ゆかいな神統記

ゆかいな神統記

『落ちぶれゼウスと奴隷の子』などで知られる尾羊英の作品。ギリシャ神話の世界が舞台で、『神統記』をモチーフに、最高神ゼウスをはじめ、天界、海界、冥界の神々のエピソードを描いた神話コメディ。SNSで2018年から発表していた漫画を単行本化した作品。KADOKAWAより第1巻が2025年2月12日、第2巻が2025年9月12日、第3巻が2026年4月10日に発売された。

正式名称
ゆかいな神統記
ふりがな
ゆかいなしんとうき
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
 
神話・伝承
レーベル
ビームコミックス(KADOKAWA)
巻数
既刊3巻
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『神統記』をベースにした神話コメディ

本作は、子供の頃からギリシャ神話にハマっている作者による神話コメディである。紀元前700年頃のヘシオドスによる神々の系譜を描いた叙事詩『神統記』をベースに、作者が面白いと思ったエピソードを現代的かつコミカルにアレンジしている点が特徴となっている。世界の始まりである「カオス」から出現した最初の神々が、子孫を増やしていくところから物語は始まる。やがて天界、海界、冥界に別れたギリシャ神話の世界を舞台に、神や半身、人間が織りなすエピソードを1~6ページ程度を基本に描いていく。なお本作は、SNSで2018年から「#ゆかいな神統記」というタグをつけて発表されていたもので、神話に馴染(なじ)みがない人にも親しみやすいエピソードをピックアップし単行本にまとめている。また、描き下ろしマンガやエピソードに応じた「おまけの家系図」が収録されている。

天界、海界、冥界で繰り広げられる神々のエピソード

本作は大きく分けて「神話紹介」「神話創作」の2編から構成されており、第1編「神話紹介」は「第1章・天界」「第2章・海界」「第3章・冥界」の3章から成る。天界はオリンポス山の頂に神々が住まう世界。主神、ゼウスとその妻、ヘラの物語や、ゼウスの浮気により産まれた神々のエピソードなどが紹介される。海界は、海の神々と怪物が住む世界。海を統べる王であるポセイドンと海王妃、アンピトリテの紹介や、海の怪物への生贄となったトロイア王の娘であるヘシオネを、英雄ヘラクレスが救う物語などが描かれる。冥界は死者の国。冥界の主は冥王、ハーデスが、神々の中でも美少女として名高いコレー(後のペルセポネ)をさらって妻にするエピソードなどが語られる。

作者による2次創作エピソード

第2編「神話創作」は、作者による神話の2次創作である。スマホを贈られた冥王、ハーデスがAIと会話する話や、ゼウスとハーデス、アレス、ポセイドンといった男神たちが女の子になる話などが描かれる。また、同人誌活動の神版である、「同神活動」なるものが登場し、アテナ、アラクネ、ペルセポネといった女神たちが同神誌即売会で火花を散らすエピソードもある。他にも、ポセイドンとアポロン、ハーデスとアレス、ゼウスとトリトンの3組が、「おじと甥で一年人間生活」という企画に参加するなど、バラエティに富んだ内容が大きな魅力となっている。

登場人物・キャラクター

ゼウス

神々と人間の父にして全知全能の最高神。天空神で超強力な雷を武器とする。神々の王だったクロノスの息子。叡智の神、メティスの協力を得て、クロノスに囚われていた5柱の兄姉を救い、長男のハーデス、次男のポセイドンとともに十年戦争の末にクロノスに勝利する。三男ながら神々の頂点に立った。正妻は姉でもある女神、ヘラだが、浮気者で多くの女神と子どもを儲ける。

ヘラ

最高神、ゼウスの正妻で神々の女王。クロノスの娘で、ゼウスの姉でもある。ゼウスとの間に青春の女神、ヘベを儲けた。浮気性のゼウスに怒りを隠さないが、彼を愛しており、盛り上がりすぎて300年も初夜を続けた。また、特別な泉に浸かって処女に戻り、毎年新婚気分を楽しんでいる。

書誌情報

ゆかいな神統記 3巻 KADOKAWA〈ビームコミックス〉

第1巻

(2025-02-12発行、978-4047382787)

第2巻

(2025-09-12発行、978-4047385573)

第3巻

(2026-04-10発行、978-4045000195)

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