お姉さまと巨人 お嬢さまが異世界転生

お姉さまと巨人 お嬢さまが異世界転生

作者、Be-conのオリジナルでは初連載となる作品。多種多様な種族や魔物が共存する異世界を舞台に、異世界転生者の京極雛子と巨人のエイリス・キョウゴク・ン・グバが、種族の壁を越えて「姉妹の契り」を交わし、それぞれの旅の目的を追い求める姿を描いた異世界ダークファンタジー。KADOKAWA「青騎士」2021年Nr.4から連載。

正式名称
お姉さまと巨人 お嬢さまが異世界転生
ふりがな
おねえさまとわたし おじょうさまがいせかいてんせい
作者
ジャンル
ダークファンタジー
 
百合
レーベル
青騎士コミックス(KADOKAWA)
巻数
既刊9巻
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巨人族と異世界勇者のダークファンタジー

剣と魔法が存在するこの世界において、かつて巨人族は「勇敢で誇り高く、義に厚い種族」と称えられていた。しかし時の流れと共に、巨人族はその圧倒的な力に溺れ、他者から物を奪うだけの略奪者へと堕(お)ちてしまう。現在では、他種族から「愚鈍で凶暴な種族」と忌み嫌われる存在となっている。一方、この世界には魔王と戦うために女神によって異世界から召喚された「異世界人」と呼ばれる者たちがいる。彼らは現実世界で命を落として異世界へ転生し、特殊な能力「チート」を授かることで、圧倒的な戦闘力を手に入れていた。その力で彼らは「勇者」として人々を守っていたが、やがて人々に都合よく利用され、道具のように扱われる存在へと成り下がってしまう。本作は、そんな巨人と勇者の落伍者たちが出会い、共に世界を巡るダークファンタジーである。

「姉妹の契り」で紡ぐ新たな旅路

前世でお嬢様学校に通っていた雛子は、「姉妹の契り」を交わした樋高純子からの非情な裏切りに遭い、無理心中を図った末に異世界へと転生した。しかし、自分が犯した罪から地獄に落ちるべきだと考え、転生時に与えられたチート能力の受け取りを拒否。勇者でありながら何の力も持たずに異世界を旅することになる。そんな過酷な旅の途中、雛子は瀕死(ひんし)の巨人、エイリスを救い、彼女と新たな「姉妹の契り」を交わす。無力な異世界人と巨人という異なる種族の二人が互いに助け合い、弱さを補い合いながら、それぞれの目的を目指して旅を続けている。

雛子と武流の運命の再会

雛子は旅の途中で、異世界から来た「死に戻り」の能力を持つ少年、武流と出会う。短い時間ながら武流は雛子に懐き、「自分も弟にしてほしい」と頼み込み、雛子もそれを快諾。互いの目的のために王都で再会することを約束して別れた。しかし、その直後、武流は人買いにさらわれ、生きたまま「神器」と呼ばれる道具へと加工されてしまう。この世界では、異世界人は貴重な戦力ではなく、いくらでも消費できる「資源」として扱われていたのだ。王都にたどり着いた雛子が目にしたのは、巨人族や異世界人に対する醜い差別と、神器として売りに出された変わり果てた武流の姿だった。絶望と怒りに燃えた雛子の感情は、やがて世界とその裏で暗躍する者たちを巻き込み、大きな波紋を広げていく。

登場人物・キャラクター

京極 雛子 (きょうごく ひなこ)

冒険者として活動する女性。年齢は19歳。誕生日は12月25日で、身長176センチ、体重58キロ。流れるような黒髪のロングヘアと、特徴的な泣きぼくろを持つ。かつては山上学園というお嬢様学校に通う高校生だったが、「姉妹の契り」を交わした純子に裏切られ、共に電車に飛び込む無理心中を図った末に異世界へ転生した。純文学は好むものの、漫画やアニメには疎く、異世界ものの定番知識は持ち合わせていない。ほかの転生者と同様に女神の手によって異世界に転生したが、自分は無理心中をした身であり地獄に落ちるべきだと考え、「チート」の恩恵を拒否した。そのため、五体満足で生まれ変わるほかの転生者とは異なり、彼女は転生前に失った左腕を欠損したままの姿である。孤独で死にかけていたエイリスと新たに「姉妹の契り」を交わし、巨人族の流儀である「仁義」を重んじて行動している。お嬢様学校に通っていたこともあり、マナーに厳しく、初対面の相手にも礼節を尽くす。また、巨人族からの無理難題も頭ごなしに否定せず、相手の流儀を受け入れる度量の深さを持つ。そのため「コルネ」氏族に同胞として認められ、「最も小さな巨人」という字名(あざな)を得た。一方で、戦闘能力はないにもかかわらず敵陣のど真ん中で堂々と立っているなど、箱入り娘とは思えないほど肝が据わっている。無理心中した純子も異世界に転生していると確信し、彼女を探し求めて旅を続けている。

