温泉旅館で織りなす青春ラブコメディ
本作は、温泉旅館「みやま館」を舞台に、温泉好きの高校生、誠が温泉の神様であるゆりに一目惚れしてからの日々を描く青春ストーリー。同僚の女性や学友たちとの交流を通じて、ほのぼのとした日常や青春のひとときが繰り広げられる。また、温泉をテーマにしているため、入浴シーンが豊富に盛り込まれており、ヒロインたちの魅力的なサービスシーンも多く登場するのが見どころの一つとなっている。さらに、神様と人間という壁を越えた恋愛劇も、本作の重要なテーマとして描かれている。
温泉街に息づく和風ファンタジー世界
本作には、ヒロインである神様、ゆりをはじめ、人に恋する化け狸の安中偲や、捨て猫と間違われた招き猫の神など、多くの「人ならざる存在」が登場する。彼らの不思議な力は日常の中でさりげなく発揮されており、温泉街に暮らす人々と神々が住まう異界が地続きで行き来できるため、非常に身近な存在として描かれている。こうした設定が、湯けむりの向こうに広がる不思議な世界観を生み出し、本作ならではの和風ファンタジーとしての魅力を一層際立たせている。
魅力的な女性キャラクターたち
誠が住み込みで働くことになった温泉旅館「みやま館」の従業員は、彼を除いて全員が女性だった。天然で楽天的なまとめ役、宇敷とくらをはじめ、運動神経抜群で快活な中学生の塔ノ沢つつじ、つつじの幼なじみで彼女を偏愛するクールな料理人、六弥みとも、神と人のあいだに生まれた元気いっぱいの少女、御子貝あきの、そして世間知らずで純粋無垢な神様、ゆり。この五人のヒロインと誠による青春と日常が、同居生活の中で繰り広げられる。また、誠やとくらが通う「晴川(せいせん)高校」の学友や先輩、温泉街のほかの旅館で働く女性たちなど、多彩で魅力的なキャラクターが多数登場する点も、本作の大きな魅力となっている。
登場人物・キャラクター
湯上 誠 (ゆかみ まこと)
湯巡りを趣味とする男子高校生。年齢は16歳。全国各地の温泉を巡る中、記念すべき100ヶ所目として訪れた温泉旅館「みやま館」で、決して人目に触れてはならない神様、ゆりと出会い、彼女の神の力を失わせてしまう。本来ならば極刑に処されるところだったが温情により許され、代わりにゆりの罰を軽減するため、これまでの生活を捨てて「みやま館」に住み込みで客引きとして働くことになった。また、高校もとくらが通う晴川高校へ転校することが決まった。友人思いで義理堅く、行動力と決断力を兼ね備えた性格の持ち主。ゆりに一目惚れし一途に思う一方で、温泉街で働く同年代の女性たちにも敬意を払い、裏表なく努力を称賛するため、本人の知らないところで多くの女性から人気を集めている。
神様 (かみさま)
温泉の神様である少女。「白羽ゆり」と呼ばれている。温泉旅館「みやま館」の温泉の湯をおこす力を持ち、年に一度行われる「湯おこし」の儀式で加護を授けてきた。しかし、その姿を誠に見られてしまい、「人に見られてはならない」という禁忌を破ってしまう。その結果、神としての力の大半を失い、銀色だった髪も黒く変わってしまう。それ以来、温泉に浸かる人々の気持ちを糧に力を取り戻すまで、ふつうの女の子として過ごすことになる。純粋で好奇心旺盛な性格で、誠の描く漫画をきっかけに漫画好きになったり、寝起きには髪が爆発するほど寝癖がひどかったりと、神の力を使わなければふつうの女の子と変わらない。みやま館で働くとくらをはじめとした従業員たちは、弟子のような存在であり、時には試練を与えながら見守っている。また、自分のせいで誠が住み込みで働くことになったことを悔やんでおり、日頃から彼を気にかけるうちに次第に惹かれていく。
書誌情報
ゆめくり 全5巻 KADOKAWA〈MFコミックス アライブシリーズ〉
第1巻
(2012-10-23発行、978-4040675961)
第1巻
(2012-10-23発行、978-4840147408)
第2巻
(2013-10-23発行、978-4040675978)
第2巻
(2013-10-23発行、978-4840153362)
第3巻
(2014-12-22発行、978-4040672212)
第4巻
(2015-12-22発行、978-4040678573)
第5巻
(2017-01-23発行、978-4040690438)







