神々が通う不思議な学園が舞台
本作は、神である「ごっどちゃん」たちの住むファンタジー世界「ごっどちゃんパラダイス」と、ごっどちゃんたちが通うごっパラ学園を舞台にしている。ごっどちゃんは、神話や伝承に由来するキャラクターで、元ネタは男神や女神であっても、かわいらしい美少女の姿をしている。ちなみに、本作の世界観はギリシャ神話や日本神話をはじめとするさまざまな神話に基づいているが、本作ならではのオリジナル設定も盛り込まれている。ごっどちゃんたちは、神だけが持つ不思議な能力「奇跡の力」を磨くためにごっパラ学園に通い、学業や試練に励んでいる。ストーリーは基本的に1話完結のショートコメディ形式で、ほのぼのとした雰囲気の中に軽快なギャグが展開されるほか、お色気や百合といった要素も楽しめる。
破天荒な神様×生真面目な人間
すべての「ごっどちゃん」たちは「ガイア」と呼ばれる神々の王に命じられ、ごっパラ学園で試練や指令に取り組む日々を送っていた。そんなある日、選ばれし人間・萌蘖大地が転入してくる。大地は学園で、明るくおバカなゼウス、露出狂のポセイドン、ニヒルな闇の神・ハーデスと親しくなるが、ゼウスたちは「ごっパラ学園の3バカ」と呼ばれる問題児でもあった。学園内で唯一の人間である大地はアウェー感を抱きつつも、生真面目な性格ゆえに3バカの保護者役を任されるようになり、個性的な彼女たちに振り回されながら、賑やかで楽しい学園生活を送ることになる。
ごっどちゃんたちに弄ばれる学園生活
当初は大地、ゼウス、ポセイドン、ハーデスの四人を中心に物語が展開されていくが、中盤以降はオオヤマツミや天照大神といったほかの神々も登場するようになる。そしてハチャメチャな日常の中で、神々に一方的に弄ばれているように見える大地が、実際には暴れクリーチャーを追い払ったり、ガイアに関する情報を探る際には警告を発したりと、ふつうの人間とは思えない能力を発揮していく。一方で大地自身は過去の記憶を失っており、彼女の秘密やごっパラ学園に送られた背景にもガイアがかかわっていることが、物語の重要なポイントとなっている。
登場人物・キャラクター
萌蘖 大地 (ほうげつ だいち)
「ごっどちゃん」たちを統治する「ガイア」に選ばれ、人間界からごっパラ学園に転入してきた人間の少女。ゼウスのクラスメートで、黒髪ロングヘアが特徴。生真面目で素直な性格をしている。転入初日からゼウス、ポセイドン、ハーデスのまとめ役を任され、いつの間にか先生たちから、保護者扱いされるようになった。ごっどちゃんのような奇跡の力は持っていないが、ガイアの加護に守られている。過去の記憶を失っており、思い出そうとするとなぜか眠くなってしまう。学園に侵入したクリーチャーを一喝するだけで追い払うなど、人間とは思えない力を秘めているため、ハーデスからは本当に人間なのか疑われている。
ゼウス
ごっパラ学園に通う「ごっどちゃん」で、萌蘖大地のクラスメート。雷の神で、雷をあやつる力を持つ。金髪セミロングヘアで、稲光マークのような形状のアホ毛が生えた美少女の姿をしている。ふだんは明るくてポジティブなお調子者として知られている。天真爛漫な性格で、たまに悪知恵を働かせることもあるが、要領が悪いために失敗することが多い。同じクラスのポセイドン、ハーデスと共に3バカ扱いされている。好物は信玄餅。
場所
ごっどちゃんパラダイス
人間を創造した神である「ごっどちゃん」たちが住む世界。「ごっパラ」の通称で呼ばれ、謎の存在「ガイア」によって統治されている。ごっどちゃんたちは、ごっパラにあるごっパラ学園で奇跡の力を磨き、立派な神になることを目指している。しかし、まれに研究所で飼われている危険な怪物「クリーチャー」が脱走し、学園に侵入してくることがある。年に一度訪れる「夜の日」には太陽と月が出ず、その間はごっどちゃんたちのパワーが低下するという特異な現象が発生する。
書誌情報
ごっどちゃんず 全2巻 KADOKAWA〈MFC キューンシリーズ〉
第1巻
(2018-07-27発行、 978-4040699790)
第2巻
(2020-07-27発行、 978-4040641584)