エイリス・キョウゴク・ン・グバ

冒険者として活動する巨人族の女性。長く伸びた白髪と琥珀(こはく)色の瞳が特徴で、氏族内では「最も白き巨人」と呼ばれていた。見上げるほどの巨体だが、巨人族の中では比較的小柄で力も弱いため、同族からは軽蔑の目で見られている。しかし記憶力に優れ、見聞きしただけで文字や算数を習得するほどの頭脳の持ち主。力こそがすべてと考える巨人族の中では異端の存在で、「ゴルム」という氏族で生まれ育ったが、氏族の間引き制度により捨てられた過去がある。巨人族は体が大きく食料の確保が死活問題であるため、定期的に仲間を減らす仕組みがあり、彼女もその対象となった。行き場を失い死にかけていたところを雛子に救われ、「姉妹の契り」を交わすことで新たな居場所を得た。現在は雛子の計らいで「コルネ」氏族に属し、彼女を「お姉さま」と慕い、つねにそばで守っている。エイリス自身の弱さを痛感しているため、技術や知識の習得に貪欲。ほかの巨人族が生身の強さに頼り、武器や技術を使う発想に乏しいのに対し、彼女はあらゆる武器を使いこなし、見た目以上の戦闘能力を誇る。その卓越した知力は魔法の分野でも発揮され、巨人族の戦士でありながら「魔法使い(ウィザード)」という規格外の存在へと成長していく。その力は、単独で巨大なドラゴンに匹敵するほどである。

カルラ・アヅマ

人買いに捕らわれていた少女。身長145センチ、体重46キロ。見た目は非常に幼く、肩まで伸ばした赤い髪に大きな帽子をかぶっている。人買いから逃れたあと、「マンイーター」と呼ばれる魔物に襲われていたところを、雛子とエイリスに救われ、彼女たちの仲間となる。その際、雛子の立ち振る舞いに感銘を受け、「お姉さま」と呼ぶようになった。エイリスとは雛子をめぐるライバル関係にあるが、彼女からはエイリスの妹分として認識されている。非常に博識で、世界の裏事情に精通しており、雛子たちに的確なアドバイスを送っている。人間を装っているが、実は帽子の下に大きな角を隠し持つ魔族で、実年齢は52歳。かつては魔王だったが、現在は妹のハルラに王座を譲っている。戦闘能力は高くないものの、豊富な知識を持ち、古代の兵器を数多くあやつることができる。人買いを襲っていたマンイーターも兵器の一つで、その圧倒的な知識と物量を駆使すれば、異世界人すら打倒することが可能である。また、チート能力を持たない雛子を「正規コード保持者」、エイリスを「巨神」と呼ぶなど、彼女たち自身も知らない秘密を知っているかのような素振りを見せる。異世界人を「道具」として加工する「神器」についても詳しく、その非道な行為に強い憤りを抱いている。

書誌情報

お姉さまと巨人 お嬢さまが異世界転生 9巻 KADOKAWA〈青騎士コミックス〉

第1巻

(2022-04-20発行、978-4047369887)

第2巻

(2022-12-20発行、978-4047372962)

第3巻

(2023-06-20発行、978-4047374997)

第4巻

(2023-12-20発行、978-4047377219)

第5巻

(2024-06-20発行、978-4047380158)

第6巻

(2024-12-20発行、978-4047382244)

第7巻

(2025-06-20発行、978-4047384781)

第8巻

(2025-12-19発行、978-4047387461)

第9巻

(2026-06-19発行、978-4045001390)

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