きよく、やましく、もどかしく。

目つきの悪さや乱暴な言葉遣いから不良ギャルと誤解されがちな円城寺遥は、クラスメートには怖がられ、学校でも孤立している女子高校生。そんな遥の悩みは、天敵とも言える風紀委員長･藤井透真に目を付けられていることだった。本作は、透真に変態チックな言動をとられたり、ベタ惚れされたりと振り回されながらも、彼のことが気になって仕方がない遥の高校生活と恋愛模様を描く、胸キュン青春ラブコメディとなっている。

ヒロインの円城寺遥は周囲からヤンキー扱いされているものの、本当はピュアで優しい心の持ち主。周囲から怖がられたり悪い噂を流されたりと、気苦労が絶えない遥に積極的に絡んでくるのは、品行方正な風紀委員長の藤井透真。いかにもまじめそうに見える透真だが、遥に対しては、ほかのクラスメートとは違う態度で接する。遥の服装違反や素行の悪さを指摘する透真の真の目的は、彼女に絡んで会話をすることだった。遥はそんな透真の奇妙な言動に困惑しながらも、彼の優しさに少しずつ惹かれていく。

見た目と内面のギャップが激しい円城寺遥と藤井透真は、校内での攻防の果てに付き合うようになる。いつもは遥に対してドSな態度やセクハラ発言を繰り返す透真だったが、ある日体調を崩して遥の看病を受けることになる。これを機に、遥はもっと自分に頼ってほしいと考える中で、友人との合コンに参加して透真の意外な一面を知る。その後も、遥を慕って透真にライバル宣言する後輩の不良男子や、娘を溺愛する遥の父親も登場し、二人の日常はますますにぎやかなものとなる。付き合い始めても奥手で不器用な遥と、独特の愛情で遥を翻弄する透真の、もどかしいやり取りも見どころとなっている。