あらすじ
頭良し、顔良し、運動神経良しで、大金持ちの子息という東堂院聖也、高校1年生の16歳。全てを持っていて非の打ちどころが無いような彼が唯一持っていないもの、それが「彼女」だった。高校生になって彼女を作ると一大決心し、そのためにバイトをしたり、野球部に入ってみたり、漫画を描いてみたりと努力する。好きになった子とデートをしたり、キスまでしていい感じになった子もいるが、しかし最後の一押しで上手くいかない。これはモテるが彼女ができない東堂院聖也の、彼女を作ろうと奮闘努力した高校3年間の、妄想と空回りの青春の記録である。
メディアミックス
2014年10月にTVドラマ版が放送された。制作は名古屋テレビ放送(メ~テレ)。脚本は松田恵里子・栗原智子。東堂院聖也役を小林豊、大堀恵美役を岡本あずさ、菊池沙也加役を近野成美、本宮亮役を水野勝が演じた。
登場人物・キャラクター
東堂院 聖也 (とうどういん せいや)
県内一の進学校である徳明高校に通う1年生の男子。クラスは2組。4月2日生まれの16歳。第15話から2年生に進級している。容姿端麗、運動万能、小学生の頃から成績学年1位の座を譲ったことがないくらい成績優秀。しかし彼女いない歴16年で、女の子を前にすると目も合わせられない。母親は東堂院聖也が中学に入る前に亡くなっている。 小学6年生のバレンタインの日に、クラスメイトの男子たちから「2組の女子が放課後体育館裏に来てほしいと言ってる」と伝えられたが、悪戯だと思って行かなかった。しかしそれは本当のことで、結果、東堂院聖也に告白しようとしていた女子を泣かせてしまい、そのことでクラス中から非難を浴びる。この体験から女子に苦手意識を持つようになり、彼女を作ろうと行動を起こすものの、大事なところで余計なことをいろいろと考えてしまい、結局失敗してしまう。
大堀 恵美 (おおほり めぐみ)
東堂院聖也が高校1年生の時のクラスメイトの女子。髪の長さは肩くらいのストレート。クラスの男子たちとも気軽に話せる明るい性格。東堂院聖也と同じ合唱委員だったので二人で話をするようになり、東堂院聖也は彼女に好意を持つ。しかし菊池沙也加が東堂院聖也を好きだと知って、菊池沙也加にお膳立てしてあげてしまうくらい、彼女のほうは東堂院聖也に対してまったくその気はない。
本宮 亮 (もとみや りょう)
東堂院聖也が心を開ける数少ない友人の男子。東堂院聖也とは中学から一緒で気が合い、部活などは違うがよく遊ぶ仲。女子にも人気があり、女の子への接し方が慣れている。並木由美という他校の年下の彼女がいるが、後に別れる。
菊池 沙也加 (きくち さやか)
東堂院聖也が学校で唯一普通に話せる女子。普段は眼鏡をかけているが、たまに外していることもある。中学の頃から気を遣わず、意識もせず、心地いい距離感を保っており、男友達みたいな関係だと、東堂院聖也は思っていた。しかし菊池沙也加のほうは、中学3年の頃から東堂院聖也が好きになっていた。高校1年生の夏に、東堂院聖也と二人きりで夏祭りに行くことになり、そこで彼に告白をするが、返事をうやむやにされてしまう。
李花 (りか)
東堂院家の使用人。18歳の女性。東堂院聖也が中学生の時に東堂院家で働きだす。また、働きながら学校にも通っている。使用人として働くときは、長い髪をポニーテールにしている。東堂院聖也を「坊ちゃま」と呼んでいて、何かと心配している。
林 由紀 (はやし ゆき)
