても反応薄な瀧を相手に、なんとかコミュニケーションを取ろうと悩んだ小松原の発案で、鮎美の部署では、休日に高尾山で登山レクを開催する事になる。(27話「高尾山レクリエーション編①謎の大鍋」)

鮎美達経理課一行は、親睦会で高尾山に登山レクに訪れた。意外にも登山上級者だった瀧とも打ち解け、山頂へと到着した一行は、各々が持参したものでランチタイムを始めようとする。そこで、瀧が背負ってきた大鍋が大活躍。瀧は下ごしらえしてきた具材を煮込み、熊本の郷土料理にして、かつて自分が大学の山岳部にいた際の伝統山ごはんであった「だご汁」を作り始める。(28話「高尾山レクリエーション編②思い出のだご汁と麦焼酎」)

経理課の親睦を深めるべく、高尾山にやって来た鮎美達は、山頂での宴会を終え、下山を開始する。その道すがら、今は登山をしなくなったという瀧に、鮎美がなぜ登山をやめたのかを問うと、瀧は山岳部でのエピソードを話し始める。鮎美は、予想を超える内容の話に驚きながらも、景色を楽しみながら無事下山。駅直結の温泉施設で登山の疲れを取る事になる。(29話「高尾山レクリエーション編③とろろとお風呂」)

月曜日の夜、鮎美は家で読まないままになっていた登山雑誌やガイドブックをたくさん抱え、お気に入りのカフェで読書の時間を満喫していた。社内の人間関係に悩んだ小松原からの相談に乗っているうちに、一人で山に登りたくなった鮎美は、「人間関係から逃げる」事について考え始める。(30話「誰も知らないコーヒーブレイク」)

鮎美は、3年前に再婚した母親、猪口いるかの週末移住に同行し、新潟県の山間の集落にやって来た。母親の再婚相手、猪口雅俊は、田舎でレストランを開く事を夢見ており、今日は試しに鮎美や、姉の双葉紗子ら家族を呼び寄せ、料理を振る舞うと語る。だが、藤岡弘、似のワイルドな風貌をした雅俊は、見た目に反して意外と手際が悪く、段取りよく物事を進められない。いるかは、そんな雅俊に従って、このまま彼に付いて行っていいものかと悩んでいた。(31話「門出のアクアパッツァ」)

待ちに待ったお盆休み。灼熱の東京を脱出した鮎美は、ザックにテントやシュラフを詰め込み、3泊4日に予備日を1日を取って、テント泊山行を行おうと、長野県上高地に来ていた。そして鮎美は、休憩を取りつつ余裕を持ったスケジュールで、1日目の目的地、横尾に到着。テントを設営し、上高地名物のおやきを楽しみつつ、翌日からの未体験の領域に備える。(32話「涸沢カール逗留編①神降りる地のおやき」)

長野県上高地でテント泊山行を行っている鮎美は、横尾に設営したテントで2日目の朝を迎えていた。この日は、短いコースを3時間かけてのんびり歩く余裕のスケジュールだった。しかし、早朝からお腹の調子が悪く、下痢を起こしていた鮎美は、様子を見てのんびりと出発。だが鮎美は石や岩が散乱している場所で再び猛烈な便意に襲われ、通りがかりの沙魚野マキに助けられる。(33話「涸沢カール逗留編②枝豆とウィンナーの炊き込みご飯」)

長野県上高地でテント泊山行を行っている鮎美は、涸沢カールで3日目の日の出を迎えようとしていた。今日は奥穂高岳の山頂を目指し、行動を開始。山のスケールのあまりの大きさに、距離感がおかしくなる中、山頂まであと1時間半というところで、鮎美はまたも猛烈な便意に襲われる。(34話「涸沢カール逗留編③沁みる大根の味」)

登場人物・キャラクター

日々野 鮎美 (ひびの あゆみ)

「単独登山女子」を自称する27歳のOL。週末のたびに1人で山に臨んでは、登山と山での気ままな自炊を楽しんでいる。一般的におしゃれして登山に臨む姿がブームになった「山ガール」とひとくくりにされることを嫌う。人見知りな性格のため、会社の先輩ですらうまく話すことができない。

小松原 鯉子 (こまつばら こいこ)

日々野鮎美と同じ会社の先輩で、29歳のOL。登山に興味を持っており、雑誌を読んだりして知識を膨らませてはいるものの、実際に始めるには至っていない。鮎美が登山好きであることを知り、頼ろうとするも、単独行動を好む彼女に拒絶されてしまう。だが、のちに鎌倉で偶然ハイキング中の鮎美と遭遇し、意気投合。これをきっかけに仲を深めていくようになる。

小岩 カジカ (こいわ かじか)

