あさこ

あさこ

よしだもろへの代表作の一つ。舞台となるのは現代と、平成8年夏の京都府伊根町。京都に帰省した新聞記者の青島将司は、初恋の女性、あさこを回想するうちに、彼女の当時の言動に違和感を覚え、自分の記憶に欠落があることに気づき始める。やがて時を経て、あさこの秘められた過去を探りながら真実にせまっていく姿を描いたラブミステリー。秋田書店「どこでもヤングチャンピオン」2019年12月号から2023年6月号にかけて連載の作品。

正式名称
あさこ
ふりがな
あさこ
作者
ジャンル
推理・ミステリー
 
ヒューマンドラマ
レーベル
ヤングチャンピオン・コミックス(秋田書店)
巻数
全7巻完結
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平成初期のノスタルジックな空気感と淡い初恋

新聞記者として働く将司は、帰省を機に、平成8年の夏に出会った初恋の女性、あさこを思い返していた。ミステリアスで大人の魅力を漂わせるあさこと過ごした海や祭り、そしていじめっ子たちと対峙した記憶が、当時のテレビ番組や今はなき駄菓子と共に鮮やかによみがえる。本作は、そんな平成初期の雰囲気と、思春期前の淡い初恋が織りなすノスタルジックな世界観を描いている。

あさこの過去と偽りの名前の謎

かつて将司とあさこは、彼女の過去をすべて明らかにし、真っ白な履歴書を完成させることを約束していた。しかし、その約束は果たされることはなかった。将司は記憶の中のあさこの言動に違和感を覚え、大人になった現在の知識や経験、あらゆる手段を駆使して彼女の過去を探り始める。やがて、当時の彼女を知る人々の記憶や写真を頼りに調査を進めるうちに、宿帳に記されていた本名「陽川朝子」が、実はまったく別人の名前であることを突き止める。

あさこのと真実

将司はあさこについて調査を進めるうちに、彼女の謎がますます深まっていく。民宿での滞在中、あさこがずっと噓をついていたこと、誰に対しても本心を明かさなかったこと、さらには親しい家族に対してさえ複雑な愛憎の感情を抱いていたことが明らかになる。初恋の相手のあまりにも曖昧な実像にショックを受けた将司は、調査を続けるべきか迷い始める。しかし、昔の知人を訪ねるうちに、あさこから託された「大人になったキミへ」と書かれた手紙を受け取る。この手紙をきっかけに、物語は大きな転機を迎えるのだった。

登場人物・キャラクター

青島 将司 (あおしま まさし)

新聞記者の男性。年齢は34歳。平成8年の頃は11歳で、小学5年生だった。勉強も運動も得意ではなく、趣味はBB弾集め。京都府伊根町にある実家の民宿に長期滞在していたあさこと出会い、その美貌に一目惚れして以来、彼女のあとをついて回るようになる。あさこの過去をすべて調べ上げ、彼女の履歴書を完全に埋めることができれば、あさこに「大人」にしてもらう約束を交わしていたが、その約束は果たせなかった。なぜか彼女に強く失望した記憶があり、帰省の際にセロテープでつぎはぎされた履歴書を見つけた。それがきっかけで、あさこの言動に違和感を覚え、記憶の空白を埋めるために友人や知人を頼り、彼女について調査を続けている。

あさこ

平成8年、東京から京都府伊根町へやって来た女性。将司の両親が営む民宿に長期滞在していた。黒髪のロングヘアで、小学生の男子が思わず見惚れるほどの美貌の持ち主。真っ白な履歴書を携え、その過去はいっさい謎に包まれている。将司からは「完璧な大人」という印象を抱かれており、あさこ自身もそのように見られるよう振る舞っていた。将司に対し、自分の過去をすべて調べて履歴書を埋めることができれば、将司を「大人」にすると約束した。また、将司がコレクションしているBB弾一個と引き換えに、どんな質問にも答えるとも約束している。将司からは「あさねえ」と呼ばれ、宿帳には「陽川朝子」と記されていたが、本名は「諸星深雪」である。

書誌情報

あさこ 全7巻 秋田書店〈ヤングチャンピオン・コミックス〉

第1巻

(2020-05-20発行、978-4253300414)

第6巻

(2023-02-20発行、978-4253300469)

第7巻

(2023-08-18発行、978-4253300476)

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