最近徳明高校に転校してきた女子。クラスは1年3組。髪を左右で一部結んでいる。文化祭で出すちぎり絵の実行委員で東堂院聖也と知り会い、東堂院聖也のほうから誘って、二人で遊園地に遊びに行くことになる。東堂院聖也から好きだと告白されるが、自分は追っかけるタイプで、好きだと言われると冷めてしまうと断ってしまう。父親が酒を飲むと暴力をふるう人で、それが原因で林由紀が中学3年の時に、母が家を出て行った。 毎日パトカーが停まっているような、けっこう荒れている中学校に通っていた。東堂院聖也は清楚系な雰囲気の林由紀しか知らなかったが、彼女の地元で中学の同級生だった堂上和也たちと会い、林由紀が煙草を吸ったりして、清楚とは別の面があることを知る。
堂上 和也 (どうがみ かずや)
林由紀の中学時代の同級生の男子。煙草を吸い、耳にピアスをして、ヤンキーな風貌をしている。中2の秋くらいに授業をさぼって遊んでる時に、数人の女子と一緒にいた林由紀たちと会い、それから彼女たちとなんとなくよく遊ぶようになった。林由紀が好き。
金子 (かねこ)
林由紀が好きな男性。林由紀の中学の先輩で、今は徳明高校に通っている。地味なにきび顔の善良な青年で、とても良い人。中学では部活に入っていなかったが、高校では野球部に所属していて補欠。綺麗な彼女がいる。
小金井 沙緒 (こがねい さおり)
徳明高校野球部の部長の妹。中学3年生。徳明高校野球部のマネージャーぽいことをしているが、野球のことはよく知らない。
岡 大地 (おか だいち)
小学校3・4年生の時、東堂院聖也と同じクラスだった男子。そして徳明高校2年生になって、またクラスメイトになる。小学生の頃はいつも給食の牛乳を真っ先におかわりし、女子の前を下着姿で歩いてキモがられ、ドッジボールをすれば的になり、自分のことを「吾が輩」といっていた。丸顔、小太り、髪の毛はチリチリでニキビ顔。小学6年生の頃から剣道を始め、高校では剣道部所属。
橘 静香 (たちばな しずか)
高校2年生の時の東堂院聖也のクラスメイト。セミロングのストレートの髪をしたかわいい女の子。高校2年生になった初日に、彼女の友達の千夏と岡大地と東堂院聖也の4人でカラオケに行くことになる。東堂院聖也に好意を持っていて、いい雰囲気になるが、彼女が千夏と裏で岡大地の悪口を言っているのを、東堂院聖也は聞いてしまう。 東堂院聖也が悪口のことを彼女に聞くと、橘静香は悪びれもせず笑いながら、内緒にしてねと言う。そんな彼女の態度が許せず、東堂院聖也は彼女の頬をぶってしまう。
早乙女 瑠璃 (さおとめ るり)
徳明高校に通う女子。ロングストレートの髪をした17歳。学年は東堂院聖也の一つ上。居酒屋でバイトをしていて、嫌いなものは嫌いと、自分の意見をはっきりと言う性格。兄の影響で小さい頃からダーツで遊んでいる。東堂院聖也は彼女を好きになるが、彼女には眼鏡をかけた大学生の彼氏がいる。
北島 はるか (きたじま はるか)
関西弁を話す女子。関西から徳明高校に転校してきた。漫画家を目指していて、現役女子高生で連載するのが夢。少女漫画を描いているが、あまりうまくはない。東堂院聖也とは別のクラスだが、北島はるかのクラスで授業があったとき、たまたま東堂院聖也が彼女の席に座って、机の中にある彼女が描いた漫画を見てほめたことから交流が始まる。 日野良枝とは1年生の時に吹奏楽部で一緒だった。ただ吹奏楽部は1か月くらいで、すぐにやめている。
日野 良枝 (ひの よしえ)
徳明高校に通う女子。漫画を描いていてプロ並みの腕前。北島はるかとは1年生の時に吹奏楽部で一緒だった。1年生のとき東堂院聖也と同じクラスだったが、親しくはなかった。しかし漫画を通じて日野良枝と関わっていくうちに、東堂院聖也は彼女のことが好きになる。
その他キーワード
ヘンリー池田の恋愛必勝術 (へんりーいけだのれんあいひっしょうじゅつ)
東堂院聖也が恋愛バイブルとして購入した本。著者のヘンリー池田は、サングラスをかけ、髪形はオールバック、口ひげ顎髭をはやした中年の、体格のいいおじさん。恋愛の指南役として、ヘンリー池田が東堂院聖也の妄想の中に出演してくる。