日々野鮎美の学生時代のアルバイト仲間だった女性。現在はプロダクトデザイナーを務める31歳の会社員。夫を含む大勢の友人と山での食事を楽しむ「ごはん会」のために登山している途中、何年かぶりに偶然鮎美と再会を果たす。

佐藤 ヤマメ (さとう やまめ)

医療メーカーの事務を務めている23歳の女性。登山中に日々野鮎美と出会い、写真撮影の協力を要請。その後、2人で食べたホットサンドのおいしさが、鮎美がホットサンドメーカーを購入するきっかけとなった。

井森 太郎 (いもり たろう)

大学4年生の22歳の青年。老け顔だったせいで、幼稚園の頃からあだ名は「おっさん」。探し物のために山に分け入った日々野鮎美の前に突然姿を現し、山と人のなんたるかを説く謎の人物。

男鹿 たかし (おが たかし)

昨年定年退職したばかりの66歳の男性で、男鹿ますみの夫。登山は初心者。堅実で慎重な性格で、他人の意見は聞こうとしない頑ななところがある。無駄を嫌い、いつも自分がリードしていないと気が済まないタイプ。

男鹿 ますみ (おが ますみ)

男鹿たかしの妻で、62歳の専業主婦。登山は初心者だがチャレンジ精神旺盛で、前向きな性格。慎重派の夫とは意見が合わないことが多いが、いつも夫を立て、自分の意見を飲み込んでいる。

兎内 幸生 (とうち ゆきお)

翻訳家を務める37歳の男性。登山で日々野鮎美と知り合い、2人そろって遭難しそうになるものの、紳士的に打開策を模索する。真面目で落ち着いた、余裕のある大人の雰囲気を持った人物。登山の他、海外サッカー観戦と読書が趣味。

鯰江 洋子 (なまずえ ひろこ)

会社を経営している68歳の女性。八ヶ岳連峰の硫黄岳にある山小屋で、悪天候のため足止めされていた際、互いに女性1人という共通点から日々野鮎美に話しかけた。実年齢よりも10歳以上は若く見える、行動力に溢れる美人。

蛭村 (ひるむら)

日々野鮎美と同じ会社に努める33歳の男性で、二男一女の父親。入社以来15年、現場一筋の技術屋として勤務していたが、突然経理課に異動となり、まったく未経験の経理をゼロから始めることとなる。あまりにも無理な配置転換だったことから、確執があった若社長が彼を退社に追い込もうとしているのではないかと噂されていたが、のちにその噂を払しょくするほどの実力を見せ、経理課で頭角を現すことになる。

瀧 サヨリ (たき さより)

日々野鮎美と同じ会社に勤務する派遣社員の女性。会社ではおとなしく、根暗なイメージの24歳。高校時代は山岳部に所属し、冬の北アルプス登山も経験している強者。しかし、山岳部特有の厳しい内情を理由に気疲れし、登山の楽しみを見失ったまま卒業。そのまま登山を離れていたが、経理課の登山レクをきっかけに登山への興味が再燃する。

猪口 いるか (いのぐち いるか)

日々野鮎美の母親。国立大学の事務を務めている56歳。東京生まれ東京育ちで虫も触れない生粋のシティガールだったが、3年前に猪口雅俊と再婚し、週末ごとに東京を離れ新潟の田舎町にあるセカンドハウスでの週末移住生活を実行中。近い将来そこでレストランを開きたいと考える夫に寄り添いながら、頼りない夫の力になるべく陰ながら奮起している。

猪口 雅俊 (いのぐち まさとし)

猪口いるかの再婚相手の男性。俳優の藤岡弘、によく似ている。53歳の現在、文房具メーカーの企画部長として勤務しているが、近い将来、故郷の新潟でレストランを開きたいと考えている。週末ごとに東京を離れ、新潟にあるセカンドハウスに移住。その準備を行っているものの、口ほどの能力はなく、実現には程遠い状況。

双葉 紗子 (ふたば しゃこ)

日々野鮎美の30歳の姉。母親である猪口いるかのセカンドハウスに呼ばれ、夫と2人の子供とともに新潟までやって来る。新潟でレストランを開こうという猪口雅俊の考えに賛同する。

沙魚野 マキ (はぜの まき)

日々野鮎美が上高地で出会った単独登山女子。36歳で、本業は歯科衛生士。登山中突然襲って来た腹痛に苦しんでいた鮎美の様子に気付き、下痢止めを渡して彼女を救う。

書誌情報

山と食欲と私 17巻 新潮社〈バンチコミックス〉

第1巻

(2016-04-09発行、 978-4107718853)

第5巻

(2017-07-07発行、 978-4107719928)

第12巻

(2020-07-09発行、 978-4107723017)

第14巻

(2021-07-08発行、 978-4107724083)

第16巻

(2022-08-08発行、 978-4107725264)

第17巻

(2023-07-07発行、 978-4107726216)

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