古き道具に宿る神!付喪神(九十九神)漫画オススメ5選47 Pt.

長い年月をかけて使われ続けた古道具には、霊魂や神が宿るといわれる。それらは付喪神(つくもがみ)、または九十九神と呼ばれ、人の心を惑わすという言い伝えがある。今回は、付喪神との触れ合いや戦いなど、付喪神がモチーフとして描かれている作品を紹介しよう。

作成日時:2020-11-01 10:00 執筆者:マンガペディア公式

古き道具に宿る神!付喪神(九十九神)漫画オススメ5選

出典:集英社


『もののがたり』

『もののがたり』

出典:集英社

付喪神が縁で出会った二人の恋愛を描いた和風ラブストーリー。「塞眼」(さえのめ)は、付喪神から街の秩序や人々を守ることを生業としている一族。その一族の一員であり、将来を期待されながらも問題ばかり起こしている岐兵馬(くなとひょうま)は、岐家当主の造兵によって特殊な家族の下でお目付役の名目で居候生活をするよう命じられる。そこは長月ぼたんという少女を主とし、6人の付喪神がファミリーとして暮らしている家だった。

霊魂が漂う常世(とこよ)から現世(うつしよ)へと迷い出た存在を「マレビト」と呼び、その中でも器物に取り憑いたものは「付喪神」と呼ばれる。主人公の兵馬が居候生活を強いられることになったのは、6人の付喪神と一人の少女が家族として暮らしている家。この付喪神たちは、「特例」として、ある程度自由に現世で暮らしても良しとされている者たちだ。兵馬にとって付喪神は姉と兄を奪った憎い存在。だが、全ての付喪神が人に害をなすわけではない。長月家で暮らすうちに付喪神への想いに変化が芽生え、ぼたんに対しても感情が揺さぶられるようになっていく。また、ぼたんの中にはマレビトが潜んでおり、拷問器具の付喪神たちや、岐家以外の塞眼たちなども登場し、派閥争いにも発展していく。


『つぐもも』

『つぐもも』

出典:双葉社

心優しき男子中学生が自身や周囲を守るために、付喪神と共に怪異と戦うアクションコメディ漫画。中学生の加賀見一也の日常は、母親の形見の着物の帯の付喪神・桐葉(きりは)との出会いによって一変した。人の願いに憑く付喪神「あまそぎ」のもととなるのは「呪詛」(すそ)であり、一也は生まれつき怪異を引き寄せてしまう忌み子だった。一也は土地神・くくりに命じられ災いを祓う「すそはらい」となり、特訓を積むようになっていく。2017年、2020年テレビアニメ化。

本作に登場する付喪神は、長い年月をかけて心と命が宿った「つぐもも」と、短時間で作られ人に災いをもたらす「あまそぎ」の2種が存在する。主人公の一也のパートナーである付喪神は、つぐももの桐葉。普段は一也に対して辛辣な態度をとるが、バトルシーンでは桐葉と一也は協力し合っており、絆も深まっていく。また、展開が進むにつれ、一也の母親・奏歌(かなか)の謎や一也が失っている記憶についても明らかになっていく。迫力あるバトルシーンのみならず、適度なお色気も魅力のひとつ。所有者を持たない付喪神が集う「迷い家」との争い、付喪神に対する見解の違いによる所有者同士のぶつかり合いも繰り広げられ、様々な角度から楽しめる作品だ。


『ちょっきんぱにっく~ハサミちゃんと可愛い付喪神~』

『ちょっきんぱにっく~ハサミちゃんと可愛い付喪神~』

出典:秋田書店

不器用な中学生と、付喪神が同じ屋根の下で暮らすことになるドタバタコメディ漫画。主人公の和夫は、不器用で何にでもハサミを使ってしまう中学生。ある日突然、謎の美少女が現れ、ハサミの使い方について説教をされてしまい、面食らってしまう。ツインテールの美少女の正体は、和夫が日常的に使っているハサミの付喪神。祖母から和夫へと受け継がれたそのハサミは洋裁バサミと呼ばれるものであり、使われ始めてちょうど百年目を迎え、付喪神へと変化したのだった。

本作に登場するのは、洋裁バサミの付喪神。布を切るために使う裁縫専用のハサミであり、その刃は日常に使用するハサミよりも広く、切れ味も鋭い。この洋裁バサミは、元々は祖母が使っていたものだったが、現在は孫の和夫が所有者となっていた。可愛い美少女の姿で登場したのは、和夫の趣味が反映されたものだという。付喪神はハサミを雑に扱う彼に対して怒りを伝えるために姿を現したが、内心では常に彼のことを心配しており、その気持ちが裏腹な態度をとらせることが多い。また、他のハサミを買おうとすると怒るなど、嫉妬深さも持ち合わせている。洋裁バサミという特質上、大股開きで彼を襲うシーンもあり、お色気も盛り込まれている作品だ。


『ヤオツクモ』

『ヤオツクモ』

出典:KADOKAWA

不老不死の力を持って生まれた少女がその力を狙われ、付喪神たちと戦うバトルファンタジー漫画。主人公の橘九十九(たちばなつくも)は生まれつき痛みを感じない特殊体質の女の子。父親が道場を運営しており、幼い頃から剣道に打ち込んでいた。師範である父親から一本取れるようになるほど成長したが、ある日、自分には不老不死の力が宿っていることを知る。そんな彼女の前に不老不死の少年・ヤオが現れ、九十九の力を狙う付喪神たちと戦う日々が始まる。

人類にとって、不老不死は永遠のテーマのひとつであり、少しでも長く生きていたいという願いは誰しもが持っていることだろう。物語の冒頭では、その源である不老不死の霊薬・非時(ときじく)について触れられている。本作の主人公は、生まれつき不老不死の力が宿っている少女の九十九。彼女は正義感が強く、悪から弱い者を守ろうと、自主的に夜の街のパトロールを行っていた。痛みを感じない体であり、多少暴力を受けたとしても、ダメージを受けないからだ。不老不死を願うのは、人だけではない。命を得た付喪神も不老不死を願い、その力を持つ九十九を襲うようになる。不老不死の少年であるヤオと出会ったことで、九十九は自らが背負う宿命と向き合うことになる。


『精怪異聞』

『精怪異聞』

出典:一迅社

小説家の男性、お手伝いの少女、そして社に住む造化神の3名による奇妙な同居生活を描いた和風ファンタジー漫画。小説家の桐江時彦は、ある日、寂れた社を気に入り、その場所を新たな住処と決めた。お手伝いの少女・灯火(あけび)と共に掃除を始めるが、この社の主人・造化神雨月尊(つくりかへのてうげつのみこと)が現れ、接触した際に雨月尊の力が時彦へと移ってしまう。この社は付喪神たちが自分たちを造った神を「造化神雨月尊」として奉り、建てた社なのだった。

本作の舞台となる社の主は、造化神の雨月尊。器物たちは自分たちを捨てた人間たちを恨み、神の力を借りて付喪神へと変化した。付喪神たちがその神に感謝し、造化神として奉って建てたものが、主人公の時彦が気に入り、住処に決めた社だった。雨月尊は付喪神たちを従わせる力を持っていたが、時彦を襲った際に、その力が時彦へと移ってしまう。職業柄、小説の題材として日本全国に伝わる伝説伝承を調べ歩いている時彦は、その力を本来の持ち主に戻す方法が見つかるかもしれないと話し、協力し合いながらの共同生活が始まった。時彦の実家である桐江家は、名家として知られていたが、家族の内情は複雑だ。また、時彦の友人である徒野狢(あだしのむじな)も加わり、賑やかに展開されていく。


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